RCEP(東アジア地域包括的経済連携)とは?

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TPP(環太平洋パートナーシップ協定)は、太平洋をぐるりと囲む国々との自由貿易協定です。対してRCEPは、東アジア地域の自由貿易協定です。実は、TPPもRCEPも最終的には、APEC加盟国における自由貿易協定(FTAAP)の前身となる存在です。仮にRCEP→FTAAPとの流れで自由貿易協定が締結されると、世界で最も巨大な自由貿易圏が誕生します。そこで、この記事では、RCEPの加盟国、日本にとってのメリット・デメリットなどをご紹介していきます。

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RCEP

RCEP(アールセップ)とは、REGIONAL COMPREHENSIVE ECONOMIC PARTNERSHIPの略です。日本語名は、東アジア地域包括的経済連携と言います。日本、中国、オーストラリアなどの主要国と東南アジア諸国連合に加盟する10か国との間で締結する自由貿易協定です。

RCEPの加盟国の一覧・TPPとの比較

RCEPの加盟国数は、日本、中国、オーストラリア、インドなどの6か国+東南アジアに加盟する10か国の合計16国です。日本にとってのRCEPは、中国が含まれている点に大きな意味があります。その他の国は、市場規模が小さかったり、すでに別のEPA(経済連携)を結んでいたりするので目新しさはありません。RCEPの日本の位置づけは、中国との自由貿易協定と言っても過言ではないでしょう。

もちろん、RCEPには、韓国も含まれますが、中国と比べて圧倒的に市場規模が小さいこと(韓国全土のGDP=東京都だけのGDP)、反日志向が非常に強いことなどを考えると、RCEPで自由貿易関係を結ぶことで、むしろマイナス要素が強いです。また、日欧EPAの効果を最大限に発揮させる意味でも、韓国との自由貿易協定は、できれば避けた方が良いと思います。

RCEPとTPP加盟国の違い。

RCEP TPP
インドネシア ×
シンガポール シンガポール
タイ ×
フィリピン ×
マレーシア マレーシア
ブルネイ ブルネイ
ベトナム ベトナム
ミャンマー ×
ラオス ×
カンボジア ×
日本 日本
中国 ×
韓国 ×
インド ×
オーストラリア オーストラリア
ニュージーランド ニュージーランド
カナダ
メキシコ
ペルー
チリ
RCEPとTPPとの決定的な違い:日本と中国が自由貿易圏に入ること

RCEPのメリット・デメリット

では、RCEPのメリット・デメリットには、どのような物があるのでしょうか? まずはデメリットから見ていきましょう!

デメリット

  1. 知的財産権の侵害 粗悪な品が流通しやすくなる。
  2. 韓国の力を助長してしまう

1.知的財産権の侵害 粗悪な品が入ってきやすくなる。

中国・韓国製品と聞くと、すぐに思いつくのが「知的財産権の侵害貨物」です。各種ブランドバックなど、特別な許可が必要な物を不正に製造し、それを日本に輸出などが考えられます。また、中国において、日本企業の知的財産権がどこまで保護されるのかも不明です。

2.韓国の力を助長してしまう。

日本とヨーロッパの間には、日欧EPAがあります。日欧EPAが発効される前は、韓国に部材を送った後、韓国で完成品を製造、それをEUに輸出するのが一般的でした。なぜなら、韓国だけがEUとの間に自由貿易協定を結んでいたからです。しかし、2019年8月現在、日本はEUとの自由貿易協定を発効したため、直接、日本からEUに輸出することが増えています。この形は、韓国経由で完成品を輸出するときにかかる関税(日本から韓国への部材の輸出)を削減する意味でも重要です。

日欧EPAは、韓国からEUに向けた輸出を間接的に減少させられる効果があります。韓国が反日であるのか?は別として、日本製品と韓国製品とは、世界の様々な場所でライバル関係にあります。このライバル関係にある製品に対して、できるだけ有利な状況を維持することが重要だと考えています。ご存じの通り、韓国は、日本の先端材料を輸入して加工。それを世界に輸出するモデルが得意です。よって、韓国側からすると、日本からの輸入製品は、関税なしで輸入したいのが本音です。

RCEPは、加盟国(日本や韓国など)の関税を撤廃します。当然、日本製品に対する韓国側の関税もなくなります。韓国側の関税がなくなる分、韓国市場へのアクセスが容易になるとの見方もありますが、韓国市場自体が小さいこと。日本の原材料に対する韓国側の関税がなくなることによる(韓国製品の完成品の部材代の引き下げ)を考えると、大きなマイナスです。

メリット

一方、RCEPのメリットを考えてみましょう。

  1. 中国の巨大な市場にアクセスしやすくなる。
  2. 別の協定と比較・検討ができる。
  3. 中国経由の輸出または、中国材料の加工にメリットあり。

1.中国の巨大な市場にアクセスしやすくなる。

中国への輸出・輸入など、巨大人口をかかる中国市場へのアクセスがこれまで以上に簡単になります。実は、2019年4月1日から中国は、特恵関税を卒業しています。これまでは、中国製品を輸入するときは、特恵関税の対象であったため、通常の関税率よりも低い税率で輸入ができていました。しかし、2019年4月1日からは、他の先進国と同様「WTO税率」が適用されて、これまでよりも中国製品の輸入原価が上がっています。

もし、中国との自由貿易協定が誕生すれば、中国向けまたは中国からの両方において、関税の削減が行われて、特恵関税時代以上に貿易が活発化する見込みます。もちろん、これは、チャンスでもあり、脅威でもあります。これまで以上に中国製品が日本国内に流通すると考えると良いです。

2.別の協定と比較・検討ができる。

2019年8月現在、日本はTPP、日欧EPAを含めて17のEPAを結んでいます。各協定の加盟国を見ると、日本との間に複数の貿易協定を結んでいることがわかります。

例えば、ベトナムの場合は、日アセアン、日ベトナム、TPPの3つがあります。オーストラリアであれば、日オーストラリアEPAとTPPの3つです。これらの国と貿易をしている人は、輸出入りをするにあたり、複数の協定から最適な物を選びます。なぜなら、同じ商品であっても、適用する協定により関税差ががあるためです。もし、RCEPが発効すれば、このような選択の中に、新たに「RCEP」が加わることになり、より多くの協定から比較検討ができます。

3.中国経由の輸出または中国材料の加工にメリットあり

2019年現在、中国におけるFTAの締結状況は次の通りです。もし、RCEPが締結された場合は、主に次の2つのビジネスモデルに恩恵があります。

  1. 日本から部品を輸出→中国の工場で加工→第三国へ輸出
  2. 中国の原材料を輸入→日本の工場で加工

中国のFTA状況

アセアン アフリカ諸国 APTA(バングラデッシュ、インド、モンゴル、韓国、ラオス、スリランカ)
バングラデッシュ スイス チリ 台湾
タイ パキスタン ペルー セネガル
ニュージーランド マカオ ミャンマー ラオス
カンボジア シンガポール アイスランド 香港
コスタリカ

1.日本から部品を輸出→中国の工場で加工→第三国へ輸出

日本から中国に材料を輸出した後、中国の工場で最終完成品に加工。それをRCEPの域内、または中国とFTAを結んでいる国に輸出すれば、すべての貿易取引で関税無税で輸出ができます。

RCEPの輸出モデル

2.中国の原材料を輸入→日本の工場で加工

他方、中国の半完成品を日本に輸入。それを国内の工場で加工した後、日本国内に流通させるなどのビジネスモデルを取り入れている人にも便利です。

RCEPの輸入モデル

RCEPの現状

2019年8月現在、経済産業省からのアナウンスによると、現在、RCEPは、次のような状況にあるようです。

  • 8月3日、中国・北京において第8回RCEP閣僚会合が開催。年内妥結を目指し、閣僚間で議論
  • 協定の附属書のいくつかに合意するなどの進展あり
  • 次回の閣僚会合は、9月にタイ・バンコクにおいて開催予定。

まとめ

  • RCEPは、東アジア地域の自由貿易協定
  • この協定のポイントは「中国」
  • 中国を活用した貿易ビジネスをする人には、大きなメリットがある。
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