【冷風扇】エアコン市場のスキマ 気化熱式に輸出チャンス!?

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    真夏の気温上昇が世界的に著しい昨今、エアコン関連製品の販売数が飛躍的に伸びている。しかしエアコンは温暖化の原因のひとつとも考えられていて、使用を控える動きも目立っている。その代替製品として、エアコンと併用して利用する扇風機、サーキュレーター、冷風機と並んで、冷風扇がある。

    冷風扇とは何か?なぜ注目されているのか?輸出入のチャンスは?各国事情や製品展開も含めて紹介する。

    冷風扇とは?製品展開が豊富な気化熱式製品 輸出入チャンス

    冷風扇とは、気化熱を利用して涼風を送るハンディな機械だ。サイズはタワー型、卓上型など比較的小型で、好きな場所に移動して使う。扇風機のように、人がいる場所に風が当たるように利用するが、涼風が出てくるメリットがある。

    ちなみに、似た名前の家電に「冷風機」があるが、冷風機はいわゆる室外機が内蔵された小型エアコンのことで、冷風扇に比べると比較的高価だ。

    「冷風扇」は英語では「Evaporative Air Cooler(蒸発性クーラーまたは気化熱式クーラー)」とも呼ばれる。気化熱(Heat of Evaporation)とは水が蒸発するときに熱を奪う性質のことだ。気化熱を利用したクーラー製品は安価であるとともに、省エネかつ電気を使わない製品も存在するため、温暖化対策としてにわかに注目を浴びている。屋外でも利用できる大型の製品や、電気を使わない冷蔵庫など、さまざまな製品展開が可能で広がりをみせている。

    「冷風扇」は、欧米などの乾燥した国では、エアコンの代替製品として大きな注目が集まっている。しかし加湿器のように水を使用するため、高温多湿なアジアでは、締め切られた部屋での単体で使用するのは湿気がこもってしまうため推奨されない。そのため、エアコンと併用したり、屋内利用で導入されている。

    日本でも冷風扇は単体使用は推奨されないものの、小型および卓上タイプに対する評価は比較的高く、エアコン市場の隙間を縫うように、こうした製品の需要は高まっていくと思われる。

    輸入商材としても、海外の卓上冷風扇、屋外でも使用できるクーラー、気化熱を利用した冷蔵庫などの製品は、日本市場の需要はあるのではないだろうか。また、日本製の輸出に関しては、輸出先の地域の気候によって需要が変わってくることは覚えておきたい。

    各国の状況

    タイ:冷風扇は国内需要もあり

    タイの「Master kool International」は気化熱式クーラーのメーカーだ。気化熱式クーラー会社。エアコンの代替製品開発の第一人者でもある同社は、国内・海外の需要に応えて、順調な成長を遂げている。国内市場では高額な電気料金を避けてエアコンの利用を控えている消費者や、中小企業の需要の増加が認められ、海外でも30カ国以上に流通網を獲得している。オーダーメイドのデザイン製品サービスも展開している。

    また、タイにおける気化熱を利用した冷却製品は、畜産業でも注目を浴びている。家畜小屋の健在に気化熱式の冷却パッドを取り入れ、屋内の気温を自然に下げる取り組みだ。タイとスウェーデンの合弁会社「Hu Tek Company」は、エネルギー消費とコスト削減を実現できる冷却パネルを開発している。

    シンガポール:屋外用の大型冷風扇が高評価

    シンガポールでは、屋外施設の熱中症対策として、従来の蒸発性クーラーやミストファンなどを導入していたが、冷却される範囲が限定的で効率が悪かった。そこで、シンガポール動物園の依頼を受けてオープンラボ「Innosparks」が、気化熱を利用した屋外用冷却機「Airbitat Smart Cooler」を開発した。

    同製品はエアコンより80%少ないエネルギー効率を達成し、同動物園で採用された。アンケートでは、動物園利用者の8割が屋外でも快適に過ごしたと評価している。同製品は、公共スペース、商業・工業スペースのほか、家庭でも使用できるコンパクトサイズも販売している。

    アメリカ:オープンスペースにも使える効率のよさが人気

    アメリカでも冷風扇は、高温で乾燥したアメリカ西部から中西部の地域での使用が最適だと言われている。一方で東部の地域では通常のエアコンと併用する必要がある。しかしながら、持続可能な製品であることや、デッキなどのオープンスペースを涼しくする効率のよい方法として、近年人気が急激に高まっている。冷風扇は、省エネ、費用対効果、低メンテナンスなど、持続可能なさまざまな利点も評価されている。また、気化熱を使った製品はさまざまな種類があり、競争の激しい成長市場とみなされている。

    各国の製品情報

    おしゃれな卓上冷風扇

    アメリカのエアロバイクで有名なメーカー「Max Kare」の小型卓上用冷風扇「Portable Evaporative Cooler Fan」は、丸いフォルムの卓上用冷風扇だ。小型のため、卓上だけでなく車内でも利用できる。防塵フィルターも備えている。USB充電で、エッシェンシャルオイルも使える仕様だ。

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    中国製の「Zo Life House Personal Air Cooler」は、おしゃれなレトロデザインの卓上用として、東南アジアや台湾のECサイトShoppeeで人気がある。就寝時に影響の出ないサイレントテクノロジーを導入、USB充電、軽量であることが注目ポイントだ。

    気化熱を利用した冷蔵庫

    気化熱技術は、冷風扇などのエアコン代替製品のほかに、電気を必要としない冷蔵庫としても開発展開が進んでいる。気化熱式冷蔵庫は、プロダクトデザイナーが手がけた優れたデザインが多い。また電気を使わず生鮮食品を貯蔵できるため、日本では防災グッズとしての市場を切り開くこともできるのではないだろうか。

    2020年、ジェイムス・ダイソン・アワードを受賞した「Kuno」は、マレーシアの研究者が開発した、電気を使わない冷蔵庫だ。古くから利用されている土ねんどから作られている。二重の容器には砂が挟まっており、砂を水で湿らせることで、内部が冷やされる仕組みだ。

    スウェーデンのデザイナーが発表したテラコッタ製の冷蔵庫「DUNSTA」も、気化熱を利用している。四角いフォルムで、キッチンにもフィットするデザインだ。庫内は適度な湿度が保たれるため、食品にはラップが必要ない。

    ドイツ製のセラミック製の保存容器「Pio」は、ショッピングバッグとセットになっている製品だ。バッグを利用して生鮮食品を店舗で購入し、気化熱式冷蔵庫でもある容器に食品を入れ換えた後、畳んだバッグがその蓋にピッタリとおさまる。この製品は、バッグと容器の容量が同じであるため、買いすぎることがなく、食品を電気なしで保存することができるという多機能な製品だ。見た目も美しく、買い物習慣も見直すことができる。

    気化熱を利用して気温を下げるレンガ製品

    古くから、レンガを利用した気化熱による冷却システムは利用されていた。レンガは地震が多い日本での住宅には不向きだが、風通しのよい施設での利用に適しており、日本でも公共スペースなどに導入されている。

    2021年のレクサス・デザイン・アワードのファイナリストに選出された、日本の多摩美術大学の学生グループによる地下鉄構内のデザイン提案が海外で注目を浴びている。美しくデザインされたテラコッタのタイルを組み合わせた壁の内側には、水が通っており、水を吸ったタイルの気化熱によって冷やされた空気が、電車が起こす風によって循環するという仕組みだ。エネルギーを必要とするのは、再生水の循環だけであり、費用対効果の高いデザインとして高く評価されている。

    アメリカの3Dプリント製品メーカー「Emerging objects」は、3Dプリンターで製造できるレンガ製品を開発した。メッシュ状の幾何学模様の形をしたレンガは、石積みのように組み上げることによって壁を作ることができる。レンガの間を通る高湿・高温の風が、レンガ内で結露を生成することで気化熱を発生して、壁の内側を冷やすことができる。

    プロダクト・デザイナーMaggie J W Georgeが開発した気化熱式ブロックは、小さな素焼きの植木鉢が組み合わさったような形で、風が穴を通ることで温度を下げる仕組みだ。表面は効率よく気化熱システムが発生するような凹凸がついている。古代から利用されてきた原理を利用して、その効果を最大限に高めた製品だ。

    まとめ

    以上のように、気化熱を利用した製品はさまざまな形で展開されており、今後も新しいアイデア製品が開発されるだろう。また冷風扇は、室内におけるエアコンとの併用はもちろん、屋外利用としても評価が高く、コロナ禍の屋外活動でも重宝されることだろう。エアコン市場の隙間をいく製品の今後に期待したい。

    >>その他のセカイマを確認

    この記事の参考サイト
    • The Nation Thailand, Masterkool looking to boost sales by 73%
    • Design Singapore, Cooling Singapore effectively while saving energy smartly
    • U.S. Department of the Interior, Evaporative coolers work best in the dry areas of the U.S. (Area A)
    • Mordor Intelligence, NORTH AMERICA EVAPORATIVE COOLING MARKET – GROWTH, TRENDS, COVID-19 IMPACT, AND FORECASTS (2021 – 2026)
    • Sears, MaxKare Evaporative Portable Cooler Fan Portable Air Conditioner Fan Air Cooler Personal
    • Shoppee Blog, 15 Air Coolers You Need To Beat The Heat In Singapore
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