【TPP】各国と日本の貿易状況 どこの国にチャンスがある?

貿易 イメージTPP/日欧/日米協定
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太平洋地域における新しい自由貿易「TPP11」は、大詰めを迎えています。加盟国11か国の内、最初に「批准=国として正式にTPPの協定を受けいれると承認すること」したのはメキシコです。やはり、FTA強国としての立場を示した形です。そして、日本は、二番目の批准国となりました。アメリカが抜けたTPP11の域内では、最大の経済国としてのメンツは、ギリギリ持たれたといえます。

ちなみに、TPP11が発効する条件は、6か国以上の批准です。残り4か国が批准した時点で、TPP11は、効力を発揮します。つまり、発効と同時に、ETF(即時撤廃品目)に指定されている物品の関税は、ゼロになります。また、それ以外の商品も付属書2-Dに従って、関税が削減されていきます。もし、いまだにTPP11に反対している方は、そろそろ導入される前提の対策をお勧めします。

結局のところ、TPP11は、国と国が決めていることであるため、一個人や一企業がどうにかできる問題ではありません。また、あなたがいくら反対と訴え続けたとしても、TPPが正式に発効された時点で、TPPに加盟する全ての国において、その効力が浸透します。つまり、無慈悲に適用されるということです。だからこそ、いつまでも反対の立場を貫くのではなく、うまく潮流を読み、立ち回るほうが賢明だと思います。

この記事では、TPP11に加盟する国との貿易条件を知るために、日本→TPP11各国と、TPP11各国と日本との2010-2017年までの貿易状況をご紹介していきます。なお、ここで紹介しているデータは、すべて財務省から入手した物です。

TPP11各国の貿易状況

これからTPP11を活用して貿易をする人は、日本とTPP11のメンバー国とは、どのような貿易状況であるのかを把握すると良いです。これにより、船舶代金の傾向、狙うべき国の方向性が見えてくるはずです。

例えば、下のベトナムとの貿易状況を確認すると、少なくても2つの点を読み取れます。

TPP11 ベトナム

  1. 年々取引量が増えている
  2. ベトナムからの輸入が急速に延びている。

また、この2つの気づきから、次のような疑問が生まれてくるはずです。

  • なぜ、ベトナムとの取引量が増えているのか? その大きな要因は?
  • 2010年と2017年のデータを比べて、何が増えているのか?
  • 輸出と輸入に開きが出始めているのはなぜ?
  • 2011年から、輸入がぐっと増えている。この原因は?
  • 2010年から2017年までの為替レート、インフレ率はどれくらいなのか?

このようにして、グラフに表れている特徴から仮説を立てて検証します。うまくいくと、この検証の中で、ライバルが気づいていない「穴」を見つけられる可能性があります。それでは、各国のデータを確認していきましょう。

ベトナム

まずはベトナムからです。ベトナムのグラフを見ると、年々、取引量が増えていることがわかります。これは、ベトナム自体の成長、人口拡大が大きな要因になっているはずです。特に、これまでは、ベトナムといえば、原料調達先の国でしたが、経済発展によるベトナム国民の可処分所得(自由に使えるお金)の向上によって「売る先の国」として魅力が増しています。

TPP11 ベトナム

輸出輸入
2017¥1,688,085,573,000¥2,079,141,765,000

カナダ

カナダの場合、カナダから日本への輸入が多いです。ただし、2015年ごろから、輸出と輸入の差が小さくなっています。また、2016年には、何かの原因により、輸出と輸入がともにぐっと落ち込んでいます。なぜ、この時点で落ち込みがあったのか?その原因を調べると良いかもしれません。

TPP11 カナダ

輸出輸入
2017¥1,075,663,145,000¥1,226,249,907,000

メキシコ

メキシコの場合、圧倒的に日本からの輸出が多いです。これは、NAFTA(北米自由貿易協定)を使い、メキシコ工場からアメリカに輸出するスキームが関係しています。メキシコからアメリカに輸出する完成品に使う中間部材を日本からメキシコに輸出しているということです。

TPP11 メキシコ

輸出輸入
2017¥1,263,621,364,000¥648,831,371,000

ペルー

ペルーの場合は、輸入が圧倒的です。年々、日本との取引量が増えているなどの傾向は、つかめないです。

TPP11 ペルー

輸出輸入
2017¥84,996,894,000¥233,988,721,000

チリ

チリといえば、チリ産ワインですね。もはやスーパーなどでは、安いワインの代名詞といっても良いです。日チリEPAを活用して、日本市場に食い込んだ事例です。ただ、このグラフをみて勘違いして欲しくないことは、チリへの輸出は、決して少ないわけではないことです。むしろ、加盟国の中では、2番目に多いです。チリの輸出が小さく見えるのは、それにも増して、圧倒的に輸入が多いからです。

TPP11 チリ

輸出輸入
2017¥196,665,653,000¥734,409,522,000

ニュージーランド

今回のTPP11によって、初めて自由貿易圏内に含まれる国です。ニュージーランドといえば、とにかく一次産品ですね。キウイフルーツのゼスプリ、はちみつのマヌカハニーなど、例をあげればきりがありません。ニュージーランドのグラフを見ると、2012年ごろまでは、輸入超過。2013年頃からは、日本からの輸出が増えていることがわかいます。なぜ、輸出が増え始めたのか?を調べると良いかもしれません。

TPP11 ニュージーランド

輸出輸入
2017¥276,146,113,000¥277,917,305,000

オーストラリア

オーストラリアの場合は、圧倒的に輸入超過です。2018年現在、オーストラリアとは、日豪EPAを結んでいるため、本当は、もう少しオーストラリアへの輸出が伸びていなければなりません。しかしながら、現状は、圧倒的に輸入の方が多いです。ただ、これを逆に言えば、もっと、オーストラリアの市場を研究すれば、日本からの輸出を増やせるチャンスがあるということです。

TPP11 オーストラリア

輸出輸入
2017¥1,795,601,345,000¥4,364,964,949,000

ブルネイ

ブルネイという国は、どこにあるのかご存知でしょうか? おそらく知らない方もおおいはずです。私も「ここにあるんだ~」と感じたくらいです。ブルネイとの貿易条件は、圧倒的な輸入超過の関係にあります。しかも、日本からの輸出は、グラフとして表示が難しくなるくらい少ないです。ブルネイからの輸入といえば、石油関係だったはずです。このブルネイ市場も、何とかして攻略していきたいですね。

ブルネイ

輸出輸入
2017¥9,520,432,000¥192,662,670,000

マレーシア

マレーシアとの貿易関係は、年々、縮小していることがわかります。特にマレーシアから日本への輸出が大きく減っています。

TPP11 マレーシア

輸出輸入
2017¥1,431,251,533,000¥2,161,906,873,000

シンガポール

FTAといえば、シンガポールです。シンガポールの場合、TPP11の中で唯一「輸出超過」の国です。つまり、圧倒的に日本からシンガポールへの輸出が多いということです。しかも、この輸出額は、年々と増えています。おそらく、シンガポールに対する日系市場への商品供給に始まり、シンガポールをハブにして、東南アジア諸国へ物流網を構築している可能性が高いです。

TPP11 シンガポール

輸出輸入
2017¥2,540,554,370,000¥956,471,122,000

日本→TPP11メンバー(輸出)

これまでご紹介をした各国のデータを一つのグラフにまとめてみました。以下のグラフは、日本から各国への輸出データです。一つのグラフにまとめることによって、各国ごとのデータではわかりくい物が見えてくるはずです。

例えば、チリにご注目ください。上記で説明したチリ単体のグラフでは、輸出が少なかった印象です。しかし、各国のデータと合わせてグラフに落とし込むと、むしろ、他国よりも圧倒的に多いことがWかります。日本→チリには、何かしら大きな市場が広がっていそうです。ここは、しっかりリサーチした方がよさそうです。

TPP11

TPP11メンバー → 日本(輸入)

今度は、日本への輸入データをご覧ください。いかがでしょうか? チリが群を抜いて多いことがわかります。圧倒的です。この圧倒的な量があるため、チリの輸出量が小さく見えただけです。どうやら、日本とチリとの間には、かなり大きな「何か」がありあそうです。

TPP11

以上がTPP11各国と日本との貿易状況のまとめです。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

まとめ

  • TPP11各国との貿易状況を確認すると、年々拡大している所などがわかります。
  • 日本と初めての自由貿易を結ぶカナダとニュージーランドについては、より詳しく調べることが必要です。
  • なぜか、チリと日本は、貿易関係が強いです。TPP11の中の国では、最もつながりが強いといっても良いです。

ゼロから学ぶTPP(環太平洋パートナーシップ協定)

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