日本/RECPに署名 泰/ツイッターで輸出分析

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今週は2020年の各国市場の動向をお伝えする。日本も署名した世界最大の自由貿易協定RECPのポイントに加え、タイのTwitterがeコマースのマーケティングに最適な理由、パンデミックの影響で活況となったインドネシアの観葉植物・観賞魚、アメリカの高級ペットグッズブランド、アメリカで流行遅れのインテリアトレンドについてお送りする。

日/世界最大の自由貿易協定に署名 泰/Twitterで輸出市場分析 尼/観葉植物・観賞魚市場が活況 米/高級ペットグッズ 米/流行遅れの12のトレンド

日本 世界最大の自由貿易協定に署名

11月15日、日本、中国、韓国、ASEAN加盟諸国など15カ国が、8年間の交渉を経て、東アジア地域包括的経済連携RCEP協定に合意、署名した。海外ビジネスに関連する本協定のポイントを、加盟国各国のニュース記事を参考に以下にまとめた。

協定のメリット
  • RCEP加盟国間での関税引き下げ。
  • 市場アクセスの拡大。手続きの簡易化で商品の輸送が容易に。
  • パンデミックによる各国貿易の低迷からの回復に期待。
  • RCEPは、米オバマ政権が推進した環太平洋パートナーシップ協定(当時のTPP。米離脱後の原在はCPTPP)の約5倍の市場規模
各国への影響
  • 日本の工業製品や農水産品のアジア圏への輸出拡大に期待。
  • 日本にとって中国や韓国とは初の自由貿易協定。
  • ベトナムは、競争力の強かった自国の商品やサービスに対する圧力が強まると懸念。
  • インドは未加盟。交渉の扉はまだ開いているとされる。
  • アメリカは交渉に含まれていない。
今後の課題
  • 加盟国には開発途上国が多く、開放の度合いが先進国中心のFTAより弱い。
  • CPTPPに比べて、労働者の権利、環境および知的財産の保護、紛争解決メカニズムには重点を置かれていない。

RCEPの考察

本協定の発案は、米オバマ政権が推進した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に含まれなかった中国が、この地域におけるアメリカの影響力の高まりに対抗するために発案された。その後、トランプ大統領がTPP離脱を宣言したことにより、今協定の合意にむけた交渉が推進したと言われている。今回の合意により、RCEP加盟国の主な輸出入国である中国の利益は大きい。

一方で、アメリカの立場についても、加盟国各国のメディアで様々に分析されている。米企業は加盟国内の子会社を通じてRCEPの恩恵を受けるとする見方や、中国の存在感が増すことで大きく不利になるという指摘もある。また、バイデン政権ではTPPに復帰する可能性もある。

また、協定の内容においては、開放の自由度や国際規範の水準の低さが課題となっており、今後も議論が続くという。このように様々な課題を含んだ合意ではあるが、コロナ後の海外ビジネスの回復に一役買うことは間違いないだろう。

元記事:

  • Bankok Post, 15 nations sign world’s biggest free trade pact at virtual meet

  • 日本経済新聞, RCEP、15カ国が署名 世界貿易3割の大型協定に

  • Channel News Asia, Asia-Pacific closes in on world’s biggest trade deal

  • Philstar Global, World’s largest free trade agreement signed in coup for China

RCEPの解説書 メリット・デメリットと問題点、今後の中国貿易を予想!

タイ人はTwitterで買い物するのが好き?

アメリカの広告インテリジェンス企業MediaRadarによると、パンデミック発生以来、世界的なeコマースの広告支出はほぼ2倍となった。タイも同じ傾向が続いているが、ネット通販をするタイの人々はTwitterを通じて、通販サイトにアクセスする傾向が強いという。タイにおけるTwitter上の会話内容は総じて買い物に関する傾向が強く、タイのTwitterユーザーの8割が最近オンラインで買い物をしているという統計も出ている。

タイ市場におけるTwitterの考察

ツイッター社の東南アジアオフィス(Twitter South East Asia)によると、 現在、東南アジア全体のTwitterではショッピング関連のつぶやきが常時トレンドになっているそうだ。タイ国内ブランドは、Twitterで消費者の好みの傾向を探り、Twitterを通して自社通販に流入させるマーケティング戦略が当たり前となっているとのこと。個人でもTwitterによって東南アジアの輸出市場の傾向を分析できる時代となったようだ。

元記事:

  • Bankok Post, Thais love to talk shopping on Twitter

インドネシア 観葉植物・観賞魚業界が急成長

インドネシアではパンデミック以来、観葉植物・観賞輸出は大幅に減ったものの、国内需要が急増している。浮いた旅行予算がこれらの消費に回っていると分析されている。植物で言えば、日本風の盆栽や、主に韓国から輸入されるサボテン、そして観賞用のブドウの木などが人気だ。一部の業者によると、売り上げは前年比5~7割も増えた。観賞魚の市場も同じ傾向が続き、特にベタという金魚に似た観賞魚は、輸出が伸び悩む一方で国内市場での売り上げが2倍以上増えている。

インドネシア観葉植物・観賞魚業界の考察

インドネシア農業省によると、インドネシアの輸出は、一部の国が輸入量を減らしたために一時期的に大幅に減少したが、現在は回復しているとのことだ。観葉植物で海外で人気があるのは、蘭、菊、ジャスミン、盆栽を含む熱帯植物だ。観賞魚では、日本でも人気が高まっているインテリア性が高い魚「ベタ」が一人勝ち。元々タイ原産の熱帯魚で、インドネシアやタイなど東南アジアにおけるブリーダー業界が熱く盛り上がっているという。その熱狂が日本にもたらされる日は近いかもしれない。

インドネシア国内の観葉植物・観賞魚の消費は、経済的に余裕のある中高年層が支えているようだ。インドネシア政府によると、中高年層の趣味に関連する消費が高まっているというデータがある。いずれにしても海外企業にとっては魅力的な輸出市場だ。

元記事:

  • Katadata.co.id, Tren Kelas Menengah Berburu Tanaman Hias di Masa Pandemi
  • Katadata.co.id, Naik Daun Bisnis Ikan Cupang Selama Pandemi Corona

アメリカ 美容インフルエンサーが手がける高級ペット用ウェア

ペットウェア企業Pagerieは「ペットのための高級ファッションハウス」と自称する。乗馬用品を彷彿とさせるようなデザインは全て手作業で製造されているほか使用感にもこだわり、装着が簡単でしっかり固定できる簡易さも評価が高い。いずれも高価ではあるが、元弁護士で美容インフルエンサーでもある代表者は、一生モノとして正当な値段だと答えている。本ブランドは、ファッションデザイナーの故カール・ラガーフェルド氏も愛用した。

高級ペット用ウェアの考察

どの業界にも高級ブランドは存在するが、Pagerieもペットグッズ業界における高所得者向けのブランドだ。日本でもペット用の高級ブランドは人気だが、本ブランドはまだ輸入されていない。日本における高級ペットグッズは海外ブランドが主流で、インスタ映えする本ブランドの上陸も時間の問題だろう。設立者はルーマニア出身でニュージーランド育ちの国際的なルーツを持っているだけに、今後の海外進出に期待したい。公式サイトからの購入は海外発送にも対応している。

元記事:

  • Retail News Asia, Pagerie releases what it bills as world-first luxury accessories for dogs

アメリカ 2020年インテリア業界から消える12のトレンド

インテリア・デザインのトレンドは変化し続ける。流行してもすぐに姿を消すデザインも多い。2020年にトレンドから外れた代表的なアイテムを、米ウェブメディアINSIDERが発表している。

  • 白木のフローリング:明るい色の木材は空間を明るくするが、深みがない。
  • インダストリアルデザイン:インダストリアルとは、鉄を使ったり倉庫のような空間を意識したデザイン。流行に敏感なカフェが取り入れているが、硬くてやりすぎ感がある。
  • アイランド・キッチン:キッチンエリアに島のようにテーブルやコンロが配置されたキッチン。人の渋滞も起きるし、もはや時代遅れ。
  • ポップな色の家具:10年以上前からあるトレンドだが、子どもっぽい印象。
  • 大きなテレビ:今後のテレビは扉のあるキャビネットに隠すのがトレンド。
  • モノクロ家具:コントラストの強いものは流行遅れ。
  • オープンシェルフ:壁に取り付けられた棚は整理が難しく、散らかった印象。

インテリア業界トレンドの考察

上記記事では、日本でも大きなトレンドとなったアイテムを取り上げたが、その他にもアメリカならではのインテリアアイテムの流行遅れアイテムも紹介されている。例えば、マットブラックの蛇口・流し台・キャビネット、伝統的な暖炉、鏡張りの家具、壁用木製パネル、納屋のようなドアだ。これらの関連商品のアメリカ市場への輸出は検討した方が良さそうだ。また、アメリカのトレンドは遅かれ早かれ日本にも上陸する。流行遅れのアイテムの輸入市場も今後は下火になると見て良いだろう。

元記事:

  • Insider, 12 home trends from 2020 that need to disappear, according to interior designers

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