輸入ビジネスの始め方 仕入れ先の開拓から販売戦略まで紹介

輸入ビジネス 一般向け輸入ビジネス
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この記事は「一般輸入ビジネス」の基本知識を取りまとめた物です。なお、ここでいう”一般”とは、一度の輸入総額が約20万円を超える程度をさします。それよりも金額が低い輸入ビジネス(メルカリ等での転売)は「ダンボール輸入ビジネス」をご覧ください。その他、タイ貿易入門国際輸送戦略海外通販記事輸出ビジネスなどもございます。

  1. 一般輸入ビジネス
    1. 輸入ビジネスの魅力(メリット)とリスク
      1. 価値観やライフスタイルは大きく変化
      2. 市場のニーズが細分化している!
      3. 小さな市場は、個人事業・中小企業の方が得意。
    2. 輸入ビジネスの現状
      1. 輸入ビジネスセミナーは必要?不要?
      2. 輸入コンサルの必要性とは?
        1. 本物の輸入ビジネスで必要になる知識例:
    3. 輸入における3つの壁を壊そう!
        1. 1.言葉の壁
        2. 2.資金の壁
        3. 3.販売の壁
    4. 輸入ビジネスを安定させる5つのポイント
      1. 1.源流を抑えること。
      2. 2.輸入制度上、難しい物(要:他法令物)を扱う。
        1. 参入障壁例
      3. 3.キャッシュポイントを工夫するべし!
      4. 4.自由貿易と関税知識をつける
      5. 5.輸送パートナーとの関係を構築する。
    5. 輸入ビジネスに必要な知識やスキル
      1. 1.商品のリサーチと選定のポイント
        1. 輸入で扱うべき品目の条件
        2. 1.なくては困るもの
        3. 2.価格の比較がし難い物
        4. 3.古い業界が使用している○○。
        5. 4.他法令が関係する物
        6. 5.継続性がある物
        7. 関連的記事
    6. ゼロから輸入ビジネスを立ち上げるための全手順
    7. 1.需要を探す。
      1. 1.グーグルキーワードによる調査。
      2. 2.ヤフー知恵袋による調査例
      3. 3.アマゾンの口コミ
      4. 4.モノタロウ、ジェトロの引き合いデータベースからも需要がわかる。
    8. 2.需要を満たす商品を探したり、製造を検討したりする。
      1. 1.既存の商品を探す方法
      2. 2.自分で商品を開発する。
        1. 仕入れ先(工場)と交渉する内容10項目
          1. 1.商品の価格
          2. 2.商品の品質レベル
          3. 3.最小注文数量の確認
          4. 4.インコタームズ(FOBやCIF)
          5. 5.決済方法(T/TやL/Cなど)
          6. 6.輸入形態(コンテナやコンテナ未満)また航空機など
          7. 7.海上保険
          8. 8.原産地証明書(特定原産地証明書含む)の発行
          9. 9.船荷証券(B/L)はどうするのか?
          10. 10.食品分析書の取得に関すること
    9. 3.輸入コスト、関税、輸入規制を確認
      1. 1.輸入規制
        1. 輸入規制にひっかかると?
      2. 2.関税率の特定・関税が原価を上げない?
      3. 3.輸入原価の算出
        1. 確認リスト
    10. 4.少量購入又は製造開始
    11. 5.テスト販売と改善点の検証
    12. 輸入ビジネスケーススタディ
    13. 当社のサービス一覧
    14. よくある疑問
        1. 輸入に関係する民間業者と公的機関は?
        2. 関税の計算例を知りたい。
        3. 関税を安くするには?
      1. EPA活用・関税ゼロ貿易の活用手順は?
      2. 事前教示制度とは?
        1. 無料関税計算ツールを使いたい
        2. アマゾン販売の場合のコスト計算を知りたい!

一般輸入ビジネス

輸入ビジネスとは、海外から安い商品又は、原材料を輸入し、日本国内で販売するビジネスです。主な収益方法は、次の4つです。

  1. 輸入商品そのものの販売
  2. 輸入した商品を加工し再販売
  3. 何かとの組み合わせ販売
  4. キャッシュポイントをずらして販売
輸入した商品そのものの販売→洋服を購入して日本国内で販売
輸入した商品を加工し再販売→魚を輸入した後、はんぺんに加工及び販売
キャッシュポイントを工夫して販売→カーポートを輸入。取り付け工事までを提供

輸入ビジネスの魅力(メリット)とリスク

輸入ビジネスの魅力は、日本と海外との価格差から利益を得られる点、日本未発売の商品を提供できる点などがあります。しかし、もう少し大きな枠で魅力を考えるなら、それは「今、あなた(会社)がどんな状態でも、一発逆転ができる点」です。世の中には、様々なお金儲けのお話がありますが、これほど、確実で安定したビジネスはないと思います。

小さく初めて大きくする。狙うべき分野を考えれば、必ずしも大企業が有利になるとは言えない点も魅力的だと感じます。

  1. 今、どんな立場の人でも参入できる。
  2. 必ずしも大企業が有利ではない。

価値観やライフスタイルは大きく変化

これまでの日本は、良いものを作れば売れる「プロダクトアウト」の考え方が主流でした。とにかく、商品の品質の高さのみを求めて、そこに反映するべき「消費者の声」を受け入れることが少なかったのです。当時は、物が不足していたため、どんな物を作っても、この考え方が通用しました。

しかし、それから数十年たった現在はいかがでしょうか? 物があふれかえり、不用品処分場には次から次へ大量に運ばれてきます。不用品を発展途上国へ送り、リユース品として外国で販売している会社もあるくらいです。時代の流れ、所得の向上は、決して「物」だけが変化しているわけではありません。様々な「環境」も変化しています。

例えば、労働環境に目を向けてみましょう。2020年現在、AI(人工知能)によって、様々な分野が自動化され、24時間フル稼働の生産をするのが普通です。工場自体の生産が変化しているため、そこで働く労働者の生活もガラリと変わっています。このように時代は、常に流れており、そこに暮らす人々の価値観や考え方も常に変化しています。つまり、輸入ビジネスは、ここに大きなヒントがあります。

  • 消費者のニーズが多様化している。
  • 画一的な物には魅力を感じなくなっている。
  • 大企業が行う大規模輸入ビジネスが不利になってきている。

市場のニーズが細分化している!

一般的に中小零細企業や個人事業主は、資金力、人材面などが、大手企業と比べると弱いです。しかし、この小さい会社だからこそ、勝負できる世界があります。それが「輸入ビジネスのスモールビジネス」です。先ほど、世の中は、物があふれている、働き方の違い、ライフスタイルの変化によって、価値感が多様化していると申し上げました。

では、価値観の多様化しているとは、どのようなことなのでしょうか? 下の図をご覧ください。例えば、輸入バナナであれば、次のようなニーズを想像できます。もちろん、これは単なる一例ですが、世の中にあるすべての商品が、これと同じように細かい価値観が隠れています。あなたは、これら価値観の違いが、一つ一つの市場であると、考えることはできませんか?

バナナの需要.HUNADE

  1. バナナ→熟れているものが欲しい→ケーキ作りに利用したい。→輸入し後、わざと極限まで熟れさせたらどうなるのか?
  2. 無農薬のバナナが欲しい→外国産のバナナには大量の農薬がかけられている→この不安を取り除く商品は作れないのか?

これらの価値観の違いが一つ一つの市場であり、これが輸入ビジネスのターゲットです。もちろん、このようなことは、大企業であっても周知の事実です。有名大学を卒業したエリートが市場分析をし「うま味があれば参入する」でしょう。もう一度、お伝えします。うま味があれば…のお話です。

では、ここで質問です。もし、あなたが大企業を経営しており、何らかの商品を輸入するビジネスを考えた場合、どのようなことを考えますか? もちろん、しっかりとしたニーズがある市場に参入することはもちろんでしょう。しかし、大企業の場合は、それに加えて「ある程度の規模感」が必要なのです。

大手企業が市場に参入するときは、時間と労力がいります。逆にいうと、それらの投資をペイできないほどの小さな市場には、最初から参入する気はないのです。つまり、あえて、大手企業が狙わない市場(規模的に狙えない)に参入すれば、これは中小企業や個人事業主の活躍できる可能性がぐっと高まることを意味します。

ニーズがある市場×規模感がある市場=大企業にとってのうま味がある輸入

小さな市場は、個人事業・中小企業の方が得意。

個人事業者や中小企業の方で、輸入ビジネスをする場合は、必ず小さな市場に参入します。これにより、成功確率をぐっと高めます。既述の通り、現代の社会は、非常に複雑な環境が広がっているため、様々なニーズがあります。大手企業には、このような小さなニーズを拾う市場には参入できません。やはり「一定の規模感」がいるからです。

例えば、男性用の靴があるとします。現状、発売されている靴のサイズが25センチ~28センチまでだとします。しかし、足の人は、28センチ以上の靴が欲しい人がいるかもしれませんね。大手企業は、28センチまでの靴市場をターゲットにし、それよりも大きいサイズは、相手にしていません。つまり、中小企業は、大企業が捨てている、28センチ上の市場に進出をするのです。

このように既存の商品の「サイズの隙間」をねらうこともで来ますし、まだ商品化されていない小さなニーズを満たすための商品も提供できます。これが輸入ビジネスの最大のメリットです。

輸入ビジネスで差別化できる4つのポイント

しかし、魅力がある一方、メリットやデメリットリスクなどもあります。一般の取引では馴染みがない関税などの支払い義務があります。また、知識不足により、それがそのまま損失につながるリスクがあることにも注意が必要です。

関連記事:個人目的と商売目的の違い

輸入ビジネスの現状

検索サイトなどで輸入ビジネスのことを調べると「アマゾンで月収100万円達成。その方法を知りたい方は、無料メルマガ登録」などの文章を見ることが多いです。これを見て「どこか胡散臭い」と感じるのは私だけでしょうか。いわゆる資格ビジネスやセミナービジネスへの勧誘です。無料のメルマガを登録させた後、30万円~100万円のコンサル契約を結ぶのが目的です。輸入ビジネスは、このような胡散臭い勧誘があふれかえっていることも事実です。

では、セミナーやコンサルの件は、どのように考えたらいいのでしょうか? 当サイトの個人的な考え方として一例を述べさせていただきます。この考え方の前提にあるのが次の一言です。

→本当に儲かっている人は、コンサルなどをしない。

輸入ビジネスセミナーは必要?不要?

輸入ビジネスセミナーは、フロント販売であり、次のいずれかの目的があります。

・月会費制の輸入ビジネスチームなどに加入させる。
・高額なコンサル契約を結ばせる

個人的には、セミナーは不要だと考えます。もし、参加するとしても、公的機関が主催する輸入ビジネスセミナーで十分です。輸入ビジネスは「ミプロ」、輸出ビジネスは「ジェトロ」です。これらの機関は、各種セミナーの開催や相談サービスなどを提供しています。その他の輸入相談機関も参考にできます。

輸入コンサルの必要性とは?

輸入コンサルは、ある意味で必要。ある意味で不要です。

要は、輸入コンサルの必要性は….

  • どのようなコンサルを受けられるのか?
  • 先生がどこまでのスキルや経験を持ち合わせているのか?

によって変わってきます。ネット上のツールを使い、単なる「転売の経験」しかない先生であれば、不要です。あなたがコンサルを希望する先生は、どのような経験を持ち合わせていますか?

例えば、本格的な輸入ビジネスをする場合は、次の経験が必要です。

本物の輸入ビジネスで必要になる知識例:
  1. 関税知識
  2. 国内法規制(他法令
  3. 輸入貿易管理令
  4. 輸入書類の把握
  5. 船のブッキング
  6. インコタームズ
  7. 為替リスクの管理
  8. EPA(FTA)戦略
  9. FCLとLCLの使い分け
  10. 販売ルートの構築方法
  11. 契約書の作成
  12. 多様な決済手段
  13. 国際物流戦略
  14. 保険戦略

などがあります。もし、あなたの先生がこれらの分野に知識をお持ちであるなら、コンサル契約をするべきです。アマゾンやメルカリなどの単純な転売の経験しかない先生であれば、不要です。

輸入ビジネスを始めようとするときの「先生」に気を付ける。先生に習うなら、先生の「力量」を把握するべき。基本的には、輸入セミナー、コンサル等は不要です。

輸入における3つの壁を壊そう!

壁

新しく輸入ビジネスに取り組む場合、以下、3つの壁にぶち当たる可能性が高いです。最初に「どのような壁があるのか?」を理解して、少しでもスムーズにビジネスを組み立てられるようにします。

  1. 言葉の壁
  2. 資金の壁
  3. 販売の壁
1.言葉の壁

輸入ビジネスでは、英語のやり取りが基本です。ただし、小難しい英語は不要です。「これいくら?」「○○個買ったらいくらにしてくれる?」など、決まった英語の中で会話ができます。もし、英語が苦手な場合は、グーグル翻訳を使ったり、外注先に依頼する方法もあります。

以下、比較的、割安な翻訳サービスを2つほどご紹介しておきます。

Conyac
VERBALLY

2.資金の壁

輸入ビジネスは、最初から大きな資金を投入する必要はありません。売り方や扱う分野によっては、数万円から始めることも可能です。ただし、平均利益率が30%だと仮定をした場合、毎月10万円の利益を得るには、少なくても30万円の資金が必要です。この意味では、やはり資金的な壁があることは確かです。

まずは、お金をためてください。例えば、現在、サラリーマン、フリーター、主婦など、どのような立場であっても、必ず収入を得ているはずです。その収入の1割、2割ほどを輸入ビジネスの資金に充てていきます。もし、ブラック企業に悩んでいるなら、さっさと会社をやめます。そんな●ソ企業とは、さっさとオサラバしたほうが身のためです。
ただし、少額の輸入ビジネスに限って言えば、クレジットカード等を活用することにより、自分の手元にある資金以上の取引はできます。その他、経済産業省等が実施する補助金の活用、クラウドファンディングによる資金調達、日本政策金融公庫からの借り入れなどの方法があります。
3.販売の壁

「仕入れた物の販売方法を構築するには?」

輸入品の販売は、最初にネットで初めて顧客を開拓。その後、規模を増すために、企業との取引を始める。これが王道だと思います。最近は、アマゾン、メルカリ、BASE等のECサイトで販売ができるため、比較的、販売の壁は低くなっています。

上記3つの壁があることを覚悟します。ただし、乗り越えられない壁はないので、最初からあまり意識しすぎる必要はないです。

輸入ビジネスを安定させる5つのポイント

「輸入ビジネスは儲からないのか?」又は「ライバルとの対決が大変ですか?」どんな商売でもライバルがいます。特に、昨今は、販売サイトと仕入れサイトの発達などにより、一昔前より、輸入ビジネスの競争は激化しています。ただし、この「激化」は、単純な転売行為のみに当てはまることです。

以下5つのポイントを意識するだけで、あなたのライバルをぐっと減らせます。

  1. 源流を抑えること。
  2. 輸入制度上、難しい物(要:他法令物)を扱うこと
  3. キャッシュポイントを工夫するべし
  4. 自由貿易と関税に関する知識をつけること
  5. 最適な輸送パートナーを見つけること

1.源流を抑えること。

あなたがイメージする輸入ビジネスは、ebayや海外アマゾン、中国輸入サイトなどから仕入れて、国内へ転売することだと思います。しかし、これらの輸入は、誰でも気軽に始められるため、参入障壁は極めて低いです。そこで重要になるのが「源流」です。

一般的な商売は、次の流れをたどり一般消費者へと届きます。

  1. メーカー
  2. 仲卸
  3. 小売店
  4. 一般消費者

メーカーから一般消費者の間には、様々な「中間業者」がおり、それら業者を経由するたびに「マージン」が積み重なります。製造メーカーの所では、一つ50円の物が一般消費者に届くころには、一つ1000円や1500円になっていることも普通です。

では、輸入ビジネスをする場合は、どのように取り組めばいいのでしょうか? 結論を申し上げると源流である製造メーカーから仕入れることです。製造メーカーから先の中間業者は、できる限り排除することが重要です。

仕入れ先は「源流に近い所=できるだけメーカー」が鉄則

2.輸入制度上、難しい物(要:他法令物)を扱う。

特定の品目の輸入は「他法令」により規制されている物があります。食べ物、薬品、植物、電化製品など。海外の美容系(シャンプー、ボディーソープ、石鹸、美容機器)などが当てはまります。

例えば、外国産のお皿を輸入するときは「食品衛生法」をクリアします。具体的には、税関への申告のときに、食品検疫所への申請を行い、両方から「輸入しても良いですよ~」という確認を受けます。他の貨物を輸入するときよりも面倒な作業が必要です。

面倒な作業=参入が減る

上記のことを考えて、あえて他法令の確認が必要な貨物を輸入することも一つの戦略です。

参入障壁例
  • 業界が古い所に需要がある商品を取り扱う
  • 一般大衆向けの商品ではないこと(価格を比較しにくい)
  • あえて輸入が難しい商品を扱う
  • 他の商品を生産するときの資材として活用する
  • 他の商品を生産するときの機械として活用する
  • 価格が一定でないものを扱う
  • 他のサービスと合わせて提供する
  • 海外サイトへのネット注文だけでは手に入らない物を扱うこと
  • 輸入制度上、難しい物(要:他法令物)を扱うこと
  • 自由貿易と関税に関する知識をつけること
  • 海上輸送料金の削減に努力すること

3.キャッシュポイントを工夫するべし!

「どこで現金を回収するのか?」いわゆるキャッシュポイントにも工夫の余地があります。

例えば、安く商品を仕入れる。その商品を仕入れ価格よりも高く売る。

この一連の行為は「商品自体」の売却で利益を得るモデルです。もちろん、これは物販をする上での基本的な原則ですが、必ずしもそれに従う必要ないないです。実は、商品の販売以外でも利益を出せるポイント(キャッシュポイント)を作ることは可能です。

例えば、カーポートを考えてみましょう!この場合は、輸入後、カーポート自体の販売に注力するのではなく、設置までを一貫して提供します。これにより、カーポート自体で利益が少なくても、取り付け工事の部分でガッチリと利益がでます。

カーポート

物自体の販売にこだわらない。何かと合わせると利益幅はぐっと大きくなる。

4.自由貿易と関税知識をつける

自由貿易協定とは、特定の国との間で関税を撤廃する仕組みのことです。2020年現在、日本は、この自由貿易を17の国と地域との間で、自由貿易を結んでいます。自由貿易の特徴は、原則、関税を撤廃することにあります。

例えば、通常であれば、10%の関税がかかる商品があるとします。A国は、日本と自由貿易を結んでいない。一方、B国とは自由貿易を結んでいるとします。この場合、輸入する商品が完全に同じでも、支払う関税額が大きく変わります。そのため、この制度をうまく利用することで、ライバルとの価格競争を有利に進められます。

関税の負担は意外に大きいです。この部分をおろそかにすると、利益部分を大きく減らすことになるため注意が必要です。

5.輸送パートナーとの関係を構築する。

物を購入し、検品、販売をするときに意識するのが「物流」です。これは、川の上流から下流にうまく物が流れるようにすることです。輸入ビジネスは、この物流を最適な物にするため、輸送パートナーとの関係を強固な物にする必要があります。ここでいう輸送パートナーとは、フォワーダーです。

フォワーダーは、任意の地点間の輸送が安全にかつ正確にできるように輸送ルートをコーディネートする会社です。こんなことを言うと「え!船会社や航空会社に依頼するのではないの!!?」と感じるかもしれませんが、超巨大な企業以外、輸送パートナーはフォワーダーになると考えればいいです。

そして、このフォワーダーは、次のような客を嫌う傾向があり、長期的に良好な関係を築くのが難しくなるため注意しましょう。

  • スーパーの感覚で価格だけを基準にして選ぶ。
  • いつも単発の依頼に終始する。
  • 長期的な取引でプラスマイナスを合わせる感覚を持たない。

上記のことを意識しないと「煙たい客」として扱われるため注意しましょう。

関連記事:【カイコン】海上輸送の始め方 / 利益を残す国際物流戦略

輸入ビジネスに必要な知識やスキル

輸入ビジネスには、許可や資格が必要でしょうか? よく通関士や貿易実務検定の言葉を聞きます。しかし、ご安心下さい。結論を申し上げると、一部の取り扱い品目を除き、輸入ビジネスをする上での許可や資格は不要です。税務署で個人事業主の届出をするだけです。税関に「税関発給コード」の申請をすれば完ぺきです。(法人は不要)

輸入ビジネス関連の本」で身に着けられます。もし、書籍の購入が難しい場合は、アマゾン/キンドルの読み放題サービスも検討してみましょう!

輸入ビジネスは、非常に広い知識が必要なため、すべての知識やスキルなどを一覧にするのは難しいです。一例を申し上げると、最終的には次の知識があるといいと思います。

  • 需要がある「物」を見つけられること
  • 需要と供給の正しい理解
  • 人の心理を理解すること
  • グロービッシュで正々堂々交渉できる人
  • 貿易に関する基本的な知識をつけること
  • 船の仕組み、輸入書類の流れ、物の流れ、決済の流れ
  • 関税と国内法規制の知識があること
  • 関税を安くする知識、禁制品、他法令関連品
  • 仕入れ先から販売先までを確保できること
  • 公的機関をフル活用できること
  • 輸入ビジネスを小さく理解しないこと
  • 大きな顔をした「輸入大先生」に騙されないこと

上記の中でも特に次の3つのポイントが大切です。ここでは、商品のリサーチと選定のポイントを説明します。

  1. 商品のリサーチと選定のポイント
  2. 販売戦略
  3. 継続購入の仕掛け

1.商品のリサーチと選定のポイント

商品のリサーチとは、どのような商品が売れているかを調べることです。ただし、このときのリサーチとは、単なる価格調査ではありません。

「なぜ、その商品に需要があるのか?」

この部分に注目します。別の言い方をすると「あなたの商品を買うべき理由」です。また、合わせて下記に示す「輸入ビジネスで扱うべき品目の条件」をクリアしている方が成功率が高まります。

輸入で扱うべき品目の条件

輸入ビジネス ジャンル hunade

  1. 無くては困るもの
  2. 価格の比較がし難い物
  3. 古い業界が使用している○○
  4. 他法令が関係する物
  5. 継続性がある物
1.なくては困るもの

「なぜ、食べ物を食べるのですか?」

あなたは、この質問をされた場合、どのようにお答えになりますか? もちろん「必要だから」と答えるでしょう。それ以上、それ以下でもないです。あまりにも当たり前すぎるため、答えに困る方も多いはずです。実は、ここに大きなヒントがあります。

どのような商品を扱うかを考えるポイントは「人が必要としている物」。もう少し具体的に言えば、生活をする上で「なくてはならない物」です。必ずこれか、又はこれに近い品目を扱うべきです。

例えば、高級ブランドバッグと、コメ。 この2つを比べたときに、どちらが本当に必要な物なのでしょうか? 水と自転車では? どちらですか? 世のなかには、必死になって売り込みをするセールスマンが多いですが、この本質的な部分を理解していない人が多いです。

物が売れるのか? 売れないのか?

これは、単純に必要とされているのか? いないのか?のお話です。ここには、小難しいマーケティング理論など不要です。不要だから買わないのです。不要な物を売り込む理由はどこにもありません。この部分をしっかりと理解し、商品の選定をしましょう。

人が生きていく上、生活していく上で必要不可欠であればあるほど、売れやすいです。これが扱うべき商品の原則です。必要不可欠から遠いほど、売れにくいです。どんなに不況になっても、購買意欲が低下しても、生きていく上で必要な物。購入理由を考えても「それすらわからない」ほど、当たり前の物です。

2.価格の比較がし難い物

インターネットの発達によって、どのような商品でも、簡単に値段の比較ができます。まずはこの現実を素直に受け入れます。では、逆に、どのような物であれば、価格の比較ができないのでしょうか? 先ほどから何度も登場している「カーポートの輸入ビジネス」がそれにあたります。

ここで考えてみましょう!あなたの庭にカーポートを設置するために必要な費用を簡単に比較できるでしょうか? 現在は、比較系サイトがあるため、一昔前よりかは、比較がしやすくなったとは言えます。ただし、一般的な商品のように簡単には、比較できないですね!ここがポイントです。

カーポートを「カーポートの転売」として利益を得る場合は、価格競争に巻き込まれやすいです。他方、カーポート+施工までの一貫して受注することで、利益ポイントをずらすことができます。この考え方を応用すれば、実は様々な物で利幅が高い輸入ビジネスを構築できます。

米アマゾンと日本のアマゾンを比較して利益が取れそうなものを輸入するなど、単純な転売プレイヤーは、不毛な価格競争に陥りやすいです。価格がわかりずらい物、比較をし難い物に活路があります。

3.古い業界が使用している○○。

日本には、様々な業界があります。これらの業界が使う特有の商品も狙い目です。

業界が古い、慣習や縛りが強い業界向け商品

例えば、ワカメやこんぶの養殖をするときに使う物があります。それは、ある国から輸入されており、使われる量も膨大です。業界に属している人であれば「この商品ね~」とすぐに理解できる物でも、業界外の人には「馴染みが少ない商品」は意外に多いです。土木や建築業界などもねらい目です。これらの業界で使われている資材などに注目してみましょう。

「誰にも注目されずらい」でも「需要はたくさんある」

実は、輸入ビジネスでは、このような商品の方が大きなチャンスがあります。インターネット調査だけでは調べることが難しく、ライバルによる進出を防げるからです。ひっそりと、地味に、大きく稼げる商品を狙います。マイナーな商品であるほど、安定的なビジネスを展開できます。

注目されやすい商品は、ライバルが多い。注目されにく商品を選ぶことで、ライバルをぐっと減らせます。
4.他法令が関係する物

輸入ビジネスの本を読むと、「簡単 安く 軽い物」を輸入することをススメている所が多いです。もちろん、初心者でも扱える手軽さや、送料もかからない点については同じ意見です。しかし、ある程度、輸入ビジネスの経験がある人が「簡単 安い 軽い物」ばかりを扱うのは、安定的なビジネスをする上では問題です。そこで、次のレベルとして「他法令」に関連する物を選びます。

例えば、植物を輸入するときは、植物防疫法。ワインを輸入するなら食品衛生法と酒税免許が必要です。このように輸入するために他の法令が関係する物を選べば、単純な物を扱うよりも参入障壁が高くなり安定的なビジネスにつながります。

誰でも輸入できない商品=ライバルの進出を防げます。そのため、あえてハードルが高い商品を扱うこともポイントです。

品目別・他法令対象貨物の例示
輸入できないときのリスクを考えていますか?積戻しと滅却処分

5.継続性がある物

輸入ビジネスの利益を積み上げていくためには、新規のお客さんだけではなく、既存のお客さんにリピートしてもらうことが大切です。どんな業界であっても新しい顧客獲得のときが最も大きな費用や労力を使うからです。いかにリピート購入をしてもらうのかです。

では、このリピート購入をしてもらうには、どのようなことがポイントになるのでしょうか? もちろん、サービス内容をよくする。接客態度をよくする。定期的に顔をのぞかせるなどが考えられます。しかし、もう少し根本的なお話をすると「リピートせざる終えない状況にする」つまり、リピートを前提としている商品を取り扱うことです。

例えば、車を考えてみましょう。自動車を動かすには、必ずガソリンがいります。これを買わずにいられるでしょうか? もちろん、買わずにはいられませんね。そもそも燃料がなければ車を動かすことができないからです。とても極端な例で説明するにはぴったりです。

この他、プリンターのインク、日用品で使う様々な品などもすべて「継続購入」が見込めます。特に「企業が使う前提の商品」は、お勧めです。基本的に企業は、儲けを求める営利活動をしています。営利活動の向上に結びつくものであれば、いくらでも資金を出します。仮に500万円の資金がかかったとしても、それが1000万、2000万の商売につながるのであれば、喜んでお金を出します。

一方、一般家庭ではそのようなことにはなりません。営利活動を行っているのではなく、自分の生活をより快適さや楽しさを求めているだけだからです。このようなことを考えると、継続性がある商品に加えて、企業が使う商品であること理想だといえます。

必然的に参入障壁が高くなる商材を扱うのも一つの戦略

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6.「ライバル激減」輸入ビジネスで狙うべき商品分野
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ゼロから輸入ビジネスを立ち上げるための全手順

それでは、これまでの基礎的な知識を踏まえて、より具体的に輸入ビジネスを立ち上げるための流れを確認していきましょう! 日本側の通関は「ゼロからできる輸入業務の流れ」をご覧ください。

  1. 需要を探す(何が求めれているのか?)
  2. 需要を満たす商品を探したり、製造を検討したりする。
  3. 輸入コスト、関税、輸入規制を確認。
  4. 少量購入又は製造開始
  5. テスト販売と改善点の検証
  6. 本格輸入販売

1.需要を探す。

輸入 問題

輸入ビジネスで売れる商品は「世の中で求められている物」の一言に尽きます。喉が渇いている人に、水ではなく甘いお菓子をあげるのは不適切であるように、不要な人に、商品を売ろうとするほど難しいことはありません。では、商品は、どのように探せばいいのでしょうか。その一部として「本屋」と「アマゾンや楽天のランキング」、他各種ネットツールがあります。

皆さんの近所にもある書店は、世の中で求められている商品を探すのに適しています。なぜなら、本屋は「需要がある物には、売り場面積を増やし、いつまで陳列する。逆に需要がなければ、すぐに隅に追いやる」からです。つまり、書店にある売り場の面積の広さをみるだけで、世の中で求められている方向性などを知ることができます。それだけではありません。

売り場の広い面積の所で売られている本の中身もチェックします。本(雑誌)の中で何かと目につくキーワードなどは、世の中で求められている可能性が大きいです。また、楽天やアマゾンのランキングも重要です。これら2つのサイトには、月間で7億ものアクセス数が集まります。そのため、ランキング商品=世の中で求められている物と判断ができます。この他、海外アマゾンランキングなども便利です。

 

グーグルキーワードプランナー、ヤフー知恵袋、アマゾンの口コミ、ジェトロ、雑誌、アマゾンランキングなどから調査をしましょう!

1.グーグルキーワードによる調査。

グーグルで検索されている言葉を調べらる「キーワードツール」を使えば、月間の検索件数がわかります。平均的なには、月間で1000を超えれば、何らかのニーズがあります。

例えば、サンバイザーについて調べてみると、次の結果がでてきます。

輸入の需要調査

各キーワードから需要を考えると、次の通りです。

検索キーワード考えれる需要
サンバイザー UVカット「UVカットができるサンバイザーが欲しい」
サンバイザー おばさん「おばさんでも似合うサンバイザー(おばさんにみられない)が欲しい」
サンバイザー かつら「かつらをつけてもフィットするサンバイザーが欲しい」

2.ヤフー知恵袋による調査例

ヤフー知恵袋は質問部分に注目します。以下の例でいうと「サンバイザーを付けているとおばさんに見られるのか?」の外見を気にしています。よって、サンバイザーを付けていても「おばさんっぽくない物」が求められているかも?と予想できます。

ヤフー知恵袋による輸入調査

3.アマゾンの口コミ

アマゾンの批判からも商品の改善点がわかります。

アマゾン 批判レビュー

4.モノタロウ、ジェトロの引き合いデータベースからも需要がわかる。

上記の他、B TO Bの輸入ビジネスをしたければ「モノタロウ」やジェトロの「引き合いデータベース」などを使っても需要を見つけられます。

ト中国の仕入れサイトの代表は、次の5つです。アリババ、タオバオ、TMALL、アリエクスプレス

2.需要を満たす商品を探したり、製造を検討したりする。

「何を求めているのか?」を理解したら、そのニーズを満たす商品を探します。この場合、次の2つがあります。

  1. 既存の商品を探す。
  2. 自分で商品を開発する。

1.既存の商品を探す方法

既存の商品を探す方法は、次の方法があります。

  1. 海外販売サイトから見つける
  2. ミプロのデータベースから探す。
  3. 展示会から探す。
  4. 日本にある各国大使館の商務部から探す。

仕入れサイトの見つけ方でもご紹介する通り、最も簡単で手軽な方法は、1番の海外サイトです。海外サイトといえば、アリババアリエクスプレス、グーグルショッピング、その他、海外ECサイト海外EC2アメリカで有名なECサイトまとめなどがあります。この中で商売目的の商品を探すときは、アリババやEC21などのB TO Bを前提とする海外サイトを使います。もし、言葉の問題などがあれば、輸入代行も検討します。

2.自分で商品を開発する。

商品の開発と聞くと非常に大げさに聞こえます。しかし、実は意外に簡単にできます。既述の「アリババ」などを使い工場を開拓します。開拓した工場に「○○のような商品を開発したい」と伝えるだけで、MOQ(最長注文数量)と価格を提示してくれます。最小発注単位は1000個くらいが多いため、1番の既存商品の販売がある程度、軌道にのったら検討すると良いです。なお、海外のサンプル品は有料です。本契約への移行時にサンプル代金を差し引いてくれる所が多いです。

仕入れ先(工場)と交渉する内容10項目

日本側でのテスト販売も好調。商品自体の改善点もなくなったら本格的な交渉をしていきます。交渉は、少なくても次の点をつめます。無事に交渉が終わったら、仕入れ先の取り決め通りに実行していきます。ちなみに、中国で商品を製造する場合は、別に第三のインスペクターを雇い、品質レベルを保持する方法もあります。例:住商グローバルロジスティクスなど

  1. 商品の価格
  2. 商品の品質レベル
  3. 最小注文数量
  4. インコタームズ(FOBやCIF)
  5. 決済条件(T/TやL/Cなど)
  6. 輸入形態(コンテナやコンテナ未満)また航空機など
  7. 海上保険
  8. 原産地証明書(特定原産地証明書含む)の発行
  9. 船荷証券(B/L)はどうするのか
  10. 食品分析書の取得に関すること
1.商品の価格

その商品をいくらで販売してくれるのかを確認します。もし、インターネット上で、仕入れ先が表示している価格を確認できれば、それを一つの基準として考えます。このとき、こちらとしても「どれくらいの数量を仕入れるのか」をしっかりと伝えます。

2.商品の品質レベル

商品の品質レベルをどこまで保つのかを確認しておきます。また、あわせてレベルを下回っていたときの対応を確認します。

例えば、ある洋服を輸入するとします。本来、ボタンが三つあるにも関わらず、2つしかついていない場合、これを「商品の品質レベルが下回っていると判断するのか」ということです。もちろん、普通に考えれば、下回っていると判断するのは当然です。しかし、これを「相手も同じように判断するのか」というと、必ずしもそうではありません。

人によって品質レベルの基準が異なるため、輸入者が問題ありだと考えても、輸出者としては「問題ないレベル」だと判断するかもしれません。当然、これは水掛け論になりやすく、大きくもめることになります。そこで重要になるのが「商品の品質レベルを書面上に残すこと」です。どのような基準を下回っている場合に「不良品とみなすのか」を書面で確認しておきます。

3.最小注文数量の確認

一回の注文で最低、どれだけの数量を注文すればいいのかを確認します。(MOQ)基本的に、輸入ビジネスにおいては「数量」をロット単位で取引します。ある一定の量を購入する見返りとして、「一本当たりの単価」を低くしてくれます。ビジネスとして取引する場合は、この最低発注数量をしっかりと確認しておきましょう。

4.インコタームズ(FOBやCIF)

インコタームズとは、貿易条件の「型」のことです。輸出者と輸入者が、貿易取引のどの時点で、どのような責任を負うのかをルール付けしているものです。

例えば、インコタームズの一つとして「CIF」があります。これは、輸出者が日本の港までの運賃を負担する貿易条件です。インコタームズは、貿易条件の型を意味しています。輸出者と輸入者は「どの貿易条件の型」を使って取引するのかを決めます。

5.決済方法(T/TやL/Cなど)

いつ、どのような方法でお金を支払うのか決めます。貿易上、決済方法には「T/T(振り込み)」や「L/C(銀行を間に挟む決済)」などがあります。

T/T決済とは、いわゆる銀行振り込みのことです。振り込みから数時間、数日以内に即時反映されるため、一般的な輸入で多く用いられています。一方、L/C決済は、輸出者と輸入者の間に「銀行」を入れて、決済する方法です。間に銀行が入るため、決済上のリスクが小さくなるため、高額な商品を取引する場合に用いられます。

決済方法を確認したら、次に「どのタイミング」で支払うのかを確認します。これは、T/T決済を行う場合に決めなければならないことです。

T/T決済を行う一つのタイミングとして、契約時に半額を支払い、残額は「船積み」が完了したときに支払う方法があります。もちろん、このタイミングについては、輸出者と輸入者の双方が話し合いで決めればよく、特に決まりはありません。リスクとの兼ね合いから、双方に都合が良い条件を考えます。

6.輸入形態(コンテナやコンテナ未満)また航空機など

飛行機で運ぶのか、それともコンテナで運ぶのかを決めます。

高額商品(ICチップなど)や生鮮食品の内、すぐに劣化する物(チェリーなど)などは飛行機で輸送するのが一般的です。それ以外の貨物については、機械類、食品を含めてコンテナ船による輸送が一般的です。

コンテナ単位で運ぶとは、コンテナ一本をレンタルして、自社に関係する商品だけを輸送する方法です。これを「CY」と言います。一方、コンテナ未満で運ぶとは、一本のコンテナの中に「複数の会社の商品を合積み」して輸送する方法です。輸送する量が少ないときには、こちらの方法を利用します。これを「CFS」と言います。

7.海上保険

海上保険をどちらがかけるのかを決めます。貿易のリスクを小さくするためには、海上保険に加入することが重要です。これは、コンテナ船で輸送している途中で、貨物に何かしらのダメージが発生したときに、これを保険会社が補償する物です。

8.原産地証明書(特定原産地証明書含む)の発行

原産地証明書を日本の税関へ提出すると、本来の関税よりも低くできる「特恵関税制度(とっけいかんぜいせいど)」を利用できます。また、低くではなく「ゼロ」にもできる「経済連携協定」などもあります。いずれの場合も輸出国側で発行された原産地証明書が輸入通関時に必要になるため、これを輸出者が対応してくれるのかが重要になります。

9.船荷証券(B/L)はどうするのか?

船荷証券を「元地回収」にするのかを確認します。船荷証券(B/L)は、貨物を船に載せたときに発行される書類です。これは、三枚の原本があり、輸入国において貨物の引換証の役割を持ちます。b/lの元地回収によって、輸入者は、コンテナ船が届き、必要な費用の支払いと、税関の許可が下り次第、貨物を引き取れます。

10.食品分析書の取得に関すること

食品分析書に関する協力をしてくれるのか確認します。日本へ食品を輸入する場合は、輸出国側で発行した「食品分析書」と合わせて、輸入食品届けを厚生省に提出する必要があります。したがって、食品を輸入する場合は、輸出者の協力がどうしても必要です。このあたりの協力をしてくれるのかを確認しましょう。関連記事:初回取引!サンプル品からテスト輸入までの流れ

3.輸入コスト、関税、輸入規制を確認

次に対象の商品を輸入した場合「商売が成り立つのか?」を検討します。具体的には、輸入規制や関税率を調べた上で、輸入コストを計算します。

  1. 輸入規制
  2. 関税率の特定
  3. 輸入原価の算出

1.輸入規制

日本には輸入できない品目があります。これを輸入禁制品と言います。武器関連、商標権を侵害する物など、日本国内での所持や使用が禁止されている物が対象です。その他、ワシントン条約に該当する産品、食品植物、食肉など「他法令の確認」が必要な物があります。また、輸入自体の数量枠が規制されている「輸入貿易管理令」などもあります。そのため、まずは、あなたの商品が日本側の輸入規制をクリアできるのかを確認します。

輸入予定の商品が規制対象かは「実行関税率表」や税関に教示を求める「事前教示制度」で調べます。なお、事前教示制度は「関税率の調査」をするときにも利用する仕組みです。

輸入規制にひっかかると?

仮に他法令の確認の準備をしないまま日本へ貨物が到着した場合は、本貨物を日本の港で留め置いた状態で食品分析を行います。この場合、非常に大きな負担です。

例えば、食品の場合であれば、通常、二週間~三週間かかります。その間、港に貨物が保管されているため「デマレッジ」が発生します。もちろん、これらの費用は、輸入者が支払います。輸入商品の規制を確実に調べることが重要です。

2.関税率の特定・関税が原価を上げない?

次に日本に輸入するときに発生する「関税」を計算します。関税は、輸入する貨物、原産国などで細かく決められており、輸入価格の総額が20万円を超える場合は「一般税率」、超えない場合は「簡易税率」が適用されます。また、支払うべき関税”額”は、次の計算式で求めます。

支払うべき関税額=課税価格×関税率

課税価格とは、商品代金に送料など「加算するべき費用」を加えた価格です。(CIF価格)この課税価格に対して、一般税率又は簡易税率(簡易税率と一般税率の違いとは?)に定められている税率をかけることで、あなたが納めるべき関税額がわかります。また、輸入時は、この関税額の他、消費税、品目によっては、酒税やたばこ税などを支払います。

3.輸入原価の算出

輸入する商品の代金+送料+関税+消費税+その他の輸入費用の合計が「輸入原価」です。これが日本港到着時の商品代金です。この商品代金の内、最も大きいのが国際輸送費です。いわゆるコンテナ船や航空輸送をした場合にかかる費用です。輸入ビジネスでは、この物流部分にかかる費用をうまくコントロールすることが利益を残す上で重要です。

国際物流で活躍するのが「フォワーダー」です。フォワーダーは、船会社や航空機会社との間に入り、輸送スペースをまた貸ししています。また、中には、DHLやフェデックスのように自社機を所有し、一貫して輸送サービスを提供する「インテグレーター」もいます。どのような立場の会社にも、最初に見積もりを取り、二、三社の中から最適な会社を選ぶことをお勧めします。

国際輸送の見積は「フレイタス」などのサイトを使えば簡易的な診断ができます。輸送日数等もわかるため便利です。ちなみに、HUNADEも国際輸送の見積りができます。お見積り依頼をご希望の場合は、仕入れ先との「インコタームズ」、物の大きさ、物量、行先などをお伝えください。詳しくは「国際輸送の見積を取るときに必要なポイント」をご確認さい。

確認リスト
    1. 輸入が禁止されている商品ではない?
    2. 輸入が規制されている商品でではない?
    3. 輸入をするときに「他法令の確認」を必要とする商品ではない?
    4. 関税率などを含めても、輸入ビジネスが成り立つ商品?

4.少量購入又は製造開始

様々な調査により輸入&販売できる見込みが立ったら、いよいよテスト輸入をします。テスト販売は、日本での売れ行き、改善点などを検証する目的で、必要最低限にします。ゼロから商品の製造をするときは、テスト輸入の結果を踏まえて、本契約のための改善点を検証します。なお、日本に輸入するときは、輸入価格が5万円以下は、手続き等もなく、荷物が届きます。

他方、20万円を超えるときは、日本側で輸入申告と配送手配が必要です。要するに一般的な貿易は、港又は空港までの配送までの場合が多く、それ以降の手続きは、すべて輸入者が手配することが多いです。(この点を勘違いする方が非常に多いです。自宅まで配送してくれるわけではないです。)この手配には、次の作業があります。

  1. 税関への輸入申告
  2. 税関検査への立ち合い(必要な時)
  3. D/Oの処理
  4. 配送手配

多くの輸入者は、上記の手続きを自らせず「通関業者」に依頼します。通関業者は、輸入者の代理となり、税関への申告と許可の取得、検査の立ち合い、許可後の配送など、一連の作業を代行します。輸入者は、通関業者に各種輸入書類(インボイスパッキングリストB/Lアライバルノーティス特定原産地証明書)を提出するだけで、後の手続きはすべて完了します。

もし、商品の輸入後に保管場所に困ったときは、各港近くで営業している「混載事業者」又は、アマゾンの倉庫を使える「マルチチャネルサービス」を検討します。また、一つの輸入戦略として保税地域に貨物を留め置いたままの「保税転売」もできます。

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5.テスト販売と改善点の検証

アマゾンやメルカリなどのECサイトの他、実店舗などを使いテスト販売をして改善点を検証します。その結果をフィードバックとして仕入れ先に伝えて改良をする。そして、改良をした物を再輸入しテストする。この繰り返しで、少しずつ商品のクオリティを上げていきます。

ところで、輸入品の販売は、どのような方法があるのでしょうか?輸入品の販売方法には、次の物があります。

  1. ネットによる販売
  2. 飛び込み営業による販売
  3. 口コミによる販売
  4. レンタルボックスでの販売
  5. アフィリエイト(自分が商品を出す)

ネット販売は、アマゾン、メルカリ、ヤフオク、ベイス独自ドメインショップ、ヤフーショッピング、ジェトロの引き合いデータベース、各種B TOB マッチングサイトなどがあります。これらの販売場所で商品のブランディングが成功すると、最初は、一般消費者への販売が会社への販売につながるケースもよくあります。特に、自社ドメインによるネットショップの構築は、誰にも邪魔されない「自分の城」を持つ意味でも重要です。

その他、少しアナログですが、電話による営業やファックスによる販促活動、最近では、これらの営業自体を代行する会社まであります。営業代行サービスは、検索サイトやクラウドワークスなどで「営業代行」と検索すればすぐに見つかります。

輸入ビジネスケーススタディ

具体的な商品の輸入をケーススタディでご紹介しています。

1.コーヒー豆の輸入ビジネス
2.革製品の輸入マニュアル
3.植物の輸入ビジネスマニュアル
4.お酒の輸入ビジネス
5.肉の輸入ビジネス
6.食品輸入ビジネス
7.果物の輸入ビジネスマニュアル
8.子供服の輸入ビジネスマニュアル
9. 家具の輸入方法

当社のサービス一覧

個人輸入向け通関代行サービス

国際輸送の見積もり依頼

EPA相談

お問い合わせ先

以上、ゼロから覚える輸入ビジネスでした。ご覧いただきありがとうございました。最後に、アンケートに答えていただけると嬉しいです。

HUNADE 運営者
Masahiro Ido.

よくある疑問

輸入に関係する民間業者と公的機関は?

輸入するときは、様々な民間企業と公的機関との間で連絡を取り合います。一番多いのが通関業者のやりとりです。代理で申告をしてくれるため、輸入ビジネス上は、一番つながりが多いところです。次に多いのが「ジェトロ」や「ミプロ」です。「日本の輸出入を拡大する」ために作られた「独立行政法人」です。無料で利用できるため、ぜひ活用したいです。

輸入ビジネスで相談ができる公的機関

協会名主な情報
日本海事検定協会
  • 問い合わせ先:03-3552-1241 ウェブ
  • 危険物検査、海事に関する鑑定
  • 食品分析や試験
日本貨物検数協会
  • 問い合わせ先:03-3543-3212 その他
  • 輸出入貨物の検数
  • 外国産農産物検査
  • 木材・穀物・資料などの検量
  • 理化学分析(食品検査)
全日検査
  • 問い合わせ先:03-5765-2113 >>詳細
  • 輸出入貨物の荷捌き
  • 検品と立ち合い
  • 検量
  • コンテナの中身の検査
  • 外国産農産物の検査、検量
  • 食品分析など
関税の計算例を知りたい。

■商品代金が10ドル、送料が5ドル、保険代金が2ドル、関税率が2%の場合の計算例

(10ドル+5ドル+2ドル)×0.02=0.34ドルが関税です。(端数処理省略)なお、通関業者に輸入通関をお願いするときは、これらの税額計算も、すべて通関士がしてくれます。ここでご紹介する関税計算の方法は、あくまで参考程度にご活用ください。

関税を安くするには?

関税には、基本、協定税率(WTO税率)、EPA税率、特恵税率、特別特恵税率などがあります。この他、指定の数量のみ関税率を引き下げて、数量以上は引き上げる「関税割当」などもあります。非常に幅が広く、輸入コストに直結するため、勉強することをお勧めします。なお、HUNADEは「EPAマニュアル」や「輸入税の削減マニュアル」「革製品輸入マニュアル」などを公開しています。

EPA活用・関税ゼロ貿易の活用手順は?

2020年現在、日本は17の国々とお互いの関税をゼロにする自由貿易協定を結んでいます。これによって、輸入ビジネスであれば、本来高額な関税がかかる商品であっても、低率または関税ゼロで輸入ができます。関税ゼロで輸入する場合は、輸出者から特定原産地証明書を取得することが最も大切なポイントです。

1.利用できる国を確認
2.商品のHSコードを確認
3.関税を削減できる「幅」と「手間」
4.原産地基準を確認します。
5.特定原産地証明書を取得
6.関税ゼロで輸入許可!

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事前教示制度とは?

商品の関税率は、支払う関税額=輸入原価につながります。よって、輸入予定の商品の関税率を知ることは重要です。もちろん、ご自身での特定もできますが、ミスがあると大変です。そのため、輸入実務の現場では、通関業者に特定を依頼したり、税関の事前教示制度を使ったりすることが多いです。より正確で法的な効力を求めるのであれば、事前教示制度をお勧めします。

無料関税計算ツールを使いたい

関税計算ツール(20万円以下用)
関税の計算ツール 一般輸入(20万円を超える)
【小口・一般共通】衣類 / 服の関税計算ツール

アマゾン販売の場合のコスト計算を知りたい!

輸入した商品を日本のアマゾンで販売する場合は、一つの目安があります。

「原価を5倍しても販売できるのか?」

アマゾンを使った販売方法は、各種手数料がかかるため、少なく見積もって商品原価を5倍にしても販売できる物でないと厳しいです。

アマゾン販売をする場合の原価の計算例:仕入れ単価、購入代行手数料、梱包・作業手数料、国際送料、関税・消費税、アマゾン販売手数料、アマゾンfba発送手数料

 

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