アジアのミレニアル世代の消費傾向 持続可能性と健康意識

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    ミレニアル世代は、今後20年の世界を形作る世代として、マーケティングにおいて大きな注目を浴びている。ミレニアル世代とは、一般的に1980年代前半~1990年代中盤に生まれ、2000年以降に成人を迎えた世代を指す。その消費行動の傾向を知ることで、今後の海外ビジネスでも需要が伸びる製品やサービスの予測の指針となる。

    「ミレニアル世代」という言葉はアメリカで生まれ、世界中で採用されているが、その背景や年代は各国・文化で異なる点もある。

    例えば、日本におけるミレニアル世代は「ゆとり世代」とほぼ重なる年齢層だ。しかし、その背景および年齢層には若干の違いがある。とはいうものの、彼らの行動や価値観には、下記に示すような共通した特徴がある。またミレニアル世代と一緒に語られるのが、「Z世代」と呼ばれる若い年齢層だ。

    Z世代は、ミレニアル世代と同様に、未来の経済を支える世代であり、各国のビジネス系記事ではこの2つがセットで1つのターゲット層として認識されることも多い。本記事ではアジア地域のミレニアル世代に絞り、その消費行動の傾向をまとめたい。

    ミレニアル世代の特徴と価値観

    各国のニュースメディアによるミレニアル世代の定義には、次のような特徴がある。

    • 物欲より体験に価値を見出す
    • ソーシャルメディアを介した幅広いネットワーキング
    • 起業への抵抗が少ない
    • 機動性があり、変化を恐れない
    • 海外への好奇心や知識がある

    そのほか、国によっては他の世代に比べて収入が高いという特徴もある。これらはあくまで傾向であり、このような特徴をステレオタイプとして捉えることには注意したい。

    アジアのミレニアル世代は持続可能性と健康への意識が高い!

    アジアには10億人以上のミレニアル人口がいる。市場シェアの大きな部分を占める世代だ。この世代の消費者は大きな購買力を持つ。彼らが購入する製品の企業に求めることは、大きな傾向として、環境や社会に対する責任やビジネス倫理だ。

    持続可能性をブランドポリシーに掲げる企業の製品を選ぶことが、彼らのトレンドとなっている。また健康への関心も高い。2020年はコロナによるロックダウンを経験し、彼らは今までよりもさらに、持続可能な生活と健康への関心が高まっている。また品質に対する目も厳しい。

    国ごとのミレニアル世代のトレンド

    [タイ] 消費の中心は生活必需品、トレンドに植物ベースの代替食

    タイのミレニアル世代は国内人口の1/4を占めている。彼らの価値観は、独立して収入を得ることを躊躇せず、社会における様々な課題を解決したいと考える傾向が強い。またタイ社会では学位がキャリアアップにつながるため、高等教育を求める人も多い。多くが独身で、教養があり、人生設計には多くの選択肢があると前向きだ。

    しかしながらこの世代は一般に、経済的に豊かとはいえない。2000年代に入ってからの金融危機や政情不安の影響を大きく受けた世代だからだ。その多くが借金を抱えており、年間収入の多くを生活必需品に費やしている。彼らが費やす生活必需品の内訳は、消費額の順に言うと、携帯電話、衣類、化粧品、電子機器、ハンドバッグ、時計とアクセサリーだ。反対に、家、車、貯蓄、投資への消費は消極的だ。

    一方で、彼らが消費行動を起こす上で重視するのは、企業の姿勢だ。持続可能性に高い関心を持ち、プランドポリシーの透明性に厳しく、企業は価値のある目的を持つべきだと考えている。

    そうした傾向を見越して、各企業も様々な対応を取っている。例えば、日本のランジェリー企業ワコールのタイ支社「タイワコール」は、こうした世代を意識し、ビジネス倫理と社会的責任、そして品質の維持に注力すると宣言している。

    特筆すべきトレンドとしては植物ベースの代替食品だ。この世代をターゲットにした飲食店チェーンには、植物由来の肉などの代替食が、前例のないほど続々と進出している。このトレンドは地球温暖化に伴う持続可能性への関心の高まりを背景としている。

    現在のタイ市場においては、代替食品は新しくニッチな製品だ。そのため、製品の価格帯は通常の肉料理の倍近い。しかしタイ国内の各企業は、将来の需要増加を見込み、今後は価格が低下傾向に転じると予測している。

    [中国] 健康への高い意識、おもちゃの福袋が大ヒット

    中国のミレニアル世代の消費者は、パンデミックを経てさらに健康志向になり、ライフスタイル関連ビジネスが急成長している。彼らは、ファッション、電化製品、娯楽製品への消費に加え、健康関連製品に費やすようになった。なかでもサプリメント、健康関連の電化製品やガジェット、飲料、ドライフルーツ、有機食品、ダイエットなどの製品やサービスへの需要が大きく伸びている。

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    市場調査会社Kantar Worldpanel Chinaによると、1990年以降に生まれた人々の90%が健康管理の重要性を認識しており、そのうち50%が実際に行動を起こしている。そのデータによれば、ミレニアル世代の消費者による成長を遂げているのが、ビタミン、タラ肝油、有機牛乳などの健康食品だ。そこから見えてくるのは、彼らがインスタントで便利な栄養食品を好む傾向だ。

    そのほかの最近の流行としては、日本のポケモンなどのフィギュアをメインとする玩具市場だ。そのヒットを支えるのが、このミレニアル世代だ。そのブームの火付け役は、北京を拠点とするおもちゃ企業「ポップマート」。ポップマートの主力商品は「プラインドボックス」と呼ばれる、購入するまで中身がわからない販売サービスで、これが大当たりしている。

    アリババが運営するショッピングサイト天猫(Tmall)では、2019年には約20万人がこのブラインドボックスを購入したというデータが発表されている。この販売方法のルーツは日本の福袋やカプセルトイにヒントを得たというが、今やゲームを追い抜く勢いだという。

    [シンガポール] アスレジャー市場の成長、現代的なムスリム女性層

    シンガポールを拠点とするブランド「Sugarmat」は、ヨガマットやヨガアクセサリーを製造販売する、3年前に設立された新興企業だ。本企業は他にも、イスラム教徒の女性向けの祈祷用グッズを販売する「Lasouk」などのブランドラインも運営している。

    同社設立者のガニ氏は、「アスレジャー」市場の急成長に着目した上で、複数のブランドラインを作っているという。「アスレジャー」とは、スポーツウェアを運動だけでなく、普段着やオフィスファッションとして取り入れるトレンドだ。氏は、この市場について独自の視点を持っている。

    アメリカのミレニアル世代に絶大な人気を持つヨガ関連ブランドの「マンドゥカ」や「ルルレモン」のように、トレーニングに真面目な姿勢をもつ層へアピールするのではなく、もっと軽い気持ちで運動したり日常をリラックスするための製品を目指していると語る。この視点は、アジア地域の海外ビジネスにおいてスポーツ用品を販売する際に、一部の消費者の傾向を言い当てていると言えるだろう。

    また、同社が立ち上げたムスリム女性向けのブランドLasoukは、おしゃれな祈祷用のマットや数珠を販売している。シンガポールのミレニアル世代のムスリム女性たちは、自分が何が欲しいかを知っており、社会や海外への関心も高く、価値観がしっかりしていて、経済的にも自立している。ブランドポリシーに対する視点も厳しく、彼女たちは大きな購買層として台頭しはじめており、各企業はこうした消費者への対応を始めている。

    [インドネシア] コーヒービジネスが盛んに

    インドネシア銀行(BI)によると、グローバル市場においてインドネシアのミレニアル世代の起業家の誕生を高く期待している。BIは、国産の食品や手工芸品を紹介するプラットフォームを通じて、海外で認知されるインドネシア製品を生み出す起業家を支援している。

    なかでも着目すべきはコーヒー市場だ。インドネシアの都市部では、ミレニアル世代が経営するコーヒーカフェが激増している。このトレンドに牽引されて、コーヒーを飲むことがこの世代のライフスタイルの一部になり、国内コーヒー消費量の増加が止まらない。BIは、コーヒービジネスの成長を狙った教育ブログラムを盛んに実施し、海外市場への進出も始まっている。

    まとめ

    アジアのミレニアル世代の消費傾向を見る上で気づかされるのは、新たな市場が台頭していることだ。代替食品、ブラインドボックス、アスレジャー、ムスリム市場などだ。こうした海外市場への輸出は、しっかりとしたリサーチをすれば、大きく伸びる可能性が大きい。また世界的な傾向として、製品を製造する企業の姿勢が問われる時代となったことを実感できる様々なデータが公表されている。製品の輸出または輸入には、そういった市場動向も重要な情報として受け入れたい。

    この記事の参考記事
    • Bangkok Post, Thai millennials setting aside for the future
    • Bangkok Post, Putting meatless on the front burner
    • Bangkok Post, Re-telling 2020, with forecasts for Thailand’s future
    • Bangkok Post, Hospitality Matters: Why millennials will lead the local travel recovery
    • The Nation Thailand, Thirsty Thai millennials and the ‘Reset Generation’
    • The Nation Thailand, For millennials, health is the new wealth
    • Channel News Asia, Chinese mystery box maker Pop Mart rakes in millions from millennial fans
    • South China Morning Post, Chinese millennials’ craze for toys spawns multimillion-dollar industry in blind boxes, drawing calls to curb speculation
    • Channel News Asia, Creative Capital: The Singaporean brand builder selling yoga mats and more
    • The Jakarta Post, KKI: Engaging millennials in MSMEs as new economic force
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