今回は、バンコクの買い付け同行の体験記を中心にご紹介していきます。タイ(バンコク)の仕入れツアーの参加を検討している方は、ぜひ、参考にしてください!
買い付けに役立つタイの基礎知識。100バーツの価値を知ろう。
バンコクの買い付けツアー こんなトラブルが!?
2日間の同行で、お客さんはコツがつかめる。
初めてバンコクに来た方を市場へお連れすると、だいたいどの方もどんな商品があるか見たいと言います。見て行く間に気になるものがあれば、手に取り価格を尋ねて一度は戻します。ほぼ全て見終わった後に、気になったものを買い付ける方が多いです。
中には商品を見ているのに反応が?という方もおり、“ああ、この方は買わないんだな”と思っていると、次の日にいきなり買い始めて次々に買っていきました。1日同行するとお客さんも緊張が解け、次の日に開放的になる方が多いので行動に移るのでしょう。バイヤーとしても同行した甲斐があるというものです。同行するお客さんにはいろんな方がいますので、印象に残った体験も多々あります。
印象に残った同行5選
初めてバンコクに来た方を同行して思うのは、開放的になる方が多いことです。それはそれでいいのですが、歯止めが効かない場合もありつらい体験になったこともあります
- 歩きっぱなしの買い付けツアー
- トラブル続出 12時間の日帰りツアー
- 未検品の失敗ツアー
- ホテル選びのミス
- 人の本性を垣間見るツアー
1.いやはや、3日間歩きっぱなしでダウン!
金曜日の早朝にバンコク着。9時に“これから同行してください”との連絡がありました。観光を兼ねて名所を巡り、その後プラトゥーナムへ。女性アパレルに大変興味があるようでプラチナムをかなり歩き回った後に、屋外の周辺のお店へ。夕食後にチャトチャックのナイトマーケットへ行き21時過ぎに解散。翌日10時にチャトチャク市場へ。
古着コーナーを丹念に見て回り、昼過ぎから女性アパレルのある場所をいろいろ歩く。夕方、もう一度プラチナムへ行きかなり買い付ける。19時に終了。次の日、朝からプラチナムで買い付けやオーダーをした後にチャトチャクへ。気になったお店で買い付けている最中に、お客さんがダウン寸前。タクシーで病院へ。翌日、お客さんはホテルで休んだままで発送は私が担う。夜、回復したようで空港へ行き、無事に帰国されました。
2.車の故障で、なんと12時間の日帰りツアー。完全に消耗。
古着に興味があるということで、タイとカンボジアの国境の市場へ。朝一番の乗り合い車で行くも、車が途中からおかしくなる。速度が出ず、車内のエアコンも故障で暑い。本来なら3時間30分位で行けるのが、5時間以上かかる。炎天下の市場で古着を見て回るが、暑すぎて休憩。ちょっと見て休憩を繰り返しながら、それなりに買い付ける。
時刻は15時近く。行きの失敗に懲りて帰りはバスで。バスはいろんな停車場に止まるので5時間近くかかるが、エアコンが効いていて寝るには最高。順調に進むも、またしても速度が遅くなる。1時間近く修理した後に修復しないことが判明。代わりのバスに乗り換えるも、これが最悪。エアコンがほとんど効かない。バンコクに到着したのは22時近く。2人ともボロ雑巾のように疲れ果て、1時間近くベンチで休憩。まさに“生還”と言えよう。
3.古着を買うときに検品しないと後悔する。
なかなか欲しいモノが見つけられないお客さんとチャトチャク市場を回っているとき、古着コーナーに入った途端お客さんにスイッチが入る。目が輝き、いろんなお店で古着を手に取り自ら価格交渉をする。1枚35BのTシャツ店へお連れすると、一段とテンションが高くなりあれこれ探し始める。結果、古着コーナーに3時間近くいて100枚以上のTシャツや襟付きシャツを買う。しかし、買う前に注意したことを守っているのか心配。帰国後、お客さんからメール。
“穴があいていたり、汚れていたりするのですが、どうしたらいいか?”
古着を買い付けるとはそういうものです。ハズレを引かないためには、買う際に必ず検品することが大切。ビンテージ品に小穴や多少の汚れがあっても、それは買いです。35BのTシャツに穴があれば、それは売れません。お客さんもこれは自分の失敗だと認め、これに懲りて今後は古着を買わないだろうなと思っていました。今ではすっかり“古着のプロ”になって、バンコク以外にもEUROへも買い付けに行っているようです。
4.ホテル選びで失敗し、タクシーを多用するハメに。
学生時代にバックパッカーの聖地「カオサン通り」を旅した郷愁からホテルはカオサンに。これがいけなかった。カオサン周辺にはBTSがなく、移動手段はバスかタクシー。初日、待ち合わせのプラトゥーナム市場へはタクシーで来ました。
渋滞に巻き込まれ100B以上かかる。バスを薦めるも乗ったことがないため、バスがどこへ行くかわからない。2日目、チャトチャク市場へもタクシーで来ました。これも150B以上かかる。同行の間は全てタクシーで往復。渋滞もあり、かなりの交通費がかかったそうだ。買い付けに来たのだから、郷愁を求めるよりも交通費をいかに安くするかを求めて欲しかった。
5.人が変った!いや、これが本当の姿なのだろう。
1枚ならいくら、複数枚ならいくらと価格の決まり方を教えたのだが、それがどうも不満だったらしい。試しにお客さん自身で価格交渉するも、私が言った価格よりも高い。別のお店で交渉しても納得した価格にならず、私にタッチすると多少は安くなる。これにも不満で、行く先々のお店で喧嘩腰に価格交渉をするようになる。
お店で嫌な顔をされた後に、あるお店では1枚300Bものを50Bと言い張り続ける。店主が250Bで妥協するも50Bから引かない。ついには店主がキレてしまい、帰れ!と怒鳴られる。これにはお客さんもびびった。まさかお店が怒るとは思っていなかったのだろう。私も結構たまっていたものがあった。このような喧嘩腰の交渉を続けるなら一人でやってくれと言い放ち、お客さんを残して帰った。
その後、お客さんからお詫びの電話があった。翌日からは人が変わった。笑いながら、演技も交えながら交渉するお客さんを見て、この人は大物になると。今でも付き合いがある方で、価格が落ちなくても笑顔を絶やさずに交渉している。いろんなお店のタイ人からも好かれ、うちでも買ってくれと人気が絶えない。
タイは安すぎるのではなく安い。しかし、高すぎるモノもある。
バイヤーなら市場を熟知しており、タイ語も話せるのですごく安く買えるのだろうと期待するお客さんは結構います。タイの価格の決まり方を教え、私が交渉したり自ら交渉すると期待した程安く買えないことがわかります。
と言いますか、あまりにも安く買えると見積もっているのだと思います。“タイは安すぎる”は誤解です。また、古着の知識が豊富な人はバンコクの古着は総じて高いと言います。モノにもよりますが、日本よりもビンテージモノや量が圧倒的に少なく、日本に比べたらまだまだ需要が低いのでそれは仕方ない面もあります。
特に割高だと思われるのは、ビンテージ品のTシャツと日本メーカーブランドの古着全般です。安いモノも結構ありますが、ここでは詳細は省きます。どうぞ、チャトチャク市場で探して交渉してください。その際は、笑顔を忘れずに。
規制緩和で、再オープンした現在のバンコクの市場。
どの市場も開いています。しかし、シャッターが閉まったままのお店も多く、特にインドラホテルのモールはつぶれるのではないかと噂です。チャトチャク市場では、タイ人客が戻ってきてそれなりに活気もあります。よく行く古着コーナーでは “日本人はいつ来るんだ?”と、毎週どの店でもあれこれ言われます。11月に条件付きの開国が始まる予定ですが、短期の旅行者が制限なくタイへ来れるのは年明け以降になるかと思われます。市場は、観光客を待ち望んでいます。
まとめ
- すぐに買うのではなく、まずはいろんな商品を見てまわろう。コツがつかめる。
- 頑張り過ぎないこと。買い付けは大事だが、消耗しないことが大切。
- ホテル選びで失敗すると、市場へ行く時間がかかり交通費がかさむ。
- バンコクは安すぎる!は誤解で、バンコクは高い!が正解でもある。
- いろんなお店が観光客を待ち望んでいる。それが、今のバンコクの現状


国際輸送の見積もり依頼例
種別 | 積み地 | 揚げ地 | 品目 | 輸送モード |
個人 | ロサンゼルス | 東京 | 古着×ベール状 | 海上輸送 |
法人 | 鹿児島 | 台湾 | 冷凍牛肉 | 相談希望 |
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