理系脳を育てる知育玩具が熱い STEMトイで貿易チャンス!

この記事は約9分で読めます。

HUNADEサービス&オススメ記事
  • 個人事業OKの通関代行サービス
  • 中国の通関トラブル例と注意点
  • アリババ輸入の6ポイント


  • スポンサードリンク


    *当サイトの記事を編集等し、公開する行為をお断りします。

    ■記事の本文はここから!


    いま、子育ての現場では理系教育がトレンドだ。プログラミング、科学、技術などの理系教育を子どもに与えたい親が急増している。この傾向は日本だけでなく、世界的な大きな動きだ。

    アメリカでは、理系科目のサイエンス、テクノロジー、エンジニアリング、マス(数学)の頭文字をとった「STEM教育」が2000年代から提唱されてきた。STEM教育は、子ども達が「自分の頭で考える力」を育み、理系の人材を育てる教育モデルとして、大きな注目を浴びている。この教育モデルでは特に、幼児・初等教育に力を入れている。そこで、プログラミング学習や科学実験など、STEM教育モデルを取り入れた知育玩具が続々と発売され、日本国内でも人気を博している。

    STEM教育に対する理解度は国によって違うが、アジアではシンガポールが先進国だ。理系教育では日本の20年先を行くと言われ、アメリカでSTEM教育が提唱される前から、その教育モデルを実践してきた。

    一方、他の東南アジアの国々における注目度はいま一つだが、今年3月に東南アジア教育大臣機構(SEAMEO)が主催したイベントではその重要性を強調する内容となり、今後、研究助成金の導入も発表された。現在、STEMトイと言われるおもちゃの多くは、欧米から世界に輸出されている。

    例えば、イギリス発のプログラミング玩具「Cubetto(キュベット)」は日本を含む世界中でヒットしている。また、「レゴブロック」のレゴ社も、STEM教育に特化した教材を販売している。その他、パズルやブロックなどの知育玩具は、保育や教育の現場にも取り入れられている。こうした知育玩具は大企業からスタートアップまで、さまざまな国やブランドが手がけており、その市場は大きな成長を見込まれ、輸出入ビジネスにおいても多様なチャンスが開かれている。

    今週の記事では、各国の状況に合わせて、教育トレンドを取り入れた知育玩具製品の話題をお届けする。

    東南アジア各国の傾向、アメリカの製品やサービスから商機を読む

    タイ:STEMトイ普及まであと一歩 低年齢層向けが充実

    タイの玩具業界は成長産業で、今後も毎年9%の伸びを記録すると予想されている。多くの親は、インタラクティブなおもちゃ、STEMゲームなどの教育を促進するおもちゃに投資したいと考えていて、新しい学習体験を子どもに与えたいという傾向が続き、今後も加速するだろうと言われている。

    タイ国内の知育玩具メーカーは、乳児や幼児などの低年齢層向けの木製おもちゃの製造ブランドが主流だ。パズルやブロックなどを手がける「Dr. Ed & Toys」はバンコクの学校でも実験的に教材として導入されている。また、木製知育玩具のタイ大手「Plan Toys」は日本にも輸入されているが、いずれも安全性のほかに持続可能性も掲げた企業で、日本市場において、この分野のタイ製品に対する信頼は高まっているようだ。

    シンガポール:知育玩具がおもちゃの代名詞に!? アジアのSTEM先進国

    冒頭でも述べた通り、シンガポールはアメリカでSTEM教育が提言される前から理系教育に力を入れてきた。

    2017年の調査によると、シンガポールの生徒の約9割が1科目以上のSTEM科目を受講しているという。また、低年齢層では、子ども向けのコーディング教室がこれまで以上に盛り上がっているそうだ。その背景として、多言語社会であるシンガポールにとって、プログラミング言語は外国語のようなコミュニケーションツールとして受け入れられているからだと分析されている。

    また、シンガポールの親は、おもちゃやゲームにお金を費やしたくはないが、教育的に優れた製品に対しては投資を厭わない傾向があり、政府も奨励していることから、STEM教育市場が大きく成長している。一説には、シンガポールのおもちゃ産業自体が知育・教育玩具産業へと変貌しているとも言われている。

    シンガポールでは、STEMトイを扱う通販サイトが充実している。科学をテーマにした教育アトラクション施設「シンガポール・サイエンス・センター」は、東南アジアの大手ECプラットフォーム「Lazada」にオンライン店舗を持ち、STEMトイを販売している。またLazadaサイト自体も「STEM Toys」というカテゴリーを持っていて、なかでもロボットなど高価格帯の日本製の知育玩具も扱っている。(ちなみに日本国内のECサイトでは、「STEM」という包括的な言葉はメジャーではなく、「プログラミング」「ロボット」「サイエンス」という各カテゴリーに限定されることが多い。)

    また知育玩具を扱うオンラインセレクトショップも数多く存在する。「Toytag」「Playhao」「The Balanced Child」などのECショップでは、世界各国の厳選されたSTEMトイを扱っている。こうしたECサイトを確認すると、シンガポールでは多様な年齢向けの知育玩具が求められており、高品質の輸入製品が人気であることが見えてくる。シンガポールへの日本製STEMトイの輸出市場はますます広がっていくに違いない。

    ベトナム:地元メーカーが続々登場 大きな機運

    理系スタートアップが群雄割拠するベトナム国内でも、STEM教育は高い支持を受けている。子ども向けのロボットなどの海外STEM製品は、高価格で取引されている。親たちはその教育的価値を認め、高くても購買欲が掻き立てられていると言う。流通しているのは輸入製品がほとんどだが、ここ数年で国内企業も登場している。

    地元企業「AI Fablab」は、ベトナム中部のソンチャー地域を拠点として2018年に設立され、音声制御のロボット本体、物を掴むことができるアーム、ヒューマノイドロボットを開発していたが、子ども向けの教育用おもちゃのニーズが高いことから、子どもがロボット設計ができる知育玩具も提供するようになった。

    また、タンケ地区を拠点とする「Things Changes Technology」は、個人向けだけでなく、学校向けにもSTEMトイを開発している。このようにベトナム国内では、自治体レベルで教育現場にSTEM教育を取り入れようとする動きがある。2020年にはラオカイ州教育訓練局によって、同州の中学校にSTEM教育を導入している。

    ベトナムではSTEM教育への関心が急激にアップしている。導入対象は家庭だけでなく、学校などの組織にもおよんでおり、その市場の拡大は今後も加速していくと思われる。ここでも日本製品の輸出市場への期待が持てるとともに、ベトナム製品の今後の発展も見逃せない。




    アメリカ:多様な製品・サービス その背景はSDGs?!

    アメリカにおけるSTEM教育をテーマにした教育ツールやおもちゃはすでにめざましい発展を遂げていたが、コロナの影響で家庭学習を担うことになったアメリカの親たちのニーズが高まり、さらに注目を浴びるようになっている。アメリカブランドのSTEMトイはその多くが日本にもすでに輸入されているが、アメリカ国内におけるSTEM教育の実践の歴史を裏付けるような、製品設計の完成度が高いことが日本でも支持される理由だろう。

    アメリカでは、STEM教育はSDGsの実践につながると期待されており、地域、人種、性別による格差を埋める教育モデルとしても注目されつつある。元々は、理系人材を育成するモデルとして発祥したが、現在のアメリカでは、人文科学、政治、アートなども取り入れ、さまざまな社会の課題に対応できる人材を育成するモデルとして発展しているため、小さな頃から子どもにそうした社会的思考を身につけさせたいと考える親が増えているのだ。

    そのため、アメリカで開発されているSTEMトイは多様だ。年齢別、科目別にさまざまな製品が次々と発売され、日本にも輸入されている。小学生や中学生むけのSTEMトイは日本に輸入したあとに翻訳などが必要となるが、ローカライズの必要のほとんどない幼児向けのSTEMトイも充実している。

    例えば、「Power Your Fun」による「Fun Forts Glow in the Dark」は、暗闇で光る30cmほどの棒をつなげて建造物を作ることができるおもちゃだ。また、「Tech Will Save Us」による「Electro Dough Project Kit」は、STEMをうまく融合した製品で、粘土を使って電気回路の仕組みを遊びながら学ぶことができる。いずれも未就学児にも対応した製品だ。

    日本に関連した製品でいえば、くもん出版が手がけるプログラミング玩具「マタタラボ」の評価はアメリカのメディアでも高い評価だ。また、アメリカ企業「WowWee」が開発した、日本発祥の絵文字をロボットの表情に取り込むことで、幼児にもできるロボットプログラミングおもちゃ「COJI The Coding Robot Toy」も話題だ。

    また、各業界でトレンドのサブスクリプションサービスは、この分野とも相性がよく、教育格差を埋めるシステムのひとつとして重宝されている。「Kiwi Crate」は、2歳未満の幼児からティーンネイジャーまで、あらゆる年齢や興味に合わせたサブスクリプションサービスを提供している。

    また、「Bitsbox」は読み書きができる子どもを対象とし、魅力的な小冊子やカードを見ながら、自分の端末と組み合わせてコーディングを学ぶことができる。ちなみに同社の製品には「Origami」つまり折り紙キットも含まれており、日本初の折り紙文化がアメリカのSTEM教育に導入されていることがわかる。こうしたサブスクリプションサービスには、定期購入だけでなく、一度だけ利用できるギフトボックスサービスもあるため、消費者にとっては利用しやすい。

    まとめ

    今回は東南アジアとアメリカの話題に絞ったが、STEMトイの広がりは、特にインド、南米で顕著だとも言われている。これらの国々では、建築を取り入れたゲーム文化があるためで、このように、各国文化をSTEMトイに取り入れることで、普及が広がっているケースもあるようだ。

    例えばアメリカで、折り紙や絵文字など、日本発の文化がSTEMトイに取り入れられていることも興味深い。こうした製品は日本市場でも受け入れられやすいことは容易に想像できるし、日本から輸出できる分野でもある。

    また、サブスクリプションサービスは日本の教育分野では歴史が長く、受け入れられる土壌がすでにあることから、こうしたビジネスモデルを日本式にローカライズし、輸入製品を提供するサービスを展開することも可能ではないだろうか。

    今後の大きな成長が見込めるSTEMトイ市場だが、多様な視点でのビジネス展開を期待できるのではないだろうか。

    >>その他のセカイマを確認

    この記事の参考サイト
    • Bangkok Post, Asean centre urges integration, sustainability in STEM education courses
    • Bangkok Post, Chinese toymakers step up innovation
    • Channel News Asia, Commentary: We now live in a ‘science fiction world’. We need to boost STEM education
    • Craft Driven Market Research, Game and Toy Industry of Singapore is Transforming to Educational Toy Industry
    • Da Nang Today, ‘Made-in-Viet Nam’ educational toys thrive in the city
    • Viet Nam News, Ethnic-minority students benefit from STEM education
    • Forbes, Tackling Our STEM Education Challenge: Innoverge
    • USA Today, 32 incredible coding toys that every kid will want
    • Fox10 News, Top STEM Toys for Holiday
    • Intrado Globe Newswire, The global Science, Technology, Engineering & Mathematics (STEM) toys market by revenue is expected to grow at a CAGR of 7% during the period 2020–2025
    FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録登録済の記事を確認

    [スポンサードリンク]


    hunadeのお問い合わせページ
    国際輸送
    見積依頼
    お問い合わせ先FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録 トップへ戻る
    error: Content is protected !!
    タイトルとURLをコピーしました