種別 | 積み地 | 揚げ地 | 品目 | 輸送モード |
法人 | 成田 | サンフランシスコ | 日本酒 800kg | 航空輸送 |
法人 | 東京 | ロサンゼルス | 酎ハイ 50パレット | 相談希望 |
法人 | 成田 | サンフランシスコ | 日本酒 800kg | 航空輸送 |
法人 | 東京 | ロサンゼルス | 酎ハイ 50パレット | 相談希望 |
貿易の「一問一答コーナー」 今回は、半完成品を輸入する場合の食品衛生法の適用基準についてお伝えします。

読者様からの質問
ある商品(食品衛生法の器具に該当)を輸入して、日本の工場で最終加工をします。この場合も食品衛生法に該当しますか?
輸入時の態様、使用用途等により判断されます。なお、食品衛生法に該当する場合でも、通常、想定する使用方法以外の目的で輸入する場合は、適用されないです。
食品衛生法に関係する可能性がある半完成品を輸入
今回は、食品衛生法に該当する可能性がある商品の半完成品を輸入するときの疑問です。半完成品とは、字のごとく、半分製品になっている物です。
例えば、包丁の刃の部分を輸入して、日本の工場で柄をつけて完成品にするなどです。
食品衛生法3条では、食品事業者は、食品の他、食器、器具に該当する物を輸入する場合は、食品衛生法の基準を満たさなければならないとされています。
食器、器具に該当する物とは?
では、この食器、器具とは、どのような物を指すのでしょうか? 包丁やナイフなど、明らかに食品に触れる形をしていれば、食品衛生法に該当しそうです。
では、包丁の原料である「鋼」を輸入した後、日本で包丁の刃の部分を含めて製造する場合は、いかがでしょうか? このように「半完成品」を輸入する場合に、食品衛生法に該当するのか?が今回のお話です。
半完成品の輸入時に食品衛生法に該当するかは、次の点を総合的に考えて判断します。
- すぐに食品加工に使える態様であること
- 明らかに食品が触れる部分品であること
- 目的が食品加工用であること
1.すぐに食品加工に使える態様であること
すぐに食品加工に使える態様とは、包丁で言えば「刃」ですね!この状態になっていれば、通常は、すぐに食品用に使えるため、輸入時に食品衛生法の規制を受けます。
一方、まだ刃の状態ではない「鋼」であれば、すぐに食品加工に使えないため、輸入時には、食品衛生法の規制を受けません。
2.明らかに食品が触れる部分品(パーツ等)であること
食品製造装置に使うパーツなどが該当します。一見すると、単なる部品(半完成品の一種)に見えますが、食品製造装置を構成する部品であること、かつ、食品が直接触れる等の条件に該当すると、食品衛生法の規制を受けます。
3.目的が食品加工用であること
包丁の刃の部分を輸入する場合でも、使用目的が食品加工以外なら、食品衛生法の規制を受けません。
例えば、高価な包丁を輸入して、観賞用のコレクションにするなどです。又は、自分の家庭内でのみ使う場合も同様に規制の対象外です。
なお、税関によっては、通常の用途外の物として申告をすると「確認願い」を求めてくる場合があります。その場合は、最寄りの食品検疫所に連絡をして、確認願いを発行してもらうと、食品衛生法の規制を受けずに輸入できます。
半完成品を輸入するさいに食品衛生法に該当するのかは、その態様、使用用途等を総合的にみて判断していきます。もし、判断が付かない場合は、輸入時の状態、使用用途をまとめた上で、最寄りの食品検疫所の相談しましょう!
まとめ
輸入時の態様、使用用途等により食品衛生法が判断されます!

