TPP11域内と肉類(牛肉・豚・鶏など)を輸出入するポイント

肉 TPP/日欧/日米協定
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2018年12月30日、TPP11が発効します。2018年11月2日時点では、日本を含めて6か国が批准(ひじゅん)、残り5カ国の国会でもTPPへの審議が行われており、批准国数は、順調に推移していくと予想しています。

さて、TPP11では、向こう10年~16年かけて、ほとんどの商品に対する関税が撤廃されます。関税がゼロになるため、物流面と言葉の問題を解決すれば、貿易といっても、日本への国内販売と、さほど変わらなくなります。もちろん、これは、危機であり、チャンスでもあります。すでにTPP11の発効は正式に決まっているため、頑なに反対の立場をとらず、今後は、どう活用するのか?に知恵を絞るべきだと考えます。

そこで、この記事では、TPP11の締約国から~または、締約国へ、肉製品(肉類、ソーセージ、ハムなどの加工品含む)を輸出入できる国をご紹介していきます。

肉

TPP11で肉類のビジネスを考えているときのポイント

「和牛が大うけだ」「そうだ、わが社も牛肉輸出ビジネスをはじめよう!」と考えられた方は、少しお待ちください。実は、肉類の輸出入は「家畜伝染病予防法(かちくでんせんびょうよぼうほう」という法律により、輸入、輸出ともに厳しく規制されています。肉類の輸入はもちろんのこと、肉の加工品(ソーセージやジャーキー、ハムなど)も規制対象である点に注意が必要です。

家畜衛生条件と第三清浄国とは?

海外と肉類の輸出入をするときは、日本と「家畜衛生条件」を締結しているのがポイントです。具体的には、家畜衛生条件の中にある「第三清浄国」の中に、あなたが輸出や輸入をしている国が含まれているのか?がポイントです。

第三清浄国とは、日本と衛生条件を取り決めている国です。これは、先進国だから~というより、狂牛病やコレラの発生状況など、「その時点で悪性の伝染病に汚染されていない国」として認めている所を指します。したがって、当然ながら、病気発生の有無によっては、この洗浄国の指定が停止されることもあります。

最新の状況の確認先:動物検疫所

例えば、フィンランドは、第三清浄国ですが、平成30年4月13日付けで病気が発生したため、その指定を停止させられています。また、アメリカ産の鶏肉であれば、アメリカ本土、ハワイ、グアムなどはOK。ただし、カリフォルニア州とミネソタ州の物はNGと指定されています。(2018年11月2日現在)

肉類の輸出入は、家畜衛生条件が取り決められている国以外からは、一切できないことを覚えておきましょう!(輸出・輸入共)

輸出国側の加工施設も指定

日本向けの肉類は、輸出国だけではなく、輸出国側での加工施設も指定されている点に注意が必要です。仮に、第三清浄国の肉類であっても、日本政府または、現地政府が指定している施設で加工していない肉は、日本への輸入は認められないです。

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■肉類の輸出・輸入を考えるときの2つのポイント

  1. その肉類は、衛生条件を取り決めている国の物?(清浄国のもの?)
  2. 清浄国の物であっても、それは、指定の施設で加工したもの?

TPP締約国から日本へ輸出する場合(輸入取引)

では、TPP11国域内での肉類の輸出入状況をご紹介します。まずは、TPP11各国から日本へ輸入できる肉の種類です。

例えば、カナダであれば、豚肉と鶏肉は輸入可能です。一方、牛肉は輸入禁止です。肉類の衛生条件は、オーストラリアやニュージーランド産の物が緩いことがわかります。やはり、何となくクリーンなイメージがある国ですね。

鶏肉
カナダ
ニュージーランド
メキシコ
ペルー
チリ
オーストラリア
ブルネイ
シンガポール
マレーシア
ベトナム

日本からTPP締約国へ輸出する場合(輸出取引)

一方、日本からTPP11各国への輸出をする場合の状況を確認しておきましょう!各国共、基本的には、牛肉の輸出しかできないようです。

鶏肉
カナダ
ニュージーランド
メキシコ
ペルー
チリ
オーストラリア
ブルネイ
シンガポール △(岐阜県産以外)
マレーシア
ベトナム △(岐阜県産以外)

加工肉の取り扱いについて

基本的に肉類の輸出入は、上記の表通りです。〇がない国の製品は、輸出入ができません。しかし、実際の所、これら清浄国以外でも輸出入ができます。ご存知の通り、コンビニなどの揚げ物コーナーでは、中国産鶏肉を使った唐揚げが売られていますね。中国は、第三清浄国でないのに、なぜ、肉の輸入ができるのでしょうか? その秘密が「加工」にあります。

実は家畜伝染病予防法は、生肉そのもの輸入を規制の対象にしています。そのため、輸出国側で、ある程度の加工を施している肉類は、規制の対象から除外しています。何だかよくわからない制度になっていますが、実際の所、そのような形で輸入されている方が多いです。

もし、TPP域内での肉類の輸入を考えられている方は、このあたりも含めてビジネスモデルをご検討ください。

関連記事:

【直接貿易】肉を輸入する方法(手続き)

どこの国の肉なら輸入ができる?洗浄国早見表

まとめ

  • 肉類の輸出入は、規制の対象
  • 規制している法律は家畜伝染病予防法
  • 家畜衛生条件が決められていない国の肉は輸出入できない。
  • ただし、輸出入規制の対象は「生肉」に限られる。

ゼロから学ぶTPP(環太平洋パートナーシップ協定)

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