次世代トレンド「シャンプーバー」輸入のビッグチャンス

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「シャンプーバー」とは、石鹸の形をした固形シャンプーのことだ。日本でも人気のあるハンドメイド化粧品のイギリス企業「LUSH(ラッシュ)」が開発、販売したところ、各国の消費者から大きな注目を集めるようになった。同社は、店頭での実演販売というサービス形態が特徴の大手企業で、動物実験反対などエシカルな企業理念を全面に押し出すブランドだ。

日本も含め各国に店舗を持っている大手国際企業が販売したシャンプーバーは、各国で注目を浴び、大小企業による新製品の開発が進むようになった。そしていまや世界的なトレンドとなっている。しかし日本におけるシャンプーバーの流通は各国に比べて出遅れており、大手LUSHのほかニュージーランドの化粧品企業「エティーク」の2社がメインで流通するに留まっている。

日本のシャンプーバー市場は、注目されているにもかかわらず、流通は海外より出遅れている。つまりその分、今後市場が大きく伸びる可能性がある。特に国内では、シャンプーバーは海外製品というイメージが大きいため、輸入製品に対する受け皿は十分にあり、輸入のビッグチャンスといえそうだ。

日本はブルーオーシャン市場!

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シャンプーバーの特徴 海外でなぜ注目されているのか

シャンプーバーの大きな特徴は、プラスチックボトルを使わない点にある。プラスチックごみを削減できるエコ製品であると同時に、単価はボトルより高めだが、バー1個で通常のシャンプーボトル3個分の使用回数というコストパフォーマンスの良さも消費者に支持されている。また、軽量で小さいため、旅行などの携帯用としても重宝する。

またシャンプーバーは、シャンプーの使用成分を意識する消費者層からの支持も高い。製品に水を使わないことから、防腐剤や添加物を使わずに製造でき、美容成分が凝縮されている。実際には、シャンプーバーの登場以前は、添加物を使わないシャンプーとして、石鹸成分を使った石鹸シャンプーが台頭し市場が育ち始めていた。しかし石鹸シャンプーは髪の毛が軋みやすく、その使用感に問題があった。一方でシャンプーバーは髪の毛が軋みにくい使用感が話題となり、石鹸シャンプー使用者らの購買欲を一気に掴んだのだ。

こうした利点を掲げて、シャンプーバーは時代の流れに乗り、欧米では化粧品の大手企業が次々と手がけるようになった。東南アジア各国でもエコフレンドリーな企業やスタートアップが手がけ、多くのブランドが存在する。日本でもシャンプーバーを手がける国内のメーカーは少ないながらも存在するが、海外の流れと比べるとかなり遅れている。しかし国内の女性誌や各メディアでは次世代トレンドとして大きな注目を浴びており、その市場が育つ土壌はできていると見てよいだろう。

今回はプラスチック廃棄物問題に対する意識が高まっている東南アジアを中心に、各国の製品やサービス状況をお伝えする。

タイ:パーム油規制をめぐる現状、SDGsメーカーの製品

タイでもLUSHは人気のある企業だが、同社の店舗では、最近までシャンプーバーの販売はできなかった。理由は、同社製品にはパーム油由来の成分であるラウリル硫酸ナトリウムを含んでいたためだ。

タイではラウリル硫酸ナトリウムを含む製品に対しての輸送規制があり、LUSHでも同成分を含む製品は店舗に並ぶことはなかった。しかしLUSHは、パーム油プランテーション開発によるオランウータン絶滅の危機に対してのメッセージとして、パーム油を使わない「オランウータンソープ」を開発して売り出し、タイ国内のLUSHの店舗での扱いが可能になったのだ。

一方、バンコクでは、現地で「リフィルステーション」と呼ばれる詰め替え製品専門店が増えている。食品、美容製品、ガーデニング製品などの取り扱いがメインで、パッケージで提供しない製品販売スタイルで、いわゆる量り売り売り販売の専門店だ。そこでは石鹸の量り売りも行われ、シャンプーバーを扱う店舗もある。

さて、タイ国内のシャンプーバー製品は、主にSDGs(持続可能な開発目標)をビジネスモデルに取り入れるメーカーが製造している。

珊瑚礁にダメージを与える化学薬品を含まない日焼け止めの開発から開業した「Reef Repair」のシャンプーバーは、ココナッツとタンジェリンの2種類がある。また、国際労働機関の基準に準拠した安全な労働条件を掲げるメーカー「SOAP-n-SCENT」は、地元チェンマイの職人による手作りシャンプーバーを製造している。

シンガポール:ファッション企業の豊富なラインナップ

シンガポールでは、持続可能性を持つファッション製品や美容製品を提供する企業が増えている。

持続可能なファッションを提供するファッション企業「Zerrin」は、様々なエシカルファッションブランドを取り扱う。オンラインショップのほかに実店舗を持つセレクトショップなどのビジネス展開をしている。同社で取り扱うシャンプーバーは「Biconi」という家族経営ブランドで、妊娠中や産後、更年期障害などホルモンの変化による脱毛に効果的だ。

また、廃棄物削減を企業ポリシーとして掲げる「The Clean Attempt」は、持続可能な方法で製造された製品を手頃な価格で提供する企業で、様々な香りのシャンプーバーのほかにペット用のシャンプーバーも取り扱う。シンガポールとマレーシアに拠点を持ち、オンラインショップのほかに、シンガポール初の商品包装を提供しないゼロウェイストなスーパーマーケット「Unpackt」でも取り扱われている。そのほか、自然化粧品メーカー「Skincare & Co」や、生分解性やゼロウェイストに焦点を当てた製品を提供する「The Sustainability Project」もシャンプーバーを販売している。

フィリピン:メディアの注目度はASEANでNo.1

かつて「スモーキー・マウンテン」と呼ばれたゴミ山を象徴とするフィリピンのごみ問題は、この国の貧困と密接に関連した大きな問題だ。国内ではプラスチック廃棄物に対する問題に取り組む動きが草の根で生まれ、持続可能なプラスティック代替製品を提供する中小企業が増えつつあるという。

また、フィリピンの美容メディアでは、プラスティック廃棄物削減の第一歩としてシャンプーバーを消費者に推薦する記事の数が、東南アジアの他の国よりも郡を抜いて多い印象だ。それも、フィリピン国産の製品が数多く紹介されている。

フェアトレード企業「Beach Born」は、地域のコミュニティや農家を支援する目的でビジネスを展開している。海藻抽出物を配合したシャンプーバーは、ミネラルを豊富に含み、乾燥した髪の毛や頭皮と落ち着かせる。またオーガニック化粧品メーカー「Amihan Organics」は、アップルサイダーを使用して頭皮の余分な油分を落とすシャンプーバーを提供する。香りも豊富だ。そして環境団体の支援をしながら環境に配慮した製品を提供する「Pure Essential Ph」は、日本語の「川明かり」と名付けたシャンプーバー「Kawaakari」を販売している。抜け毛を防ぐアボカドオイルを配合した製品だ。

マレーシア:大きなトレンドに 地元企業も

マレーシアでもシャンプーバーが「かなりのトレンド」になっているという。マレーシアを拠点とするメーカーも多い。

天然成分を使用した石鹸製品の企業「Lave Republic」のシャンプーバーは、製品ラインナップの豊富さと、まるでお菓子のような見た目で、マレーシアのメディアで最も注目されている。

また、国内外で需要歴のある「Hello Natural Co」のシャンプーバーは、コンディショニングもできるリンスインシャンプーを販売する。1個でコンディショニング機能も持つシャンプーバーは東南アジア圏では珍しいが、欧米圏メーカーでは広く製造されている。

そして、アーユルヴェーダを取り入れたハンドメイド石鹸メーカー「Zene handmade」のシャンプーバーは、インドのハーブ「ヘナ」を使用。かゆみに大きな効果がある。

参考情報:シャンプーを輸入するには?

日本では、シャンプー、石鹸等には、薬機法に関する強い輸入規制があります。これが日本に輸入シャンプーが少ない理由の一つでもあります。実際に、海外シャンプーを輸入販売する場合は、この辺りの規制をクリアできるかを含めて検討しましょう!

まとめ

今回は東南アジアのメーカーを紹介したが、ニュージーランドやオーストラリアを含む西洋文化圏には、大企業も含め数多くのシャンプーバー製品が存在する。特に、日本でも流通しているイギリスとニュージーランドでは競争が激しい印象だ。そして意外にも、ASEAN諸国製品の情報がかなり豊富だったため、今回はあえて欧米メーカーを紹介せずにASEAN情報に絞ってみた。

前書きでも触れたが、日本におけるシャンプーバー市場は海外に大きく遅れている。実は国内では、シャンプーバーより、ドライシャンプー業界が目に見える大きな伸びを見せている。ドライシャンプーは、水を使用せずに洗髪できる製品で、災害用としてにわかに注目を浴びているカテゴリーだ。ドライシャンプーは、国内の大手企業からも製品が販売され、ドラッグストアやスーパーでも流通している。

しかしドライシャンプーは、災害用というイメージが払拭しきれていない印象だ。一方でシャンプーバーは、ドライシャンプー市場に大きく出遅れた形となっており、大手企業はまだ手をつけていない分野だが、いまのところマーケット展開に制限はなく、その成長には大きく期待できる。

また、シャンプーバーを扱う企業は、欧米圏はもちろん、東南アジアも明確なポリシーを掲げるブランドが多く、東南アジア製の美容製品に懐疑的な日本の消費者にも受け入れられるバックグラウンドは持っていると言える。

シャンプーバー市場は、日本の美容メディアでも注目されながらも、国内大手企業という競合がいない、輸入ビジネスのブルーオーシャンではないだろうか。

>>その他のセカイマを確認する!

この記事の参考サイト/h4タグ

  • Bangkok Post, Green and lean
  • Bangkok Post, Recycling basics
  • Reef Repair website
  • Soap-n-Scent website
  • Clozette, Where To Get The Best Shampoo Bars In Southeast Asia
  • Business World Spark Up, Five startups to kickstart your zero waste habit
  • Spot, 10 Local Shampoo Bars for the Eco-Conscious
  • Cosmopolitan Philippines, The Best Shampoo Bars To Solve Your Hair Problems
  • Buro 247 Malaysia, 11 Homegrown beauty brands that offer all-natural products your skin will love
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