インドネシアでのビジネスはムスリムへの理解がポイント

インドネシア
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ビジネスチャンスにあふれるインドネシアでの成功の鍵は何でしょうか?それは「ムスリムへの理解」です。日本でもビジネスチャンスに敏感な企業はいち早くムスリムを受け入れる姿勢を見せています。某アウトレットやモールでは礼拝室を設立しました。この先、飛行場や主要な施設にも礼拝室を作ることを検討しているそうです。

先日、日本に帰省した際、日本の車のコマーシャルにヒジャブ(イスラム教の女性の被り物)を被った女性が出てきたのを見て驚きました。ムスリムは世界的に大きな市場となってきているということを実感しますね!そこで今回からの一連の記事では、ムスリムについて詳しく説明していきます。

インドネシアとムスリム

インドネシアでビジネス展開をするときは、ムスリムへの理解が欠かせません。一体、ムスリムとは、どのような方々なのでしょうか? インドネシアにおけるムスリムを理解する方法として、次の6点を順番にご紹介していきます。

  1. ムスリムとは?
  2. インドネシアにおけるムスリムの人口と割合
  3. インドネシアにムスリムが多い理由
  4. ムスリムの代表的な挨拶
  5. 一日5回!ムスリムのお祈りとは?
  6. ムスリムの祝祭日

1、ムスリムとは?

「ムスリム」という言葉は日本ではあまり聞きなれないかもしれません。私自身こちらに来て言葉の意味を知りました。ムスリムとは、イスラム教徒のことであり、アラビア語で「(神に)帰依する者」を意味します。

最近、日本でもハラル(ハラール)とハラム(ハラーム)などの言葉を聞くことがあります。ハラムもハラルもアラビア語です。ハラルは「許されている」ハラムは「禁じられている」という意味です。つまり、ムスリムは、神様(アラー)に許されているかいないかを基準に、さまざまな物に対して受け入れるのか?を決めています。

日常生活の中には、ハラル(許されている物)が沢山あるため、許されている物を知るより、ハラム(禁じられているもの)を覚えた方が正しく理解できます。インドネシアの方(ムスリム)を接待して、ハラムの物を食べさせてしまった!」などは避けなければなりませんので…..

■ポイント
ハラル=許されるもの=ハラール認証
ハラム=禁じられているもの

ハラム(禁じられているもの)を覚えることにより、ハラルを覚える必要はありません。

2、インドネシアにおけるムスリムの人口と割合

世界におけるムスリムの割合は23%です。これは、宗教のくくりでは世界第二位の多さです。イスラム教徒をイメージしたときに思い浮かぶのは中東かもしれません。しかし、実は、ムスリム人口が世界で一番多い国はインドネシアです。インドネシアの2億6000万を超える人口の中で、ムスリムが占める割合は87%と言われています。ほぼ9割ですからすごい数であることがわかります。

3、インドネシアにムスリムが多い理由

なぜ、中東でもないインドネシアにおいて、ムスリムが増えたのでしょうか? それはアラブ諸国との交易が要因だと言われています。

その昔、アラブ諸国の貿易業者が胡椒などの産物を求めてアジアにやってきました。当時、胡椒はたいそうなお値段で売られていました。そうした貿易業者との接触の末、交易権を独占したいインドネシアの支配者たちが続々とイスラム教に改宗していき、国全体でムスリムが増加しました。信徒になる手続きが簡単だったことも理由の一つだったようです。

ただし、インドネシアでは、イランやサウジアラビアのようにイスラム教を国教にしているわけではありません。そのため、宗教上の縛りは、そこまで強くありません。

例えば、インドネシアでは国民それぞれがIDカードを持っています。このカードには、自分の宗教を記載します。

「私はイスラム教」

「私はキリスト教」などです。

イスラム教が国教ではないため、キリスト教、ヒンズー教(バリはヒンズー教です)、仏教などが認められています。改宗すると死刑という国もある中で、インドネシアではムスリムからの改宗が許されています。また、信仰心の度合いは国や宗派によって、またインドネシアでも島や地域、さらに個人によって変わります。

イスラム教の恐いイメージ

イスラム教と聞くと、何だか心配になる方が多いと思いますので、参考情報をお伝えします。

実際、これまでジャカルタ、バリ、また今年はスラバヤなどで破壊行為がありました。こららの破壊行為は、祝祭日に合わせて行われることが多いため、これら特別な日を避けるようにすれば、巻き込まれる可能性は少ないはずです。基本的に、インドネシアの人々は温厚です。過激な方たちは、ほんの一握りです。ほとんどのインドネシア人は破壊行為を恐れ、そのようなおぞましい行為を憂いています。

ムスリムは暴力者という見方は間違っていますし、そのようなニュアンスの言葉でインドネシアの方を傷付けないようにも気を付けましょう。ちなみに私の住むスマランは、インドネシア国内でも穏健なムスリムが住む場所として有名です。華僑も多くいます。これからインドネシアに進出を考えている方には個人的にお勧め致します!

4、ムスリムの代表的な挨拶

ムスリムの代表的な挨拶を見てみましょう!

「アッサラーム アライクム (assalamu alaikum)」 意味:あなたに平安がありますように

こんにちはの他に、ごめんください、ただいま、もしもし、さようならなど様々な時に使えます。

返しは「ワライクム サラーム (waalaikum salam)」で、挨拶の際には右手で握手をして、その手を胸の真ん中に持ってきます。

これを言ったら喜ばれることでしょう。でも日常で誰もが使うのは普通のインドネシア語ですね。

「スラマッ パギー(selamat pagi)」おはようございます

「スラマッ シアン(selamat siang)」こんにちは

「スラマッ ソレ(selamat sore)」こんばんは (夕方6時ごろ)

「スラマッ マラム(selamat malam)」こんばんは (夜)

ありがとうは「トゥリマカシー(terimakasih)」

私は、ムスリムではないのでイスラムのあいさつはしません。でも、嫌な顔をされることはありません。代わりに地元の言語(ジャワ島ならジャワ語)を少し覚えるようにしています。ちょっとしたことでも、本当に喜んでくださいます。言葉が分からなくても敬意を払えば伝わりますし、言葉を覚えて歩み寄れば、さらに友好的な関係が築けることは間違いなしです。

5、一日5回!ムスリムのお祈りとは?

ムスリムには神への信仰、奉仕のために六信五行、つまり六つの信条と五つの義務なるものがあります。その中で最も重要なのが一日五回のお祈りです。どのくらい厳密に行うかは人それぞれですが、もしもインドネシア人とビジネスをするのであれば、この習慣を考慮にいれて受け入れてあげることが大切です。

インドネシアにおいてはお祈りの時間になると、どこにいてもモスク(ムスリムの寺院)からアザーンと呼ばれる礼拝の時刻を告げる呼び声が流れてきます。時間は決められており、場所や季節などにより変わります。アバウトに言いますと、夜明け前(朝4時ごろ)、正午、午後、夕方、夜に一回ずつです。

イスラム教の信者は、寺院に集まり、それぞれメッカに向かってお祈りをします。今はメッカの方向や時間などを教えてくれるアプリがあるそうです。便利ですね。また、お祈り時は、アラビア語で書かれたクルアーン(ムスリムの聖典)の節を覚えて唱えているそうです。

お祈りの際は、できるだけ人目に付かない方がいい、またお祈りの前に顔や手足を清める(ウドゥーと呼ばれる行為)必要があるため、専用の礼拝室を設けてあげると喜ばれます。インドネシアでは本当にどこに行っても礼拝室が用意されています。

6、ムスリムの祝祭日

インドネシアでビジネスをするのであれば、ムスリムの祝祭日をチェックすることも重要です。インドネシアでも祝祭日はビジネスチャンスです。もちろん、それだけが祝祭日を知っておくべき理由ではありません。

例えば、ムスリムの大きな祝祭日にラマダンがあります。この時期、ムスリムは神に感謝を捧げ、身を清めるために一ヶ月の断食を行います。先ほどの六信五行の一つです。断食といっても日の出前と日没後は食べてもいいので、日中だけの断食です。それでも一ヶ月は長いですよね。

この点についてイスラム教の方に「大変じゃない?」と聞いてみると、別に当たり前だから大変じゃないよと返ってきます。熱心な方は、つばも飲まないとの話も聞きます。こうした祝祭日の時期は信仰心が高まり、過激派の中には破壊行為を神聖な奉仕と考えて実行することがあります。だからこそ、祝祭日の警戒が重要です。

またこの時期学校は、長いお休みに入り、会社も休みを設けたり、いつもより早く終わります。ラマダンが明けると、今度はそれを祝う「レバラン」という祝日があり、このときは、役所や税関などもお休みです。つまり、この時期は流通が止まります。そのため、ラマダン中のビジネスは、相手方の勤務日や時間を把握する必要があります。

ラマダン時は、皆さん実家に帰り、家族で団らんを楽しみます。日本のお正月のような感じです。日中断食する分、夜はみんなでごちそうを食べます。毎日レストランが大賑わいです。レバランはインドネシアで最大の祝日ですから国を挙げてのお祭りモードです。

私はラマダンが始まる頃、ちょうど家を借りて家具などを探していました。レバラン中だったため、買う予定のものがすでになかったという経験がたくさんあります。それだけ消費行動も大きく向上しているといえます。

インドネシア人の購買意欲は、ラマダン時期に最大化する

以上、インドネシアビジネスとムスリムレポートでした。

ムスリムの食事習慣からビジネスチャンスを見つける!

まとめ

  • インドネシアには、イスラム教の方がたくさんいます。
  • イスラム教の方(ムスリム)の慣習や文化などがビジネスに関わらず広く影響を与えています。
  • インドネシア人の購買意欲は、ラマダンの時期に最大化します。

ライター:L.K

基幹記事:東南アジアのトビラ

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