「アマゾン等でオリジナル商品の販売を開始したいと思う。ただ、日本国内の工場に依頼するとロットが多く単価も高い。なんとか安くして商品を作れないだろうか…..」
そこで検討するのが中国やタイなどの諸外国の工場です。これらの工場に依頼すれば、日本で生産するよりも単価を下げられる上、最低発注数量も小さくできます。当然、オリジナル製品の開発・販売の価格やリスクを下げられます。
ところで、ネット上では、この生産のことを「OEM」と表現する方が多いです。しかし、一方では「ODM」との言葉も多く目にします。一体、これらの違いは、何でしょうか?
そこで、この記事では、OEM生産とODM生産の違い、メリット、デメリットをご紹介していきます。結論を先に申し上げると、基本的に相当、大規模な生産でない限り「ODM」の言葉が適切です。いわゆる小さな輸入ビジネスでは、OEMの言葉は不適切だと考えていいでしょう。
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OEMとODMの違いとは?
日・タイの輸送サービスを提供する「NIPPON47」さんにもOEM(ODM)の依頼が来ます。よくあるのが「革製品にオリジナルロゴを入れたい。」「○○の服に○○を入れたい」などです。きっと、少しでもご自身のオリジナリティを出したいとのことだと思います。
実は、記述程度の変更は、正確に言うと、OEMではなく「ODM」と言います。一体、この2つは何が違うのでしょうか? 順番に確認していきましょう!
そもそもODMやOEMとは?
ODMやOEMの違いを知る以前に、そもそも、これらの言葉は何を意味するのでしょうか? とても簡単に説明をすると「製造部分の委託」です。
例えば、新しく革の財布を販売するとしましょう。実際に、それを実行する場合は、次の2つの方法があります。
- 自らが製造し、販売までを手掛ける
- 誰かに製造してもらい、自分は販売部分だけを取り組む。
もし、ご自身が革の財布を作ろうとすると、製造するための設備、材料、工具、必要であれば、人を雇うお金が必要です。それに、当然、良い製品を作るためのノウハウやスキルも必要です。どう考えても、最初から自分で手掛けるのは大変ですね!
そこでこのような考え方が生まれたのです!
「別に自分で製造する必要ないよね? 作れる人に作ってもらい。それを買いとり販売すればいいよね?」
これが二番の方法です。OEMやODMは、まさにこの形態を指します。また、昨今では、上記の作れる人に該当する存在すら「名前だけメーカー」いわゆる「ファブレスメーカー」がいます。

OEMやODMは、製造部分を誰かに委託することです
2つの存在/委託者と受託者
OEMとODMの関係は、次の2つの立ち位置があります。
- 委託者
- 受託者
委託者とは、製造をお願いする企業(自社ブランドで販売を希望する所)、一方、受託者とは、その販売部分を受ける企業です。OEMとODMは、この委託者と受託者の業務範囲や責任範囲に違いがあります。
OEMとは?
OEMは、委託者が商品の設計、製作、組み立て、中には、アセットなどを導入し、すべてを指揮監督して商品を製造します。受託者は委託者と「ライセンス契約」をして製造にあたっています。逆に言うと、ライセンス契約がない所は、一切、製造ができないです。
例えば、アップルのiPhone、サムスンのスマホなどですね。これらが「OEM」に該当します。
委託者のメリットとデメリット
OEMのメリットは、設計部分を完全に制御できるため、非常に自由な開発ができます。これは、受託者が設計なども含めて行うODMと決定的に違います。また、製造部分を外注することで、自らは販売部分(マーケティング)に集中できる点も特徴です。
一方、デメリットは、大きなリソースの消費することです。自由な部分が増えることは、自社で取り持つ範囲が大きくなることを示します。OEMは、製品開発や設計のために、巨額な投資が必要です。
受託者のメリット
受託者側のメリットは、余剰設備を使い生産ができることです。生産工場を持つ会社は、必ず設備に対する一定の費用と人件費がかかりますね。この部分を無駄にする可能性が低いです。
ODM
ODMは「プライベートラベル」とも言います。OEMと比べて開発の範囲は非常に限定されています。いえ、開発という言葉より、ちょっとした「カスタマイズ」と言った方が適切です。ODMの場合は、受託者側が所有する「型」をうまく使い、できる範囲の変更をします。
例えば、この変更の中には、次の物があります。どちらもベースとなる型(すでに存在する商品のベース部分)は同じです。同じ型を「自社商品のように魅せる」のがODMの本質的な役割です。
- パッケージ変更
- 製品の内容物の変更
- 製品の組み合わせの変更
- 色違いを作成するなど
- ブランドロゴの貼り付け
ODMのメリット
ODMのメリットは、すでに存在する「型(商品)」に小さな変更を加えるため、開発費用が安くすみます。一方、デメリットは、型が同じがあるが故、変更できる範囲が限られている点です。ただし、実際は、多くの場合、ODM等で十分にオリジナリティを出せるはずです。
弊社のパートナー企業である「NIPPON47」さんは、タイにおけるODMの調整等も受けられます。
OEMとODMの違いまとめ
- OEMは、委託者がすべてをコントロールして製品を開発すること
- ODMは、すでにある「型」に小さな変更を加えて製品を作ること
- 小さな輸入ビジネスは、ほぼODM


国際輸送の見積もり依頼例
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