トレードコンパス TPPの原産地証明書をオンラインで作成

TPP/日欧/日米協定
この記事は約7分で読めます。

環太平洋パートナーシーシップ(TPP11))を使い貿易をすれば、関税の削減ができます。この恩恵を受けようと「わが社もTPP対応をしよう!」と考える方も多いのではないでしょうか。ただ、実際に対応しようとすると、TPPの各種ルールに悩むことが多いです。その最たる物が「原産性条件」です。

原産品条件とは「協定国の産品である」と判断する基準です。基準の名の通り、基準を満たさない物は、TPP締約国の産品でも、TPPを利用できません。

例えば「私の産品は日本の工場で生産しているから、日本の原産品だ」と主張する例が「間違った解釈」に該当します。商品が締約国内の工場で生産あれること。かつ、原産性条件を満たすこと。この2つの条件を満たす物がTPPの原産品です。つまり、関税ゼロで貿易ができる産品です。この原産品条件を含めて、TPP協定で規定されている内容を頭に入れておおきましょう!

そこで、この記事では、TPPを活用するときに悩むTPPの原産性条件の調べ方、関税額の削減計算、原産地証明書の発行ができる「トレードコンパスTPP」の使い方をご紹介していきます。

Trade Compass TPP(トレードコンパス)

トレードコンパスは、貿易で有名なデロイトトーマツが運営するTPP支援ツールです。ツールは、以下の4つの機能があり、TPPを活用する上で重要な各種情報を一元的に調べられます。ツール最大の特徴は、オンラインで「TPPの原産地証明書」を発行できる点です。輸出者が発行するべき原産地証明書をすべてオンラインで作成できるため、非常に便利です。しかも、利用料金は、完全に無料、メールアドレスとパスワードを設定するだけで誰でも利用できます。

  1. TPP特恵税率・原産地規則確認→TPP域内へ輸出するときの原産地規則を調べたり、輸入者に適用されるTPP税率を調べたりできる。
  2. 関税削減額試算→実際の関税削減メリットを数字で確認できる。
  3. 原産性判定→原産地基準を照らし合わせて原産品になるのかを判断できる
  4. 原産地証明書作成→原産品として証明するための書類をオンラインで作成できる。
■重要なポイント
利用料金は無料。なおかつ、TPPの原産地証明書をオンラインで作成できる。

トレードコンパスTPPは、TPPに関する様々な情報を一元的に調べられるため、「TPPの難しい知識はいらない。とにかく簡単に活用できる方法を知りたい!」方に便利なツールです。それでは、トレードコンパスTPPの使い方をご紹介していきます。

Trade Compass TPPの登録方法

トレードコンパスTPPの登録方法は、次の3ステップです。

  1. メールアドレスとパスワードの登録
  2. メール内にあるリンクをクリックして認証
  3. ログインして利用スタート

まずは登録ページからアカウントの発行をしましょう。(無料)

Trade Compass TPP

この画面が表示されたら登録したメールアドレスを確認します。

Trade Compass TPP

メールの受信ボックスには、以下のトレードコンパスから以下のメールが届いています。メール内にあるリンクをクリックして認証します。

Trade Compass TPP

この画面が表示されたら認証完了です!続けて下の「ログインボタン」からログインします。

Trade Compass TPP

利用規約を確認します。規約文を下にスクロールしないと「同意ボタン」を押せません。

Trade Compass TPP

この部分を上から下にスクロールします。

Trade Compass TPP

スクロールすると、このボタンが緑色に変化して押せます。

Trade Compass TPP

以上がトレードコンパスの登録方法です。続けてツールの使い方を説明していきます。

原産地証明書の作成手順

トレードコンパスの機能は、以下の4つに大別されます。この画面では、機能ごとにメニューが分かれていますが、最終的には「原産地証明書の発行」につながっています。

  1. TPP税率、原産地規則の確認
  2. 関税削減の計算
  3. 原産性判定
  4. 原産地証明書の発行

Trade Compass TPP

例えば「TPP特恵税率、原産地規則検索」のボタンをクリックすると、以下の画面が表示されます。

項目名 役割
対象年 TPP協定を適用する年数を指します。日本への輸入のみ、毎年4/1日を基準。その他の国は、毎年1/1日をもって関税の引き下げが行われます。
輸入国 どこの国に貨物を送るかを指定
輸出国 どこの国から貨物を送るかを指定
HSコード 「何を」送るのかを指定

HSコードは「相手国でのコード」が基準になるため、輸出者側で勝手に決めることは避けた方が良いです。必ず輸入者に「TPPの事前教示」を活用してもらいましょう!Trade Compass TPP

上記の検索ボタンを押すと、この画面が表示されます。今回の検索条件は….

  • TPPの3年目に設定される税率を基準として…
  • オースラリア産の牛肉(0206.20に該当)を….
  • 日本に輸入するとき

に適用される関税率を調べています!画面の右端にある「緑色の数字」がEPA税率を指します。この数字を押すと…

Trade Compass TPP

設定されている原産地規則を確認できたり……..

Trade Compass TPP

関税の削減スケージュールを確認できたりします。

Trade Compass TPP

また、TPP以外の有利な税率を取りこぼさないように、他のEPAに関する情報も表示されます。

Trade Compass TPP

原産地証明書の発行方法

TPPでは、輸出者が原産地証明書を作成。それを輸入者に送付します。輸入者は、輸出者が作成した原産地証明書を輸入国側の税関に提出すると、関税の削減ができます。これがTPPの流れです。したがって、あなたが輸出者である場合、産品の原産地証明書を作成する必要があります。トレードコンパスTPPでは、この原産地証明書の発行もオンラインでできます。

画面上にあるこの部分をクリックします。

Trade Compass TPP

1番から順に対象の項目を埋めていきます。すべての項目をインボイスと同じにします。

トレードコンパス

HSコードを指定するときは、そのまま数字を入力する。または右上にある「NEXT」ボタンから探します。トレードコンパス

入力例は、次の通りです。今回は、7301.10の鉄鋼製品を入力しています。ちなみに適用する原産地規則は…

  • WO=完全生産品
  • PE=原産材料のみから構成する産品
  • PSR=非原産材料に必要な加工をした産品です。

トレードコンパス

判定画面につながる入り口は様々!

先ほども述べた通り、この原産地証明書の発行は、複数の入り口とつながっています。例えばページトップにある「TPP特恵税率、原産地規則検索」のメニューから入ってくると、以下の画面が表示されます。この中にある「完全生産品の判定ボタン」を押すと….

Trade Compass TPP

この画面が表示されます。この中にある完全生産品の条件を選びます。

Trade Compass TPP

レ点チェック後、判定ボタンを押します。

Trade Compass TPP

原産地規則と照らし合わせて問題がなければ、こちらの画面が表示されます。

Trade Compass TPP

証明書を発行する人との情報を入力します。

Trade Compass TPP

続けて産品の生産者の情報です。原産地証明書には、次の4者が登場します。これらの違いをはっきりさせて正確な情報を記入します。

  1. 証明者・・・原産地証明書を発行する人
  2. 生産者・・・産品の生産する人
  3. 輸出者・・・実際に産品を輸出する人
  4. 輸入者・・・実際に産品を輸入する人

例えば、あなたは生産者・かつ輸出者、輸入者が第三者であるなら…

  • 生産者情報の部分は「証明者が生産者である」
  • 輸出者情報は「証明者が輸出者である」
  • 輸入者情報は「証明者が輸入者と異なる」

を選びます。なお、輸出者が不明、または輸入者が不明の項目があるのは、生産者が全く「貿易取引に関わっていないこと」を想定しています。TPP11の原産地証明書の発行は、生産者または輸出者のどちらでも良いことになっているため「私は生産者だから貿易関係の相手は全くわからない=輸出者に商品を国内販売しているだけ」というケースが十分にあり得るからです。

Trade Compass TPP

鉄鋼製品の検索画面と同じ物が表示されましたね!要は、様々なメニューから入ってきても最後は必ず原産地証明書の発行画面にたどり着きます。

Trade Compass TPP

すべてにレ点を入れます。

Trade Compass TPP

これで証明書の発行が完了します!もちろん、無料でPDFファイルをダウンロードできます。

Trade Compass TPP

PDFファイルをダウンロードした画面

Trade Compass TPP

関税ゼロ貿易の始め方(発展編)

ゼロからのTPP!基礎知識から原産地の証明方法までを網羅

まとめ

  • トレードコンパスTPPを使えば関税率の計算や原産地規則を横断的に検索できる
  • TPPを活用するときに必要な原産地証明書をオンライン取得できる
  • トレードコンパスTPPは利用料金は無料

EPA相談/特定原産地証明書の取得代行支援サポート(対比表の作成)

FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録
タイトルとURLをコピーしました