輸出ビジネスの始め方 中小企業が小資金でスタート!

輸出ビジネスの始め方 輸出ビジネス
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この記事は、輸出ビジネスの全体像や始め方をお伝えする物です。これから輸出する方(個人事業主の方、小規模事業主様など)にピッタリの内容です。

  1. 中小企業向け!輸出ビジネスのはじめ方
    1. 輸出ビジネスにチャンスあり!
      1. 輸出ビジネスの流れ
    2. 輸出ビジネスの基本的な考え方
      1. 1.輸出を成功させるための2つのポイント
        1. 1-1.売る商品・相手をしっかりと決めること
        2. 1-2.売る相手が違うと、求めている物が異なる
          1. 1.現地の最終消費者(B to Cタイプ)
          2. 2.現地に販路をもつバイヤー(B to Bタイプ)
      2. 2.輸出ビジネスで失敗しないための2つの条件
        1. 1.契約書によりリスクを小さくする。
      3. 2.貿易に関する保険でリスクを小さくする。
      4. 3.「輸出しない!」の壁を自ら作らないことが大切
      5. 4.世界地図が日本だけの人は要注意!日本での商売ありきはやめる。
    3. 輸出ビジネス・5つのポイント
    4. 1.求められている物を知る。
      1. 1.現地調査による方法
      2. 2.インターネットによる調査
    5. 2.輸出上、障害になる点の洗い出し
      1. 1.輸出他法令及び輸出貿易管理令
      2. 2.輸入国側の慣習の違い
      3. 3.輸入国側の関税
      4. 4.輸入国側の法規制
    6. 3.ターゲットを考える。(参入する市場の選定)
        1. バイヤーの価値は「儲かるか?」にあり!
    7. 4.貿易相手を見つける方法
    8. 5.安全取引をするための知識
      1. 1.決済を安全にする。
      2. 2.取引自体を安全にする。
      3. 3.貨物を安全に輸送する。
    9. 輸出取引の流れ(契約~相手国輸入)
    10. 1.貿易相手を見つける
    11. 2.商談&契約
        1. 貿易交渉のポイント
        2. 貿易の契約書(Sales Note)とは?
        3. オファー(売り手からの提案)
    12. 3.決済完了(半額)
    13. 4.必要な書類の準備 インボイス、パッキングリストの作成
        1. こんな書類を求められるかも!?
    14. 5.シッピングインストラクションで通関依頼
        1. 船の手配はどうするの?
    15. 6.指定の場所に貨物を搬入する
        1. 1.引き取りに来てくれる
        2. 2.コンテナをターミナルに搬入する。
        3. 3.LCL貨物はCFSに搬入する
    16. 7.輸出申告→輸出許可
    17. 8.本船に貨物を積み込む(専門の業者が対応)
    18. 9.B/L Instructions(旧:ドックレシート)→船荷証券(B/L)
    19. 10.船積みが完了したらシッピングアドバイス
    20. 11.貿易代金を決済
    21. 12.海上保険を付保、B/Lの裏書き
    22. 13.輸出完了
      1. 参考情報
    23. 6.発展編・小資金で世界にアピールする方法
    24. その他、輸出についてのよくある疑問
      1. 輸出ビジネスの相談先と関係機関は?
        1. 銀行の役割
        2. 商工会議所と日本商工会議の役割
        3. 保険会社(貿易保険も含む)
        4. 通関業者の役割
        5. 税関の役割
        6. コンテナヤードの役割
        7. 船会社の役割
      2. 輸出するときは関税はかかるの?
      3. 消費税還付
      4. 送料はどうなる?
      5. 海外在住の場合の輸出ビジネスはどうすれば良い?
      6. 失敗する可能性がある?儲からない?
      7. 儲かる商材を教えて!
      8. 起業の仕方と資格は必要
      9. 個人でも副業として取り組めますか?
      10. コンサルには価値がある?
    25. 輸出ビジネスのまとめ

中小企業向け!輸出ビジネスのはじめ方

輸出ビジネスにチャンスあり!

日本の人口は、一億数千万人。他方、世界人口は、すでに70億人を超えており、人口が爆発的な勢いで増えています。特に日本が位置するアジア圏は、人口、GDPが共に上昇しており、単なる生産国から消費国へと変化しています。これは、日本の企業にも大きなチャンスです。

しかし、実際に海外に進出するとなると、さまざまな「ハードル」があるのも事実です。そこで、輸出経験がない方を対象として「小資金でできる輸出ビジネスの始め方」をまとめてみました。これは、豊富な資金力がない、人材がいない中小企業のために「小さな一歩を踏み出す」ために公開しています。ぜひ、お役立てください。

  • アジア地域全体が徐々に生産国から消費国へと変化している
  • 自由貿易による市場開放の動きが活発になる。

輸出ビジネスの流れ

どんなことをするにも流れやポイントがあります。輸出ビジネスの流れは、次の通りです。ポイントは「世界のどんな人が何を求めているのか?」にあります。逆にいうと、これ以外の部分(売り先の開拓方法を含めて)は、枝葉末節に過ぎないです。

Hunade

輸出ビジネスのポイント=世界の誰が何を望んでいるのか?

輸出ビジネスの基本的な考え方

実際の輸出ビジネスの基本的な考え方の部分を確認していきましょう!

  1. 輸出を成功させる2つのポイント
  2. 輸出ビジネスで失敗しないための2つの条件
  3. 「輸出しない!」の壁を自ら作らないことが大切
  4. 世界地図が日本だけの人は要注意!日本での商売ありきはやめる。

1.輸出を成功させるための2つのポイント

海外への輸出を成功させるためには、対象の国、そこに住む人々の「現実を知る」ことが大切です。これを知った上で「何が不足しているのか」「必要とされているのか」を考えます。間違っても貴社の商品がそのまま海外でも通じると「勘違い」しないことが鉄則です。

1.売る商品・相手を決めること
2.売り相手が違うと求めている物も違う。

1-1.売る商品・相手をしっかりと決めること

輸出ビジネスは「不足している物は何か」「それがどの国で不足しているのか」「どんな人がそれを求めているのか」を考えることつきます。これを最初にリサーチした上で輸出ビジネスを始めれば、案外すんなりと商品が販売できます。

もし、最初からしっかりと決まらなかったり、リサーチしたほどの結果が得られなかったりするのであれば、その時点で「軌道修正」を行えば良いです。いずれにしろ、まずは「どこで、どんな人が、何を求めているのか」を考えるようします。

1-2.売る相手が違うと、求めている物が異なる

輸出ビジネスで販売する相手は「誰なのか」を考えます。すると、次の2つのタイプがいることがわかります。

  1. 現地の最終消費者=海外EC販売
  2. 現地に販路を持つバイヤー
1.現地の最終消費者(B to Cタイプ)

会社から一般消費者に向けた形態のビジネスのことです。身近な物で言えば、スーパーマーケット、コンビニ、本屋さんなど、私達が普段いくようなお店はすべてこのタイプに含まれます。会社としてのメリットは、一つ一つの商品の利幅が大きいことです。デメリットは、細々とした販売(小口)や在庫管理などが必要になることです。要は「細かくて面倒な一般消費者を相手」にするかわりに、最も大きな利幅を取るビジネスになります。

2.現地に販路をもつバイヤー(B to Bタイプ)

会社から会社に向けたビジネスです。いわゆるメーカーから卸、仲卸、そして一般小売店など業者間の取引のことを言います。会社としてのメリットとしては、販売網を抱えている会社と取引をするだけで、加速度的に売上を上げることができます。また、基本的に大口取引であるため、細かい対応を行う必要がありません。

デメリットとしては、プロ対プロのガチガチな取引であるため、それぞれの立場において「自社の利益が大きくなる」ようにします。そのため、小売よりかは、商品一つあたりのり幅が小さいです。ある程度の量を売り、利益を上げられるかがポイントになります。

2.輸出ビジネスで失敗しないための2つの条件

輸出ビジネスは、国内取引よりも魅力が大きい分、トラブルに発展するリスクが高いです。このリスクを少しでも小さくするために「契約書」や「保険」などを準備します。

例えば、契約書には「売り手」が有利になる文言を加えておきます。また、保険であれば、相手から代金を回収できないときの貿易保険や海上輸送中の事故を補償する保険に加入します。保険をかけることによって、訴訟トラブル、代金回収リスク、海上輸送上のリスクを小さくします。

1.契約書によりリスクを小さくする。

国内取引においては、契約書というのは、そこまで意識すしない場合が多いです。しかし、海外においては契約書が絶対的な存在となります。契約書に基づかない行為はすべて「不法行為」となります。もし、この不法行為によって損害が発生した場合は、それ相応の金銭支払義務を追うことになります。これは一見すると、とても恐ろしい存在に感じてしまいます。しかし、契約書によって相手も自分も拘束されるため、輸出におけるリスクを減らすことにつながります。

2.貿易に関する保険でリスクを小さくする。

売り手が強い海外においては「売り手に都合が良い契約書を買手に飲ませること」がリスクを小さくすることにつながります。リスクを小さくする方法は、契約書の他に「保険」などもあります。貿易に関係する保険には、以下の4つがあります。

FOB保険 船積み前に相手が倒産したら補償される保険
海上保険(マリン保険) 海上輸送中の事故を補償される保険
PL保険(製造物責任法) 製品による何らかの事故が発生したときに補償される保険
貿易保険 相手の支払いが滞った際に補償される物

3.「輸出しない!」の壁を自ら作らないことが大切

どんな分野でも成功する人は、ほんの一部です。彼らに共通するポイントは「やらない理由を探さず、即実行すること」です。よくあることとして「自社の商品は輸出する意味はない」「人材がいない」「リソースがない」「忙しい」などと「正当っぽい理由」を探しがちです。しかし、それらはすべて理由になっていない「理由」です。

1.英語の壁
2.人材不足
3.訴訟地獄
4.資金調達
5.忙しい

4.世界地図が日本だけの人は要注意!日本での商売ありきはやめる。

日本の人口は約1億2千万人です。近隣のアセアンは、約6億人です。単純計算して約6倍の人口差です。もちろん、国民一人当たりの所得に換算をすれば、日本よりかは圧倒的に少ないです。しかし、今後日本と同水準まで所得が向上してきたとき、日本よりも大きな市場になると予想できますね!

例えば、あなたが新製品を考えて、外国に向けて商品を輸出する計画を立てているとします。このとき、この製品を投入する市場として検討すると、以下の2つの考え方にいたります。

1.日本のどこで売れるのか?

2.世界のどこで売れるのか?

1番は、最初から日本の市場ありきで考えいます。例えば、東京の〇〇で売る~や大阪の〇〇ショップで売る~などの日本国内で売り込む先の市場を探すことと同じです。

Hunade

一方、2番は、最初に世界の国々を検討します。その結果として、日本が適していれば日本を選択しています。

Hunade

1番と2番は、結果的に同じ日本国内の市場を選ぶことになりましたが、選ぶ過程、いわゆるプロセスの部分で大きな違いがあることがわかります。1番は、そもそも日本以外の国を完全に無視をして、日本を最大の枠として、そこから適している市場を見つけています。

一方、2番の場合は、最大の枠を全世界として、そこから徐々に自分の製品を投入するべき市場として、ふさわしいところを選んでいます。輸出ビジネスにおいては、必ず2番の方法により、商品を投入する市場を決めることにします。

まずは貴社が作った商品は「世界のどこで需要があるのか」を検討します。その結果、日本が最適であるのなら、日本を選んだ後、さらに細かく市場を考えます。世界という大きな枠組みから「俯瞰(ふかん)」して、徐々に適する市場を絞るのが輸出ビジネスに適している市場の選び方です。

輸出ビジネス・5つのポイント

では、実際に輸出ビジネスを検討していきます。主な観点は、次の5つです。

  1. 求められている物を知る。
  2. 輸出上、障害になる点の洗い出し
  3. ターゲットを考える。
  4. 貿易相手と接触する方法
  5. 安全に取引をするための知識

1.求められている物を知る。

まずは、海外で求められている物を特定します。これが輸出ビジネスの原点です。逆に言うと、この部分を不明確なまま輸出すれば、9割9分失敗します。

日本製品を海外販売するために必要なポイントと考え方

  • 「誰が、何を求めているのか?」
  • 「誰にそれを売るべきなのか?」

こららを知るため市場調査をします。この調査には、大きく分けて次の2つがあります。

  1. 現地調査
  2. インターネット調査

現地調査は、輸出を予定している国に行き、自分の足で情報を集めることです。一方、インターネット調査は、ネット上にある様々なツール、データを使って、海外のニーズを知る方法です。どちらも一長一短があるため、両方の良い部分を取り入れましょう!

1.現地調査による方法

現地調査は、現地に行き、生の情報を色々と仕入れます。自分の目で確かめた情報を基にして、現地のニーズを把握します。現地調査の代表的な方法には、スーパーマーケットリサーチがあります。現地にあるローカルスーパーから、高級スーパーまでをリサーチして、現地のニーズをつかみます。また、現地ジェトロによる調査サービスもあります。

2.インターネットによる調査

現地調査をする前にある程度の「アテ」を付ける意味でインターネット調査は有効です。特に最近のグーグルのサービスSNS(ソーシャルサービス)を使えば、無料で多くの情報を仕入れられます。特にSNSは、相手国の「現在の情報」が発信され続けています。そういう意味でも、現実調査のような「リアリティ」がある情報を収集できます。

この他、ジェトロが提供する「海外調査レポート」、財務省が発表する「貿易統計調査」、グーグルが提供する「グローバルマーケットファインダー」、グーグル画像検索、トレードキー、「便乗輸出マーケティング方法」などがあります。

2.輸出上、障害になる点の洗い出し

次にその産品を輸出すると仮定し、障害となる点を洗い出します。輸出ビジネスの障害になる項目として次の物があります。

  1. 輸出他法令及び輸出貿易管理令
  2. 輸入国側の慣習の違い。
  3. 輸入国側の関税
  4. 輸入国側の法規制

1.輸出他法令及び輸出貿易管理令

日本から輸出する物は、産品によって他法令又は、輸出貿易管理令キャッチオール規制)の対象になる物があります。この結果、輸出自体が困難だと判断することも多いです。

例えば、植物関係を輸出するときは、他法令である植物防疫法、肉類は家畜伝染病予防法、ワシントン条約などがあります。また、輸出貿易管理令とは、経済産業省の輸出や承認を必要とする産品です。この法律は、特に機械製品の輸出と関係します。もし、許可を得ずに輸出すれば、外為法違反(輸出貿易管理令)により逮捕される可能性もあります。

2.輸入国側の慣習の違い

輸出する産品が相手国側の慣習の違いにより受け入れらない可能性があります。

例えば、中国や台湾系では赤色が好まれる一方、○○色は好まれない。したがって、製品のカラータイプは、少なくても○○を避けるべきだなどと判断します。同様に、この国では、そもそも○○を食べるのがタブー、または好まれない。この国は甘みが強くないといけない。など、輸入国側のそれぞれに根付く慣習があります。この点をリサーチする必要があります。

3.輸入国側の関税

輸出した商品が相手国側に輸入されるときに「関税」が発生します。つまり、輸入国側の相手は、あなたの商品代金の他、関税を支払わないと荷物を受け取れません。関税は、国ごと、品目ごとに異なり、関税率も様々です。したがって輸出するときは「輸出産品が相手国側で何パーセントの関税がかかるのか?」を把握することが重要です。仮に、相手国で非常に高い関税率が設定されているときは、輸出を諦める選択肢もできます。

4.輸入国側の法規制

輸入国側の法規制とは、次の2つの観点があります。

1.輸入禁止品又は輸入制限品
2.適合性判断

例えば、「わが社の製品は、○○国で売れるに違いない!」と確信をしても、輸入国側で禁制品(輸入禁止品)に指定されているときは無意味です。また、自由に輸出できる品でも、一定の条件を付けていることもあります。化粧品、食品は、定められたラベルの貼り付け、表示方法があります。このように、輸入国側で流通できるように、商品を適合させられるのかも重要なポイントです。

その他、輸入国側の流通の問題や商慣習、カントリーリスク、決済の安全性などの観点で、障害になるポイントがあります。

相手国での輸入規制の調べ方は?→ジェトロのサイトに国ごとに記載されています。また、さらに詳細な情報を知りたいときは、ジェトロ職員による無料相談を受けられます。

3.ターゲットを考える。(参入する市場の選定)

歯ブラシを輸出するとします。この場合、歯ブラシの市場には、次のニーズがあると推測できます。

  1. 隅々まで磨ける歯ブラシが欲しい
  2. 丈夫な材質でできている物がいい。
  3. 先が小さくて小回りが聞くものがいい。
  4. 長持ちするものが良い。
  5. 日本製の歯ブラシを欲しい。

いくつかのニーズが合わさり「歯ブラシ」という一つの市場ができています。このように市場を細かく分けていき「輸出製品によって、セグメント(市場の一部)にある、どのニーズを満たすことができるのか?」を考えます。自社の強みとライバル企業の商品ポイントで考えましょう!

ただし、ニーズの把握とライバル企業の調査だけでは不十分です。あなたの販売先は、多くの場合、相手国のバイヤーです。となると、バイヤーが扱いたくなる要素も必要です。この要素こそが「儲かるか?」です。

バイヤーの価値は「儲かるか?」にあり!

あなたがスイカの作り手だとします。長い年月をかけて作られた甘いスイカを海外に輸出する計画をしています。このスイカが持つ特徴を分析すると、次の通りです。

日本産 熊本産
高糖度 輸出用パッケージを作れる
減農薬栽培 任意の大きさにできる

商品的な特徴(価値)を売り手目線で列記していることがわかります。では、これらの特徴は、商品を購入するバイヤー目線でいうと、どのような価値になるのでしょうか? 次の通りです。

商品の買い手がバイヤーであるのなら、すべて「儲かるかどうか」「商売になるのか」が商品的な価値につながります。上記のようなズレがあるため、左側にある売り手が示す商品価値だけではなく、右側の買い手における商品価値を提示することも重要です。

売り手が示す商品の価値 買い手(バイヤー)としての商品の価値
日本産 日本産ブランドとして高価格帯で勝負ができる
熊本県産 海外での認知は低いため価値はなし。
高糖度 高級ホテルのウェルカムデザートに良い
輸出用パッケージ 商品を流通させる上での一つの課題が解決されている。
減農薬栽培 商品の安全性に気を使う層に向けた商品開発ができる
任意の大きさにできる 納入先に合わせて商品開発をお願いできる。

4.貿易相手を見つける方法

輸出ビジネスの取引先は、どのように見つければ良いのでしょうか? これまで一般的だった方法は、次の5つです。関連記事:海外販路開拓9つの方法

    1. 展示会に出展する
    2. ジェトロ引き合いデータベースを使う。
    3. 各国大使館の商務部から紹介を受ける
    4. 取引銀行から紹介を受ける

特に一番の日本国内外で開かれる展示会(沖縄大交易会レポート)へ出展は新しい取引先を開拓する意味でも有効です。ジェトロでは、国の補助金を活用した中小企業のための輸出バックアップなどをしています。ぜひ、この制度を利用し、積極的に海外バイヤーにコンタクトをしていきましょう。しかし、このような方法がある一方「現状はサラリーマンだから、そこまでのことはできない!」と考える方もいらっしゃるでしょう。その場合は、ネットによる取引先の開拓方法があります。

2020年現在、海外販売のためのネットツールには、様々な物があります。いわゆる「越境EC」と呼ばれる輸出ビジネスであり、注文、決済までをすべてオンライン上で取引ができます。特にアリババやEC21は、業者間取引を前提にするプラットフォームであるため、これらのサイトを活用して販売先を開拓するのも有効です。

  1. ebay
  2. 海外アマゾン
  3. おちゃのこネット
  4. アリババ
  5. ec21
  6. Shopify

比較的、誰でも取りくめるのがebayやアマゾンです。これらの販売サイトは、基本的に業者と最終消費者とのやり取りになるため、決済方法、配送の面を考えても取り組みやすいです。特に配送に関しては、EMSなどのドアツードアを使えば良いため、一般輸出取引で必要になる通関やフォワーダー等の難しいことを無視できるのも大きなメリットです。

5.安全取引をするための知識

輸出ビジネス上の「安全」とは、次の3つの意味があります。

  1. 決済を安全にする。
  2. 取引自体を安全にする。
  3. 貨物を安全に輸送する。

1.決済を安全にする。

貿易代金の決済を安全にやり取りするための方法です。

2.取引自体を安全にする。

輸出ビジネスのリスクを減らすポイントは「契約書の作成」と「保険戦略」などがあります。また、相手先の倒産に備える「貿易保険」の検討も必要です。

3.貨物を安全に輸送する。

輸出国から輸入国まで貨物が滞りなく届くようにする物流分野の安全も重要です。

例えば、貨物自体の損傷を補償する「海上保険(マリン保険)」、船会社の万が一の倒産に備える「フォワーダー戦略」などです。

輸出取引の流れ(契約~相手国輸入)

それでは、これまでの内容を基にして、さらに具体的な輸出の流れを確認していきましょう!なお、この流れにある船積みや税関への申告は、すべて自身でできます。しかし、実際の貿易実務では。専門的な知識が必要になるため、通関業者に頼むことが一般的です。もし、通関業者に頼めば…..

  • 輸出申告
  • 税関検査立ち合い
  • 船積み手配
  • B/L Instructions(旧:ドックレシート)の作成(B/L手配)

などを代行してくれるため、輸出書類(インボイスパッキングリスト)を用意するだけで輸出通関が完了します。以下は、一般輸出の流れです。

  1. 貿易相手を見つける
  2. 商談&契約
  3. 決済
  4. インボイス、パッキングリストの作成
  5. フォワーダーや通関業者に船積み&通関依頼をする。
  6. 指定の場所へ貨物を移動する。
  7. 輸出申告→輸出許可
  8. 本船に貨物を積み込む
  9. B/L Instructions(旧:ドックレシート)→船荷証券(B/L)
  10. 船積みが完了したらシッピングアドバイス
  11. 貿易代金の残金を受け取る。
  12. 海上保険を付保、B/Lの裏書き
  13. 輸出完了

1.貿易相手を見つける

海外の取引先を見つける8つの方法などの記事を参考にして、貿易相手先を見つけます。

2.商談&契約

気になる相手が見つかったら「引き合い」出してみます。引き合いとは、貿易相手に対して「○○を買いたい!」「売りたい!」などと意思表示をすることです。また、引き合いに対しての回答が「オファー」です。オファーをする場合は、次の項目を含めるようにします。理想は「東京港出しの価格は○○円」と提示できることです。

  1. 数量や価格
  2. 納期
  3. 支払い条件
  4. インコタームズ
  5. 提示内容の有効期限

関連記事:
引き合い~契約までの全体的な流れを解説!
国際輸送の見積もりを依頼する

貿易交渉のポイント

例えば、買い手から次のような引合を受けたとします。

「商品Aを10トン100,000円で購入したい」

「商品を届けてもらう港はホーチミン港」

「支払い条件はL/C(銀行決済)

これに対して、売り手は次のように回答します。ポイントは、買い手からの引合い条件にすべて回答することです。さらに一番下の「インコタームズ….」の部分で、買い手の条件に答えた上で、こちらの条件を提示しています。この形であれば、向こう企業の条件に回答しつつ、こちらの考え方もしっかりと、伝えられていることになります。

「商品Aを10トン100,000円で購入したい」→10トン150,000円ならOK

「商品を届けてもらう港はホーチミン港」→横浜港渡し希望

「支払い条件はL/C」→T/T決済(前払い)ならOK

インコタームズは、FOB横浜(横浜港渡し)

上記のオファーを受けた買い手は、提示された条件の内容を確認します。特に内容に問題がなければ、条件を受け入れて交渉は成立します。一方、何かの部分で受け入れられないのであれば、さらに取引条件の変更を要求します。これを「カウンターオファー」と言います。

貿易交渉では、このように買い手からの要求と、売り手からの要求をぶつけ合って、最終的なゴールを目指します。ここまでの一連の流れを図に表すと、以下のようになります。下の図をご覧ください。売り手、買い手に関わらず、相手からの提示に対しては「カウンター」「延長」「交渉断念」「受け入れ」などの選択ができることがわかります。

カウンターとは、相手が提示してきた条件について受け入れられない部分を明確にして、自社の希望する条件を伝えることです。延長は、有効期限の延長を希望するときに行います。交渉断念や受け入れなどは、そのままの意味です。

Hunade

貿易の契約書(Sales Note)とは?

「何を? いくらで? どのように?」など、決済する条件、貿易条件、通貨、数量などを書面上にまとめます。契約書を作成するときは、ORIJGINAL(正)とDUPLICAT(副)の二部を作成後、そに対してお互いが署名します。これにより、輸出者と輸入者の双方が書面に記載している条件通りに貿易することを約束します。

オファー(売り手からの提案)

オファーとは、買い手の引き合いに対する売り手の回答です。売り手は、引き合いで出された条件について明確に回答します。また、このとき、最低限、次の項目を含めます。

    1. 商品の規格
    2. 数量や輸出価格(日本出荷価格×5倍=相手国の小売)
    3. 納期
    4. 支払い条件
    5. 有効期限

これらの中で特に大切な項目が「商品の規格」です。規格とは「販売する商品は、縦〇〇cm、横〇〇cm JIS規格〇〇に準拠」と決めることを言います。

例えば、買い手があなたの鉄鋼製品を欲しいとします。この規格は「幅5000mm×縦8000mm×厚さ700mm±10mm、材質は〇〇」と決まっています。この場合、売り手と買い手は、この品質を基準にして商品の良し悪しを判断します。

商品規格を定めるメリットは、買い手と売り手の双方にあります。売り手としては、商品規格を定めることで買い手の理不尽なクレームを防止できます。この逆で買い手としては、契約書通りの品質基準を維持できます。

3.決済完了(半額)

貿易のガイダンス本などを見ると、貿易決済として「L/C」が紹介されていることが多いです。しかし、実際の現場では、L/C決済よりもT/T決済(通常の振込手続き)の方が一般的です。L/C決済は、輸出者と輸入者の間に銀行が入るため、安全と言えば安全です。しかし、デメリットとして、次の2つがあります。

  1. 輸入者の与信又は輸入国銀行の問題
  2. 銀行に支払う手数料

これら2つの問題により、少額の取引であれば、T/T決済(通常の銀行振り込みなど)の利用が一般的です。

→LC決済を使用する基準:一回の取引金額およそ200万円をこえる場合

T/T決済は、貿易保険ペイパルなどを利用すれば「商品を販売したのに、代金が回収できないこと」を避けられます。また、次のように、輸出代金を分割して受け取ることも、資金回収のリスクを下げる方法として有効です。なお、ここでは、契約時に代金の半額を受け取り、船積み完了後に残りの半額を受け取るとします。

1.売買契約書を取り交わしたときに、売買代金の半額をもらう。
2.B/Lの発行(船積み完了後)に、残りをもらう。
3.決済が完了したら、B/Lの原本を送付する

関連記事:【輸出】T/T決済でリスクと利便性を半々にする方法

作業の進め具合により、代金を回収していきます。全額、代金を回収するまでは「B/Lの原本をおくらない」ようにして、代金の回収ができます。

4.必要な書類の準備 インボイス、パッキングリストの作成

インボイスとは、輸出する商品の単価や運賃などを書面に記した請求書です。輸出者は、輸出時に、このインボイスを税関に提出して輸出許可を受けます。同時に輸入者は「輸出者が発行したインボイス」を自国の税関(輸入側)に提出して輸入申告をして許可を受けます。

■インボイスが関係する機関

・税関 → 輸出申告
・保険会社 → 海上保険や貿易保険の算定
・銀行 → L/C決済
・通関業者 → 輸出申告をするための書類の一部として

また、パッキングリストもあります。パッキングリストは「どのように貨物を詰めているのか?」を証明する書類です。

例えば、一個のダンボールに5個の商品を入れて、それが35ケース、合計で175個のときは「C/NO.1-35 35CARTON ZZZ-MODEL 5PCS PER CARTON Quantity 175PCS」と示します。C/NOとは、カートンナンバーの略です。ZZZ-MODELの単品のダンボールを詰めている「外側のダンボール」です。このダンボールに、カートンナンバーやケースマークなどを示して、箱を開けなくても梱包内容がわかるようにします。(PCS/Pieces=個)

パッキングリストのポイントは、どの箱に、何が、どれだけ入っているのか?を一目でわかるようにすることです。この部分をしっかりしていないと、税関検査や輸入者側が荷物を開封する作業をするときに苦労します。また、パッキングリストと合わせて写真も重要です。基本的に、輸出する商品は、すべて写真を撮り、税関へ輸出申告するときに提出します。

関連記事:荷印、シッピングマーク

こんな書類を求められるかも!?

特定原産地証明書は、EPA(経済連携協定)を利用して「関税ゼロで輸出」するための書類です。2020年現在、日本は17のEPAを締結しています。あなたの輸出先がこのEPA締約国であるのか?を確認します。(相手国の輸入者は、日本で発行された特定原産地証明書を向こうの税関に提出すると、免税を受けられます)

2020年3月現在のEPA締約国一覧
シンガポール マレーシア タイ インドネシア ブルネイ
アセアン全体 フィリピン ベトナム インド モンゴル
オーストラリア メキシコ チリ ペルー スイス
CPTPP(TPP11) 日欧EPA 日米貿易協定
今後増えるかもしれない!?
カナダ ニュージーランド RCEP FTAAP

特定原産地証明書は、日本商工会議所が発行しています。貿易取引が決まった時点で、輸出は日本商工会議所へ発行依頼を行い取得します。この作業を始めて行う場合は、証明書が発行されるまでに多くの時間がかかるため、なるべく早めに取得申請するようにしてください。

海上保険は、海上輸送中にトラブルに見舞われた際に「貨物代金の補償」をうけるための仕組みです。実際に貨物が船積みされる前までに「保険の予約」をしておき、船積みと同時に「確定」に切り替えます。輸出者が海上保険をつけるかどうかは、輸入者(相手)との契約条件(インコタームズ)により異なります。FOBなどの場合は「輸入者側」が海上保険を付けます。CIFなどであれば「輸出者側」が保険をつけます。

EPAマニュアル
特定原産地証明書の発行手順
貿易リスクを小さくする4つの保険戦略

■輸出するときに用意するべき書類・インボイス
パッキングリスト
・商品写真
・特定原産地証明書→日本商工会議所
・海上保険→通関業者または海上保険会社

5.シッピングインストラクションで通関依頼

インボイスやパッキングリストなど輸出書類の作成が終ったら、いよいよ通関依頼です。通常、船積みや通関依頼をするときは「シッピングインストラクション」を作成します。シッピングインストラクションは、通関業者などに対して船積みや通関手続きを依頼するときに作成する書類です。記載する内容は、次の通りです。

・輸出者名
・船荷証券の荷受人
・輸入者名
・本船名
・航海番号(VOY)
・船会社の名前
・荷受、船積み地および仕向け港(輸出先の港)
・ケースマーク、荷姿や個数など
・輸出する商品名
・希望するコンテナタイプ 例:20フィートのドライコンテナなど

これらの情報を一つの書面にまとめて通関業者フォワーダー)などに提出します。通関業者などは、このシッピングインストラクションの情報を参考にして、B/Lの基になる「ドック・レシート」を作成します。

船の手配はどうするの?

船の手配は、自分で行うこともできますし、依頼している通関業者(税関への申告を専門にする業者)に丸投げもできます。以前「輸出するときのコンテナ船の予約~バンニング・搬入までの流れ」でお伝えした通り、月数本のコンテナを輸出する程度であれば、直接、船会社へ予約するメリットはありません。

例えば、貴社が巨大なメーカーであり、月に何十本もコンテナを動かす会社であれば、価格交渉できる余地はあります。しかしながら、多くの場合は、そこまで大規模にコンテナを予約することはないため「通関業者」や「フォワーダー(コンテナの手配をする業者)」にそのまますべてを依頼した方が賢明です。関連記事:船の予約方法

6.指定の場所に貨物を搬入する

輸出貨物の梱包や荷積めが終わったら、いよいよ荷物を保税地域に搬入します。このとき、あなたが輸出する荷物の形態や輸送方法により、次のような方法があります。

  1. 引き取りに来てくれる
  2. バンニングしたコンテナ(荷が入っている物)をターミナルに搬入する。
  3. コンテナ未満の貨物(LCL)はCFSに搬入する。
1.引き取りに来てくれる

DHLなどのインテグレーターに輸出を依頼している場合は、あなたが指定する所まで貨物を引き取りに来てくれて、その後の手続きをすべて行ってくれます。

2.コンテナをターミナルに搬入する。

コンテナ輸送をする場合は、荷詰めしたコンテナを通関業者等(フォワーダー)に指定されるターミナルに搬入します。

3.LCL貨物はCFSに搬入する

コンテナ輸送よりも小さな単位の貨物は、同じく通関業者(フォワーダー)に指定されるCFS(保税倉庫)に貨物を搬入します。

7.輸出申告→輸出許可

輸出者は、通関業者などが指定する場所に貨物を搬入します。搬入が完了すると、通関業者は、輸出申告やB/L Instructions(旧:ドックレシート)の作成などをします。輸出申告とは、日本の税関に対して、何を、どの国へ、いくらで輸出するのか?を申告します。申告の結果、特に問題がなければ、輸出許可を受けられ、貨物を本船等に積み込むための用意ができます。

輸出通関の流れ
輸出申告と搬入の流れ
輸出するときのコンテナの動きを確認
コンテナには、どれくらいの量を入れられる?
輸出書類の一覧

8.本船に貨物を積み込む(専門の業者が対応)

輸出の許可を受けた貨物はヤード(港にあるコンテナを保管する場所)から、停泊中の本船に積み込まれます。輸出許可が下りて、コンテナが本船に積み込まれるときに、オペレーターに対して「B/L Instructions(旧:ドックレシート)(船積みに関する情報がかかれた書類)」を提出します。B/L Instructions(旧:ドックレシート)は、通常、通関業者が作成するため、輸出者が何かをする必要はありません。(自分で船を手配する場合は、この作業が必要です。)

通関業者(輸出者)がオペレーターにB/L Instructions(旧:ドックレシート)を提出すると、受領印を押してもらえます。この受領印が押されたB/L Instructions(旧:ドックレシート)を船会社に提出すると、船積みが完了し「船荷証券(B/L)」が発行されます。船積みは「本船のカット日」までに輸出の許可を受けている必要があります。カット日までに許可を受けていない場合は、その時点で納期の遅れは確定します。

  • 依頼する先:船会社など(自分で手配する場合) 通関業者に依頼している場合は不要(手数料は必要)
  • B/Lが発行されてから、そのまま船会社に「戻す」と、B/Lが輸出国で回収されたこと(元地回収)、つまりサレンダーB/Lです。

9.B/L Instructions(旧:ドックレシート)→船荷証券(B/L)

本船への積み込みが完了したら、B/L Instructions(旧:ドックレシート)が「船荷証券(B/L)」となり、3通発行されます。発行されたB/Lを船会社に戻すと「サレンダーB/L」になり、輸入者側でB/Lの原本が不要になります。しかし、一般的には、代金回収のリスクを考えて、入金の確認が取れ次第「B/L原本」を輸入者に送ります。輸入者は、輸入港にて、日本で発行されたB/Lを差し出すと、貨物を引き取れます。これがB/Lの発行から、貨物の受け取りまでの流れです。

10.船積みが完了したらシッピングアドバイス

船積みが完了したら、輸入者に対してシッピングアドバイスを送ります。シッピングアドバイスは、輸出商品の品名、個数などを記載するとともに、どこの港から、何という本船で、何日出航するのかを示しています。このシッピングアドバイスを受け取った輸入者は、本船が無事に出港したことを確認できる上、輸入国側の輸入申告の準備をします。

一般的には、このシッピングアドバイスを送るタイミングで、インボイス、パッキングリスト、B/L(コピー)なども同時に送ります。(Eメールなどを使って)もし、まだ代金の回収が残っているときは、残金の入金を催促して確認が取れ次第、B/Lの原本を発送すると伝えるようにしましょう!

11.貿易代金を決済

シッピングアドバイスのときに、残額の貿易代金を決済してもらいます。(もちろん、相手との取引契約による)

例えば、よくある決済は、貿易契約を締結したタイミングで「半額」、船積み完了後(シッピングアドバイス)を通知した後に「残りの半額」を受けることです。これであれば、両社のリスクが半々となり、相手にも受け入れやすい決済方法です。また、輸出者によっては、「弊社は全額前払いでないとやらない」「月末締め、月末払い」の信用取引を行う場合もあります。

  1. 契約時に半額を受け取る。
  2. 船積み完了時にEメールなどでB/Lを送る。
  3. 残りの分を決済してもらう。
  4. B/Lの原本をDHLなどで送付する。
  5. 輸入者は、B/L原本を使い貨物を引き取る。
決済のタイミングは輸出者と輸入者の個別契約による。

12.海上保険を付保、B/Lの裏書き

貨物の海上保険をかけときは、最初に「海上保険の予約」をしておき、本船への船積みが完了した時点で「確定保険」に切り替えます。また、B/Lのコンサイニーの欄が「TO ORDER」になっているときは「B/Lの裏書」をします。B/Lの裏書とは、B/Lの裏面に自社の社印やサインすることです。これによりB/Lを手放したことを意思表示します。

B/Lの裏書

13.輸出完了

これで輸出完了です。

以上で初心者向け輸出マニュアルの紹介を終わります。最後に、予備知識になりますが「小資金で世界にアピールする方法」をご紹介します。

参考情報

6.発展編・小資金で世界にアピールする方法

海外向けに自社商品を効果的にアピールするためのさまざまな方法をご紹介しています。最近では、SNSなどの広告を使えば、細かい指定をして広告を出稿できます。

「●●県●●市●●町を中心として半径30キロ圏内の20~25歳までの男性、趣味はスノーボード、車好き」など、とても細かい条件をして効率的に広告を出稿できます。

「PR」アメリカとの貿易はアマゾンアメリカのFBA代行「US-BUYER」が便利!

その他、輸出についてのよくある疑問

輸出ビジネスの相談先と関係機関は?

輸出ビジネスで関係する機関と書類の一覧です。

輸出 関係機関 HUNADE

銀行の役割

輸出者と銀行は「L/C決済(信用取引)」における貿易書類の買取で深く関係してきます。L/C決済は、輸入者との決済で間に銀行を入れることで、取引の安全性を高める方法です。L/Cの仕組みの中では、輸出者は銀行に対して、貿易書類を提出することで代金の回収ができます。また、輸出する先の相手の信用情報を調べてほしいときも便利な存在です。

関連記事:L/C決済とは? その輸出、本当に大丈夫?

商工会議所と日本商工会議の役割

商工会議所と日本商工会議所は、日本の貨物であることを証明するための「原産地証明書(げんさんちしょうめいしょ)」を発行しています。

    • 商工会議所は「原産地証明書」を発行。
    • 日本商工会議所は「特定原産地証明書」を発行

特定原産地証明書は、EPA(関税ゼロ貿易)を行うときに必要になる特別な原産地証明書です。発行は、各市町村にある商工会議所ではなく、日本商工会議所が一元的に行っています。

保険会社(貿易保険も含む)

貿易取引では、取引代金の決済ができないリスク、貨物が損失(沈没)や劣化するリスクを小さくするために保険に入ることが一般的です。決済に関する補償の部分は、NEXI日本貿易保険がカバーしています。一方、貨物の損傷などは、海上保険がカバーします。どちらの場合も、輸出者は、船積み手配と一緒に保険をかけます。

通関業者の役割

輸出者が外国へ貨物を輸出するときは、税関へ「〇〇を輸出します」と申告します。これが「輸出申告」です。この申告は、輸出者さんが自ら行うこともできますが、手続きが複雑であるため、通関業者と呼ばれる専門の業者へ依頼することが多いです。通関業者へ依頼をするときは、シッピングインストラクションインボイスパッキングリストなどを送付します。通関業者は、これらの書類を基にして、輸出申告書やB/L Instructions(旧:ドックレシート)(コンテナヤード(船会社)に提出する書類)を作成します。

税関の役割

税関は、輸出申告された貨物の輸出許可、不許可を判断しています。通関業者は、輸出者から受け取った書類を基にして輸出申告書を作成します。申告の用意ができたら税関に対して輸出申告をして許可を受け取ります。輸出許可になると、税関から輸入者に対して「輸出許可書」が発行されます。

コンテナヤードの役割

コンテナヤードは、港などでコンテナを保管するためのスペースです。船にコンテナをのせたり、おろしたりする業務をしています。コンテナヤードでは、税関から輸出許可が下りたコンテナを船積みしていきます。通関業者からは、コンテナと合わせて「B/L Instructions(旧:ドックレシート)」と呼ばれる書類を受け取ります。また、船会社には、B/L Instructions(旧:ドックレシート)受領の件などを通知しています。

船会社の役割

船会社は、輸出者に対して「船荷証券(B/L)」を発行します。B/Lが発行されるタイミングは、コンテナヤードから、B/L Instructions(旧:ドックレシート)を受領した旨の連絡を受けたときです。無事にB/Lが発行されると、輸出するための準備が整ったことになります。L/C決済の場合は、このタイミングで貿易書類を銀行へ持ち込んで買取してもらいます。

輸出するときは関税はかかるの?

輸出関税が導入されている国もありますが、日本はありません。関税は、輸入国側の輸入者が支払います。

関連記事:輸出するときは関税を支払う必要があるのか?

消費税還付

輸出した商品分の消費税は、申請により還付されます。

例えば、輸出商品の価格が100円、その中に「10円の消費税」が含まれてる場合は、この消費税分を受け取れます。輸出ビジネスをしている方は、この仕組みをうまく利用して薄利多売で商売をしている所も多いです。

利益ゼロでも輸出が儲かる仕組みとは?消費税の還付制度

送料はどうなる?

一般的な輸出取引の場合は、フォワーダー等に見積もりを取り、インコタームズに応じた送料を算出します。ネット取引で完結する輸出ビジネスの場合は、いわゆるEMSやDHLなどの小包による配送料金をベースに算出している方が多いです。

海外在住の場合の輸出ビジネスはどうすれば良い?

日本国内に居住していない場合の輸出は「税関事務管理人」制度を使います。

失敗する可能性がある?儲からない?

輸出ビジネスが失敗する可能性があるのか?を考えれば、もちろんあります。ただし、これは、車を運転するときに事故を起こす可能性は有りますか?との質問と同じです。そんなに失敗を恐れているなら、時給1000円程度のアルバイトをしていた方が良いと思います。

儲かる商材を教えて!

本記事を参考にして、ご自身でかんばってください。

起業の仕方と資格は必要

何も難しいことはありません。税務署に行き「開業届け」を出すだけです。必要な資格は、一部品目以外(例:お酒など)は不要です。また、英語力も中学レベルで十分です。特にECサイトによる輸出は、相手と会話することもなく、文章のやりとりも「グーグル翻訳等」を挟めば十分に可能です。仮にどうしても英語による交渉が必要なときは、既述の通り、クラウドワークスなどによる外部人材を活用します。

関連記事:貿易会社を設立しようと思う。そのポイントは?

個人でも副業として取り組めますか?

日本政府の働き方改革などの影響により、個人でも副業として取り組みたい方も増えているかと思います。既述の通り、EBAYなどのネット系の販売ツールを使えば、ある一定のレベルで副業にできると思います。後は、ご自身がどこまでのレベルを求めるのかによります。

コンサルには価値がある?

コンサルにも様々なタイプがあります。「アマゾン輸出を教えます!」「ebay輸出を教えます!」程度のコンサルであれば、私は受けません。もう少し「幅が広い輸出ビジネス」を経験されている方から教わると良いと思います。

輸出ビジネスのまとめ

実際に輸出ビジネスをはじめる場合は、様々な知識が必要です。単純に英語ができれば良いわけではなく、市場調査から始まり輸出計画の立案、輸出販売先を探すなど、一連の知識が求められます。多くの企業では、このような分野に精通している人が自社にいるわけではありません。しかし、それはどこの会社でも同じです。「輸出をしない理由が理由になっていない」でお伝えしたようなことで輸出を断念することがないことを願っています。

世界では、アメリカの新大統領の就任やイギリスがEUから完全離脱するなど、保護主義的な動きが加速しています。しかし、日本はすでに17個の経済協定を結んでいますし、現在はEUとの経済協定締結に向けた交渉が行われています。

クレムリンメソッドにも記載されている通り、アメリカの国力は2018年現在もナンバーワンです。しかし、自由貿易圏の枠組みで考えると、世界最大の経済大国であるアメリカであっても、そこまで大きな国ではなくなってしまいます。自由貿易は、今後の世界の勢力図を変える大きな流れといえます。

私たち中小企業ができることは、海外との扉を必死に閉ざそうとするのではなく、逆に海外へ進出することです。そのためには様々な知識や経験が必要になるため、当サイトで紹介する情報や関係機関からのサポートを頼りにして「世界に向けた販売」を行っていただきたいです。

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