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近年大きく成長を続けるペット市場。2020年はパンデミック中にペット需要がさらに増え、なかでも犬のペットの頭数は18%増加した。ペットに最もお金をかけている国はアメリカだ。続いてイギリス、フランス、スイスとヨーロッパが続き、アジアの国では6位に初めて日本が入る。アジアに限って言うと、日本に続いて韓国、シンガポール、中国、インドがランクインしている。
ペットの中でも犬は、暑さや寒さに敏感だ。猫と違って屋外散歩が欠かせないが、飼い主が住んでいる土地の気候が、必ずしも犬にとって最適とは限らない。そのため、飼い主は服や靴などの衣類を使って、犬を暑さや寒さから守らなければならない。このような実用的な意味を伴い、ドッグウェアはひとつのファッショントレンドにもなり、近年の成長が目覚ましい。
欧米や東アジアなどの先進国では、ドッグウェアを購入することは飼い主の常識となり、特に中国、韓国、日本の市場は加熱気味だ。一方、東南アジアでも、経済成長率の高い中産階級や富裕層の間でペット製品市場が急成長している。一年を通して気候の暑い東南アジアでは冬服を着せる飼い主はほぼいないが、行事に合わせた服を着せて楽しんだり、ペットの負担にならない軽い素材のおしゃれな服や、バンダナや首輪などのアクセサリーで楽しむのが主流のようだ。
本記事では、各国のトレンドや製品を紹介しながら、ドッグウェアの貿易チャンスを探りたい。
ドッグウェアの各国トレンド そして急成長の背景とは?
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韓国:犬の社会的立場が人間同様に 多様な製品が登場
韓国では、住宅価格の高騰、長時間労働、学歴社会などが背景となり、子育てには消極的だが代わりにペットを飼う若いカップルが増えている。韓国のペット関連産業は2027年までに2倍の規模になると試算されている成長産業だ。
ペットの中でも犬の飼い主に向けたサービスの充実は、まさに社会現象といえる。最近、小売大手の新世界グループが運営する巨大ショッピングモール「スターフィールド」には、国内初のドッグラウンジが設置された。
ドッグラウンジには、飼い主や犬が休むソファ、芝生、トイレが設置されているほか、ペットを預けるサービスなど、犬と外出する文化が育っていることがわかる。そのほか、ソウル市は今月、犬や猫のための無料PCR検査を開始すると発表しており、韓国では、ペットが家族の一員としての社会的権利を獲得しているようだ。
韓国のペットブームには、犬などの愛玩動物の権利が社会的に見直されたという歴史も背景にある。このように成熟した業界におけるドッグウェア市場の傾向として、本物の毛皮や革を使用するのがタブーとなっている。
例えばダウンジャケットも、動物にやさしい環境で加工した素材が使用される。また、各ファッションレーベルのトレンドとして、個々の犬用に仕立てた服が人気だという。すでに日本では、犬種ごとにデザインされた服の販売が主流だが、韓国でも同じ傾向が高まっている。
犬服アパレルのスタートアップ「FLOT」は、犬の快適性を重視しながら素材やデザインを採用しつつ、ファッショントレンドの流れに乗ることを忘れない。また。犬の毛や肌にあった色の組み合わせを提案する。こうしたブランドは、日本、台湾、香港などの近隣諸国だけでなく、フランスやイギリスなどのヨーロッパにも輸出量が増えているという。
また、犬用アクセサリーとして最新AI技術を駆使した韓国製の首輪が話題を呼んでいる。スタートアップ企業「Petpuls」は、首輪に取り付けられたデバイスが犬の感情を検出し、スマートフォンアプリで飼い主が犬の状態を把握することができる製品を開発した。ソウル国立大学によると、本製品の感情認識の平均正解率は90%だという。飼い主はこのデバイスを利用して、犬の運動量や休息のコントロールに役立てることができるという。
タイ:高級品市場の充実 安全・快適が重要
タイでも晩婚化や少子化が進み、ペットを飼う人口が増え、ペットにかける平均コストが上昇し、中産階級や富裕層をターゲットにしたペット用品の高級ブランド市場が成長している。
躍進を続けるタイブランドを紹介しよう。「Paws & Claws」は、花柄や明るいパターンが特徴だ。フレアスカートや袖のついたドレスや、中国の旧正月に合わせたチャイナドレスも扱っている。「Butter Dog Wear」は、カラフルでイラストが多い子供服のようなラインナップで、安全性を重視した企業姿勢が特徴。積極的に海外輸出も行っている。また、犬と飼い主のためにお揃いの服を提供するペットファッションブランド「Animal-Go-Round」は、全て手作業で縫製されているのが特徴だ。
タイの消費者は、安全性や手作りなどの繊細な製造過程を重視しているようだ。そういった市場では日本製品も容易に受け入れられるだろうし、タイブランドの輸入にも将来性がありそうだ。
ちなみに、タイで定期的に開催される大規模な展示会「タイ国際ドッグショー」は、2021年7月1日~4日の予定を発表している。
シンガポール:チャイナタウンに見る華僑デザインにチャンス
シンガポールでもドッグウェアの人気が高まっている。国内の華僑の間では、旧正月(春節)に合わせて、犬用のチャイナドレス、皇帝服、獅子舞が、韓国系コミュニティでは韓服に人気が高まった。コロナが発生する前までは、シンガポールのチャイナタウンで、春節のお祝いイベントとして、犬のコスチュームコンテストが毎年開かれている。(このイベントは、シンガポール以外の国々のチャイナタウンでも行われている。)
シンガポールは平均気温が高いため、気温の低い中国本土で製造される春節関連製品は犬にとって負担になる。そのため、シンガポールのECサイト「カルーセル」「Shopee」「Lazada」などで、独自の製品が販売されている。これらはいかにも中国系のデザインではあるが、日本の消費者から見ても縁起の良い見た目で、可愛らしい製品もたくさん存在する。日本の潜在的な需要を掘り起こせば、ビジネスチャンスにつながるだろう。
中国:ライブコマースでペットグッズ業界が白熱
中国では、新型コロナウィルスの感染源となったという疑惑を受けて、2020年2月に野生動物の取引が即時禁止された。その流れで、中国農業省は、犬を家畜ではなくペットとして分類する草案を発表。2020年は、中国国内の動物福祉に対する意識が大きく変わった年でもあった。
しかし中国のペットブームは以前から盛り上がっていた。2017年には、飼い主の41%が飼い犬を美容院に連れて行ったと答え、2018年には1億人がペットを飼っているというデータが出ている。アリババが運営するECサイト天猫国際(Tmall Global)では、ペット用のファッションおよび美容カテゴリで3桁の成長を、輸入ペットフードカテゴリでは400%の増加を見せたという。
中国のペット所有者の3/4が40歳未満であり、デジタル世代を中心に白熱している。特にコロナ禍で盛り上がりを見せたライブストリーミングではペットを扱うチャンネルが急増した。多くのインフルエンサーが、飼い犬をトレンドファッションに包んで登場し、犬自身がインフルエンサーにもなる現象も起きている。そのトレンドにのった中国大手化粧品ブランド「Perfect Diary」は、インフルエンサーとなった子犬ネバーを起用し、その写真を施したメイクアップ用品を販売して大ヒットとなっている。
また、中国でも国際ペットフェアの再開が続々と具体化している。広州で開催される「China Pet Fair」は2021年5月14日~16日まで。また「Pet Fair Asia」は2021年8月18~22日に上海で開催予定で、中国や海外のペットファッションブランドに身を包んだペットのファッションショーも予定されている。
アメリカ:ストリートファッションの流行がドッグウェアにも
近年、アメリカのファッション業界は、クリエイティブ系、ストリート系、高級ブランドなどの細分化が進み、ニッチ市場での戦いとなっている。その傾向はそっくりそのままドッグウェア業界でも起きている。ドッグウェア業界は今後の伸び代が大きく、ファッション業界の急先鋒ともいえる市場なのだ。
いままでは高級ブランドが発表する犬服が注目されていたが、近年は若い世代が求めるブランドが次々と登場している。特にストリートウェア、ラウンジウェア、トラックスーツ(ジャージやトレーナーを指す最新用語)の分野が伸びている。
ストリート系専門のペットブランド「Fresh Pawz」は、ストリートウェアを好む消費者の間で人気が高まっている。同社は史上初の犬用スニーカーの販売に成功したことで知名度を上げた。同製品はメディアを通してクチコミで広まったと言う。また同社は、スポーツや音楽分野の大手企業とのコラボレーションも手がけ、世界市場を視野にビジネスを拡大中だ。いままでの犬のファッション業界では、同社のようにブランディングが明確でスピードの感のある企業は珍しいと言われている。
一方、定番の話題として、アメリカでの季節トレンドである冬用ベストは、防寒・防水がキーワードだ。冬のひどい寒さのなかでの散歩のために、フリースやウールなどの温かい素材に加え、雪でも濡れない防水機能が重視されている。ユニークな製品としては、「Stay Warm Apparel」が手がける充電式の防水加熱ドッグベストだ。ベストに内臓されたヒーターがUSBを使用した充電で暖まり、最大6時間維持される。寒さに弱い子犬の散歩に最適だ。
また、持続可能性を重視したアップサイクル製品も目新しい。NYを拠点とした犬用ファッションブランド「Between Two Naps」は、保冷バッグを利用したドッグウェアを開発。未来的な見た目に加え、断熱効果もあると話題になっている。
まとめ
ペットウェアはファッショントレンドのひとつだ。欧米や東アジアなどの先進国の消費者はいまや、人間のファッションと変わらない機能とデザインを求めている。特に、飼い主とおそろいの服を犬に着せるのが昨今のトレンドだ。
こうしたペットウェアブームにのり、東南アジアでも気候に合わせた犬服の需要が高まっている。同時に、眼鏡やカチューシャをつけるなど、犬を着飾る行き過ぎた行為が、動物愛護の観点から批判されているほどだ。このように、今後はペットブームが、動物愛護や動物福祉に対する意識を高めることは間違いないだろう。特に中国の消費者は、今後、動物実験が行われていない製品の輸入製品を好むようになるだろうと言われている。こうした世界的傾向は、ペットウェア市場の成長とともに広がるに違いない。
この記事の参考サイト
- The Economist, Which country spends the most on its pets?
- Reuters, South Korean firm’s smart dog collar tells owners what’s in a bark
- Reuters, Like a son but cheaper: harried South Koreans pamper pets instead of having kids
- Channel News Asia, GOT7’s Youngjae launches new clothing line with his pet dog Coco
- The Korea Times, ‘Canine fashionistas’: Dogs go stylish as canine apparel market grows
- Retail Asia, Korean startup translates dog barks using AI
- Lifestyle Asia, Pet fashion: 5 stylish ways to dress up your dog
- DITP, STYLE Bangkok steps up to set trends in pet-related products
- Must Share News, 6 CNY Pet Outfits To Cue Major ‘Awws’ From Your Family During Reunions
- China Skinny, Pet Marketing, Pet Products & Pet Collaborations a Big COVID-19 Trend in China
- Forbes, Meet Fresh Pawz: The Dog Fashion Brand You Need To Know About
- Trend Hunter, The Between Two Naps Delivery Jacket was Handmade in New York


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