中部空港/国際線・生鮮食品売り場が好調!国内のお店は、何を学ぶべき!?

貿易コラム
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「中部国際空港(セントレア)」の国際線ロビーにて、日本の生鮮食品の販売が好調です。当初、松坂牛だけだった商品も、伊勢エビやメロン、イチゴなど、農水産物まで拡大しています。なぜ、日本へ訪れた外国人は、空港で商品を購入するのでしょうか? 国際線ロビーにおける生鮮品の販売が好調な理由を考えてみます。

生鮮品の販売が好調な理由と考えるべきこと

今回は、中部国際空港における生鮮食料品売り場の盛況ぶりから、日本国内で商売をしている方が考えておかなければならないことをお伝えしていきます。なお、今回は、中部国際空港を取り上げていますが、おそらく、日本各地の空港も似たような状況であると予想できます。ぜひ、中部空港をあなたの最寄りの空港に読み替えていただきたいです。

なぜ、空港の生鮮食料品売り場が繁盛するのか?

空港の生鮮食料品売り場(お土産コーナー)は、なぜ、人気だと思いますか?

仮にあなたが外国人の立場であれば「空港でお土産を買うこと」について、どのような印象がありますか? おそらく「あまり良い物は変えない」「何だかんだと、一番高いお土産になってしまう」などと考えてしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、実際の所、外国人は、日本の空港でもお土産を購入しています。なぜでしょうか?

空港でお土産を購入する理由としては、次の2つが考えられます。

  1. 税がかからない。
  2. 空港のお店は、検疫制度を知っている

1.消費税・関税などがかからない。

空港内の免税売り場で商品を購入すれば、消費税などの税金を納める必要がなくなります。これは、日本の非居住者、外国人などに対する「輸出免税主義」の仕組みからくるものです。

輸出免税主義とは、日本から輸出するもの、持ち出す物については、消費税を免除するという考え方です。もちろん、日本以外の国でも、この輸出免税主義の制度を取り入れられています。いわゆる「VATの還付」なども、この考え方からくるものです。

では、外国人が日本の空港以外で商品を購入するときを考えてみましょう!この場合「免税ショップ」のシールがある所で商品を購入すれば、その場で、税金を還付してもらえます。ヨドバシカメラやドン・キホーテなどに行くと「タックスフリーカウンター」などがありますね。まさに、あのカウンターが購入した商品にかかる消費税の還付をする所です。

日本では、空港以外の所でも、様々な所で、消費税の免税を受けられます。したがって、空港で免税購入ができる=空港での生鮮販売が好調な理由とは言えないようです。では、何が大きく関係してくるのでしょうか? 空港だと、言葉が通じるということもあります、それよりも大きいのが「相手国の検疫制度へ知識」の差だと思います。

2.検疫制度とは?

検疫という言葉を聞いて、お分かりになりますか? よくわからない方も多いのではないでしょうか? 検疫とは、その商品が相手国へ入るときに、何らかの病害虫がついていないのか?体に害がある薬が使われていないのかを確かめる仕組みです。

日本の商品は、相手国での輸入検疫を受けます。他方、相手国の物を日本へ入れるときは「日本側の輸入検疫」を受けます。この検疫の結果、輸入するのが不適当と判断されると、その商品を輸入することはできないことになります。これは、日本でお土産を購入する外国人にも大きく関係してきます。

1.日本で外国人が商品を購入する。それを母国へ持ち帰る。

2.国へ入るときに輸入検疫を受ける。このとき問題があれば商品が没収されてしまいます。

つまり、外国人に対して、何らかの生鮮品を売りたいのであれば、相手国において検疫を通過できる商品なのか?を知っておく必要があります。

具体例を上げてみましょう。

例えば、山梨県を訪れた外国人Aさんは、ぶどう狩りを楽しんだ結果、ぜひ、このぶどうを自分の国へ持ち帰りたいと考えます。しかし、このとき、この農園でぶどうを購入して、そのまま持って帰られるのかというとそうではありません。ぶどうをもって帰るためには、少なくても次の2つのことを考える必要があるからです。

1.自国(外国人Aさんの国)では、日本のブドウを持ち帰ることができるのか?

2.仮に持ち返るときは、検疫証明書は必要なのか?

これらの情報が不明であると、外国人Aさんは、商品を購入してくれない可能性が高いです。これが空港のお土産屋さんと、日本国内の販売店における差だと感じます。検疫制度を理解していないため、商売的なチャンスを失っている可能性が高いです。逆に言うと、この部分をクリアにできるのであれば、空港と同じように、外国人に対して、商品の販売をしやすくなります。

あなたが販売している商品は、購入した人(外国人)が相手国に入国(その外国人の母国等)するときに、輸入検疫をクリアできる物ですか? この質問を自問自答するようにしましょう。もし、相手国での検疫制度を詳しく知りたいときは「農林水産省のサイト」か「ジェトロのサイト」をご覧ください。

まとめ

外国人が生鮮品の購入をためらうのは「相手国における輸入検疫」の関係です。どんなにおいしいメロンやブドウのお土産があったとしても、相手国における輸入検疫上の問題から持ち込みができなければ意味がありませんね。もし、日本へ訪れた外国人に何らかの商品を販売したいのであれば、この検疫部分の知識を少しでもつけておくことをお勧めします。

例えば、梨やブドウを生産している方であれば、おいしい果物と合わせて「輸出検疫対応品」という形にすれば、他のライバルよりもリードできるはずです。もちろん、これは農家だけではなく、その他の生鮮品などを販売する人にも当てはまることです。それだけ「相手国の輸入検疫制度の理解」は大切です。

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