星/デニムブランド 海外輸出戦略 越/竹炭ブームに商機あり

セカイマ2020-32貿易コラム
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今回も海外ビジネスに関連した各業界の動きを紹介する。シンガポールからは世界のヴィンテージファンから注目されている地元デニムブランドを、そしてベトナムの竹炭ブーム、日本のコンテストで受賞したタイのお茶、アメリカの家庭用水耕栽培セット、ウィッグの素材輸入拠点であるマレーシアの話題もお送りする。

星/デニムブランド 海外輸出戦略 越/竹炭ブーム 泰/チェンライ緑茶が日本で受賞  米/水耕栽培キット 馬/ウィッグ業界のいま

シンガポール 地元デニムブランド 欧米ヴィンテージファンから高評価

シンガポール発のデニムレーベルKerbside&Coは、2015年に設立された新進ブランド。アメリカのヴィンテージデニムそしてスローファッションをテーマに立ち上げられた。同社のデザイナーは、元々テレビ業界にいたがヴィンテージデニムへの想いから一念発起。時間をかけて、縫製技術や業界のリサーチを一から勉強して起業した。本レーベルでは100年前のアメリカで使用されていたデニム生地にこだわっている。資金と時間はかかるが、消費者はそのプロセスを理解するだろうと信じ続け、欧米を中心に海外に顧客数を伸ばしている。最近では地元シンガポールでも勢いを増している。

シンガポール・デニムブランドの考察

本ブランドの服のデザインはかなりシンプルで一見地味だが、そのため年齢や性別を問わず様々な顧客をつかんでいるという。製造はカスタムライン専用の地元の工場だけでなく、今後は日本の工場とも提携する予定。どの工場も質が高く、それぞれの仕上がりの違いを利用して製品のレパートリーを増やすようだ。本レーベルの製造過程は時間もお金もかかり、一見非効率的ではある。しかし世界中に愛好者が多いヴィンテージデニム界において広い顧客層を狙った戦略は、海外ビジネスにおける確実に売上を伸ばす良い経営設計だ。日本での知名度はまだないからこそ、今後注目したい企業だ。

元記事:

  • CNA LIFESTYLE, Creative Capital: The Singapore denim label with fans across the world

ベトナム  竹炭がブーム 黒い食品が続々

ベトナムでは竹炭を用いた食品のブームが到来している。きっかけは竹炭の入った黒いパンを使ったサンドイッチ(バインミー)で、ホーチミン市などの南部を中心に広がりを見せている。「黒いバインミー」を開発したパン屋のオーナーは、日本で竹炭が美容製品や食品に使われていることから着想を得た。その後、竹炭はパンに留まらず、黒いアイスクリームも登場。また今年の中秋節(中華圏の節句)には黒い月餅も人気で、高額にも関わらず売り切れた。しかし一部の輸入された竹炭には品質に懸念があると言われている。また一部の製造販売者はこれを一時的なブームだと予測している。

竹炭ブームの考察

ベトナム国内では、竹炭ブームを一時的なものと冷ややかな目で捉えているようだ。しかし竹炭製品が日本市場に確実に根付いている様子を見ると、ベトナムでも品質管理などが向上すれば、さらなる広がりと定着が期待できるのではないだろうか。

もしそうなれば、日本の竹炭製品がベトナム市場で受け入れられるチャンスでもあるし、ベトナム発の製品や製品アイデアが日本市場に受け入れられるかもしれない。ちなみに現在、日本政府は海外ビジネスにおける人の渡航を段階的に緩和する動きを見せており、ベトナムは早くからその対象国となっている。渡航は国の方針次第だが、商機に満ちたベトナム市場に今後も注目したい。

元記事:

  • Retail News Asia, Coloring foods black, a growing trend in Vietnam

タイ チェンライの緑茶が日本で受賞

タイ北部のチェンライ県で栽培されたお茶が、静岡県で開催された世界緑茶コンクール2020で金賞を受賞した。受賞したのは同県にある2社の製品で、「Tea factory 1×2 」のアッサム種の緑茶と「Chadee101.Co., Ltd.」の烏龍茶だ。「Tea factory 1×2 」によると、広大な山岳地帯に広がる緑茶は独特の香りと風味が特徴で、地理的特徴が活かされている。受賞した緑茶は地元の人々が日常的に飲んでいる製品だ。

チェンライの緑茶の考察

チェンライ県には広大な茶畑が広がっている。チェンライ産のお茶は国内外で評価が高く、タイ王室御用達のお茶も生み出しているほどで、また日本で受賞したのは今年が初めてではない。茶畑を所有する企業のなかには、卸・小売・輸出販売を手がける会社が増えてきて、タイ貿易に多額の外貨をもたらしている。

今回賞を与えた日本の世界緑茶コンテストは、お茶の葉自体の品質のみならず、商品コンセプト、ネーミング、パッケージデザイン、コストパフォーマンスなどの総合的な商品性を競う場所とのこと。受賞した2社の製品は、パッケージにもこだわりを見せているほか、アッサム種の緑茶は日本では珍しい。魅力的な商品と言えるだろう。

元記事:

  • Thai PBS World, Two Chiang Rai tea products win Gold in World Green Tea Competition 2020 in Japan

アメリカ 家庭用水耕栽培キット 簡易さで満足度◎

土や太陽光を使わずに野菜やハーブを育てられる水耕栽培セット「Aerogarden」。見た目は電気調理器具のようだ。本製品の特徴は何と言ってもセットアップの簡易さ。何種類かのハーブのタネの入ったポットがキットになって付属しており、ポットと水と栄養剤をセッティングして電源を入れるだけで数種類のハーブや野菜の栽培を開始できる。その操作はマニュアルを見なくても直感でできるデザインだ。養分は何日かに1回手動で与えるが、給水は自動だ。場所を取らず、自己完結型で、虫や土が苦手な人でも手軽に始められる。

家庭用水耕栽培キットの考察

本製品は数年前に一度日本にも輸入されたものの、しばらくして取り扱いがなくなったようだ。経緯の詳細は不明だが、日本では、アメリカのように家庭菜園に規制がないことが起因しているのかもしれない。日本では誰でも自宅の庭で家庭菜園を楽しめるので、わざわざ家の中で野菜を育てるという需要が少なかったのかもしれない。

しかし、在宅時間が増えた昨今、状況は変わっていると言える。庭を持っていないがこの機会に手軽に栽培してみたいという層を見込めるのではないだろうか。本製品はアメリカでは発売された数年前から人気商品で、Business Insiderの記事では、数年使用した記者による高評価レビューを掲載している。同時に自宅で料理をする機会が増えた時勢を踏まえた紹介記事でもある。刻々と変わりゆく時勢によって、海外ビジネスにおける商機も変わっていく。アメリカ本国では数年に渡って確かな人気を得たこの商品、日本再上陸もありえるかもしれない。

元記事:

  • Business Insider, The AeroGarden Harvest is a countertop planter that doesn’t require soil ― I use it to grow basil, dill, tomatoes, and more in my kitchen

マレーシア ウィッグ素材調達の最高基準を維持

「マレーシア・ヘア・インポート」は、ウィッグ(かつら)やエクステンション(部分カツラ)の大手プロバイダー。製造されたウィッグは米資本の「ヴァージン・レミー・コレクション」に供給され、主に医療用ウィッグとして世界中に輸出されている。これらのウィッグは、カンボジア、マレーシア、ビルマ、ラオス、ベトナムなどのドナーから集めて輸入された、本物の人の髪の毛から製造している。マレーシア・ヘア・インポートは、倫理的な調達と高い製造基準への取り組みが世界的に認められている。

ウィッグ素材調達の考察

マレーシア・ヘア・インポートが製造したウィッグは、ヴァージン・レミー・コレクションとして日本にも輸入され、主に医療用として販売されている。ヴァージン・レミーは大手ウィッグ企業として長い歴史を持つ。髪の毛は人種によって質感が違うため、様々な国から輸入して使い分けているという。

一方、業界では、人権を無視した供給ルートが存在した。そのためヴァージン・レミーは倫理基準および製造基準を徹底し、世界的企業に成長した。またアメリカ商務省も、倫理基準を無視した中国からの輸入に規制をかけ、マレーシアからの輸入を歓迎しているという。このアメリカの措置には中国との貿易戦争の影響もあるかもしれないが、海外ビジネスにおいて常に人権問題が潜んでいる事に気づかされる話題だ。

元記事:

  • BENSINGA, The New Gold Standard: Malaysia Hair Imports 100 Human Hair is Changing the Wig and Hair Extension Market

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