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輸出の税金 関税は誰が払うのか?輸出側が負担するケースはある?

新しく輸出を始めるときは、様々な点で疑問に感じることが多いです。最たるものが「関税」に関する疑問です。

日本から輸出をした場合の税金(関税)は、誰に対して支払うのか? どのタイミングで支払うのか? 又は、そもそも払う必要がないか?などです。

この記事では、輸出時の関税に情報をご紹介していきます。

この記事の要点

  • 関税の税率等は、輸入国や品目により異なる。
  • 基本的には、輸出関税は存在しないと考えればよい。
  • 日本は、関税を設定していない。
  • 輸出に関係する税金は、関税と消費税
  • 関税は輸出側は、関税を負担しない。(インコタームズによる)
  • 輸出時に関税を設定する国もある
  • 関税は、輸入国側の輸入者が支払う。
  • 関税を輸出者が負担するパターン→インコタームズがDDP
  • トレーディングカードの輸出関税は→なし
  • 中国、ロシア、アメリカ、インド、ブラジルには、輸出関税がある(一部品目)
  • 関税は、どこで払う→輸入国側の税関に対して支払う。
  • 日本から中国へ輸出するときの関税→中国側の輸入者が負担
  • DHL等には、関税元払い制度がある(輸出者が負担できる仕組みもあり)

輸出時の税金(関税・消費税)は誰が支払う?

関税とは?

関税とは、国境をまたぐときに、輸入国側の税関により、課税される税金です。

例えば、日本から中国に輸出した場合は、中国税関が関税をかけます。この逆に中国から日本に輸出された場合は、日本税関が関税をかします。

関税は…

  • 対象の貨物を輸入する人
  • 輸入国側の税関に対して支払う税金

です。よって、あなたが輸出したときに関税は払わなくてもいいです。ところで、なぜ輸入国側の税関は、関税をかすのでしょうか?

輸入国側で関税を設定する理由

私たちの生活の中には、消費税があります。これと同じく「日本に商品を輸入するとき」は、商品ごとに定められている「関税」を支払います。

なぜ、商品を輸入するだけなのに、関税を支払わなければならないのでしょうか? それは外国の商品による影響と、国内品との関係を知ると理解できます。

例えば、日本産の玉ねぎが一袋300円で販売されているとします。この状況の中、外国産の一袋200円の物が入ってきたらどうでしょうか? 価格に関わらず国産品を食べたい人がいる一方、価格面から外国産の玉ねぎを選ぶ方も多いはずです。外国産と日本産との圧倒的な価格差によって、日本産の売れ行きが悪くなり、それが日本の農業全体に大きなダメージを与えます。

これは、農業にスポットを当てて説明していますが、どんな業種でも同じです。外国産の安い商品の流入が日本国内の市場価格に大きな影響を与えます。これを小さくするのが「関税」です。

では、この安い外国産の玉ねぎに「関税」をかけた場合を考えてみましょう!

仮のお話として外国産の玉ねぎには、20%の関税をかけると、日本での価格が200円から「240円(200*1.2)」です。もし、国産品が300円で販売されているなら、60円あまり安い状況です。関税があることにより、国産品と海外品との価格差が小さくなっていることがわかりますね!まさに、これが関税を設定している理由です。

  • 関税を負担する人:商品を輸入する人
  • 関税を支払う先:商品が輸入される国の税関

よって、輸出者であるあなたが「いくらから関税を支払うの?」「いつ払うの?」などを考える必要はなく、それらはすべて「輸入者」が対処するべきことです。

関税は、どちらが負担する?基本、輸出者には関税負担はなし

関税は、輸入時に支払う税金であるため、輸出者が何かを考える必要はないです。これが原則です。しかし、次の2つのケースに該当する場合は、輸出者側にも関税が関係してきます。

  1. ロシアや中国などの一部の国(ロシア=マルタ、原木、石油など)
  2. インコタームズがDDP

1.ロシアや中国

世界には、いくつかの国で「輸出関税」を設定している所があります。代表的な国が中国とロシアの二か国です。これらの国は、エネルギーや鉱物資源などを中心に高い税率をかしています。

例えば、ロシアの場合、エネルギー製品、鉄(非鉄鉱石)、皮製品や木材など154品目に最大50%の関税をかしています。また、最近、削減や減税されましたが、中国でも木材パルプ、コールタール、鉄鉱石、アパタイト、化学肥料などに関税をかしていました。

特定国の中には、特定の品目に対して関税をかしている物があります。ただし、輸出関税をかしているのは、非常に稀なケースであり、日本を含めて輸出時の関税はないのが普通です。

2.インコタームズがDDP

私たちが外国の誰かと貿易取引をする場合は「どんな条件で取引するのか」をインコタームズ(貿易条件)の型で取り決めます。このインコタームズには、次の条件が定義されています。

  1. 船賃は誰が負担するのか?
  2. どちらが海上保険を手配するのか
  3. どこで商品を引き渡すのか?
  4. どこまでの範囲が輸出者の責任なのか?
  5. 輸入国側で発生する関税や消費税はどうするのか?

これらのことをいちいち個別に決めていくのは大変ですね。そこで「インコタームズ」を採用して、上で紹介する1~5のすべてが決まるようにしています。

例えば、インコタームズの中に「FOB」があります。これを輸出者や輸入者が採用すると決めた場合は、自動的に以下の項目について了承したことになります。

1.船賃は誰が負担するのか?輸入者が負担
2.どちらが海上保険を手配するのか?基本的に輸入者
3.どこで商品を引き渡すのか?輸出国の港に停泊している本船
4.どこまでの範囲が輸出者の責任になるのか?輸出国の港に停泊する本船にのせるまで
5.輸入国側で発生する関税や消費税はどうするのか?原則通り、輸入者が負担

このインコタームズの中に「DDP」があります。DDPは、次の費用を輸出者が負担します。

  • 国際送料
  • 輸入側の通関
  • 輸入側の関税と消費税

よって、インコタームズをDDPにする場合は、輸入国側の関税を負担する意味において、これを「輸出関税」と考えられることもできます。上記2つが輸出関税の意味でございます。これ以外のケースは、基本的には存在しないと考えましょう!

関連質問:フェデックス、DHLの場合は?

フェデックスやDHLは、アカウントを作成すると、輸入国側の関税や消費税を発送者負担(関税元払い)にできます。もし、輸入者に関税等の負担をさせたくない場合は、関税を元払いにしましょう!

関連質問:輸出関税を英語でいうと?

Export dutyです。

関連質問:修理品に対する関税は?

関税定率法11条の「加工又は修繕のため輸出された貨物の減税」を使い輸出することで、輸出してから一年以内に輸入をすれば、修理品に対する関税等は免税です。

輸出関税は「輸入関税」と読み替えるべき

参考情報1:輸出時に関係する税金

輸出する場合に関係する税金は、関税ではなく「消費税」です。実は、日本国内で調達をした貨物に対する消費税は、輸出後に還付されます。

輸出時の消費税還付の仕組みにより、100円の税金が還付されます。これが輸出時に関係する税金の仕組みがあります。

参考情報2:輸出関税(輸入国側の関税)の調べ方

輸入国側の関税は、次の2つのいずれかで調べます。

  1. ワールドタリフ
  2. 各国の税関
各国の税関

各国の税関サイトでも調べられます。

まとめ

  • 輸出に関係する税金は、関税と消費税
  • 関税は輸出側は、関税を負担しない。(インコタームズによる) 142
  • 輸出時に関税を設定する国もある
  • 関税は、輸入国側の輸入者が支払う。
  • 関税を輸出者が負担するパターン→インコタームズがDDP
  • トレーディングカードの輸出関税は→なし
  • アメリカには、輸出関税がある(一部品目)
  • 関税は、どこで払う→輸入国側の税関に対して支払う。
  • 日本から中国へ輸出するときの関税→中国側の輸入者が負担
  • DHL等には、関税元払い制度がある(輸出者が負担できる仕組みもあり)
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