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外国との取引をするときは、書類と物の動きのコントロールが大切です。ここでいう書類とは、輸出入をするときの貿易書類(インボイスや原産地証明書)を指します。
一方、物の流れとは、輸出国から輸入国まで貨物が滞りなく届けることです。具体的には、最適な輸送ルートを構築して、工場から目的地までをスムーズかつ、なるべく安く輸送できるようにします。物流の構築時に役立つのが「フォワーダー」です。貿易をする人は、このフォワーダーと一緒になって、自社の物流の最適化を図ります。
そこでこの記事では、フォワーダーの存在意義と提供するサービスなどをご紹介していきます。
- フォワーダー、乙仲、通関業者の違いとは?
- フォワーダーランキング(日本)
- フォワーダーランキング(世界)
- 航空フォワーダーのランキング どこが大きな会社?
- LCL(混載)輸送するなら、このフォワーダーを使わないと損!
- 海上運賃の見積依頼
- フォワーダー
- フォワーダーを活用するメリット
- フォワーダーの役割と業務内容例
- フォワーダーの特徴
- フォーダーの選定基準
- 実際、フォワーダーを利用するには?
- よくある疑問
- Q.大手のフォワーダーは、どこですか?
- Q.3PL、国際複合一貫輸送との違いとは?
- Q.船会社とNVOCCのターミナル立場は、どちらが強い?
- Q.食品届に対応している?
- Q.香港や中国向けのフォワーダーは?
- Q.フォワーダー名は、貿易書類のどこに記載されている?
- Q.なぜ、フォワーダーを利用すると、様々な船を手配できる?
- Q.CO-LOAD(他社混載)だと料金が高くなる理由
- Q.物量に限らず、あえてFCL(コンテナ輸送)にするケースもあり?
- Q.フォワーダーを英語にすると?
- Q.フォワーダーとクーリエの違い
- Q.ノミネーションと言われることがあります。どういう意味?
- Q.世界のフォワーダーランキングは?
- Q.船会社とフォワーダーの関係は?
- 主な独立系フォワーダー
- まとめ
フォワーダー
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フォワーダーの役割は、荷主から貨物を受け取り、様々な交通手段(船、鉄道、航空機)を使い、目的地までの物流を創造します。ただし、物流を考えるといっても、自社で輸送手段を持っているわけではありません。航空会社A、航空会社B、船会社A、船会社Bなど、輸送設備を持つ会社から「スペース」を購入した後、そのスペースを荷主に再販売します。
例えば、荷主から「東京都○○区からロサンゼルスの港まで貨物を輸送したい」との依頼を受けたときは、東京~ロサンゼルスを運航する複数の航空会社や船会社から、荷主にとって最適な物流スペースを調達。その後、このスペースを荷主に再販売します。フォワーダーは、物を持たない輸送会社といわれるのは、この部分にあります。
フォワーダーは、輸送設備を持たず、他社のスペースを確保して荷主に再販売します。これが荷主にとって最適な輸送手段を柔軟に構築できる秘訣です。また、この「フォワーダー」は、大きく分けると、以下の2つがあります。
- NVOCC(Non Vessel Operating Common Carrier)=海上輸送フォワーダー
- Air Freight Forwarder=航空輸送フォワーダー
得意とする領域を海上輸送とするのか、航空輸送にするのかの違いです。以降の説明におけるフォワーダーは、これらの総称です。
- フォワーダーは、輸送手段(船、飛行機、鉄道など)を持たず物流を構築する所
- フォワーダーは、顧客にとって最適な輸送方法を数ある輸送手段から創造する。
- フォワーダーは、航空と海上の2つがある。
フォワーダーを活用するメリット
船会社とフォワーダの関係をご理解いただけたかと思います。では、荷主にとってフォワーダーを使う理由はどこにあるのでしょうか?大きく分けると、次の7つです。
- 輸送上の様々なリスクを軽減できる
- 一度の見積依頼で複数の船会社を比較検討できる。
- 陸、空、船の3つの輸送手段を組み合わせた提案をしてくれる。
- スペース確保力がすごい
- ある程度、輸送予定を変更してもらえる。
- 特殊貨物など、専門的な知識が必要な輸送をサポートしてくれる。
- 長期で付き合うことで、価格的なメリットを得られる。
関連記事:
「国際輸送」船会社と直接契約するリスクとは?
「コンテナ船の危機」韓進海運や小山海運の倒産から学ぶ事
オーバーゲージ、重量物の輸送 業者選定の条件とコンテナの種類
海上輸送/フォワーダーを選ぶときの5つのポイント(注意点)
フォワーダーの役割と業務内容例
フォワーダーの役割は、荷主が希望する輸送に最適な方法を提案して、確実に荷物が届くように手配することです。フォワーダーの業務は、この輸送ルートの構築をメインにして、関連的なサービスを提供しています。一例をあげると、次の通りです。また、フォワーダーには「得意分野」があります。
例えば、中東向けの輸送に特化。北米向けコンテナ料金に圧倒的な価格力。冷凍混載輸送が得意など、様々な分野に「特徴」があります。そのため、各荷主は、それらフォワーダーの得意分野を把握して、適切な所に依頼することが「物流コストの削減」につながります。
- 国際複合一貫輸送
- 海上保険の手配
- 梱包、検量
- ブッキング
- 物流コンサル
- 海上などの手配
- 輸出入通関
- コンソリ
- 検品や仕分けなど
- 海外への引っ越し
- 集荷
フォワーダーの特徴
フォワーダーは、各荷主との取引実績に応じて、柔軟な料金を提供しています。その他、税関への申告ができるように通関業の許可を得ていたり、海外で複数の荷物をまとめて一つのコンテナにまとめる「コンソリデーション」を提供していたりするところもあります。基本的に、国際物流周りは、ほとんどの部分をカバーしています。
フォワーダーには、それぞれの特徴があります。以下に示す特徴は、単なる一例です。フレイトフォワーダーズ協会のサイトなどを確認して、各フォワーダーの特徴などを詳しく確認されることをお勧めします。Hunadeがざっくりと調べたところ、フォワーダーには、以下の9つの特徴があることがわかりました。なお、各フォワーダーの紹介は「フォワーダーランキング」をご覧ください。
1.混載ダイレクト輸送
日本から遠方であるほど、積み替え輸送される可能性が大きいです。積み替えをすれば、現地へ到着するまでの日数が長くなります。ときの流れが早い現代社会では、なるべく早く現地に荷物を届けたいですね。そこで便利なサービスが「ダイレクト混載輸送」です。現地まで直通されるため、圧倒的に時間を短縮できます。いくつかのフォワーダーは、このダイレクト混載輸送を得意としています。
例:メキシコ、ブラジル、ドバイ、ベトナム、タイ、カナダへのダイレクト混載輸送
2.危険物混載輸送
いわゆる危険物に該当する物を輸送することを得意とするフォワーダーです。具体的には、危険物品、医薬品、毒劇物、化学品などを運ぶときに力強いサポートをしてくれます。
3.重量物輸送(大型機械輸送)
プロジェクト輸送とは、とにかく巨大な物を丸ごと輸送すること(例:工場の設備全部など)をいいます。その他、建設機械、大型機械、大型プラントなど、大きくて重量がある物の輸送を得意とするフォワーダーがいます。
4.冷蔵混載輸送
日本から食材などを輸送するときに便利な物が「冷蔵品の混載サービス」です。タイ、ドイツ、イギリス、香港などに向けた冷蔵混載サービスが提供されています。混載であるため、少量の物を輸送したい人でも便利なサービスです。この冷蔵混載サービスを得意とするフォーワーダーがいます。
5.人気リゾート系の輸送に強い。
ハワイやグアムなど、人気の観光地への輸送に強いフォワーダーがいます。ハワイなどへ輸出したい方、ハワイへ引越ししたい人などが利用すると便利です。
6.マイナーな国への輸送が強い。
少し失礼だとは思いますが、いわゆる有名ではない国へ輸送することを得意とするフォワーダーがいます。パプアニューギニア、ミクロネシア、ヤップなどは、ぱっと言われても頭に浮かんでこないですね? そんなマイナーな国への輸送を専門にしているフォワーダーがいます。
7.中国との直通運送が得意
中国と貿易をしている方は必見です。実は大阪と上海間であれば、航空輸送に並ぶほど早く、かつ安い輸送方法があります。「しんがんじん」というフェリー船です。大阪と上海を最速48時間で結んでいるため「航空輸送はしたくない、でも最速で貨物を運びたい人」には、ぴったりな輸送サービスです。
8.特定の地域への輸送に強い
特定の地域へ輸送することを得意としているフォワーダーがいます。特に中央アジア、東欧、東ティモール、カリブ海など、輸送方法が複雑な地域をあえて強みにしている所があります。
9.航空輸送サービスに強い。
フォワーダーには、海上輸送に強い所と航空輸送に強い所があります。航空輸送で多彩なサービスを提供している会社と言えば「近鉄エクスプレス」さんがすごいです。多方面の航空輸送に対応していることはもちろんのこと、輸送用の資材の開発など、あらゆる方面から輸送サービスを支援しています。
フォーダーの選定基準
フォワーダーの特徴と実際の活用法をご紹介してきました。次にフォワーダーを選ぶときの選定基準をお伝えしていきます。フォワーダーの選定にも様々な観点がありますが、以下8つの部分をチェックすると「良いフォワーダー」にあたる可能性が高いです。
- あらゆる方面の物流情報を提供できる。
- 船会社の経営状況を把握している
- 船会社が破綻したときに輸送責任をとってくれる
- スペース供給力(価格交渉力)がある。
- 様々なトラブルに対処する力がある
- 荷主の「物流担当者」として、常に物流の最適化の提案ができる。
- なるべく多くの船会社と深い関係があること
- 海外営業所などを有していること。できれば、現地支店を日本人がコントロールしていること
1.あらゆる方面の物流情報を提供できる
物流の最適化をするには、常に様々な情報を入手し、その中から自社に最適なものを見つける必要があります。これを実現するときに、物流情報を把握するフォワーダーさんが大きな役割を果たします。
2.船会社の経営状況を把握している
韓国の大手船会社が倒産したように、昨今は、船会社間の競争が激しくなっています。大手船会社を含めて、コンテナ事業は、軒並み不振な所が多く、いつ、どこが破産するのかがわからない状況です。そのため、物流を考える上で、船会社の経営状況の把握することも非常に重要です。
3.船会社が破綻したときに輸送責任をとってくれる
万が一、輸送途上で船会社が倒産をしてしまったら、貨物はどのような扱いになるのでしょうか?
もし、あなたが船会社と直接契約をしているときは、破産した船会社とのやり取りが必要です。これが「フォワーダー」を通して契約をしているときは、フォワーダーが輸入港までの輸送義務を負っているため、フォワーダーの責任と費用をもって、最後まで輸送してくれます。これがあなたがフォワーダーを通して契約をするべき大きな理由でもあります。(フォワーダーの中には、資金力の関係から、この輸送義務を全うできない所もあり)
4.スペース供給力(価格交渉力)がある。
スペース供給力とは、船会社と交渉力があり、荷主が必要とするタイミングで必要なスペースを手配する力があることを指します。
例えば、オーバーゲージ(コンテナには入らない大型の物)を輸送するときは、このスペース確保力が勝敗を分ける大きな要因です。なぜなら、大きなコンテナ船であっても、規格外の貨物を運べられるスペースはごくわずかだからです。このわずかなスペースを確保できるフォワーダーがスペース供給力がある所です。
5.様々なトラブルに対処する力がある
船会社の倒産、港湾ストライキ、紛争、海上封鎖など、物流においては、常に様々なトラブルに遭遇することが多いです。フォワーダーの真価は、このような「イレギュラー時の対応力」にあります。平常時にしっかりと対応できるのは当たり前です。
6.荷主の「物流担当者」として、常に物流の最適化の提案ができる。
あなたの会社は、どこかの国へ輸出をしているとします。このとき、輸送部分を「物流担当者」として、すべて任せられるのが良いフォワーダーです。「できるフォワーダー」は、常に荷主にとっての物流の最適化を提案します。輸送環境に合わせた最適なカスタマイズができるところを選びましょう。
7.なるべく多くの船会社と深い関係があること
こちらは、2番や4番にも関係することです。どれだけITが発達したとしても、最後は人と人との関係性による所が多いです。
例えば、船会社の立場から考えて、AとBというフォワーダーがいるとします。フォワーダーAは、常に情報を交換や意見交換をしている所です。一方、フォワーダーBは、必要なときだけ依頼をしてくる所です。このような状況の中、もし、スペースが残り一つしかなければ、船会社は、どちらに渡すと思いますか? もちろん、Aですね。そのため、できるだけ多くの船会社と深い関係にあるフォワーダーを選ぶことも重要です。
8.海外営業所などを有していること。現地支店を日本人がコントロール
輸送先の国にフォワーダーの営業所または現地代理店があるのか?も重要です。また、その現地支店に、日本人が常駐しており、その日本人の指揮命令の下、すべての業務が行われている所が良いです。つまり、サービス品質など細かな部分を含めて日本と同等レベルの対応力があるところが望ましいです。
参考書籍:「物流最適化の科学/菅 哲賢」
実際、フォワーダーを利用するには?
フォワーダーには、それぞれの得意としている分野があることがわかりました。貿易者は、各フォワーダーの強みを理解した上で、適切なフォワーダーに依頼ができるのが大きなポイントです。では、実際に貿易をする人は、どのようにフォワーダーを活用すればいいのでしょうか?
日本から商品を輸出するときは「日本の〇〇港~タイのバンコクまで運びたい」と伝えます。実は、この依頼をするだけで、あとの手配は、フォワーダーの指示する通りにすればいいです。日本の輸出通関、本船に乗せる。さらに現地のバンコク港に着くまでの一連の部分をすべて代行してくれます。
一方、外国から商品を輸入するときは「バンコク~日本の〇〇港へ運びたい」と伝えるだけです。以降は、輸出のときと同様、フォワーダーが代行してくれます。
ちなみに、フォワーダーによっては、通関業の許可を受けていない所もあります。その場合は、輸出通関は、別の業者にお願いをしなければならない可能性もあります。また、輸出者、輸入者のどちらが船を手配するのかも、貿易条件(FOBやFCA、CIFなど)を決めることで確定します。輸出や輸入のどちらの場合であっても、国際輸送は「フォワーダーに丸投げしておけばいい」です。
フォワーダーに依頼するときに伝えること
国際輸送のコーディネートをしてくれるのがフォワーダーです。では、実際にフォワーダーを利用するときは、どのようなことを伝えれば良いのでしょうか。最低限、以下の6項目を伝えるようにすると、フォワーダーも見積もりを出しやすくなります。
- 航空輸送するのか。船輸送するのか?
- どこの港からどこの港か。空港、内陸地点か。
- 貨物は何か?それがどれくらいあるのか?
- インボイスの総額
- 海上保険をどうするのか?
- 特殊貨物ではないのか?(危険物・重量物・温度管理)
1.航空輸送するのか。船輸送するのか?
貨物を飛行機で輸送するのか。それとも船で輸送するのかを決めます。納期までの期間、輸送する商品、商品単価などによって判断します。
2.どこの港からどこの港か。空港、内陸地点か。
飛行機なら「○○空港~●●空港」、船であれば「〇〇港~○○港」などを指定します。もし、国境地帯などで荷物をやり取りするのであれば、その旨を含めて伝えます。
3.貨物は何か?それがどれくらいあるのか?
貨物の中身と、物量を伝えます。貨物とは、アパレル、建機、家電製品、自動車、バイク、飲料水などのことをいます。一方、物量とは、貨物の実重量と容積で表します。
例えば、縦×横×高さのそれぞれが30cm、重量が1つのダンボールにつき10キロあるとします。このダンボール50個を輸送するときの実重量と体積は、いくつになるのでしょうか? 実重量は10キロ×50個=500キロです。一方、容積は、0.3×0.3×0.3×50=1.35㎥(エムスリー)です。つまり、輸送しようとしている貨物の実需量と容積は、以下の通りとなります。
実重量:500キロ 容積:1.35㎥ 貨物の大きさなど(縦、横、高さ)
フォワーダーには、この実重量と容積を伝えるようにしましょう。この計算結果によって、コンテナ単位(FCL)で輸送するのか、コンテナ未満(LCL)で輸送するのかを決めます。FCLとLCLの分岐点(境界線)計算ツール
4.インボイスの総額
輸出者と輸入者は、どのような価格で商品を取引しているのかを「インボイス」という書類に記載します。国際輸送するときは、輸送する商品の価値がいくらなのかを知るために、インボイスの価格を参考にします。この商品価格によって、海上輸送費が変わったり、海上保険の料金が変わったりします。
5.海上保険をどうするのか?
輸送するにあたり海上保険をフォワーダー頼むのかを決めます。もちろん、これも貿易条件によって、輸出者と輸入者のどちらが保険を手配するのかが決まります。関連記事:海上保険入門
6.特殊貨物ではないのか?(危険物・重量物・温度管理)
輸送する貨物が危険物、重量物、または温度管理が必要な貨物でないのかを伝えます。通常貨物を輸送するのであれば「ドライコンテナ」の手配になります。関連記事:オーバーゲージ、重量物の輸送 業者選定の条件とコンテナの種類
以上がフォワーダーの種類と特徴、頼み方でした。フォワーダーごとに特徴があるため、まずは一つずつフォワーダーに問い合わせられることをお勧めします。
よくある疑問
Q.大手のフォワーダーは、どこですか?
フォワーダーの最大手は、日通さんです。この分野では圧倒的な存在です。(世界ランク8位)その他、フォワーダーには、商社系フォワーダー、メーカー系フォワーダー、独立フォワーダーなどがあります。規模だけで考えると、日通さんや財閥系の名前がついている会社が大きいです。ただし、フォワーダーは、規模の大きさだけで選ぶべきではないです。
中立性、柔軟性、安定性など、フットワークが軽いかつ、安定的な会社を選ぶのがポイントです。いわゆる大手フォワーダーは、親会社との資本関係から、本当に荷主にとって最適な物流を提案してくれるかは怪しいです。詳しくは「独立系フォワーダーを選ぶべき理由」をご覧ください。
1.日通
2.近鉄エクスプレス
3.三菱倉庫
4.ジャパントラスト
5.郵船ロジスティック
6.日新
Q.3PL、国際複合一貫輸送との違いとは?
国際複合一貫輸送とは、航空機、船舶、鉄道など、あらゆる輸送手段を自由に調達して物流を構築することを言います。先ほどもお伝えした通り、フォワーダーには、航空と海上を得意する所があります。航空や海上の分野を超えて最適な物流を構築する所が「国際複合一貫輸送に対応するフォワーダー」です。
3PLとは、一つの会社にある物流のすべてまたは、一部を外部の業者に委託して物流の最適化をすることです。自由貿易の拡大もあり、激しいコスト競争に勝つためには、物流の最適化はかかせません。これを実現するにあたり「餅は餅屋に任せる」と言われるように、会社の物流部分をすべて物流会社に委託する流れが多いです。
Q.船会社とNVOCCのターミナル立場は、どちらが強い?
どちらが強いということはありません。一昔前は、海運同盟が組まれており、他社を排除する「価格協定」が行われていました。しかし、現在は、これらの価格協定もなくなくなり完全に自由競争の時代です。カルテルが組まれているときは、船を持つ立場が圧倒的に強かったのは事実です。しかし、昨今では、船会社が破産するレベルで価格競争が行われており、船会社は、非常に厳しい立場に置かれています。
「船が持っている物が立場が強い」
この認識は明らかに間違いです。現在は、船会社とNVOCCは、どちらも「もちつもたれつ」の関係であり、そこに優劣の関係はありません。むしろ、フォワーダーは、各船会社と結ぶ「SC」によりコンテナの買取本数を決めてくれている「大口の優良顧客」です。
Q.食品届に対応している?
フォワーダーの中にも通関業の許可を持っている所があります。そこに頼めば、税関への申告はもちろんのこと、各他法令(食品検疫、動物検疫、植物検疫)などにも対応しています。
Q.香港や中国向けのフォワーダーは?
こちらについては「フォワーダーランキング」をご覧下さい。
Q.フォワーダー名は、貿易書類のどこに記載されている?
フォワーダー名は、B/L(船荷証券)やA/N(アライバルノーティス)に記載されています。
Q.なぜ、フォワーダーを利用すると、様々な船を手配できる?
フォワーダーは、複数の船会社と「SC」を結んでいます。SCとは「これだけのコンテナを買い取ります!」という契約です。これにより、各荷主は、フォワーダーに「○○港~○○港の船を手配したい」と伝えるだけで、複数ある船会社から最適な船を提案できます。直接、船会社と契約しない方が良い理由は、ここにもあります。
Q.CO-LOAD(他社混載)だと料金が高くなる理由
フォワーダーにLCLをお願いすると、物量によっては「CO-LOADになる」と言われることがあります。CO-LOADとは、貴社がお願いするフォワーダー単体では、一本のコンテナに仕立てられないときに、他のフォワーダーのコンテナ(混載)に合積みしてもらうことです。
つまり…..
1.フォワーダーAは、一本のコンテナをLCLとして販売している。
2.フォワーダーBは、フォワーダーAのLCLの一荷主としてブッキングする。
3.フォワーダーAは、2のLCLスペースを荷主へ再販売する。
ことになるため、フォワーダーAとフォワーダーBの手数料が二重でかかります。これがCO-LOADが高くなる理由です。
Q.物量に限らず、あえてFCL(コンテナ輸送)にするケースもあり?
はい、十分に考えられます。少ない荷物でも20フィート一本を手配しても良いです。FCLとLCLの選択は、運ぶ物量以外にも「貨物の早期引き取りをしたい」「貨物を保護したい」「CO-LOADされたくない」などがあります。また、LCLで運ぶ場合、輸入国側で「CFSチャージ」が課金されることも留意する点です。
CFSチャージ例:5000円/㎥ 仮に物量が5㎥あると、このCFSチャージだけで15000請求されます。輸入者によっては「なぜ、CFSで運んだんだ!」と怒る方もいるため注意しましょう。特にFCLとあまり差異がない場合は、LCLで運ぶとCFSチャージの分だけ丸々損する可能性があるため注意しましょう!
Q.フォワーダーを英語にすると?
「Forwarder」と言います。
Q.フォワーダーとクーリエの違い
フォワーダーは、一般荷物の輸送を手配する業者です。一方、クーリエは、国際宅配便が担当する「書類の輸送サービス」を指します。国際宅配便は、書類以外の輸送であれば、スモールパッケージ(SP)とよばれるサービスもあります。国際宅配便は、小型の書類や貨物の輸送を中心にして、なによりも「迅速性」を第一にしています。
Q.ノミネーションと言われることがあります。どういう意味?
船賃が「コレクト」の場合は、船会社またはフォワーダーがコンサイニー(輸入者・荷物の受け手)に運賃の支払いを確認します。要はしっかりと運賃を支払ってくれるのか?を確認するためです。この確認作業のことを「ノミネーション」と言います。フレイトプリペイドとコレクトの意味とは?
Q.世界のフォワーダーランキングは?
1.DHL
2.Kuehne + Nagel
3.DB Schenker
4.Sinotrans
5.DSV
6.Expeditors
7.Panalpina
8.Nippon Express
9.UPS
10.Bolloré Logistics
情報元:Top 25 Freight Forwarders: Strong Growth, Abundant Opportunity
Q.船会社とフォワーダーの関係は?
フォワーダーは、船会社とSC(サービスコントラクト)を結び、一定のコンテナスペースを継続的に購入し、船会社から安い価格でスペースを仕入れます。
コンテナスペースを買い取ったフォワーダーは、各貨物の荷主に対してばら売りをします。このバラ売りには、コンテナ一本単位(FCL)のときもありますし、コンテナ未満の少量スペース(LCL)のときもあります。フォワーダーは、荷主の意向にそって、コンテナスペースを販売します。
貨物の荷主は、フォワーダーに対して「〇〇港~●●港までの輸送をしたい」こと、「送る貨物の詳細情報」などを伝えます。すると、フォワーダは、荷主に対して、対象の路線と貨物の物量にあった輸送方法を提示します。両者の条件があうと、輸送契約は成立して、貨物を運送する手配を進めていきます。
主な独立系フォワーダー
最も価格競争力があり、柔軟な物流を提案できるのは「独立系フォワーダー」です。独立系で有名なフォワーダーは、次の通りです。
- ジャパントラスト株式会社
- 内外日東
- 日新
まとめ
フォワーダーは、船会社と荷主の間に立ち、独自の輸送サービスを提供する業者です。フォワーダーには、海上輸送に強い会社、航空輸送に強い会社、特定の地域への輸送に強い会社、冷蔵品の混載輸送に強い会社など、様々なところがあります。
貿易をするときは、このフォワーダーの特徴を把握して、適切な会社へ配送依頼をすることが重要です。とりあえず大手に頼んでおこうなどと決めると、あまりコスト的なメリットがない輸送になる可能性が高いです。
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