マスクの輸入状況 関税率と2019年と2020年の比較結果

異常なマスク価格貿易コラム
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新型コロナウィルスの話題でお腹一杯です。どのチャンネルに変えてもコロナで、暗黒時代に突入したようです。実は、インフルエンザのように、もう少しすれば、急速に減るとの見解を出してくれる専門家が現れないかと期待しています。しかし、WHOのパンデミック発言がされたように、自体は拡大の一途をたどっているようです。もはや自分自身で守る!これしかないです!

さて、このような状況の中、マスクやアルコールスプレーなどの除菌系がグッズが飛ぶように売れているようです。やはり、マーケティングの本にも紹介されている通り「人は、快楽を得る物よりも、恐怖を克服する物の方に強烈なニーズ」があるようです。そこで、この記事は、財務省統計局の資料を使い、マスクの輸入状況をご紹介していきます。

マスクの輸出入状況

「日本に輸入されるマスクの推移は?」

「逆に日本から輸出されるマスクの推移は?」

この2つを知ることで、日本と諸外国との間のマスクの需要状況がわかります。今回は、財務省統計局の資料を使い、2019年1月と2020年1月の輸入データ、2018年12月と2019年12月の輸出データをご紹介します。その前に、まずはマスクの関税輸入法令などの基礎情報をご紹介していきます。

マスクのHSコード、関税率と他法令

  • マスクのHSコード:6307.90~(輸入) 多くは、6307.90-029
  • 6307.90の中にWOVENとNON-WOVEN(不織布)が含まれる。
  • 関税率の決定要因は、輸入総額、原産国、材質(コットンとその他)
  • EPA締約国、特別特恵国の産品は関税無税。その他の国に対する関税率は、次の通り。
  • 20万円を超える場合の関税率(一般):0%~6.5%。多くは、無税、6.5%、4.7%のいずれか。
  • 20万円以下の関税率(簡易):区分7の5%。EPA締約国製は、無税(原産地証明書不要)
  • 輸入&販売などの資格は不要。ただし、表記方法には注意(薬機法)
  • 他法令:表示方法により薬機法や景品表示法に関係する。
  • 主な輸入国:中国、ベトナムが多い。
  • 関連品:消毒液は3808.94-000=3.9%

マスクを輸入するときの建前は「雑貨」です。この雑貨に不要な「意味」を持たせると、薬機法違反に該当します。

例えば

  • 空気中のウィルスを99%除去できる。(微妙なライン)
  • 感染症の予防ができる
  • 新型ウィルス対策に有効

など、薬理的な効果・効能を商品のパッケージなどに記載ができません。これは「石鹸」の輸入と同じ理屈です。マスクは、単なる雑貨として輸入することが絶対的な条件です!商品の説明文書、パッケージ、ラベルなどに効果や効能などを記している時点で、薬機法の適用を受けます。

マスクを輸入するときは、表現方法に注意。効果や効能を標ぼうすると、薬機法違反

関連:マスクを「無償提供」前提の関税と消費税の減免措置

マスクを輸入するときは、関税の他、消費税が発生します。しかし、新型コロナウィルスによるマスク不足を踏まえて、税関では、日本に輸入後、無償提供する前提のマスクは、関税や消費税の免除の他、優先通関の扱いをしています。税関ページ:新型コロナウィルスのマスクへの対応

関連:マスクとグーグルトレンド

「マスク」と検索する人のトレンド情報を確認すると、四月以降もどんどんと上昇すると予想されています。

関連:今後、需要が増えると予想する商品やサービス

今回の新型コロナウィルスに関連して需要が増えると見込まれるサービスは次の通りです。

・マスク
・アルコールスプレー
・スプレーボトル
・アルコールふきん
・抗菌系グッズ全般
・クレベリン
・ウィルスの付着を低減する衣類
・富裕層向け高級シェルター
・家食製品(人込みを避けられる商品やサービス全般)例:宅配業
・避暑地ならぬ「避人地」
・上記の製品を製造するための原材料
・冷凍品、保存系食品
・冷凍品を保管する冷蔵庫

通常時の100倍!? 2020年4月現在のマスク価格

2020年4月現在、アベノマスクが配布されたとは言え、都会の店舗を中心にマスク不足が続いています。また、これに乗じて転売ヤー(個人と一般小売商店)が参戦しています。

例えば、こちらのマスクです。実は、私は、マスク騒動等が一切発生していなかったときに下のマスクを購入したのですが…..なんと今では、ひと箱、数万円です。ちなみに、私が購入したときの価格は、一箱500円ほどだったため、販売者は、暴利をむさぼっているようです。

異常なマスク価格

以上がマスクに関する基本的な知識と状況です。それでは、財務省統計局の資料からマスクの輸出入状況をご紹介します。

日本へのマスクの輸入状況

日本に「輸入」されているマスクの状況です。左が2020年、右が2019年です。ともに1月の同月単月のデータです。このデーターを見比べると、次のことがわかります。なお、右側の空欄は、2019年1月において輸入実績がない国です。

2020年1月2019年1月
国名単月の数量単価/KG単月の数量単価/KG
大韓民国94748¥3,38879501¥3,585
中華人民共和国13393467¥88111341078¥934
台湾233090¥1,841186922¥1,776
香港232¥5,138105¥14,343
ベトナム819400¥1,196760409¥1,143
タイ35237¥3,07045545¥2,215
シンガポール26544¥3,63110052¥4,200
マレーシア14200¥1,83512565¥1,546
フィリピン45588¥1,45437089¥1,585
インドネシア221143¥912218520¥904

データ:貿易統計局2020年1月分

表から読み取れること

2020年1月と2019年1月のデータを見比べると、意外に価格や数量に大きな違いがないことがわかります。(1kg辺りの中央値も1000円程上昇する程)この頃、日本国内では、店頭からマスクが消える現象が発生していましたが、マスクの輸入データーの数値は、昨年とほとんど変わりません。この状況を考えると、マスク不足になる原因は、次の2つがあると予想しています。

  1. 昨年よりマスクの需要が大幅に増えており、輸入数量の増加分では賄いきれていない。
  2. 輸入業者が自社の倉庫などに抱え込みをし、さらなる値上がりを期待している。

どちらが正しいのかはわかりませんが、できれば1番であってほしいと願います。昨年と比較した各国からのマスクの輸入数量と価格の違いは次の通りです。

数量減トップ5

数量が大幅に減少したのがアメリカ、カナダなど、北米方面からの輸入です。

  • アメリカ -27794kg
  • カナダ -11070kg
  • タイ -10308kg
  • メキシコ -6314kg
  • スリランカ -4724kg
価格上昇トップ5

1kg辺りの単価が急上昇したのが次の5か国です。特にEU方面からの輸入価格が上昇しています。

  • ポルトガル 29254円/kg 上昇!
  • デンマーク 12970/kg 上昇!
  • オーストラリア 8028円/kg 上昇!
  • スリランカ 7417円/kg 上昇!
  • フランス 3948円/kg 上昇!

2019年度の税関別の輸入状況は?

マスクは、1枚辺り5gと換算(1kg=200枚)

輸入数量順
税関名年度数量1枚辺りの単価
東京36356808¥5.7
大阪27701647¥5.0
名古屋14426623¥4.5
神戸6970542¥5.6
横浜6948980¥5.8
博多4165827¥3.4
新潟1995149¥3.6
清水1802812¥4.9
川崎1612944¥2.8

 

空港編
税関名年度数量1枚辺りの単価
成田837087¥27.7
関西空港374528¥25.5
中部空港58828¥24.6
福岡空港54183¥15.2
那覇空港8295¥31.7
小松空港3690¥23.7
新潟空港1200¥9.6
岡山空港400¥34.5
仙台空港102¥17.5
富山空港43¥31.2

 

単価が低い順
税関名年度数量1枚辺りの単価
岩国1512¥0.8
釧路37742¥0.9
徳山84886¥1.8
小名浜158222¥1.8
三池837¥2.3
苫小牧1058163¥2.6
戸畑102631¥2.7
金沢1597793¥2.7
大分6728¥2.8

日本からのマスクの輸出状況

2018年と2019年12月における日本からのマスクの「輸出状況」です。実は、東南アジアを中心にして、日本の高機能なマスクは大人気です。特にユニ・チャームの三次元マスクですね!日本から輸出されている第一の国はベトナムです。

  • ベルギーは輸出数量が減り、価格が上がっている。
  • タイ、フランス、オーストラリア向けには、前年の3倍近く輸出。
  • マレーシア向けの輸出が約20分の一に減少!その分を他国に輸出。
2019年12月2018年12月
国名単月輸出数量(kg)単価(kg)国名単月輸出数量(kg)単価(kg)
ベトナム108485¥1,301ベトナム81055¥1,470
中華人民共和国75106¥4,990中華人民共和国70838¥5,440
ベルギー19876¥1,598台湾61900¥2,148
香港18685¥5,737マレーシア52712¥348
台湾18224¥3,925ベルギー33570¥2,372
タイ16425¥2,931香港14546¥8,875
フランス13929¥1,755アメリカ合衆国11402¥6,629
オーストラリア12946¥2,369フランス8664¥1,479
アメリカ合衆国11688¥6,491インドネシア7693¥3,976
大韓民国10534¥5,931大韓民国6890¥7,767

マスクの入手方法

マスクの入手は、中国のアリエクスプレス(主に小売用)又は、アリババ(卸売り)が良いです。アリババは業務用が中心になるため、発注数量の単位が大きい代わりに単価が圧倒的に安いです。そのため、医療機関や各種施設など、ある一定の数量が欲しい所に最適です。2020年4月9日現在、各サプライヤーのシッピング状況を確認した所、リードタイムとシッピング日数を含めて10日~20日前後で完了する所が多いようです。

アリババの検索窓に「MASK」と入力

アリババ マスク 販売状況 (1)

様々なマスクが表示されます。検索結果の情報にフィルターは、左サイドバーのメニューにあります。特に「Trade Assurance」にチェックを入れると良いです。最小発注数量(MOQ)を小さくするときは、「Min. Order」に入力します。その他、サプライヤーの国などをフィルタすると、ご自身が求めているマスクが見つかる可能性が高いです。(例:アメリカ製が欲しいなど)

アリババ マスク 販売状況 (1)

マスク自体に品質を求める場合は「FDA」などをチェックしましょう。

アリババ マスク 販売状況 (1)

後は、アリババのサプライヤーと交渉をしていきます。サプライヤーの評価などを確認し、詐欺にあわないように気を付けましょう!なお、日本側で通関手続きが必要な場合(輸入総額がおおむね20万円をこえるとき)は「個人輸入通関サポートサービス」をご利用ください。輸入書類のチェック、アドバイスから、日本側通関と国内配送手配ができます。

まとめ

  • 新型コロナウィルスの影響によりマスク市場は大きな変化が起きている。
  • マスクだけではなく、その他の関連品も需要が増えているはず。
  • マスクは都会の店舗に並んでおらず、地方にある。
  • 地方の人が転売目的でマスクを購入し、ネット上で暴利をむさぼっている。
  • マスクを輸入するときは、薬機法と景品表示法に気を付けよう。
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