税関やジェトロなど、貿易情報をもれなく受けとりたいときに、それぞれのサイトを定期的に巡回するのは大変です。目的のサイトを訪れるためには、サイトのURLを入力したり、サイトの名前で検索したりすることが一般的です。仮にそれぞれのサイトの更新情報を入手するには、これらの作業を繰り返す必要があります。
しかし、実はこのような苦労をする必要はありません。サイトの更新情報だけを「一元的」に受け取る方法があります。それが「RSSリーダー」です。RSSリーダーの中でも「Feedly(フィードリー)」が最も有名です。そこで、この記事では、各サイト(経済産業省、税関)などから発表される更新情報を一元的に受け取れる「RSSリーダー活用法」をお伝えします。
RSSリーダーでサイトの更新情報を受け取る方法
目次
普段、利用されているウェブサイトは、各運営者の判断により「最新の情報」が追加されています。いつ、更新情報が出されるのかは、運営している会社や個人のスタイルによって異なるため、読者としてはそれを知る術はありません。しかし、だからといって更新情報を確認しないのはかなり危険です。情報化社会では、いかにして新鮮で、良質な情報を素早く受け取るのかが会社の収益に直結するためです。
例えば、税関からは関税や通関制度に関する重要情報が出されます。「特恵関税の対象国から〇〇を外す」などという情報は、支払うべき関税額が増えることを意味するものです。また、通関制度の見直しにより、より素早く貨物を受け取るためのヒントになる情報が配信される可能性もあります。
日本貿易振興機構(ジェトロ)であれば、あなたが狙っている海外市場の最新動向や海外見本市に関する情報が配信されることもあります。つまり、どのような方法であれ、関係各所から発表される情報をもれなく受け取ることが極めて大切です。
しかし、複数のサイトから出される更新情報を受け取るのは大変です。そこで便利な仕組みが「RSSリーダ」です。
RSSリーダーとは?
あなたが利用するウェブサイトには、RSSという更新情報だけを発信する機能があります。下がそのRSSの中身です。何だかよくわからない情報が表示されていますね。ただ、この文字を理解する必要はありません。サイトから「RSS」というものがでていることだけを覚えておきましょう!このRSSを受信して表示する機能が「RSSリーダー」です。
どんなサイトからもRSSが配信されているの?
RSSが配信されていないサイトもあります。昔に作られたサイトである場合、RSSが配信されていない可能性があります。この場合、RSSリーダーによって情報を受けることはできません。ただ、昨今の一般的なサイトであれば、ほぼRSSに対応しているはずです。
RSSリーダーにもたくさんの種類があります。
サイトの更新情報を受け取るための機能として「RSSリーダー」があります。実はこのリーダーにも多くの種類がありますが、当サイトでは「feedly」をおすすめします。選んだ理由はいくつかありますが「feedlyマニア」になることが目的ではありませんので省略します。以降の記事では、この「feedly」の一般的な使い方をお伝えします。
Feedly(フィードリー)とは?
Feedlyは、サイトの更新情報(RSS)を集約して受け取れるサービスです。つまり、税関やジェトロ、日本関税協会などがサイトを更新すると、それらの更新情報が一つのフィードリーに表示されるため、それぞれのサイトへ行く手間もなくなり、受け取る情報の漏れを防げます。
Feedly(フィードリー)の3つの特徴
フィードリーの3つの特徴をお伝えします。それぞれについての詳細情報は、以下でご紹介する「フィードリー使い方(導入編)」で説明をします。
特徴1.サイトの登録は、サイト名、URLどちらでも可能です。
更新情報を受け取りたいサイトを登録するときは、サイト名、サイトのURLなど、どちらからでも可能です。
特徴2.記事を読んだのかは、文字の色で表されます。
確認済の記事であるのかは「タイトルの文字色」でわかります。未読のものは、タイトル部分が「濃い黒」です。一方、既読のものは「薄い黒」です。色覚的にかんたんに確認できます。
特徴3.フィードリーは利用する端末を選びません。
パソコン、スマホ(iPhone、アンドロイド)、タブレットなど、すべての端末で利用ができます。また、すべての端末で行った作業が「常に同期(情報を同じにすること)」されます。ある端末で、すでに「読んだ記事」としてマークをすれば、その情報が他の端末にも反映されます。
フィードリーの使い方(準備編)
フィードリーの特徴がわかった所で具体的な使い方をお伝えします。まずは、フィードリーを使うための準備を行います。パソコンの場合、スマホ(iPhone)の場合と別々に説明をします。ちなみにすでに述べた通り、どちらか一方だけを利用できるわけではなく、複数の端末で利用ができます。
フィードリー導入編(パソコン)
パソコンからフィードリーを利用するには、こちらのサイトから登録します。フィードリーを利用するには、会員登録が必要ですが、グーグルアカウントやフェイスブックアカウントでも利用ができます。この場合、特に煩わしい登録作用はありません。一度会員登録などを済ませてフィードリーにログインをすれば、次回以降は自動ログインされています。
好きなアカウント情報を使ってログインしてください。
今回は、グーグルアカウントの情報を使って、フィードリーを利用します。これでフィードリーの利用準備は完了です。
フィードリー導入編(スマホ)
フィードリーはスマホでも利用ができます。iPhone、アンドロイド、どちらでも対応しています。以下のリンクより当てはまるアプリをダウンロードしてください。以降、当サイトでは「iPhoneアプリ」を使って説明します。なお、どちらを使えば良いのかわからないときは「iPad、iPhoneを使っているのか」「それ以外か」を考えてください。
iPhone版のフィードリーアプリです。
画面上方向に向かって指を「スッ」と動かします。
パソコン版と同じアカウントで利用してください。これにより、パソコンでの操作とスマホでの操作が「同期(情報が同じになること)」されます。今回は、先程の同じくグーグルアカウントを利用します。
スマホでグーグルアカウントにログイン状態である場合は、以下の画面が表示されます。ログインされていない場合は、グーグルアカウントにログインを求める画面が表示されます。
以上でパソコン版とスマホ版のフィードリーの準備は終了です。それでは、以降で具体的な使い方を説明していきます。今回も最初にパソコンでの操作方法を説明した後、スマホ版(iPhone版)での操作方法を説明します。
フィードリーの使い方
パソコン上での操作方法(サイトの登録)
パソコンの準備を終えた後の画面操作の方法です。まずは、更新情報を受信するサイトの登録です。左列にある「+ボタン」を押した後、画面中央部分にあるフォームに「サイト名、またはサイトのurl」を入力します。すると、いくつかのRSS候補が表示されます。受信希望のRSS右側にある「FOLLOW」を押します。
登録するRSSをカテゴリごとに小分けしたい場合は「CREATE A COLLECTION」を押した後、任意の名前をつけます。なるべく最初の段階からこの作業を行うことをおすすめします。
RSSの登録が完了すると、ボタンが以下の画面のように白くなります。この状態であれば、フォロー(登録)は完了しています。
RSSを登録できたかどうか画面の左側で確認ができます。以下の赤枠のように、登録したRSSが表示されていればOKです。
パソコン上での操作方法(更新情報の確認方法)
登録したサイトの更新情報は、画面の左側で確認します。赤枠の「ALL」というボタンが緑枠部分(2サイト+Uncategorized(カテゴリ分けしていないサイト))の合計です。この赤枠と緑枠部分の情報は「同期」されているため、どちらかを「既読」や「未読」にすれば、その情報が赤枠部分、緑枠部分の両方に反映されます。横断的に未読を確認したい場合は赤枠、個々のサイトごとに未読を確認する場合は緑枠から選択します。
赤枠の「ALL」を選んだ際の画面例:
パソコン上での操作方法(未読か既読かの確認方法)
すでに読んだ更新情報であるのかは、記事タイトルの文字色で表されます。以下の2つの画像を御覧ください。
画面右側にあるタイトル部分が「薄い黒」になっているため「既読:すでに読んでいる」ことがわかります。
同じく画面の右側にあるタイトル部分を確認します。緑丸部分が「濃い黒」になっているため「未読」であることがわかります。
パソコン上での操作方法(複数の記事を一括で既読にする方法)
少し更新情報を確認しないだけで多くの「未読」がたまることがあります。本来は、1つずつ確認をするべきなのですが、面倒であるため一括で「既読」にしたいときがあります。この場合、以下の機能を利用することにより「一括で既読化」できます。
まず画面左側にある「ALL」を押します。その後、画面右側にある以下のチェックマーク部分を押します。画面の右下に表示される「YES,MARL AS READ」の部分をクリックすると、一括で既読化の処理ができます。
以上がパソコン版の利用方法です。次にスマホ(iPhone版)の使い方を説明します。
スマホでの操作方法(基本的なメニュー位置)
スマホ版のフィードリーは、画面左側にある「三本線」を押すことにより、メニューを表示できます。ここから登録しているサイトの更新情報を確認できます。まずはこの基本的な部分を覚えてください。
上の赤枠部分の三本線を押すと、以下のようなメニューが展開されます。
スマホでの操作方法(サイトの登録編)
スマホのアプリからもサイトの登録はできます。画面右側にある「虫眼鏡マーク」を押します。
サイトの名前、または「サイトのURL」を入力すると、以下の画面のように対象のRSSが表示されます。お好きな物を選択してください。
スマホでの操作方法(サイトの更新情報を確認する方法)
登録したサイトの更新情報を確認する方法です。まずは画面左側の三本線を押します。
登録しているサイトのすべての更新情報を確認する場合は「All」を押します。個々のサイトであれば「サイト名」の部分を押します。
画面を下から上に「スッ」と動かす(スワイプ)ことにより、次々と更新情報を確認できます。タイトル文字が「薄い黒」になっている場合は、すでに確認済であることを示します。
スマホでの操作方法(お気に入り記事の登録)
フィードリーで複数サイトの更新情報を受け取っていると、ときには「登録しておきたい記事」があります。その場合は、画面右側の以下の部分を押して「記事タイトルを保存」します。
保存した記事は、画面左側に出てくる「Saved For Later」の中に表示されます。私は、たくさんの更新情報から気になる物を保存しておき、一通りのチェックが終わった時点で、この機能を使って対象の記事を読み返すようにしています。
保存されてる更新情報は、以下のように表示されます。ここから更に詳しく調べる場合は、対象記事へ移動しています。
以上でサイトのフィードリーの使い方の説明を終了します。
まとめ
情報化社会の現代においては、大量の情報を効率的に受け取り、自分に必要であるかどうかを「取捨選択する力」が必要です。効率的に大量の情報を仕入れるためには「RSS」の仕組みをうまく取り入れることがポイントです。これを使えば、さまざまなサイトから「別々のタイミング」で出される更新情報であっても、一元的に管理できます。
RSSを受け取るときに効率がいいのが「RSSリーダー」です。この記事では、このRSSリーダーとして「feedly」をご紹介しました。この記事で最も重要なポイントは「効率的に情報を収集して、取捨選択すること」です。そのため、たまたまフィードリーをご紹介しているだけであり、RSSを受信する手段は問いません。