ウクライナ危機から見る今後の貨物需要と航空貨物運賃予測

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ロシア軍がウクライナへ侵攻したことによって、航空貨物業界にも大きな影響を与えている。日本ーヨーロッパ間の航空便数が減ったため、運賃は今も高止まりしている。併せて原油価格も高騰し、航空輸送を利用する人にとっては、今後の航空運賃がどうなっていくのかとても気になることだろう。

そこで今回はウクライナ危機やコロナ禍といった世界情勢の中、今後の航空貨物の運賃動向について検証していきたい。

ウクライナ危機で航空運賃が高止まりする3つの原因

そもそもなぜ現在運賃が高値で推移しているのか。そこには3つの要因が考えられる。

  1. 新型コロナ禍による旅客便減便
  2. 北回りフライトの運航が不可
  3. 原油高騰

1. 新型コロナ禍による旅客便減便

各国はこの2年間新型コロナウイルスを自国に入れないよう厳しい入国制限をし、政府の方針に呼応して航空会社は旅客便を運休した。その結果旅客に比べてコロナの影響が小さかった航空貨物量は供給スペースの減少で、需給バランスがひっ迫したため航空運賃が高騰したのである。

2. 北回りフライトの運航が不可

ウクライナ危機により新たな問題が発生した。直接的な影響の一つとしては、ロシア上空を飛行するのは危険であるという安全上の理由ヨーロッパ―日本間で利用されている北回りルートが飛行できなくなったことだ。

北回りとはシベリア上空を経由してヨーロッパに行くフライトで、日本を含む東アジアからはこのルートが最短であるため、航空会社にとっては非常に痛手である。現在ロシアへは中国や中東の航空会社しか就航していない。

北回りルートが使えないため航空会社はアメリカのアンカレッジを経由したり、中央アジアを飛行する代替ルートを利用している。しかしこのルートは北回りに比べて着陸料や追加の燃油費用が必要だ。中央アジアルートを選んだ場合は、追加の燃油費と航空貨物の積載重量の両方に負担がかかる。

ここで日経新聞に掲載されたJALの記事を抜粋してご紹介しよう。

  • JALは2009年に破綻した時に貨物専用機をすべて売却したため、現在は旅客便を代用して貨物輸送している。
  • ヨーロッパ線では中央アジアルートの利用で貨物積載重量が8割減少している。
  • 現在JALの貨物の売上げ比率は30%であり、そこにきて搭載制限がかかるのはとても痛手だ。なおコロナ前の19年では6%であった。
  • 貨物専用機は高額のため現時点では購入できないジレンマに陥っている。

                            (日本経済新聞 4月2日掲載)

なおANAは貨物機を11機保有しており、21年10-12月期営業損益が黒字になったのは、貨物専用機が貢献している。

3. 原油高騰

さらにロシアは世界で3番目の産油国であり、天然資源への経済的影響は非常に大きい。一般的に軍事危機が発生すると各国政府や企業が原油の確保に走り、必然的に高騰する。実際、各航空会社の燃油サーチャージは毎月値上がりしている。

ANAは2ヵ月連続で値上げした。

TC1/2の燃油サーチャージ は、3月1日より71円から92円。4月1日より92円から106円。

(ANA website)

これらの理由が貨物運賃高騰の理由である。

運賃安定の好材料

しかし、今後もずっと運賃が高値だと悲観する必要はない。ここからは近い将来貨物運賃や貨物供給スペースが落ち着いてくると予測できる理由を紹介していきたい。

  1. 日本政府の緩和施策
  2. 経済停滞

1. 日本政府の緩和施策

そもそも航空貨物の運賃が高騰しているのは、日本への入国者数の制限が根本的な原因である。現在は入国者数を一日1万人までとしており、日本に就航している航空会社は約3分の2の座席を空けて運航していることで採算が合わないため、旅客便の運休が続く。

しかし今年に入って各国は入国規制を段階的に緩和し始めた。コロナワクチン接種率の増加とオミクロン株の重症化リスクが低い点で、どの国も経済活動の再開と観光客の受け入れにかじを切り始めたのだ。

日本でも今後は入国者数の制限が撤廃され、近い将来誰もが海外旅行できる環境になると予測できる。実際、海外旅行商品が2年ぶりに販売されたという明るいニュースも流れている。そうなれば国際線のフライトが大幅に再開されるだろう。それに伴い貨物スペース供給量が増えるので、当然需給バランスが改善されると考えられる。

今のところ航空会社は唯一の収入である航空貨物に頼っているが、今後は旅客収入も見込めることで航空会社の収益体質が安定し、少しずつ貨物収入へ極端に依存している状況から旅客収入へ移行していくものと考えられる。

2. 経済停滞

多くの欧米企業がロシアでの経済活動から撤退していることで、ロシアだけでなく世界経済全体がボディブロウのように悪化していくと考えられる。実際にロシアと隣接する欧州諸国では顕著である。

また欧州以外でもその兆候が見える。アメリカの貨物取扱主要都市であるロサンゼルスやマイアミ空港では、21年12月をピークに今年に入って激減している。(daily cargo調べ22年4月8日)このことは過去2年間では考えられない傾向だ。また22年3月の日本に就航した貨物便は前月比べて2割減少した。(daily cargo調べ22年4月8日)

今後の航空運賃予測

以上の状況を踏まえて、今後の貨物需要と航空貨物運賃がどうなっていくか予測していきたい。航空運賃は方面によってばらつきが発生すると考えられるので、それぞれ紹介していこう。

ヨーロッパ

ヨーロッパ線はしばらく運賃高で推移すると考えられる。今後数年間はロシア上空を飛行できない状況が続くと予測され、飛行時間は長いままで運航コストの採算が合わない。そのために路線の減便や貨物搭載制限も継続され、貨物需要を補えるだけのスペースがないの、今後も高値が続くだろう。

中国

中国はいつまでゼロコロナ対策を継続するのかによって大きく変わるが、もし引き続き実施されるのであれば、旅客便がほとんど運航されないために、今後も運賃高が続くと考えられる。

その他の方面

しかしアメリカや東南アジアなどそれ以外の方面では状況は一変して、値下げ傾向にあると予測する。ヨーロッパや中国のような制約がないのと、アメリカや東南アジアでは入国規制が大幅に緩和されているため、今後は旅客便が大幅に増えるだろう。旅客便の増便に比例して貨物スペースも安定するので需給バランスは緩み、正常な運賃に戻ると考えられる。

燃油サーチャージ

航空運賃とは別で航空会社が設定している燃油サーチャージは、引き続き高騰すると予測する。世界第3位の産油国であるロシアを経済から排除したことにより、欧米諸国は代わりとなる原油の調達に苦戦している。安定調達が解決されていない状況では、先物原油価格は引き続き高騰し、その結果燃油サーチャージは高値を維持すると考えられる。

終わりに

現在は貨物運賃と燃油サーチャージのいずれもが高く、さらにスペースが取りづらい状況が続いている。その結果航空輸送では納期に間に合わないなどの損失が発生している。しかし今後は入国者の制限緩和が予測されるため、ヨーロッパや中国のような特別な理由がある場合を除き、旅客便は大幅に回復する。多くの仕向け地では供給スペースが安定し、航空貨物運賃は落ち着くと想定される。

しかしながら燃油サーチャージは引き続き高値で推移すると予想されるので、必ずしも19年レベルまで落ち着かないだろう。また新たなコロナウイルスの広がりやウクライナ情勢の動向によって大きく変わってくるので、注視する必要である。

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