国際郵便で輸入!関税を一般税率にするには?

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外国から届く国際郵便は、日本各地にある税関の「外郵出張所(がいゆうしゅっちょうしょ)」と言われる場所で、税関による輸入審査が行われます。書類審査の結果、現物確認をする必要があるときは、中身を開封して検査をします。これを税関検査と言います。その結果、個人目的や商業目的などの使用目的を考えて、商品に対する関税が決まります。これが国際郵便が日本に到着したときの流れです。

今回は、この国際郵便による輸入の内、かけられる関税率の部分に注目をします。一般的に国際郵便で届く貨物は、簡易的な税率(かんいぜいりつ)がかけられます。しかし、実は、輸入者の希望によっては、簡易税率ではなく、一般税率を適用も可能です。なぜ、一般税率を適用した方が良いのでしょうか? それは、輸入する貨物によっては、簡易税率よりも一般税率の方が「税率が低い物」があるからです。

そこで、この記事では、国際郵便で輸入するときに、一般税率を適用してもらうための具体的な方法について詳しく説明していきます。

国際郵便にかけられる関税率に詳しくなろう!

国際郵便 税関検査

国際郵便の税関検査の様子 (税関発行の資料を撮影*税関広報室より撮影&掲載の許可)

日本に届くすべての貨物は、港や空港にある税関にて、関税と呼ばれる税金がかかります。この関税は、あなたが輸入する合計金額(課税価格)や、輸入する目的(商売目的・個人使用目的)、または輸入する商品ごと(革靴、タオル、服など)に細かく決まっています。もちろん、商品や目的によっては、無税になることもあります。関税率には、一般税率(いっぱんぜいりつ)と簡易税率(かんいぜいりつ)の2つがあります。

一般税率と簡易税率の違い

一般税率は、輸入する貨物の課税価格の合計が20万円をこえるときにかかる関税率です。具体的には、税関が発表している「実行関税率表(じっこうかんぜいりつひょう)」から、最も適切な関税率を自ら特定して、申告した上で、関税を納付します。これを申告納税方式といいます。

一方、簡易税率は、この逆です。合計の課税価格20万円以下のときに適用されます。簡易税率は、税関職員によってかけられるため「賦課課税方式(ふかかぜいほうしき)」と言います。もちろん、商売用であっても、一回に輸入する金額を20万円以下に抑えるようにすれば、簡易税率を適用して輸入できます。自分で通関業者を頼む必要がないため、とても楽です。ただし、反面、デメリットもあります。

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簡易税率のデメリット

一般税率をとても簡易的にしたものが「簡易税率(かんいぜいりつ)」です。具体的には、無税から最大20%まで、7つの税区分にしています。20万円以下の国際郵便のときは、これらの税区分から、最も適切な関税率を税関職員が課税します。この仕組みがあるため、輸入者は、自ら関税に関する申告等をしなくても良いです。ただし、簡易税率を適用されるときのデメリットもあります。それが「関税率の高さ」です。

実は、輸入する商品によって、一般税率と簡易税率のどちらを適用するのかによって、同じ商品を輸入しても支払う関税額が異なるときがあります。先ほど、簡易税率は一般税率を「簡易的にした物」とお伝えしました。簡易的な税率にしているため、良くも悪くも関税率がざっくりしてしまいます。具体的な商品で考えていきましょう。

以下の表は、税関のサイトに掲載されている簡易税率の表です。その中にある「コーヒー」に注目をしてみると、簡易税率で輸入すると、およそ15%の関税がかかることがわかります。

簡易税率

税関の簡易税率表より

では、このコーヒーを一般税率で確認してみます。使用するのは「ウェブタリフ(実行関税率表)」です。コーヒーといっても、焙煎した物、生豆、そしてインスタントなのかによっても異なりますが、以下のような税率になっています。僅かではありますが、一般税率の方が税率が低くなっていることがわかります。コーヒー以外にも、商品によっては、簡易税率と一般税率による税率の違いがあるため、輸入時にどちらを適用した方が有利なのかを検討した方がいいです。

コーヒー 一般税率

コーヒー 一般税率

国際郵便で一般税率を適用する方法

ここまでの説明で述べた通り、基本的に 課税価格の合計が20万円以下 さらに、国際郵便で発送されてくるもの については、自動的に簡易税率が適用されます。そのため、輸入者自身は、自ら輸入手続きをする必要もなく、貨物が到着するのを待つだけです。ただし、簡易税率は、ザックリとした税率がゆえ、一般税率よりも高い貨物がたくさんあります。そのため、関税税率と一般税率の検討が大切です。

では、国際郵便で一般税率を適用するには、どのようにすればいいのでしょうか? 実は、特に難しい手続きをする必要もありません。税関に対して「一般税率を適用して欲しい」旨を伝えるだけで、一般税率で関税額を計算してくれます。その根拠は、関税定率法3条の3に次のように書かれています。

当該輸入貨物を輸入しようとする者(当該輸入貨物が郵便物である場合にあつては、当該郵便物の名宛人)が当該輸入貨物の全部について同表によることを希望しない旨を税関に申し出たときは、この限りでない。

つまり、「簡易税率を適しないでほしい!=一般税率を適用してほしい」と、自ら税関に申し出るだけでいいです。では、どのようにして伝えればいいのでしょうか? 具体的には、差出人(輸出人)が作成する「税関告知書」の中に「一般税率を適用してほしい」旨を書いたり、輸入貨物の外箱などに「一般税率適用希望」などというシールを貼っておきます。これで、簡易税率ではなく、一般税率で関税額を計算してくれます。

まとめ

輸入する商品の合計価格が20万円以下のときは、自動的に簡易税率が適用されます。関税税率は、ざっくりとした税率になるため、商品によっては、一般税率よりも高率な税率になっている可能性があります。そのため、国際郵便で輸入するときは、できる限り、一般税率と関税税率のどちらを適用した方が有利なのかを検討されることをお勧めします。その結果、一般税率が有利とわかれば、税関告知書や貨物のが外装箱に「一般税率適用の旨」を記入しましょう。

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