アリババは、世界中の業者が集まる貿易サイトです。各国の輸入販売業者は、このサイトを通してサプライヤー(工場、輸出者)を見つけたり、オリジナル商品の開発したりしています。
アリババは、業者間取引のため、必然的に最低発注数量が大きいです。当然、国際輸送する量も多いです。しかし、アリババには、どこにも「送料」の記載がありません。もしかして「アリババからの送料は高い!」とお悩みですか?
そこで、この記事では、アリババの送料の調べ方をご紹介していきます。
アリババの送料の調べ方(見方)
アリババの送料は、見積もり制
アリババは、送料込みの価格を表示していないです。多くの場合、サプライヤーに問い合わせをするように促す表記のみです。
アリババは業者間取引につき送料も別に見積もりが必要
アリババは、業者と業者の取引を前提とするため、取引量も多いです。ダンボール単位でのやり取りではない為、送料(国際輸送)も個別ケースごとに見積もりが必要です。
- 重量物なのか?軽量物なのか?
- 航空輸送なのか? コンテナ輸送なのか?
- フェリー輸送なのか?
- クーリエなのか?
上記の通り、無数のパターンがあります。その為、アリババでは、商品詳細画面では、商品代金のみを表示して、送料は別に見積もりで計算するようにしています。
実際のアリババ画面で送料を確認!
実際にアリババでは、どのように送料が表記されているのかを確認しましょう。まずは、アリババの会員登録をした上でログインをします。その上で、発送先を「日本」にします。これにより、画面で表示される内容が日本に発送する前提に切り替わります。
実は、上記の通り、基本的に、基本的にアリババの送料は、すぐに確認できないです。しかし、商品やサプライヤーによっては、すぐに送料を確認できる場合もあります。
例えば、この出品者は、送料まで表示されています。そして、赤枠の部分の「Ship to~」の部分をクリックすると…
しかし、圧倒的に多いのは….サプライヤーに問い合わせるように促す表記です。
アリババの送料は、見えない場合が多いです。ちなみに、送料を簡単に確認するために、必ず「アリババにログインした状態」で画面を閲覧しましょう。ログインをすることで、配送先の標準設定が日本となり、それにあわせた画面表示に変化します。
送料が表示されていない場合は?
アリババの画面上で送料を確認できない場合は、売り手の画面下にある「Packaging&Delivery」の欄を確認して、売り手が対応している港や空港等を確認します。なお、中国の主要な港は「中国貿易で覚えておくべき主要な港のまとめ」をご覧ください。
例えば、この売り手なら、shenzhen portです。
売り手が対応する港(空港等)がわかったら、次のように見積もりを依頼します。
- 購入する物量
- 納期
- 購入する商品種類
- 希望のインコタームズ例:CIP NAGOYA PORT、FCA SHNGHAI、EXW 売り手の工場
見積もり依頼をした結果、売り手が海上輸送等に対応していない場合は、DAP 日本の住所地(いわゆるドアツードア配送)、CIP TOKYO AIR PORTなど、別のインコタームズを指定してきます。何度かやり取りをして、最終的に一つのインコタームズで合意します。
この見積もりに必要な知識は、インコタームズです。必ず確認しましょう!
売り手からは商品代金の見積、フォワーダーから国際送料の見積でもOK!
例えば、中国側の売り手からは、商品代金のみの見積をお願いし、国際送料は、フォワーダー等に依頼することもできます。このケースの代表的なインコタームズはEXW又はFOBです。
EXWの例
- 売り手からもらう見積もり=中国の工場や倉庫での引き渡し価格
- フォワーダーからもらう見積もり=中国の工場や倉庫から、日本の指定地までの送料
FOBの例
- 売り手からもらう見積もり=中国の港での引き渡し価格
- フォワーダーからもらう見積もり=中国の港から、日本の指定地までの送料
アリババの送料が高い!? 安くするための送料の交渉術を紹介
アリババからの送料が高い
と感じている場合は、売り手から送料の見積をとっていることが多いです。上記の通り、売り手からは、商品代金のみ、送料部分は、フォワーダーに依頼するなど、商品だ金と送料を分けて考えることで、送料が安くなる可能性が高いです。
それでは、ここからは、実際にアリババから見積もりをとるときの交渉術をお伝えしていきます。大きく分けると以下の2つに大別されます。
- 売り手から送料の見積もりをする。(商品代金+送料)
- 買い手が別の第三者から送料の見積もりを取る。(商品代金=売り手、送料=フォワーダー)
1.売り手が送料の見積もりをする場合
売り手が商品の送料を見積もるパターンです。この場合、買い手が以下の手順にそって、売り手に送料の見積もりを依頼します。
フォームに希望する製品情報、送料に関する希望を入力して見積もり依頼をします。
- 製品の購入予定数量
- 購入の見通し
- サンプル品の希望の有無
- 希望するインコタームズ(必要であれば、海上保険の有無)
- 輸送方法(船 または 飛行機)
- どこに輸送したいのか?(配送先)
見積もり依頼を出してから36時間ほどで、売り手から連絡がきます。このとき、売り手は物量、インコタームズ等を考慮して、送料を含めた商品価格又は含めない価格を提示してくれます。物量が小口であれば、小口輸送会社を使った見積もりをしてきます。
DHL、EMS、SGEMS、ePacket、China Airmail、TTExpress、FedEx
小口以上の輸送が必要な場合は、LCL(混載輸送)、FCL(コンテナ輸送)、一般航空便などの方法を使った見積もりが届きます。なお、ここから下に記載する内容は、上記3つのいずれかを想定しています(小口輸送以外の方法)
売り手が送料を見積もる場合のデメリット(小口輸送以外が該当)
売り手が送料の見積をする場合は、以下のデメリットがあります。
- 売り手が発送を手配するため、発送時期をコントロールしずらい。
- 売り手と発送業者が裏でつながっている可能性あり!
- 荷物がいつ届くのかわからない!
- 日本側の通関以降を別に手配する必要がある。
- 税関検査等による荷物の滞留の可能性
- 追加輸送費が事後的に請求される可能性
- 輸入を証する各種の証明書(納付書等)が発行されないことが多い。
2.買い手が送料の見積もりをする場合
2つめは、買い手が国際送料を別の業者=フォワーダー(例:DIGISHIP Super Express)に依頼する方法です。
例えば、アリババを通じて輸出者Aと輸入者Bが知り合ったとしましょう。このとき、輸入者Bが国際送料部分の見積もりを輸送会社(C社)に依頼します。これにより、取引に直接関係するAとBの間にCが入るため、様々な意味でリスクが小さくなります。
3番のパターンで送料を算出した場合は、売り手に対して貨物の「引き渡し場所」、輸送会社に対して「貨物の引き取り場所」を指示ましょう!
買い手が送料を見積もる場合のデメリット
- 手続きや覚えることが多い。
- 適切なフォワーダーの選び方がわからない。
買い手が送料を見積もる場合は、インコタームズ等の理解が難しい点や、適切なフォワーダーが、見つからないことがデメリットです。また、売り手見積もり、売り手見積もり問わず、日本到着以降の通関や国内配送を別に必要な点も大きなマイナスです。
買い手が手配するDIGISHIPとは?
売り手以外の事業者から買い手が国際送料の見積もりをもらうには、ある程度の経験やコネクションが必要です。初めてのアリババ取引では、少しハードルが高いです。そこで、売り手側の倉庫から、日本の指定地迄を一貫して配送するサービスが便利です。
HUNADEがお勧めするのは、フレートマンロジックス株式会社が運営するDIGISHIPと呼ばれる一貫輸送サービスです。このサービスを使えば、ウェブ上で瞬時に、簡単に、日本までの到着価格がわかります。
DIGISHIPの価格に含まれるのは…..
- 中国→日本の国際配送料
- 日本の輸入通関
- 日本の国内配送
他、関税等の諸税の負担、税関検査(実費負担)を除けば、すべての費用が含まれています。しかも輸送スピードは、上海→日本の任意地点まで最短3日到着。料金も日本の任意地点までの「着値」をキログラム単価で提示しています。
アリババでのDIGISHIPを利用するイメージ
アリババでDIGISHIPを使う場合は、売り手に中国側の搬入倉庫(DIGISHIP Super Expressの指定倉庫)を伝えるだけです。つまり、売り主との交渉は、この倉庫での引き渡しを前提とする見積もりで終了です。そこから先の部分は、すべてDIGISHIPが請け負います。
現在、重量物やかさばる貨物を輸入している方、クーリエなどで非常に高い料金を支払っている方、LCLで無駄なスペースが発生することに悩む方におススメです。
よくある疑問
Q.上手に見積もり依頼をするコツは?
例えば、価格を見比べるために「FOB NAGOYA」と「CIF NAGOYA」など、2つ以上のインコタームズで見積もりをお願いします。これにより、サプライヤーに依頼したときの「日本までの送料と海上保険代金」を算出できます。FOBで見積もりを取り「海上運賃の見積もりサービス」を使い、サプライヤー以外に物流部分を任せることも検討します。
また、海上運賃の見積もりサービスを使うときは、輸出港を指定する必要があります。サプライヤーの輸出港は、商品紹介ページの下、「Product Details」の中にある「port」で確認ができます。下の画像であれば、Xiamenになっているため、輸出港をXiamenとして、揚げ地を日本の指定地に指定して見積もりを取得します。
つまり、これにより…..
- サプライヤーが日本の港までに商品をつける価格
- サプライヤーの価格(輸出港までの価格)+荷物の配送業者の価格(輸出港から輸入港)
これら2つの価格を比較検討できます。
Q.送料が高い理由は?
アリババに限らず、送料は、一度に輸送する物量に反比例します。つまり、輸送量が多いほど安くなり、少ないほど、貨物にかかる送料は高いです。送料が高いと感じる場合は、中国側で荷物をまとめる事業をする業者を探してみましょう!
Q.自転車や大型家具などは運べる?
海上輸送を前提にすれば、問題なく運べます。ある程度の大きさまでであれば、組み立て式になっている場合が多く、航空輸送でも十分輸送ができます。ただし、量を運ぶのであれば、フェリー輸送に代表される海上輸送を前提とした方が良いと思います。
Q.送料の計算方法
送料は、実重量と容積重量を比較して、重い方を「基準重量」として計算します。これは、同じ重さでも、綿一トンと鉄一トンは、占有する空間は同じなのか?と考えるとわかります。この空間を基にした重量が「容積重量」です。
Q.サンプル品の送料
アリババでの取引は、有料サンプルが基本です。サンプル品にも商品代金と送料がかかることが一般的です。但し、無事に成約した場合は、サンプル分を契約金額から引いてくれることが多いです。
Q.発送に必要な日数は?
これは、2つの要素で決定します。
- 工場の稼働状況
- 配送手段による方法
例えば、中国の旧正月の前には、製品を作りだめするため、工場の稼働状況が高くなります。稼働が高いと、製品の製造を始めるまでの期間が長くなります。また、2020年から続いているコロナウィルス等の影響により工場等への規制が入る場合もあります。
もう一つは、輸送キャリアによる輸送日数の違いです。ご存じの通り、フェデックス等であれば、商品さえ完成していれば数日程度で到着します。他方、○○パケットなどの一般的な輸送となると、3週間や4週間などの時間がかかることがあります。
DIGISHIP Super Expressは、中国側の倉庫に荷物が到着してから、最短三日で日本各地に輸送できるサービスです。しかも何度も言う通り、これは、航空便ではなく、フェリー便(海上輸送)です。このことからも、他の輸送サービスと比較して、DIGISHIP Super Expressを選ぶべき理由があると思います。
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