「国際物流のDX化のお話を聞くことがある。でも、いまいちよくわからないんだよなぁ。何となく、大手だけがやることだよね?~」
と、お考えの方もいらっしゃるでしょう。しかし、国際物流のDX化は、個人事業主様、中小零細企業の方でも必要だと考えます。
そこで、この記事では、国際物流のDX化で起きる変化(いいこと)のビフォーアフターをご紹介していきます。
国際物流のDX化 ビフォーアフター
国際物流のDX化とは?
国際物流のDX(デジタルトランスフォーメーション)化とは、従来のアナログ的な業務をデジタル技術を活用して効率化・自動化することです。これは、特定の業務を表すことではなく、少し概念的な意味に近いです。
例えば、一昔前、通関業者やフォワーダーに対して問い合わせや依頼をする際、電話やメールを使うことが一般的でした。これがDX化されると、物流を管理するプラットフォーム(DIGISHIP CONNECT等)上のチャットで、依頼&問い合わせができます。
DX化のメリットは、国際物流の中に多数、存在します。この記事では、それらメリットを現場担当者目線でご紹介します。
DX化とは人が楽をすること!ダイエットとも似ている。
DX化とは、本質的には「人が楽をすること」です。人でなくてもよい業務をロボットやシステム等の力を活用することで、本来の業務に集中できる環境を実現することです。
例えば、案件の進捗管理です。従来は、貨物の追跡をするための方法は限られていました。貨物を追跡しても範囲は断片的。リアルタイムに反映されない為、進捗状況の確認だけでも大変でした。
また、通関業者等に書類を送る時に、FAXなどを使うことも多かったです。(現在も使っている所あり)FAXの場合は、担当者に届いているかを確認するために、わざわざ電話にてか「FAXで送ったので確認してください」と伝えていた程です。
このように物流の現場では、旧時代的な手段や方法による事務作業が平然と行われています。ここにデジタルの力を取り入れることがDX化です。別の言い方をすると、人がやらなくても良いこと、無駄な部分を可視化し、業務全体のダイエットともいえるでしょう。
国際物流のダイエット 担当者目線のビフォー・アフター
それでは、実際の現場目線で物流のビフォーアフターをご紹介していきます!つまり、DX化前後の変化の一例をご紹介していきます!
- 輸送費の見積を取り寄せるとき
- 輸送状況(進捗状況)を誰かと共有したいとき
- 物流会社と連絡を取り合うとき
- 通関・輸送などを依頼するとき
- 通関&物流書類を送るとき
- 進捗を確認したいとき
- 社内の貿易担当者が休んでいるから何もできないとき
- マルチな仕事を求められるとき
- 過去のデータと比較したいとき
1.輸送費の見積を取り寄せるとき
DX前
電話やメール等でフォワーダー担当者に見積もりを依頼。これに対する回答を得るだけで数日の日数がかかっていた。
DX後
オンラインプラットフォーム「DIGISHIP CONNECT」上で、中国側の引き取り場所、日本側の届け先、貨物の大きさを入力するだけで、すぐに画面上に国際輸送費の全て(国際輸送費+通関+日本側の国内配送費)が表示されるようになった。
2.輸送状況(進捗状況)を誰かと共有したいとき
DX前
納品先に進捗情報等を共有する場合は、電話やメール等で伝えていました。ただ、伝えると言っても手間などもあり、事細かに伝えることは難しかったです。
DX後
オンラインプラットフォームでは、進捗状況を共有するボタンがあります。ボタンをクリック後、生成されるURLを相手に伝えるだけで、細かい進捗状況を共有できます。
3.物流会社と連絡を取り合うとき
DX前
同期型(電話やメール)による連絡が中心で、意思疎通を取り合うだけで大変だった。ちょっとしたことを聞きたいだけなのに….と億劫に感じることも多かったです。
DX後
無料で使えるチャットシステムで専任の担当者とチャットによる問い合わせができるようになりました。ラインのように担当者と自分の発言内容が左右に、時系列に表示されるので見やすくなった。万が一のトラブルの際も簡単に見返すことができるのが良いです。
4.通関・輸送などを依頼するとき
DX前
以前までは、国際輸送は、フォワーダー。通関は通関会社と別々に依頼していた。その為、依頼、書類の提出、D/O処理などが別々に処理することが多くて大変だった。
DX後
国際輸送、通関、国内配送手配は、全て一つの業者に依頼。別々に依頼する場合の無駄なマージンも削減しつつ、輸送、通関、国内配送の流れがよりスムーズになりました。一つの業者に一括手配することにより、スケールメリットが生まれたと思います。
5.通関&物流書類を送るとき
DX前
物流会社に貿易書類を送るときは、メールやファックスを使っていた。どちらの方法もシステム上、輸送案件とつながっていない為、時々、送り忘れ・間違い等が発生していた。また、FAXの場合は、わざわざ送付先の担当者が受け取っているか?を確認することも多かった。今、思うと無駄なことをしていたと思う。
DX後
輸送案件毎に通関書類などを送ることができるようになった。万が一、書類が送れていない場合でも「書類が未提出」としていつまでも表示されるようになった。=輸送案件と書類の提出状況がリンクしているので非常にわかりやすい。かつ、手配ミス(ヒューマンエラー)も大幅に減らすことができた。
6.進捗を確認したいとき
DX前
これまで本船の動向、貨物の進捗状況を確認するには、B/L番号又は、コンテナ番号で確認したいた。LCLの場合は、ここにデバンやハウスB/L等が関係してくるため、一目でぱっと貨物の進捗状況を確認が難しかったです。
DX後
オンライン上でいつでも、細かく進捗状況を確認できるようになりました。
- 今、貨物がどこにあるのか?
- 倉庫に到着しているのか?
- 出港しているのか? 入港しているのか?
これにより、万が一、納期遅れが発生しそうな場合も早め早めに顧客先に伝えることができ、結果、顧客からの信頼の維持につながっていると思います。
今、どんな状況なのか? これがいつでも、どこでも把握できることは重要です。
7.社内の貿易担当者が休んでいるから何もできないとき
DX前
「今日は、社内の○○さんば貿易担当(輸送手配)の担当」
「今日は貿易担当の○○さんが休みだから、問い合わせにも対応ができない」
これまでの貿易(国際輸送)は、社内の特定の人が担当することが一般的でした。いわゆる貿易職人です。いつも同じ人が担当しているから、その方が休むと何も進められないことが多かった。国際輸送の手配って何となく難しかったし…..
DX後
オンラインプラットフォーム(DIGISHIP CONNECT)は、輸送が初めての方でも使いやすいように設計されています。社内の誰もが使うことができので、人に依存せず、誰もが案件ごとの手配状況等も簡単に確認ができるようになりました。
例えば、取引先から「この商品の納品は予定通り?」と聞かれたときも担当者が不在でも答えられます。豊富な経験が必要だと思われていた国際輸送も、DIGISHIPを使えば、国内の通販間隔で手配ができるようになりました。
8.マルチな仕事を求められるとき
DX前
昨今、貿易経験者の採用が厳しくなっていると感じる。時給等も大幅に引き上げているのに中々、応募者も集まらない。その為、既存の人員の中で、今まで以上に様々な業務を行わなければならない状況だった。当然、貿易・国際輸送も大きな負担に感じていた。
DX後
DIGISHIP CONNECTは、誰でも使えるように設計している為、専門的な人材も不要。マルチに仕事をこなすことが求めれる中小零細企業様にピッタリです。
例えば、普段、経理の仕事をしつつ、国際輸送の手配、管理、運営等もできます。
9.過去のデータと比較したいとき
DX前
「昨年度の輸送実績と比較したい。」 適切な原価計算をするためには、常にフォワーダーとの交渉は、欠かせないです。国際輸送費は、常に変化するからです。
しかし、輸送価格をデータ化して管理していなかったため、その交渉をするための材料を集めることすら大変でした。
DX後
全ての輸送案件は、データで管理している為、昨年度の実績との比較も簡単にできるようになりました。このデータを使えば、自社のコスト変化をとらえられやすくなりますし、フォワーダーとの交渉もしやすくなります。
DX化のメリットまとめ
- 輸送費を素早く把握できる。:輸送代金を素早く把握できるので原価も求めやすい。
- 貿易職人を作らない:貿易専門の担当者でなくてもOK!誰でも国際輸送ができる!
- 依頼の効率化とコスト削減:手動対応の部分を減らし、作業時間や人件費を削減
- 追跡が簡単にできる。:貨物の位置、手配状況、配送状況をいつでも追跡
- 過去、データの分析:国際物流内の無駄な部分(作業等)を可視化できる。
- リードタイムを短縮:国際物流全体のリードタイムを短くできる。
- ペーパーレス化:書類管理の手間が減り、過去案件を含めて管理が楽