TPPの原産地証明書で求められる「必要的記載事項」とは?

記載 TPP/日欧/日米協定
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TPPで関税の恩恵を受けるには、輸出者または輸入者が作成する原産地証明書(自己証明制度)が必要です。原産地証明書とは、その産品がTPP協定上のルールに従った原産品であることを証明する書類です。輸入税関は、この書類の内容をもって、輸入時の関税を免除するのか判断しています。

そこで、この記事では、この原産地証明書で求められる「必要的記載事項」、具体的には、証明書の中で書くべき内容についてご紹介していきます。

記載

TPPで求められる記載事項

TPPにおける原産地証明は、輸出者または輸入者による「自己証明制度」で行います。これまでのEPA(経済協定)は、日本商工会議所による第三者証明が一般的でした。しかし、日オーストラリア協定、日欧EPA協定、TPP協定からは、自己証明制度へと変化してきています。今後、発行されるEPAは、この自己証明制度が主流になるため、なるべく早く書類作成のノウハウを身に着けることをお勧めします。

TPPにおける証明書で記載するべき事項

TPP協定第三章には、TPPの原産地証明書に記載するべき事項が全部で9つ紹介されています。この記事では、それら9つの事項をご紹介していきます。なお、原産地申告書を誰が作成するのか?によっても、必要な事項が異なるためご注意ください。

  1. 原産地証明書を作成した人
  2. 証明者の情報
  3. 輸出者の情報
  4. 生産者の情報
  5. 輸入者の情報
  6. 産品の品名と関税分類
  7. 原産地基準
  8. 包括的な機関の情報
  9. 署名と日付

1.原産地証明書を作成した人

原産地証明書を作成できるのは、輸入者、輸出者、生産者です。誰が証明書を作成したのかを明記します。

2.証明者の情報

原産地証明書の証明者の氏名、名称(会社名、屋号など)、国名まで記載した住所、電話番号、メールアドレスなどを記載します。

3.輸出者の情報

輸出者の氏名、名称(会社名、屋号など)、国名まで記載した住所、電子メールと電話番号(証明者が輸出者と異なる場合)ただし、生産者が原産地証明書を作成する場合で、輸出者の情報を伏せたい場合は、要求されないです。

4.生産者の情報

生産者の氏名、名称(会社名、屋号など)、国名まで記載した住所、電子メールと電話番号(証明者または輸出者と異なる場合)生産者が複数いるときは、「複数」または「生産者のリスト」を作ります。生産情報の秘密の保持を希望するときは「当局の要求がある場合には提供可能」と記載します。

5.輸入者の情報

もし、輸入者の情報がわかるときは、氏名、名称(会社名、屋号など)、国名まで記載した住所、電子メール電話番号を記載します。

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6.産品の品名と関税分類(ここが重要)

1.完成品に使われている原材料のHSコードは六桁水準まで記載します。
2.一回限りの輸送を対象とするときは、インボイス番号を記載します。

7.原産地基準(ここが重要)

何をもって「原産品」と主張するのか? その根拠となる部分を原産地規則、加工行程などを踏まえて記載していきます。

8.包括的な期間の情報

12か月以内に、同じ商品を複数回、貿易するときは、包括的に適用したい期間を最大12か月間で記載します。

9.署名と日付

原産地証明書は、証明者が署名、日付を記入します。

「私は、この文書に記載する産品が原産品であり、及びこの文章に含まれる情報が真正かつ正確であることを証明する。私は、そのような陳述を立証することに責任を負い、並びにこの証明書を裏付けるために必要な文書を補完し、及び、余生に応じて提示し、または、確認ための訪問中に利用可能なものとすることに同意する」

引用元:TPP協定第三章/原産地規則

以上、9つの項目を記載した原産地証明書を作成します。2018年11月2日現在、税関などからは、このTPPにおける原産地証明書の基本フォームは公開されていません。おそらく、協定発効後のタイミングで、この記事でご紹介している記載事項を網羅しているフォームが公開されるはずです。

原産地証明書は、何語で作成するの?

TPP協定上、原産地証明書は、英語または、輸入国側の言語で作成します。

例えば、EPA締約国から日本に輸入するときは、日本語または英語で原産地証明書を作成します。原産地証明書自体は、輸入者、輸出者、生産者のいずれかの立場であれば、作成できるため、業務負担などを考えた上で「誰が原産地証明書を作成するのか?」を決めます。

ただ、輸入関税の削減は、直接的には、輸入者がメリットを受けるため、輸出者から必要な情報を入手した後、輸入者が原産地証明書を作成する方がスムーズな気がします。現地税関としてもなじみのある言語で証明書をチェックできますし、原産地証明書による利益を受けとる輸入者が最大の作業をともなうのが自然的だと感じるからです。

まとめ

  • TPPの原産地証明書は、自己証明制度
  • 原産地証明書を作成できるのは、生産者、輸出者、輸入者のいずれか
  • 原産地証明書の言語は、英語または、輸入国側の言語のいずれかで作成します。
  • 原産地証明書の恩恵は、直接的に輸入者が受け取るため、輸入者が証明するのが自然です。

ゼロから学ぶTPP(環太平洋パートナーシップ協定)

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