【シンガポール】風呂敷の輸出他、3つのビジネストレンド

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今週はSGDsを背景とした商品の紹介のほか、今年の総括と来年のビジネス予測に関連した記事を紹介する。タイからはリサイクルのバックパックが国際的に受賞した話題を、シンガポールからは環境に優しいという観点から紹介された風呂敷から見る日本製品の輸出に関する考察、デンマークのレゴがプラスチック全廃、そして今年の物流混乱についての考察と来年のビジネストレンドに関する話題をお届けする。

シンガポールと風呂敷の輸出ビジネス

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世界的に年末年始を迎え、様々な贈答品が行き交う時期となった。シンガポールのウェブメディアChannel News Asiaは、ギフト需要の増加に際して、過剰消費や過剰包装に警笛を慣らしている。贈られたギフトが望まれた物でなかった場合、それは丸ごと廃棄物となる場合もある。

もし物を贈りたい場合は、受け取り人の希望を知ること、動物園や博物館チケットなどの体験を贈るなどのほか、ギフトだけでなく梱包材も持続可能性のラベルがついた製品を探すことを推奨する。また過剰包装を避けるアイデアとして、パッケージの少ないアイテムを購入する以外に、身の回りの物を使った包装材料に工夫することもできる。例えば、日本では風呂敷で贈り物を包む習慣がある。

日本の風呂敷に見る輸出ビジネスの考察

本記事は、年末年始の過剰購入や過剰包装を避け、廃棄物を減らすためのたくさんのアイデアを紹介している。その中で紹介された日本の風呂敷文化に対する認識は、いくつかの考察を与えてくれる興味深いものだ。

まず、シンガポールでは風呂敷という商品自体への興味が高く、その需要を予想させる。さらに言えば風呂敷だけでなく、手ぬぐいなど日本的な雑貨に対する需要も期待できるだろう。また、風呂敷を包装紙代りに使用するアイデアは、現代日本で継承されている文化とは言いがたいが、シンガポールに紹介された日本の伝統文化を、人々がどう理解してアレンジしたいかを示す興味深い記述だ。

例えば風呂敷を販売する際に、日本での使用方法の紹介に終わることなく、輸出先の地域文化でどう使用されうるのかをリサーチする事が、ビジネス成長の鍵とも言えるのではないだろうか。さらに「持続可能性」というビジネストレンドを、商品の付加価値として提供することも効果的と思われる。

元記事:

  • Channel News Asia, Smart gifting and sensible feasting: Tips for an eco-friendly Christmas and New Year

タイ 廃ペットボトルのリュック 国際賞受賞

中華圏内で最も権威のある台湾のデザイン賞ゴールデン・ピン・デザイン・アワード(GPDA)は、2020年の受賞者に2つのタイ企業を選出した。そのうち一つは建築事務所によるブティックホテルで、タイ北部の伝統とモダンデザインを組み合わせたインテリアデザインが評価された。

もう一つは、シラチャ地域を拠点とする新興ブランドによる、ペットボトル廃棄物をリサイクルしたバックパック「ARTWORKTOMii」。艶のあるフェルト生地が美しく、今人気のスクエアリュックスタイルだ。

廃ペットボトルのリュックの考察

受賞したバックパックをデザインしたブランド「GREEN DOT BLUE」は、ゴミ削減、リユース、リサイクル、ビーガンをテーマに掲げた環境に配慮したコンセプトの製品をデザインしている。タイ国内の廃ペットボトルのリサイクル率は約20%と極めて低く、タイ国民のペットボトルのリサイクルについての理解も深まっていないという。

一方、世界的に見れば、プロダクトデザインは持続可能性を前提とすることが当たり前となっており、今後はむしろどんな持続可能性を追求すべきかに焦点が当てられている。

タイにおけるリサイクル製品業界は世界的には遅れていると見ることもできるが、視点を変えればブルーオーシャンとも言える。タイの人々のリサイクルに対する意識の向上とともに、関連商品の輸出市場としての成長も見込めるのではないだろうか。また、実際にタイのブランドが受賞したことで、輸入の需要がある魅力的なリサイクル製品の開発も加速するだろう。

元記事:

  • Bangkok Post, Two Thai companies bag prestigious design award

デンマーク レゴが新しい素材に プラスチック全廃へ

ブロック玩具メーカー「LEGO」は、2030年までに石油由来のプラスチックを段階的に廃止すると発表した。現在、レゴのブロックとパッケージにはいずれもプラスチックが使用されている。代替原料として、同じ色や質感を再現できる植物ベースの素材を研究中で、具体的な製品流通の時期は明らかにされていない。

レゴ プラスチック廃止の考察

LEGOはすでに2018年より石油に代わってサトウキビ由来の新素材バイオプラスチックを使ったブロックを販売しているが、硬さや耐久性が不十分で、まだ一部の製品のみに留まっている。今回のニュースは、同社が持続可能性を加速する取り組みを宣言したものだ。レゴは、子どものおもちゃとしてだけでなく、教育やビジネスの分野にまで活用される社会的地位の高い玩具だ。

そのメーカーがアイデンティティとも言えるプラスチックを廃止するという困難な道を選んでいる。広い視点で見れば、プラスチック製品からの脱却が企業のビジネスを成長させるために必要不可欠だということだろう。将来的に、石油由来のプラスチック製品をめぐる世界は大きく変化する。

代替素材の製品開発だけでなく、リサイクル目的の回収、サブスクリプション、レンタルなどの様々なサービスも盛んになっていくだろう。また国によっては、限定された使い捨てプラスチックの輸入規制も始まっている。やや飛躍かもしれないが、遠い将来には、現在のプラスチック製品の価値が高騰する時代もやってくるのかもしれない。

元記事:

  • Reuters, Lego intensifies search for sustainable bricks

アメリカ 世界的な物流混乱の2020年

今年はパンデミックによる世界的な物流の混乱が起こり、輸出業者、輸入業者は様々な手を売ってきた。例えば、あるアマゾンセラーの業者は、供給網から中国を外したり、調達先を多様化したりすることで、リスクを分散させている。これは物流の問題だけでなく、中国製品に対するアメリカの関税を避けるためにも、全体に中国への依存が減少している。

しかし、リスクは中国だけではなかった。例えば、在宅勤務の定番商品を販売する米Plugable Technologiesは、生産を中国からタイに移したが、大きな遅延に見舞われた。これは海運会社が空輸コンテナを米中ルートに集中させたためだ。このほかにも空輸や港湾スタッフの削減などが原因で、貨物コンテナが間違った場所に取り残される等の事態が発生し、貨物のボトルネック状態が続いている。

物流混乱の2020年の考察

世界中の貨物コンテナが嵐にさらされている状態だ。製造業者にとっては原料や部品不足などを引き起こし、混乱が広がっている。さらに今年はオンラインショッピングが急増したことで、国境を超えたショッピングや、商品の返品率が大幅に増えている報告もあり、輸送に負担をかけている原因だろう。世界中の輸出入業者が頭を悩ませている状況ではあるが、一つ一つ冷静に状況を見極め、できうる限りリスクを回避し、クライアントとのコミュニケーションを怠らない基本的な姿勢を維持して乗り越えることが肝要だろう。

元記事:

  • Reuters, Global cargo logjam deepens, delaying goods bound for retailers, automakers

アメリカ 2021年、3つのビジネストレンド

2020年は大きな変化の年だった。コロナの影響で通常の業務が困難になり、これまでの慣行を見直し、長期的な戦略計画の大幅な変更を余儀なくされた。2021年もその余波は続くが、同時に戦略改善のチャンスでもある。またブレグジット(イギリスのEU離脱)などの差し迫った課題もある。それでは、欧米における2021年の3つのビジネストレンドを見てみよう。

  1. ビジネスの多様化
  2. ブレグジット(イギリスのEU離脱)の影響
  3. 持続可能性への取り組み

2021年は大きな回復の年になるとの前向きな予測もある。企業は緊急事態への対応もさることながら、サービスを拡大し、新たなコラボレーションを形成し、持続可能性への取り組みの強化が求められる。

3つのビジネストレンドの考察

上記のトレンドを詳しく考察してみたい。

  1. ビジネスの多様化
  2. ブレグジット
  3. 持続可能性への取り組み
1. ビジネスの多様化

激動のコロナ時代に企業が安定した経営を維持することができた方法の一つが、サービスを拡大して1つのサービスのみに完全に依存しないことだ。専門性に特化することはトップの座を維持することにつながるが、その専門性を実行できない状況が発生すれば、ビジネスを危険に晒す可能性がある。例えば、イギリスの家具ブランド、ジョン・ルイスはこれまでのサービスに加え、家具のレンタルや園芸用品販売を追加した。そのことで、業界で目覚ましい成長を遂げることができた。

2. ブレグジット(イギリスのEU離脱)の影響

ブレグジットの影響はヨーロッパ内でさえ予測できないことが多いが、特に懸念されるのが輸入関税の高騰による影響がどこまで大きくなるかという点だ。ヨーロッパ各地の企業は、地元のリソースや市場にさらに依存するようになるだろうと見られている。

3. 持続可能性への取り組み

世界の消費者は、企業の取り組みをますます注目するようになる。特に若い世代は、ますます自分たちの価値観にあったブランドを探すようになる。若い消費者層にはインフルエンサーの登場など、消費者自身が影響力を持つ事もある。

今後の企業は、製造プロセスだけでなく、パッケージ、企業活動の透明性、教育への関与、参加型の体験など、さまざまな方法で商品価値を示すことができる。また2020年は、環境への配慮だけでなく、人種やジェンダーといった人権的配慮に関する企業の取り組みも大きく変革した年だった。今後のビジネスは、環境問題や人権問題と切り離して語ることはできないだろう。

元記事:

  • Forbes, Three Transformational Trends For Businesses In 2021

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