輸出するときに税金(関税・消費税)を支払う必要はある?

この記事は約9分で読めます。
HUNADEサービス&オススメ記事
  • 個人事業OKの通関代行サービス
  • 中国の通関トラブル例と注意点
  • 「必須」アリババ輸入の6ポイント
  • スポンサードリンク


    *当サイトの記事を編集・加筆等し、公開する行為をお断りいたします。

    新しく輸出ビジネスを始めるときは、様々な点で疑問に感じることが多いです。最たるものが「関税」に関する疑問です。

    日本から輸出をした場合、関税は、誰に対して支払うのか? どのタイミングで支払うのか? 又は、そもそも払う必要がないか?などです。

    そこで、この記事では、輸出時の関税に情報をご紹介していきます。

    この記事の要点
    • 関税は、物品が国境をまたぐときに課税される税金
    • 関税の税率等は、輸入国や品目により異なる。
    • 関税の支払い義務は、輸入者が負う。
    • 輸入者は、現地の税関に対して関税等を納める。
    • 輸出者側が支払うケースは、非常にわずか。
    • 基本的には、輸出関税は存在しないと考えればよい。
    • 例1・中国やロシアでは、一部の品目について輸出関税を設定する。
    • 例2・インコタームズをDDPにすると、輸出者が輸入国側の関税等を支払うことになる。

    輸出時の税金(関税・消費税)は誰が支払う?

    関税とは?

    関税とは、国境をまたぐときに、輸入国側の税関により、課税される税金です。

    例えば、日本から中国に輸出した場合は、中国税関が関税をかけます。この逆に中国から日本に輸出された場合は、日本税関が関税を課します。

    関税は…

    • 対象の貨物を輸入する人が
    • 輸入国側の税関に対して支払う税金

    よって、あなたが輸出したときに関税を支払う必要はないです。ところで、なぜ輸入国側の税関は、関税を課すのでしょうか?

    輸入国側で関税を設定する理由

    私たちの生活の中には、消費税があります。これと同じく「日本に商品を輸入するとき」は、商品ごとに定められている「関税」を支払います。なぜ、商品を輸入するだけなのに、関税を支払わなければならないのでしょうか。それは外国の商品による影響と、国内品との関係を知ると理解できます。

    例えば、日本産の玉ねぎが一袋300円で販売されているとします。この状況の中、外国産の一袋200円の物が入ってきたらいかがですか? 価格に関わらず国産品を食べたい人がいる一方、価格面から外国産の玉ねぎを選ぶ方も多いはずです。外国産と日本産との圧倒的な価格差によって、日本産の売れ行きが悪くなり、それが日本の農業全体に大きなダメージを与えます。

    これは、農業にスポットを当てて説明していますが、どんな業種でも同じです。外国産の安い商品の流入が日本国内の市場価格に大きな影響を与えます。この影響を小さくするのが「関税」です。

    では、この安い外国産の玉ねぎに「関税」をかけた場合を考えてみましょう!

    仮のお話として外国産の玉ねぎには、20%の関税をかけると、日本での価格が200円から「240円(200*1.2)」になります。もし、国産品が300円で販売されているなら、60円あまり安い状況です。関税があることにより、国産品と海外品との価格差が小さくなっていることがわかりますね!まさに、これが関税を設定している理由です。

    • 関税を負担する人:商品を輸入する人
    • 関税を支払う先:商品が輸入される国の税関

    よって、輸出者であるあなたが「いくらから関税を支払うの?」「いつ払うの?」などを考える必要はなく、それらはすべて「輸入者」が対処するべきことです。

    輸出者に関税は関係なし

    関税は、輸入時に支払う税金であるため、輸出者が何かを考える必要はないです。これが原則です。しかし、次の2つのケースに該当する場合は、輸出者側にも関税が関係してきます。

    1. ロシアや中国などの一部の国(ロシア=マルタ、原木、石油など)
    2. インコタームズがDDP

    1.ロシアや中国

    世界には、いくつかの国で「輸出関税」を設定している所があります。代表的な国が中国とロシアの二か国です。これらの国は、エネルギーや鉱物資源などを中心に高い税率を課しています。

    例えば、ロシアの場合、エネルギー製品、鉄(非鉄鉱石)、皮製品や木材など154品目に最大50%の関税を課しています。また、最近、削減や減税されましたが、中国でも木材パルプ、コールタール、鉄鉱石、アパタイト、化学肥料などに関税を課していました。

    このように特定の国の中には、特定の品目に対して関税を課している物があります。ただし、輸出関税を課しているのは、非常に稀なケースであり、日本を含めて輸出時の関税はないのが普通です。

    2.インコタームズがDDP

    私たちが外国の誰かと貿易取引をする場合は「どんな条件で取引するのか」をインコタームズと呼ばれる貿易条件の型で取り決めます。このインコタームズには、次のような条件が定義されています。

    1. 船賃は誰が負担するのか?
    2. どちらが海上保険を手配するのか
    3. どこで商品を引き渡すのか?
    4. どこまでの範囲が輸出者の責任なのか?
    5. 輸入国側で発生する関税や消費税はどうするのか?

    これらのことをいちいち個別に決めていくのは大変ですね。そこで「インコタームズ」を採用して、上で紹介する1~5のすべてが決まるようにしています。

    例えば、インコタームズの中に「FOB」があります。これを輸出者や輸入者が採用すると決めた場合は、自動的に以下の項目について了承したことになります。

    1.船賃は誰が負担するのか?輸入者が負担
    2.どちらが海上保険を手配するのか?基本的に輸入者
    3.どこで商品を引き渡すのか?輸出国の港に停泊している本船
    4.どこまでの範囲が輸出者の責任になるのか?輸出国の港に停泊する本船にのせるまで
    5.輸入国側で発生する関税や消費税はどうするのか?原則通り、輸入者が負担

    このインコタームズの中に「DDP」があります。DDPは、次の費用を輸出者が負担します。

    • 国際送料
    • 輸入側の通関
    • 輸入側の関税と消費税

    よって、インコタームズをDDPにする場合は、輸入国側の関税を負担する意味において、これを「輸出関税」と考えられることもできます。上記2つが輸出関税の意味でございます。これ以外のケースは、基本的には存在しないと考えましょう!

    関連質問:フェデックス、DHLの場合は?

    フェデックスやDHLは、アカウントを作成すると、輸入国側の関税や消費税を発送者負担(関税元払い)にできます。もし、輸入者に関税等の負担をさせたくない場合は、関税を元払いにしましょう!

    関連質問:輸出関税を英語でいうと?

    Export dutyです。

    関連質問:修理品に対する関税は?

    関税定率法11条の「加工又は修繕のため輸出された貨物の減税」を使い輸出することで、輸出してから一年以内に輸入をすれば、修理品に対する関税等は免税です。

    輸出関税は「輸入関税」と読み替えるべき

    輸出時に関係する税金

    輸出する場合に関係する税金は、関税ではなく「消費税」です。実は、日本国内で調達をした貨物の消費税は、輸出時に「還付される仕組み」です。

    例えば、日本国内で一つ1000円の商品を仕入れたとしましょう。この場合、税金は10%の100円です。つまり、1100円を支払い商品を仕入れますね!次に、この1100円の商品を輸出します。

    すると….

    輸出時の消費税還付の仕組みにより、100円の税金が還付されます。これが輸出時に関係する税金の仕組みです。詳しくは輸出取引と消費税の関係 抜け目なく稼ぐには?をご覧ください。

    国税庁の輸出免税等の範囲

    輸出関税(輸入国側の関税)の調べ方

    「輸出関税は存在しない。存在するのは、輸入国側の関税」

    これが原則です。では、輸入国側の関税は、どのように調べればいいのでしょうか? 主な方法は次の2つです。ワールドタリフの方が手軽に調べられるためおススメです。また、どちらの方法を使う場合も、どこの国に、何を輸出するのか?を決まらないと、正しい情報は調べらないです。

    1. ワールドタリフ
    2. 各国の税関

    1.ワールドタリフ

    ワールドタリフは、アメリカのフェデックスが運営する「世界中の関税率」を調べられるサイトです。まずは、このサイトを使い関税を調べてみましょう。詳しくは、以下の記事をご覧ください。

    ワールドタリフ/WorldTariffの登録方法と使い方

    2.各国の税関

    ワールドタリフの他、各国の税関サイトでも調べられます。とはいえ、途上国を中心にうまく動作しないことも多いため、ワールドタリフの補足として利用します。なお、以下によく調べられている国の税関リストをご紹介しておきます。

    米国・品目別の関税率例

    例えば、アメリカ税関のサイトを使い、いくつかの品目の関税を調べたのが次の表です。関税率は、「アメリカ政府」が設定している税率であり、アメリカ向けに輸出された産品に適用されます。今回は、品目等に幅があるため、関税率も目安にしてください。

    また、関税率は「MFN税率」であり、日米貿易協定におけるEPA税率を反映していないためご注意ください。先ほどと同じく、あくまで参考程度にお願いします。

    品目例代表的なHSコード関税率(MFN)
    化粧品33040
    中古車87032.5
    日本酒22060.03usd/L
    美術品97060
    10060.014USD/KG
    牛肉02014%~
    お茶09020%~
    バイク8711基本0
    パソコン84710
    フィギュア95030
    金型84800~4%
    71080~4.1%
    航空機の部品88030
    砂糖17030.0035USD/L
    自動車の部品87080~27.5%
    車椅子87130
    真珠71010
    74111.4~3%
    腕時計91020~14%
    書籍49010

    関税の計算方法

    各国における関税の計算方法は、日本と同じく「CIF価格」をベースにしている所が多いです。(国によっては、FOB基準)つまり、次の式により課税価格を算出し、この課税価格に対して、品目ごとに設定する関税率をかけます。

    課税価格=商品代金+送料+保険代金+加算代金

    もし、関税の計算をざっくりとしたい場合は、日本側での関税計算ツールを利用してみてください。

    まとめ

    貿易取引の中で勘違いをしやすいのが「関税の負担者」です。すでに本文でも説明した通り、関税は商品を輸入する人が支払います。これが原則です。しかし、インコタームズの一つであるDDPで貿易取引を行う場合は、輸出者が「輸入国側で発生する関税や消費税」を負担することもあるということです。あくまで例外的なことです。

    FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録登録済の記事を確認

    [スポンサードリンク]


    hunadeのお問い合わせページ

    各種計算ツール

    >>その他のツールを使う


    国際輸送
    見積依頼
    お問い合わせ先FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録 トップへ戻る
    error: Content is protected !!
    タイトルとURLをコピーしました