貿易の会社を設立したい!検討するべき5つのポイント

貿易コラム
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貿易会社を設立するときは、どのような準備が必要になるのでしょうか? 貿易とのことですから、まずは英語が必要だと感じます。その他、資格や許認可の有無も気になります。色々と考えると、貿易会社の設立には、高いハードルをあるのかな?と考える方も多いです。そこで、この記事では、貿易会社の設立に必要な資格、要件、準備するべきポイントをご紹介していきます。

貿易会社を設立する!

「一国一城の主になる。」「貿易ビジネスで稼ぎたい」この記事をご覧になっている方は「貿易」という世界に大きな期待をしていることでしょう。実際、貿易ビジネスは、裾野が広く一生の仕事として取り組むのには、非常に魅力的です。

では、新しく貿易会社を設立するためには、どのような資格や経験、準備が必要なのでしょうか? 貿易と聞くと、大きな企業だけがするビジネスのように感じます。しかし、それは一昔前のお話です。インターネットが発達した世の中では、いわゆる「個人」であっても貿易会社の「長」になることは十分可能です!

貿易会社を設立するときのポイント

貿易会社を設立するときは、次の4点を考えましょう!

  1. 設立許可や許認可
  2. 会社設立と法人
  3. 販売方法を考える。
  4. 具体的な設立例

1.許可や認可は不要!

貿易会社を設立する上での許可は不要です。必ずどこかの行政機関に届け出をするなどの決まりは有りません。貿易関係で聞くことが多い、通関士や貿易実務検定などの資格も不要です。これらは「どこかの貿易関連会社に働くとき」に役立つ資格であり、自ら会社を設立する方は不要です。(貿易の仕組みを幅広く知る上では有効です。)ただし、輸入品によっては、許認可が必要な物もあります。代表的な事例は、次の通りです。

  • 医薬品、化粧品など→ 医薬品製造販売業の許可
  • お酒→ 国税庁から酒税免許
  • 中古品→ 最寄りの警察署から「古物商の許可」

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貿易実務検定とは?

A級やB級などのグレードがあり、貿易関係の事務処理レベルを示す資格です。

通関士とは?

通関業者にて「他人の申告を代行するとき」に必要な資格です。=自らの貨物の申告をするときは、不要。

■貿易会社の設立する上での許認可

基本的に不要。ただし、一部の品目には必要。

2.会社設立に関すること

貿易会社を設立するときは、法人の方が良いのか? それとも個人事業か?この点に迷われる方が多いです。個人的な意見は、個人事業主でスタート。事業が軌道にのったら法人化だと考えます。と言いますのは、個人事業主の立場のまま、恐ろしい金額の貿易取引をしている方もいますし、逆に法人であってもそこまで大きな取引をしていない所もあります。

法人化をすることで得られるメリット

法人化をすることで得られるメリットは、次の三つです。

  1. 海外ビジネス関連の補助金を獲得しやすい。
  2. 信用を得られやすい。
  3. 節税効果が高い。

1.海外ビジネス関連の補助金

日本政府は国内市場の縮小を考えて、民間企業に海外進出を後押しするための様々な補助金を実施しています。

例えば「国際展示会出展サポート事業」は、国際展示会へ出展するときのアドバイスを専門から受けるためのサポートしてくれます。また、貿易に関わらず、新しく何らかのビジネスを始めるときのお金を融通してくれる事業もあります。これらのサポートを受けられる要件として「法人」になっている場合が多いです。

もし、これらの補助金の取得を視野に入れて会社の設立を考えているなら、最初から法人にします。ただし、法人にするときは、資本金や登記といった手続きが必要です。個人事業主のように「税務署に開業届を出せば完了!」とはならないです。会社の設立や補助金のノウハウは「ドリームゲート」で学べます。

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2.信用を得られやすい。

通関業者は、輸出入申告の代理をする会社です。本格的な貿易ビジネスをすると関わることが多いです。フォワーダーは、貨物の輸送を担当する業者です。輸送したい二地点を指定するだけで、最適な物流を提案してくれます。輸出入をする方にとっては、どちらも非常に頼りになる存在です。しかし、これらの会社のダメな点があります。それが「閉鎖性」です。

実は、貿易関係の会社は、非常に閉鎖的であるため「新規の貿易参入者」の依頼を断る可能性が高いです。特に法人格がない「個人事業主」への扱いはヒドイです。新規の依頼者には、ほとんど「門前払い」されると考えておきましょう。特にAEOの認定を受けている通関業者が厳しいです。また、外務省から認証を受ける「ABTC」などの取得も法人の方がスムーズです。

個人事業主になったら必ず活用したい三つの仕組み
  1. 青色申告承認申請書
  2. 小規模企業共済
  3. 経営セーフティ共済

上記1~3の制度を活用することで、税金の対象になる課税母体を「合法的に」小さくできます。なお、小規模企業共済と経営セーフティネットは、実際の性質は「預貯金」に近いです。要は、課税母体を小さくする効果がある上、蓄財ができる、おいしい仕組みです。(サラリーマンがする貯金とは全く性質が違います。)

「PR」新規の個人事業主や小規模事業者の通関を支援!

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3.節税効果が高い!

もし、あなたがサラリーマンだとすると節税という言葉に「脱税」を連想する方が多いでしょう。しかし、節税と脱税は、法を逸脱しているのか?の点で決定的に違います。サラリーマン経営者以外の経営者は、常に税金との戦いをしています。最新の税法を理解し、自分にとって最大限のメリットが得られるように考えます。この節税の観点で言えば「法人」を作るのが最強の節税方法です。(ここで言う法人とは一人法人又は家族だけの法人を指す。)

例えば、一つの法人を作り、その法人の代表者を自分にします。いわゆる「一人法人」です。法人と聞くと、何百人、何千人のイメージがありますが、別にたった一人が所属する法人でも問題は有りません。この法人の中で、ご自身に対する「役員報酬」を設定。これが役員の「給料」に値します。そして、役員報酬の額は自由であるため、月額6万円などにします。

なぜ、月に6万円しか受け取らないのでしょうか? この答は「法人としての収入」そして「個人としての収入」にあります。 これ以上の内容は、公の場に書くのは気が引けるため、ご自身で調べるようにしてください。

法人の形態は?

法人にも株式会社と合同会社があります。最近、設立される会社は、合同会社が多いです。設立時にかかる費用が安いからです。税法上の取り扱われ方や節税効果は同じです。どちらを選んでも良いと思います。(2020年現在でも株式会社の方が一般的ではあります)

法人の資本金は?

法人設立するときに気になるのが資本金です。いくらにすればいいのでしょうか? この点は自由ですね!最近の合同会社は、100万円くらいで設立されている所を目にします。

3.販売方法

会社の設立方法や補助金などの申請は、その手の専門家に任せれば、簡単にできます。貿易会社を設立するときは、その辺りの事前準備より、貿易の流れの作り方や販売方法などに注目した方が良いです。貿易の流れとは、商品の買い手から売り手までをうまくつなげることです。具体的には、次の5のポイントがあります。

  1. 目標を明確にする
  2. 誰が何を求めているのか?
  3. どのようにそれを伝えるのか?
  4. 誰と組むのか?(足りないスキルは外注)
  5. 必要な資格や許認可があるのか?

1.貿易の目標を明確にすること

「どこまでの規模で貿易をするのか?」を明確にします。

例えば、あなたが現在、サラリーマンであり、帰宅後の時間や週末を使って貿易をするのであれば、そこまで大きな貿易はできないはずです。せいぜい、アメリカのアマゾンや中国のサイトで仕入れた物を日本のアマゾンやメルカリ、ヤフオクなど転売する形が理想的な姿だと思います。

一方、すでに個人事業主であり、自由に時間を使えるなら、展開する貿易ビジネスは、ご自身次第です。最初は、アマゾンやヤフオクなどからスタート。後々、40フィートのコンテナなどを使ったビジネスもできるでしょう! あなたは、どこまでの貿易ビジネスをしたいですか?

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貿易業務代行など、サポータとしての活路もある

「昔は貿易会社で事務をしていた。現在、フリーランスや会社員をしている。資金的な問題、子育ての問題などがあり難しい!」

このような方は、必ずしもご自身で貿易をする必要はありません。貿易をしたい方のサポートを提供できます。

例えば、フリーランスが良く利用するクラウドワークスやランサーズ又は、ココナラなどのサイトを見れば「貿易ビジネスのサポート」を求めている方がたくさんいらっしゃいます。これらの方に対して、あなたが持っている経験やスキルなどを販売してお金を稼げます。ただし、どこにでもいる貿易事務だと競争が激しくなるため、自分なりの「武器」を考えます。

例えば、次のようなかけ合わせがあります。

  • 貿易事務×プロダクトデザイン。
  • 貿易事務×経理処理
  • 貿易事務×EPA対応
  • 貿易事務×インドネシア語対応
  • 貿易事務×海外向け情報発信

など、貿易事務に何か一つをかけ合わせると、あなたしかできない「特別な貿易事務」ができます。貿易業界は、非常に大きなお金が動いているため、お客の心をつかんだ「特別事務」は、きっと末永く依頼がくるはずです。「自分は、その他の貿易事務と何が違うのか?」「何を提供できるのか?」ぜひ、そのあたりをじっくりと考えてみましょう!

ご自身の環境にあった「貿易」を目指そう!必ずしも貿易プレイヤーを目指す必要はなし。

2.誰が何を求めているのか?

貿易ビジネスを一言で説明すると「求められている商品を提供すること」です。適切なタイミング・場所で求められている商品を届けることです。

あなたの輸出(輸入)する国では「誰が何」を求めていますか? もしかすると、その商品、まったく必要とされていない可能性があります。あなたが売りたい商品ではなく、求められている商品が何かを探しましょう。それさえ見つかれば、あとはひたすら商品を供給していくだけです。

グーグルグローバルマーケットファインダーの使い方
輸出ビジネスの商品は、こんな側面からも検討可能!

3.どのように商品を伝える?(販売)

誰が何を求めているのかがわかったら、それをどのように伝えていくのかを考えます。

外国へ商品を販売するときは、何らかの方法で商品情報を伝える必要があります。最も有力な方法が「現地国の販売網を抱えているバイヤー」への案内です。現地のバイヤーは、商売につながれば、意外にすんなりと商談が成立します。しかし、いきなり海外バイヤーに連絡をすると、言語面の部分でもハードルが高いのも事実です。そこで、ネットの力を利用します。

現在は、かつてないほどインターネット網が発達しています。特にソーシャルサービスの発達によって、日本や外国という区別なく情報が伝わります。このすさまじく開かれたインターネットを使えば、効果的に情報発信ができます。

例えば、Youtubeを使った動画配信、フェイスブック広告やグーグルアドワーズを使ったピンポイントの告知などです。また、自社運営サイトの外国版を作成して、海外向けの情報を発信もできます。しかも、それらはテレビなどに比べて、大幅に小さい費用で行えます。インターネットを駆使すれば、あなたの素晴らしい商品を容易く発信できる環境は揃っています。

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インターネット以外であれば「海外展示会」などがおススメです。展示会に来る人は、どんな立場(買い手や売り手)であっても、何かいい商品がないか?=儲かる商品はないか?を考えています。つまり、展示会にいる時点でかなり購買意欲が高いユーザーと言えます。これを活かさない手はないです

フェイスブック広告やグーグルアドワーズなどのインターネット広告は、掲載料金自体にお金がかかることはありません。クリックされるまでは、お金を支払う必要がないため、適切な広告文とリンク先ページの改善をしていけば、最小の予算で多数の人へ伝えられる。

4.誰と組みますか?

どんなに優秀な人でも一人でするには限界があります。これは貿易ビジネスでも同じです。貿易ビジネスの知識や経験は、外国語に堪能であること、現地情報に精通していること、人脈があること、通関に関する知識があること、現地市場の分析、サイトの運営、キーワード分析、文章設計の力、商品設計、販売管理、フィードバッグからの改善などがあります。

そこで誰かと一緒に組むことを考えます。相手の価値観を共有しあえること、遠慮なく意見を言い合える関係が理想です。それぞれが持っている長所と短所をうまく補完しあいながら、一つの大きな目標に向かいます。これは、すべてを一人でするよりも何倍も効率がいいです。誰と一緒に組むのか?によって、実現する世界が大きく異なります。

とはいえ、組む相手を見つけるのは簡単ではありません。そこでおススメするのが「クラウドワークス」などの仕事依頼サイトです。クラウドワークスは、フリーランスで仕事を依頼したり、受けたりできる「仕事のマッチングサービス」です。このサービスを利用すれば、自社に新しい人を雇わなくても、足りない技術を補えます。

例えば「会社のサイトを新しくしたい」と考えているとします。このとき、自社には適切な人員がいないときは、新しく人を雇うことを考えます。しかし、ご存知の通り、人件費は最も重くのしかかる費用であるため、気軽に人を雇い入れることは避けたいです。そこで「クラウドワークス」などを使います。

クラウドワークスには、それぞれの分野の専門家がいます。できること、できないことなども明確に説明されているため、自社に必要な技術を持った人に適切な依頼をしやすいです。依頼料金も一つの単位ごとにお金を支払えばいいだけの仕組みになっているため、新しく人件費を抱える必要もなくなります。クラウドワークスのメリットはそれだけではありあません。

実際にプロジェクト単位で仕事を発注できるため、仕事を引き受けてくれたワーカーの仕事ぶりが「実際の仕事」を通して判断できます。もし、そのワーカーの仕事ぶりに満足すれば、長期的に一緒に仕事ができます。実際、私自身もこの方法により新しい人脈を手に入れて、サイトの保守作業などをお願いしています。

お勧めのサイト:クラウドワークス、ココナラ、トラベロコ

5.その商品、輸出(輸入)ができそうですか?

貿易の取り扱い品目の中で規制されている物があります。それが「医薬品(美容・健康食品含む)」「食べ物」「植物」などです。特に医薬品関係は、強い規制があるため、輸出や輸入の両方で検討品目から除外します。この他、輸入貿易管理令輸出貿易管理令なども注意します。これらの規制は、輸出入する商品ごとに細かく決まっているため、よく確認する必要があります。

まずは、アメリカのアマゾンから仕入れる→日本で販売するでもOKです。この場合は「US-BUYER」さんなどの代行を使うと便利です!

貿易相談先例

機関名 相談できる内容
税関 輸出入通関手続き、関税率など、貿易関連のことなら何でも相談できます。
ジェトロ 主に輸出支援をしています。輸出全般に関わる疑問を解決できます。
ミプロ 主に輸入支援を行っています。輸入手続きに関することはもちろんのこと、輸入に限らず起業全般についての相談ができることが特徴です。
厚生省(食品検疫所) 医薬品や食品を輸入するときに必要な手続き、検査依頼などを行います。
農林水産省(植物検疫所) 植物を輸入するときの手続き全般の相談
経済産業省 輸出貿易管理令、輸入貿易管理令、関税割当に関する相談ができます。

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まとめ

  • 自分なりの「貿易」を見つけよう。
  • 貿易会社の設立には、許認可、資格等は不要。
  • 法人化と個人事業主は、設立のしやすさ、信用性などに違いがある。
  • 最初は個人事業。うまくいったら法人の道がおススメ。
  • 法人には、補助金、信用性、節税などの面で効果がある。
  • 法人には、株式と合同の2つがある。
  • 合同は新しくて若い会社にピッタリ!
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