「輸出ビジネス」オファーの最も大切なポイント

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外国の買い手から「〇〇の商品について知りたい」との引合いが来たら、販売者であるあなたは「販売しても良い条件」を出します。このように売り手から買い手に出す条件のことを「オファー」と言います。このオファーには、様々な情報を盛り込みます。販売する価格や数量はもちろんのこと、お金の回収に関わる貿易条件なども含みます。

買い手は、売り手から示されたオファーの内容を検討して、必要であれば「カウンターオファー」をして条件の再交渉を求めます。何度かやり取りを重ねていき、最終的に合意に至ることを目指します。

先ほども述べた通り、売り手のオファーの中には、様々な情報が書かれています。特に重要な項目が価格、数量、そして「売る商品の規格」です。価格・数量はすぐにイメージができます。しかし、「売る商品の規格」とは、何を示しているのかよくわからない方が多いと思います。

そこで、この記事では、オファーの中に記載する「商品の規格」についてご紹介していきます。なお、オファーについての基本的な知識は「オファーって何?」の記事でご確認ください。

売り手が出すオファーで重要なポイント

商品の売り手が買い手に出すオファーには、記載するべきいくつかの項目があります。具体的には「1.商品の定義」「2.数量や価格」「3.納期」「4.支払い条件」「5.有効期限」などです。数量や価格は、何をいくらで売るのか? 納期とは、いつまでにそろえるのか? 支払い条件とは、商品の受け渡しと決済のタイミング時期をきめることです。このようにオファーの中には、たくさんの項目があります。

これらの中で特に大切な項目が「商品の規格」です。規格とは「販売する商品は、縦〇〇cm、横〇〇cm JIS規格〇〇に準拠」と決めることを言います。

例えば、買い手があなたの鉄鋼製品を欲しいとします。この規格は「幅5000mm×縦8000mm×厚さ700mm±10mm、材質は〇〇」と決まっています。この場合、売り手と買い手は、この品質を基準にして商品の良し悪しを判断することになります。もう少し、この商品規格が決まっていることによる利点を確認してみましょう。

商品の規格がしっかりと決まっていると良いこと

オファーの中で「商品の規格」を決めておくと、購入者とのトラブルになりにくいです。ここでは、その効果について売り手と買い手の双方からご紹介します。

売り手側のメリット

まずは売り手の立場から考えてみます。売り手は、商品の規格を決めることによって、約束通りの品質基準を満たす物を作らなければなりません。

例えば、縦10cm、横5cm、高さ3cmの物であって、許される誤差は±1cmだとします。この場合、この三辺のいずれかの長さに1cm以上の誤差があると、商品とはみなされず不良品扱いとされます。この基準は、買い手と約束しているため、必ず守らなければなりません。一見すると、自分で自分の首を絞めているようにも感じます。しかし、実は、この基準があることによって、買い手からのクレームを防止することができます。

商品の規格をしっかりと決めることによって、買い手からのクレームを防止できるとは、どのようなことなのでしょうか?

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例えば、売り手が先ほどの規格(縦10cm、横5cm、高さ3cm)の製品を作ったとします。このとき、買い手は当初、契約していたサイズの物ではなく、別の規格の物を作ってほしいとクレームを入れてきたとします。もちろん、すでに製品を製造しているため、今更、変えてくれとの要求をのむことはできません。このような場合に「商品の規格」が役立ちます。

商品の規格は、売り手と買い手の合意によって決まっています。売り手は、この合意による規格通りに製品を作っているため、買い手は自分勝手に規格を変更することはできません。この場合は、買い手がすでに作った商品を購入した上で、新しく製品を注文するか、違約金等を支払うかのどちらかになります。要は、しっかりとした規格基準を儲けることで、それを盾として理不尽なクレームから守ることができます。これが売り手側のメリットです。

では、この逆で買い手側から確認してみましょう。

買い手側のメリット

今度は、先ほどとは逆の立場の「買い手」としてのメリットです。外国の商品を購入する者として、最も気になるのが「品質の基準」です。サンプル品のときは、とても良い品質だったのに、いざ本注文をしてみると、使い物にならないことがよくあります。これを防ぐためには「どのような物を製品とするのか?、良品とみなすのか?」を明確にしておくことが重要です。

売り手側から出されるオファーの中には、品質に関する基準が示されています。買い手側は、この基準を基にして商品が製造されているのか?を判断できます。仮にこの基準を満たさないのであれば、購入しないことも選択としてありえるでしょう。また、これとは別に作り直しをさせることもできます。このようなことができる大前提が「商品の規格があるのか」です。これが買い手してのメリットです。

■ポイント

  • 売り手のメリットは、買い手から無謀なクレームを突き付けられても跳ね返すことができる。
  • 買い手のメリットは、決められた品質基準の物を購入できる

オファーの中では、どのような基準を定めているのか?

ここまでの説明で売り手と買い手の立場による「商品の規格を決めること」のメリットをお伝えしてきました。では、商品の売り手は、取引のオファーの中でどのような商品規格を提示すればいいのでしょうか? 一例として「鋼材」などがあります。この場合、縦、横など、それぞれのサイズを記入することはもちろんのこと「JIS規格の番号」を盛り込むことが一般的です。もし、電化製品であるなら、それらの「モデル番号」などを記入します。

ポイントは、あなたの元へクレームが来ないように「できるだけ詳しく商品規格」を定めることです。商品の規格部分があやふやなまま取引を始めてしまうと、勝手に拡大解釈されてしまいます。この場合、理不尽なクレームも受け入れなければならなくなり、儲かるどころが損失が発生する取引になってしまいます。それを防止するためには、オファーの中に記載する商品規格は、でるだけ詳しくしておきます。

まとめ

売り手が買い手に対して行うオファーには「商品の規格」をできるだけ明確にすることが求められます。仮にこの部分があやふやなままであると、何かしらの問題があったときに「売り手として契約をしっかりと履行している」と主張できなくなります。

例えば、縦30cm×横50cmの商品を作ったとします。しかし、買い手の気が変わって縦50cm×横40cmにしてほしいと言われてしまいました。このとき、商品の規格がしっかりと決められている場合は、売り手は買い手からのクレームを受け付けないことができます。一方、この規格基準があいまいな場合は、もしかすると、変更の対応が迫られてしまうことになるかもしれません。商品規格をしっかりと定めることが大切です。

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