電動自転車の世界的ブーム 各国トレンドは?今後も続く?

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    自転車の需要は、ヨーロッパを中心に世界的に増加している。その背景には、健康維持やCO2排出量削減に対する人々の意識の高まりが大きく関与している。通勤や買い物で必要な生活必需品としてだけでなく、社会や個人にとって、より良い未来を作る製品としての価値が急激に上がってきたのだ。そのような状況のなかで発生したコロナ禍により、密を避けることのできる自転車は、2020年には更なる需要を伸ばした。

    そのなかでも電動アシスト自転車の販売数の急増がめざましい。筋力が足りなくても乗ることができる自転車として、子どもを乗せて移動しやすく、高齢者が利用しやすい。そしてスポーツバイクのひとつとしても注目が高まってきた。電動自転車は、テクノロジーの発達とともに各国で販売数が伸び続けている。また、各国におけるスタートアップの台頭も見逃せない。

    アジア地域を中心に、世界各国の電動自転車のトレンドを紹介しよう。

    各国の電動自転車(e-bike)トレンド

    タイ:観光地に限られた需要 国内製品・サービスの登場

    タイでは現在でも、ガソリンを動力とするスクーターが多くの人々の生活を支えている。夏の暑さが厳しい街で、機動性が良く、移動時間が短くてすむからだ。しかし近年、観光地を中心に電動自転車の需要が高まっている。長距離や険しい上り坂などで便利で、かつ運動もできるとして、観光産業がコロナによる打撃を受ける以前は、サイクリングツアーの人気が各地で急上昇していた。そこで流通する電動自転車の主流は欧米製だ。

    その流れを受けて、タイ国内メーカーが、新しい製品やサービスを掲げて台頭してきている。

    電動バイクメーカーのEtranは、街乗り用およびスポーツバイクの2種類の電動自転車を開発した。CO2排出量とプラスチック消費量の削減に取り組んでいる同社は、電動スクーターおよび電動自転車を、都市の人々の足であるスクーターの代替手段としての地位にまで引き上げたいという野心を持ち、国連環境計画(UNEP)による「アジア太平洋低炭素ライフスタイルチャレンジ2020」を受賞している。

    また、低所得者層をターゲットにした電動スクーターのメーカーCyfaiは、電動自転車を手頃な価格で利用できるサービスの展開を開始した。電動自転車を所有する初期費用の削減のためにバッテリー交換を無料で提供するサービスや、電動自転車の賃貸借融資サービスは、地元に密着した新しいサービス形態だ。また、工場や商業施設などの屋上で作られた太陽光発電の余剰分を利用した充電ステーションを設置することで、安価な充電サービスも提供している。

    シンガポール:街乗り・スポーツバイクが人気 高価格帯も

    日本における電動アシスト自転車は、通勤や子どもの送迎に使う「街乗り」が主流だが、シンガポールでは通勤だけでなく、スポーツレジャーでも使える電動自転車が人気だ。高価格帯も売れており、さらに折り畳み自転車の需要も増加している。

    欧米製も人気があるが、シンガポールのメーカーMinimotorsの人気も高い。新製品の「Venom 2+」はタイヤが小さくで小回りがきき、軽量でデザインも優れている。最大110kmの距離をカバーでき、5時間でフル充電できるバッテリーで、長距離乗車にも適した製品だ。

    マレーシア:法整備進む国内 斬新なデザインのe-bikeが登場!

    マレーシアの運輸省は2020年、国内における超小型モビリティ車両を規制する法案を発行した。「超小型モビリティ」とは、自動車よりコンパクトで小回りが利き、環境性能に優れ、手軽な移動手段となる1人~2人乗り程度の車両だ。

    日本では「超小型EV」とも呼ばれ、最高速度60km以下の自動車のため高速道路での走行はできない。マレーシアでもそうした法整備が整い始めたわけだ。規制法案には超小型モビリティのほかに、電動スクーターと電動アシスト自転車に対する規制も追加された。今後、マレーシアにおける電動自転車は、交通庁への登録が必要となる。

    そうした流れと合わせて、マレーシア国内のスタートアップによるユニークな製品も登場している。地元企業Benoによる電動自転車Reevoは、非常に目を引くデザインだ。タイヤスポークがなく、タイヤの中心が空間になっているデザインで、まるでダイソンの羽のない扇風機が正円になったような見た目のタイヤとなっている。スポークを取り除いた事で軽量化を実現した。

    また付属している盗難防止システムには、指紋認証、自動タイヤブロックシステム、GPS追跡などの最新テクノロジーが搭載されている。本製品は2021年3月販売予定で、Indiegogoでファンディング中だが、すでに各国の海外メディアで注目の的となっている。

    台湾:輸出大国・サイクリング文化 e-bike国内普及はいまひとつ

    台湾は主要な自転車部品メーカーが集結しており、台湾製自転車も世界市場を席巻している。台湾製の電動自転車はヨーロッパ市場に出回っている63%を占めているほどだ。また「台北サイクルショー」は、未来の自転車トレンドを読むことができるという世界3大自転車ショーのひとつと言われている。

    しかしながら、台湾国内の自転車情報サイトCycling Updateの調査によると、アンケートに答えた人の9割が電動自転車を購入していないという結果が出た。そのうち3/4の人々は電動自転車が世界市場で大きなトレンドになっていることは自覚しているという。つまり、世界的な電動アシスト自転車輸出国であるにも関わらず、国内的にはまだ行き渡っていないというのだ。

    一方、国内のサイクリング文化自体は非常に盛んで、政府の支援を受けて、レンタサイクル、自転車専用レーン、サイクリスト専用の休憩所など、さまざまなインフラが整っている。こういった背景から、電動自転車の普及は時間の問題と言える。

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    中国 30~40代による国内需要がメイン 海外進出も

    中国自転車協会の発表によると、中国の電動自転車の販売台数は累計約3億台に達したという。近年は単価が約15万円を超える高級自転車も人気で、2019年には中国で生産された電動自転車の13.8%を占めるそうだ。協会は今後も、高齢者・子供向けモデルとともに、レジャー用、スポーツ自転車など多様なタイプの消費促進に努めるという。

    中国の電動自転車産業は、1995年の導入以来、大きな発展を遂げ、いまでは国内の人々にとって重要な移動手段となっている。江蘇省を中心とした中国南西部が、電動自転車生産の中心地であるとともに、現地の人々の需要も急増。その増加は中国全土に広がっているという。購入者の中心は30代でほぼ半数、40代の需要がそれに続くが、若い世代の割合は比較的低い。

    中国国内大手メーカーはYadeaで、続いてSunra、Luyuan、Tailgが続く。中国製の電動自転車は、現在は多くが国内需要に頼っているが、海外市場の開拓にも積極的だ。最近は多くの企業が生産を台湾、東南アジア、ヨーロッパにシフトし始めているという。

    アメリカ:オフロード車は電力増と軽量化 街乗りは「ショートテイル」が新トレンド

    アメリカでは電気自動車メーカー大手のテスラが、近い将来、電動自動車を作る可能性が非常に高いと発表しており、業界は今後も成長を遂げると大きく期待されている。

    2020年のアメリカの電動自転車業界は、特にオフロード車における進化が顕著で、4大メーカーのボッシュ、ブロス、シマノ、ヤマハによる、電力増加と軽量化の2点における競争の年だった。より多くの障害物を乗り越えながらも節電し、自然な乗り心地を追求した傾向にあった。

    街乗り用の電動自転車では、子供を乗せる座席や荷物を載せる貨物部分のアタッチメントの進化が目立った。なかでも子ども2人を載せられるほどの十分な座席空間が、後部タイヤの上部に載ったコンパクトなタイプが注目されている。従来は貨物部分を自転車で牽引するタイプが多かったが、今後は牽引する必要のない「ショートテイル」のトレンドが続くと予測されている。

    一方で、アメリカの自転車業界は、コロナによる需要増加の影で、関税引き上げによる危機にも見舞われた。自転車協会の大手People For Bikesは、米国通商代表部(USTR)に対して、中国から輸入される自転車部品にかかる関税の軽減を訴え、多くの部品の追加関税の除外措置を要求し、アメリカの自転車業界を救ったと言われている。

    ヨーロッパ:e-Bike普及が最も進む 荷物アタッチメントの独自進化

    ヨーロッパでは、電動自転車市場は2030年には1700万台に成長するといわれており、「ヨーロッパで最も勢いのある産業のひとつ」と称されている。2019年の販売台数370万台の対し、2020年12月頭にはすでに前年比23%増と試算されている。特に自転車先進国のオランダでは、新しい自転車の総売上の4割が電動自転車というデータも出ている。同国では5km未満の移動では自転車を使い、旅行でも盛んに自転車を利用している。

    また、アメリカのトレンドと同様に、ヨーロッパでも電動自転車の荷物を載せる部分が進化したタイプが急増している。自転車の後ろに取り付け牽引する大容量の貨物用アタッチメントや、子どもを載せる座席が前部2つのタイヤに挟まれたタイプなど、アメリカとは違って大型化しているのが特徴だ。

    なお、電動自転車の輸入手続きは、大枠で「電機自動車の輸入」と同じです。興味がある方は、合わせてご覧ください。

    まとめ

    電動自転車を巡る各国のトレンドや状況は様々だが、大きな傾向として、アジア市場は未開拓部分が多く、大きな可能性を秘めている。例えば、シンガポールや中国には高価格製品の輸出に活路を見出したり、タイやマレーシア発のユニークなスタートアップ製品を輸入して国内需要に応えることも、今後のビジネスの可能性を広げるだろう。

    各国メディアは、電動自転車業界の急成長は今後も続くと予想している。そして多様な用途に応じた、様々なデザインのe-bikeが登場してくるはずだ。その動向は今後も見逃せない。

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    この記事の参考サイト
    • Forbes, E-Bike Sales To Grow From 3.7 Million To 17 Million Per Year By 2030, Forecast Industry Experts
    • AFP, What will Elon Musk make of this e-bike concept inspired by Tesla?
    • The Thaiger, The rise of the e-bicycle in Thailand, a bit of motorised assistance
    • UN Environment Programme, Entrepreneur hoping to make electric motorbikes a staple of Thailand’s streets
    • Best in Singapore, THE 9 BEST ELECTRIC BIKES IN SINGAPORE
    • Malay Mail, E-scooter and e-bike users may soon require registration and licence in Malaysia, says transport minister
    • Paultan, Malaysia-based Reevo hubless e-bike arrives 2021
    • King One Design, Welcome the “E-Bike” trend, the Changes in Bike Show Booth Design!
    • Xinhua Net, China boasts 300 mln electric bicycles
    • China Motor World, Development Status And Trends Of China’s E-bike Industry In 2020
    • Electric Bike Report, eBike Trends To Expect In 2021
    • The Star, The Netherlands is embracing electric bikes
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