【輸出マーケティング】国と販売価格を調べる方法

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世界に向けて輸出する場合、最初に「どの国へ輸出をするべきか」を考えます。そこで「便乗輸出マーケティング」をご紹介します。この方法を用いれば、有力な輸出先国と輸出価格を一気に調べられます。しかも「経験値」や「推測」から導き出すものではなく、しっかりとした「実データ」から答えを知れます。この記事では「便乗マーケティング」の中身をご紹介していきます。

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有力な輸出先を見つける方法

海外に商品を販売する場合は、最初に「どこの国に輸出するのか」をある程度、確定する必要があります。

2020年現在、日本は約190ほどの国々と国交があります。当然、それらの国の全てを相手にできません。また、よく聞く国名、例えばアメリカ、フランス、イギリスなどの有名な国々だけを検討しても意味はありません。必ず世界全体から「俯瞰(ふかん)」して、有力な国々をリストアップする作業が必要です。

*俯瞰とは…..鳥は木の上に止まり、上から下を見下ろすように全体を観察すること

輸出先の有力な国は、ジェトロ(日本貿易振興機構)による無料相談を活用したり、グローバルマーケットファインダーと呼ばれるインターネットサービスから、情報収集をする方法があります。しかし、実はそれよりももっと簡単に見つけられるのが「財務省統計局が提供する貿易データ」です。

実は財務省は税関の上級行政庁にあたり、財務省のデータを集計しているのが「財務省統計局」です。ここでは、税関に対して輸出入申告したデータが一定の加工をされた上で「貿易データ」として広く一般に公開されています。

貿易データとは次のようなデータを含みます。

  • どこの国に、何を輸出しているのか。
  • ○○という商品は、どこに輸出されているのか。
  • ○○という商品の輸出価格はいくらなのか。
  • どこの国から、何が輸入されているのか。
  • ○○という商品は、どこから輸入されているのか。
  • ○○という商品の輸入価格(日本港での価格)はいくらなのか

リストの二番目にある「○○という商品は、どこに輸出されているのか?」という情報は、まさにこれから輸出を検討している人にとって、喉から手がでるほど欲しい情報です。しかも実際に輸出されているデータが基になっているため、その国においては確実に需要があることがわかります。すでに先人が切り開いてくれたマーケットに便乗する形になるため、当サイトは「便乗輸出マーケティング」と読んでいます。

では、実際の操作画面に従って、具体的な調査方法をご紹介します。

財務省統計局から有力な輸出先を見つける手順

今回のシュミレーションは、すでに輸出する品目が決まっている方が対象です。まだ何を輸出するのか決まっていない方は、ジェトロに相談したり、財務省統計局のデータをくまなく確認して、ピンとくる物を探すようにしてください。

まずは貴社が輸出する商品のHSコード(9桁の数字・6桁でもOK!)を調べることから始めます。HSコードの理解ができていない方は初めての貿易取引で必要なHSコードと関税(関税率表)の仕組みの記事を参考にしてください。もし、どうしてもわからない場合は、全国の税関にある相談コーナをご利用ください。

便乗輸出マーケティングは、このHSコードがポイントになりますので、しっかりと調べることをおすすめします。HSコードが違うだけで、情報調査の意味が全くなくなってしまう可能性がありますのでご注意ください。

輸出する商品のHSコードを調べる手順

ウェブタリフ(輸出版)を開きます。キーワードや「一覧から参照」などの機能を使って目的の商品を探すようにしてください。自社のHSコードがわかったら次のステップに進みます。

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キーワードでヒットしない場合は、一覧から見つけていきます。

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日本酒の場合は「2206.00」であることがわかりました。このコードを財務省統計局のサイトで使います。

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財務省統計局のサイトへ移動します。

それでは、ここから財務省統計局での具体的な操作方法をお伝えしていきます。

まずは財務省統計局のサイトを表示します。ここではさまざまな切り口において貿易データを確認することができます。今回は「●●という商品は、どこに輸出されているのか」を調べるわけですから、左上にある「品目国別表」をクリックします。

1~7の順序で検索の調整を行ってください。「220600200」の部分に貴社が輸出する予定である商品のHSコードを入力します。なお、輸出の場合は、HSコードは6桁まででOKです。図中においては9桁入力していますが無視してください。

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下の画像をご覧下さい。緑枠に日本酒(2206.00)を輸出している国が一覧で並びます。テレビ番組などでは、アメリカにおける日本酒を紹介することが多いです。しかし、実は61カ国にも輸出されていることがわかります。表の右側には、輸出価格(FOB:日本に停泊している船に積み込むまでの取引価格)と数量が表示されています。取引価格に1000をかけると実際の価格です。

オレンジ枠をご覧下さい。この部分が2015年度における日本酒輸出の全体規模を示しています。約142億円の輸出が行われていることがわかります。金額は各国ごとにも表示されているため、対象国の日本酒規模も把握ができます。また複数年度のデータと照らし合わせることにより、拡大しているのか、縮小しているのかなどがわかります。しかし、他にも知れることがあります。

金額の左側には、数量が表示されていますね?単位はリットルです。そこで、金額からこの数量を割れば、1リットルあたりの単価=輸出価格も調べることができます。このデータを利用しやすいようにCSVデータをダウンロードします。このデータは、お使いのエクセルで編集ができるファイル形式になっています。ピンク枠をクリックして、CSVデータをダウンロードしてください。

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CSVデータをエクセルで展開した画面が以下の画像です。この形式にすると、データを並べ替えることできるようになり、より一層リサーチがスムーズになります。余分な列などを削除してしまいましょう。間に存在する「当月第一」~「累計第一」は消しても問題ありません。

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データを金額や数量を基準にして上から順に並べ替えを行います。今回は、数量を基準として並び替えます。まずは1番で並び替える範囲を選択します。その後、2、3と押します。4の最優先されるキーとは、何を基準に並び替えるのですか?ということです。今回は金額をベースに並び替えを行うため、金額に対応する列(例:F列など)を選択します。5番で昇順か降順を選択して並び替えます。すると…
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以下のように「数量」が多い順に並び替えられました。先程も申し上げたとおり、累計金額/累計数量を行えば、1リットルあたりの単価が表示されます。累計金額の隣に新たに列を作り「累計金額*1000/累計数量」という関数を設定しましょう。あわせてセルの書式設定などを行い小数点以下を表示しない設定を行います。

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すると、このようになります。1リットルあたりに換算すると、そこから色々な攻め方が思いつくはずです。ちなみにこの価格はFOB価格です。これは日本の港へ停泊している船に載せるまでの料金を示しています。ここから先は、契約条件により輸出先の国までの船賃を日本側が負担したり、相手国側が負担したりしています。輸出を検討する場合は、少なくても日本に停泊している船に乗せるまでの料金として、同様の価格帯に落ち着けなければならないことがわかります。

一般的なお話をすると、現地での最終価格(小売価格)は、日本出荷時価格の3倍~4倍になります。これを逆に考えると、3~4倍をする価格の物を購入しても、顧客に相応の満足感やメリットを与えることができるのかを考えることが大切です。

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おまけ…データを並べ替えると….

複数年度のデータを加工すると、以下のようなデータ表を作成することも可能です。見比べることによって、成長市場なのか、衰退しているのかなどが確認できます。ちなみにエクセルのシートは「データ」を並び替えて推移を捉えることが目的です。無駄に装飾等をして目的を見失わないように気をつけましょう。

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便乗輸出マーケティングのデメリット

便乗輸出マーケティングは先人が開拓してくれている国を貿易データから調べていく方法になります。そのため、該当の国にほぼ間違いなく需要があることがわかります。このマーケティングは、実データを使用している分、デメリットの部分もあります。それが曖昧な商品を検討するには不向きな所です。

先程も申し上げた通り、最初に商品のHSコードを調べます。しかし、商品によってはHSコードの分類に不向きなモノがあります。

例えば、単品ではなく、複数の品目が固まって一つのHSコードが割り当てられている物があります。この場合は、データの信ぴょう性が一気に損なわれることになります。そのため、1つのHSコード=1つの単品である場合のみ使用できる方法だと考えるようにしてください。

輸出先(海外販売代理店)を探す9つの方法

まとめ

どこの国に輸出をするべきかを検討するとき、世界全体から「俯瞰」して検討することは大切です。しかし、全く貿易の知識もなく、これから始める方には、とてもハードルが高いことです。そこで、先人がすでに開拓している国に便乗する戦法をとります。これを行うためには、まずは商品のHSコードの把握をします。その後、財務省統計局の貿易データから、対象のHSコードをもとにして「輸出先国」のリストを取得します。

これでどこに輸出するべきなのかを一気に絞り込めます。必要であれば、複数年度のデータを取り寄せ分析します。そにより市場が拡大しているのか、縮小しているのかが見えてきます。財務省統計局が発行するデータをもとにして検討しているため、非常に正確で強力なツールであると言えます。

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