【セカイマ】飲料・乳製品関連の新しい動き。米・タイなど

世界の今202016貿易コラム
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アジア諸国では経済活動の本格始動が現実となっている。国民的な祭りの開催や、国際線の再開が具体的に進んでいるタイから、健康ジュースを紹介。またフィリピンのアルコール事情をお届けする。加えて、アメリカとベトナムから乳製品の話題、ミャンマーの茶葉を輸入する米企業についてもお伝えする。

世界の今202016

タイ/健康ジュース ミャンマー茶葉 米/牛乳で作ったTシャツ など

タイ・政府公認OTOP製品5つ星 トリファラジュース

AS World Trading&Marketing社は、健康飲料やファッション製品のレンタル販売、コンサルティングを行う会社。同社が新発売したオーガニックトリファラジュースは、商務省(MOC)タイの国際貿易促進省(DITP)が運営する「タイB2B Eマーケットプレイス(Thaitrade.com)」で5つ星を獲得している。

注文はthaitrade.comから。最小注文は5本。ボトル1本(1キロ)で14.20ドル。

考察

トリファラとは「3つの果実」という意味で、インドのアーユルヴェーダで用いられる3種の果実の調合物。便秘、高コレステロール、風邪、痔、がんなどの諸症状に効果があるとされる。

このトリファラジュースは、タイ政府公認のOTOP(1村1品運動)製品として品質が保証されている。

日本では、トリファラはインドのハーブとして粉状のサプリメントとして出回っているが、ジュースタイプは少なく、タイ製はほとんど輸入されていない。インドだけでなく、タイでも伝統医療で使用されているそうだ。

ちなみに、緊急事態宣言を徐々に緩和しているタイ政府は、4月に中止となった水掛け祭り「ソンクラーン」の7月開催の可能性を検討しているとのこと。その場合には国中がソンクラーン休暇に入ることになるため、その時期前後の輸出入には注意したい。

また、タイ民間航空局(CAAT)は、4月から禁止されていた国際線の乗り入れは、9月に再開されるだろうと語っている。

元記事:

  • THAITRADE.COM, Triphala
  • The Thaiger, Thailand may hold a July Songkran event if Covid-19 situation remains stable
  • The Thaiger, CAAC chief: International flights unlikely before September

米・ダラスのベンチャー企業が扱うミャンマーの茶葉

米ダラスで二人の元退役軍人が立ち上げたRakkasan Tea Campanyは、アメリカ国内では入手困難な地域からの珍しい茶葉を輸入販売している。最近ミャンマー茶葉の輸入販売を始め、現地で注目を浴びている。同社は、未だ内戦が続くミャンマーとのビジネスを目指して苦心していた矢先、イギリスに住むミャンマー出身のトゥエさんとつながったことで、輸入が可能になった。

ロンドンで会計士として働くトゥエさんは、茶葉発祥の地として知られる中国雲南省との国境に接するミャンマー北部にあるモゴ村の出身。この地はルビー鉱山は有名だが、茶葉の価値は重要視されていないこともあり、古くから継承される茶の木が手付かずのまま多く残っている。トゥエさんは、ふるさとに残された茶の木を生かして茶葉栽培を始め、高品質茶葉の販売事業を始めた。現地で、倫理的な労働環境を整え、有機栽培の伝統を守り、持続可能なビジネスモデルの実現を目指している。

Rakkasan Tea Campanyでは最近、ミャンマーでも珍しい紅茶を同社のラインナップに加えた。

考察

アメリカはコーヒー文化で、お茶を楽しむ人は少ない。しかも、スターバックスなどのコーヒー店で購入してひとりで甘いコーヒーを楽しむ傾向が強い。また南部では、アイスティーを飲む習慣はあるが、熱いお茶を楽しむ文化がないそうだ。Rakkasan Tea Campanyの創立者は南部出身の元退役軍人で、アフガニスタンとイランに駐留した際に初めて、熱いお茶を飲む文化に出会ったという。熱いお茶が地域のコミュニケーションに大事な役割を担っていると実感し、輸入販売ビジネスを開始したそうだ。

同社は、イギリスの紅茶文化とは異なった、別のお茶を楽しむ文化をアメリカで広めるという、いわばハードルの高いビジネスに挑んでいる。しかし競合が少ない分野であるメリットを活かし、企業や商品の背後にあるストーリーによって、同社のブランディングに成功している。

元記事:

  • The Dallas Morning News, Dallas tea company imports rare leaves from woman-owned estate in Myanmar
  • The Dallas Morning News, These Dallas-based combat veterans want to change the way Americans look at tea culture

米・余った牛乳から作られたTシャツ

LAに拠点を置く新興企業Mi Terroは、バイオテクノロジーを駆使して、食品廃棄物から繊維やプラスチックを作り出して、ファッション、医療、包装などの分野に新しい風を吹かせている。

同社は廃棄牛乳のタンパク質から作った繊維を使用したTシャツを販売。シャツの生地は、柔らかくて通気性、抗菌性もあり洗濯機で洗える。もちろん無臭だ。1枚39.50米ドルから。デザインは10種類以上。すでに世界40カ国で販売している。現在、中国の乳製品会社と交渉中。

Mi Terro URL: https://www.miterro.com/

考察

Mi Terroは、化学者とタッグを組んで牛乳Tシャツを開発するにあたり、クラウドファンディングサイトKickstarterのキャンペーンを立ち上げて、わずか2時間で目標金額を達成したという。

乳製品は世界中で消費されているにもかかわらず、その廃棄物は食品廃棄物のなかで比較的注目度が低いそうだ。そんな牛乳に目をつけて、意義ある消費活動に参加したい消費者の注目を集めている。

牛乳1杯で5枚のTシャツが作れるが、作業工程に2ヶ月かかる。製造に時間はかかるが、素材は安価なため、商品価格はリーズナブル。手頃な価格でグリーンファッションを提供することも同社のポリシーとのことで、消費者の満足度を十分に考慮したビジネスモデルだ。

元記事:

  • Euronews, THE COMPANY MAKING T-SHIRTS FROM GONE OFF MILK
  • Forbes, Meet The Company Turning Old Milk Into Sustainable Clothing

ベトナム・乳製品会社ビナミルク EAEUへの輸出許可を獲得

ベトナムの大手乳製品製造会社ビナミルクは、ベトナムで初めてユーラシア経済連合(EAEU)への製品輸出の許可を獲得した。

ベナミルクは、2020年に入ってから、中東や中国にコンデンスミルクをはじめとする乳製品の輸出を拡大し、さらに韓国のeコマースサイトでも豆乳などの製品が正式販売されている。

このような短期間での業績の成長戦略により、同社は8年連続でフォーブスベトナムの上場企業上位50社に選ばれている。

考察

ベナミルクは会長および社長ともに女性が務めている。日本やスイス、デンマークから輸入した原材料を使用したり、欧州オーガニック認証の粉ミルクを販売するなど、食の安全性と品質を重視した経営方法で成長が目覚ましい。過去20年で、日本を含む53の国と地域への製品輸出を達成している。パンデミック下でも輸出活動を積極的に行い、2020年第一四半期の準収益が前年比7.5%増加した。

今回、推定人口1億8300万人(2018年)という大きなEAEU市場に参入する。競合の多い乳製品市場で、強い製品を作り、適切なビジネスアプローチを続けているベナミルク。ベトナムから急成長を遂げ、優良企業に発展した経緯から学べることは多い。

元記事:

  • Viet Reader, Vinamilk becomes first Vietnamese dairy enterprise licensed to export to EAEU

フィリピン・増税にもかかわらずアルコール輸入好調

フィリピン政府は税制改革プログラムを実施し、物品税が高額になっているにもかかわらず、アルコール飲料の国内消費と輸入はさらに増加すると予想されている。

アメリカ農務省(USDA)の報告によると、国の協力な経済成長、消費者統計データ、アメリカ製品の広範な受け入れにより、アメリカのアルコール製品の輸出が伸びていると発表した。また国内のアルコール飲料の消費量も毎年平均10%の割合で増加している。

一方で、今年初めにアルコール製品に課される消費税が2~6%引き上げられ、今後も毎年2~6%引き上げられる予定。

考察

フィリピンではアルコール好きな国民性と、酒税が安かったことから、アルコール消費量が世界でもトップクラスと言われている。

消費の7割はビールで、ジン、ラム酒、ブランデーが続く。地域によって種類は異なるが、伝統的なココナッツワインも人気がある。健康に良いとされるVino Kulafuと呼ばれる中国ハーブが入ったワインも一部の地域でよく消費されている。

消費の中心は安価に購入できる国産だが、日本のビールやウイスキーも輸入され、日本食人気の高まりとともに日本酒も人気が上がっているという。現地での日本酒人気を牽引しているのは、輸入会社フィリピン・ワイン・マーチャンツ。代表は、月桂冠の輸入を始めたことがきっかけで、頻繁に来日して日本酒を学んでいるという。1980年代のワインの輸入自由化によってワインの種類を人々が学んだように、大吟醸や純米などの違いを知って注文する人を増やしたいと言っている。すでに日本酒を楽しめるバーも増えてきているとのこと。前向きな成長をとげるフィリピンのアルコール市場に期待したい。

ちなみに、フィリピンにアルコールを輸出する際には、輸入販売にかかる免許は必要ないが、営業許可と製品登録証明等を取得する必要がある。詳細は日本貿易振興機構(ジェトロ)HPに記載。

元記事:

  • philstar global, Philippines alcohol imports seen to rise despite higher tax
  • pinoi-cooking.com, Filipino Alcoholic Drinks
  • Business World, Bringing sake culture to the Philippine
  • 日本貿易振興機構(ジェトロ), アルコール飲料の現地輸入規則および留意点:フィリピン向け輸出
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