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目次

  1. フォワーダーの役割・キャリアとの違い。
      1. 「フォワーダー」という言葉の意味
      2. デジタルフォワーダーとは?
    1. なぜ?荷主がフォワーダーを利用する10の理由(メリット、デメリット)
    2. 業務内容と最適なフォワーダーに巡り合うための9つの基準(選び方)
        1. フォワーダーの提供する付随作業例
      1. 1.  大手商社やメーカーの冠があるフォワーダーは力がない可能性が高い。
      2. 2.フォワーダーの得意・不得意な分野を把握する。
      3. 3.独立系フォワーダーがベスト
      4. 4.事務処理は迅速か?連絡は円滑?
      5. 5.物流関連の情報を提供し、船会社の経営状況を把握している。
      6. 6.万が一の対応ができる(船会社の破綻など)
      7. 7.取り扱い件数が多い=スペース供給力(価格交渉力)がある。
      8. 8.荷主の「物流担当者」として、常に物流の最適化の提案ができる。
      9. 9.船会社と深い関係があること
      10. 10.海外営業所などを有していること。現地支店を日本人がコントロール
      11. 11. あなたと相性がいいこと!
    3. 日系フォワーダーと外資系フォワーダーの違い。
        1. 十分なスタッフと自社施設
        2. 日系航空会社との連携
        3. 精神的な信頼
        4. 世界規模では交渉力が小さい(デメリット)
      1. 外資系フォワーダーの特徴
        1. 世界規模で価格交渉が有利
        2. 貨物の優先順位が高い
        3. 人員と施設問題がある(デメリット)
      2. 外資系と日系のおすすめ度
        1. 主要都市は日経フォワーダーがお勧め!
        2. ニッチな仕向け地は外資系フォワーダーがお勧め
    4. フォワーダーとの上手な付き合い方、見積もりをするには?
    5. よくある疑問
      1. ノミネーションとは?
      2. フォワーダーを英語にすると?
      3. NVOCCとフォワーダーの違いは?
      4. フォワーダーとフリータイムの関係
      5. フォワーダー、3PL、国際複合一貫輸送との違い
      6. フォワーダーは、食品届に対応している?
      7. フォワーダー名は、貿易書類のどこに記載されている?
      8. フォワーダーとクーリエの違い
    6. まとめ

【貿易】フォワーダーとは?特徴・選び方・メリットなど。

この記事は約18分で読めます。

この記事はフォワーダーの役割、業務内容、選ぶポイント等を説明しています。

国際輸送は、フォワーダーが活躍します。フォワーダーとは、キャリア(自社で船や飛行機を所有する会社)から輸送スペースを買いとり、荷主(荷物の所有者=輸送を希望する方)等へ再販売し、国際輸送する会社です。

  1. フォワーダーの役割・キャリアとの違い。
      1. 「フォワーダー」という言葉の意味
      2. デジタルフォワーダーとは?
    1. なぜ?荷主がフォワーダーを利用する10の理由(メリット、デメリット)
    2. 業務内容と最適なフォワーダーに巡り合うための9つの基準(選び方)
        1. フォワーダーの提供する付随作業例
      1. 1.  大手商社やメーカーの冠があるフォワーダーは力がない可能性が高い。
      2. 2.フォワーダーの得意・不得意な分野を把握する。
      3. 3.独立系フォワーダーがベスト
      4. 4.事務処理は迅速か?連絡は円滑?
      5. 5.物流関連の情報を提供し、船会社の経営状況を把握している。
      6. 6.万が一の対応ができる(船会社の破綻など)
      7. 7.取り扱い件数が多い=スペース供給力(価格交渉力)がある。
      8. 8.荷主の「物流担当者」として、常に物流の最適化の提案ができる。
      9. 9.船会社と深い関係があること
      10. 10.海外営業所などを有していること。現地支店を日本人がコントロール
      11. 11. あなたと相性がいいこと!
    3. 日系フォワーダーと外資系フォワーダーの違い。
        1. 十分なスタッフと自社施設
        2. 日系航空会社との連携
        3. 精神的な信頼
        4. 世界規模では交渉力が小さい(デメリット)
      1. 外資系フォワーダーの特徴
        1. 世界規模で価格交渉が有利
        2. 貨物の優先順位が高い
        3. 人員と施設問題がある(デメリット)
      2. 外資系と日系のおすすめ度
        1. 主要都市は日経フォワーダーがお勧め!
        2. ニッチな仕向け地は外資系フォワーダーがお勧め
    4. フォワーダーとの上手な付き合い方、見積もりをするには?
    5. よくある疑問
      1. ノミネーションとは?
      2. フォワーダーを英語にすると?
      3. NVOCCとフォワーダーの違いは?
      4. フォワーダーとフリータイムの関係
      5. フォワーダー、3PL、国際複合一貫輸送との違い
      6. フォワーダーは、食品届に対応している?
      7. フォワーダー名は、貿易書類のどこに記載されている?
      8. フォワーダーとクーリエの違い
    6. まとめ

フォワーダーの役割・キャリアとの違い。

フォワーダーを理解するには、フォワーダー、キャリアなどの言葉が持つ定義や関係性が重要です。

  • キャリア=自社で航空機や船等を所有し、実際に貨物を輸送する業者
  • フォワーダー=キャリアからスペースを買いとり、荷主へ再販売する業者
  • 荷主=貨物の所有者で、国際輸送を希望する人

キャリアとは、全日空、日本航空、日本郵船など、実際に輸送機を所有し、貨物を輸送する業者です。フォワーダーは、これらのキャリアから輸送スペースを買いとり、荷主へ再販売する業者です。

例えば、東京からロングビーチ港までの20フィートコンテナを50本などです。この買いとったスペースを東京→ロングビーチまで輸送を希望する荷主に再販売します。


「フォワーダー」という言葉の意味

フォワーダーの言葉には、いくつかの意味があるため、画一的に分類するのは難しいです。基本的に、自社で輸送機等を所有せず、国際輸送サービスを提供する会社と覚えておけばいいです。フォワーダーの関連する言葉には、次の物があります。

*最後のブローカー以外は、フォワーダーの言葉に含まれると考えておきましょう!

  1. NVOCC
  2. Air Freight Forwarder(航空輸送フォワーダー
  3. 海上輸送フォワーダー
  4. コンソリデーター
  5. ブローカー(取次業務)=フォワーダーとは違う。


デジタルフォワーダーとは?

最近は、フォワーダー業界にデジタルを取り入れた「デジタルフォワーダー」が流行っています。元々、アメリカのflexportのビジネスを取り入れて、日本では shippioさんなどがパイオニア的(大手)な立ち位置でサービスを提供されています。

デジタルフォワーダーは、旧来の電話やメール等でやりとりをしていた、国際物流の手続き、ブッキング、担当者等のやりとりをすべてオンラインでやりとりできるのが特徴です。見積もり等も全てオンライン上で完了するため、今、急速に普及し始めています。

なぜ?荷主がフォワーダーを利用する10の理由(メリット、デメリット)

荷主は、フォワーダーを通して国際輸送を手配します。一見すると、フォワーダーに依頼する分、高くなる気がします。

では、なぜ、荷主は、フォワーダーを利用するのでしょうか? 主な理由は、次の10個です。

  1. 輸送上の様々なリスクを軽減できる
  2. 一度の見積依頼で複数の会社を比較検討できる。
  3. 国際輸送に必要な様々なアドバイスをもらえる。(海上、航空、FCL、LCLの選択など)
  4. フォワーダーが最適化している輸送サービスを使える(例:海上速達便d2dなど)
  5. 陸、空、船の3つの輸送手段を組み合わせた提案をしてくれる。
  6. 力があるフォワーダーと付き合うと、輸送スペースを確保しやすい。
  7. ある程度、輸送予定の変更ができる。
  8. 特殊貨物など、専門的な知識が必要な輸送をサポートしてくれる。
  9. 万が一のとき(例:船会社の倒産など)に頼りになる。
  10. 長期で付き合うことで、価格的なメリットを得られる。

逆にフォワーダーを使うデメリットは、ほぼないです。強いて言うなら、フォワーダーの担当者と相性が悪ければ〜くらいだと思います。間違いなく、フォワーダーを使わない方がデメリットは大きいです。もちろん、月に数十本とコンテナを取り扱う荷主であれば話は別ですが…..

キャリアは、より多くの輸送契約をする所に有利な価格を提示します。つまり、小さな輸送量の荷主に優遇価格を与える理由はないのです。

  • 毎月、何百本と扱うフォワーダー
  • あっても月に10本程度の荷主

上記を比較して、どちらに優遇価格を与えるのかは明らかですね!だからこそ、必ずフォワーダーと契約をした方がいいのです!直接契約は安い。これは、超大手の荷主だけが当てはまることです。

キャリアとの直接契約は安くない。キャリアと直接契約するメリットは、ある程度の物量がある荷主に限られる。少なくても、月に数十本の輸送本数が必要

以上がフォワーダーの概要や利用するメリットとデメリットです。次のフォワーダーの業務内容と9つの特徴をご紹介します。

業務内容と最適なフォワーダーに巡り合うための9つの基準(選び方)

フォワーダーの役割は、荷主が希望する輸送に最適な方法を提案して、確実に荷物が届くように手配することです。フォワーダーの業務は、この国際輸送を軸にして様々な付随作業を提供しています。

フォワーダーの提供する付随作業例
  • 国際複合一貫輸送、海上保険の手配
  • 梱包・検量、輸送の予約
  • 物流相談、輸出入通関
  • コンソリ、検品や仕分け
  • 集荷、その他の付随業

次に実際にフォワーダーを選ぶときの基準をご紹介していきます。以下の基準できるだけ満たすようにすると、あなたに最適なフォワーダーに当たりやすいです。

  1. 大手商社やメーカーの冠があるフォワーダーは力がない。
  2. フォワーダーの得意・不得意な分野を把握する。
  3. できれば、独立系フォワーダーがベスト
  4. 処理は迅速か?連絡は円滑?
  5. 様々な物流情報を提供し、船会社の経営状況を把握している
  6. 万が一(船会社の破綻など)の時に対応ができる。
  7. 取り扱い件数が多い=スペース供給力(価格交渉力)がある。
  8. 荷主の「物流担当者」として、常に物流の最適化の提案ができる。
  9. 船会社と深い関係があること
  10. 海外営業所があること。できれば、そこを日本人がコントロールすること
  11. あなたが好きであること。

1.  大手商社やメーカーの冠があるフォワーダーは力がない可能性が高い。

フォワーダーの中には、大手商社やメーカーの子会社もあります。

〇〇商事、〇〇メーカーなどです。これら、大手の名前が会社名に含まれているフォワーダーは、基本的には、フォワーダーとしての力はないです。サービス水準も低く、スペース確保力、価格競争力なども低いです。

理由は、これらの会社は、親会社の輸送を中心に行なっていることが多く、全く営業努力をしなくても一定の仕事があるからです。つまり「棚からぼた〜」のような営業をしていることが多く、一般荷主へのスペースの提供は、あくまで親会社の貨物+αの位置付けが多いです。

=どうしてもサービス水準は低くなりやすいです。あまり競争が働かないためです。

大手の冠に騙されないこと!確実に依頼をやめた方がいいと思います!

2.フォワーダーの得意・不得意な分野を把握する。

例えば、中東向けの輸送に特化。北米向けコンテナ料金に圧倒的な価格力。冷凍混載輸送が得意など様々な分野に「特徴」があります。各荷主は、これらフォワーダーの得意分野を把握して、適切な所に依頼することが「物流コストの削減」につながります。

  • 北米輸送に圧倒的な価格競争力がある。一方、欧州ルートは弱い….
  • 混載貨物が得意である一方、フルコンテナ輸送は苦手
  • 危険物や重量貨物の輸送が得意

必ず得意な輸送ルートや貨物の種類があります。これを見極めます。不得手なフォワーダーに任せると、別のフォワーダーに再委託して利益だけ抜かれる形になってしまいます。(例:コーロード

  1. 混載ダイレクト輸送が得意
  2. 危険物混載が得意
  3. 重量貨物輸送が得意
  4. 冷凍混載輸送が得意
  5. リゾート輸送が得意
  6. マイナー国への輸送が得意
  7. 中国路線の輸送が得意
  8. 特定地域への輸送が得意
  9. 航空輸送が得意

3.独立系フォワーダーがベスト

フォワーダーにもいくつのタイプがあります。

例えば、通関代行やその他の付帯サービス等を提供する所。日本国内の輸送まで行うところなど。この内、国際輸送の事業部分のみを限定する所が「独立系フォワーダー」です。独立系フォワーダーは、国際輸送事業の部分以外の全てを他社に回し、輸送スペースの部分に経営資源を投入しています。したがって、独立系フォワーダーは、最も価格競争力があります。

4.事務処理は迅速か?連絡は円滑?

船積み等のやり取りの際、その手続きが迅速であるのかも重要なポイントです。

例えば、B/Lの差し入れや、アライバルノーティスのチャージをすでに支払っているとします。それでも貨物を引き取れないときがあります。この理由にフォワーダーの手続きが関係することが多いです。詳しくは、マスターB/LとハウスB/Lの違いをご覧ください。

フォワーダーの処理が遅い=貨物到着の遅延につながる。

5.物流関連の情報を提供し、船会社の経営状況を把握している。

物流の最適化をするには、様々な情報(リスク評価)を入手し、その中から自社に最適なものを見つける必要があります。使いやすいフォワーダは、この部分をサポートしてくれます。また、韓国の大手船会社が倒産したように、昨今は、船会社間の競争が激しくなっています。

大手船会社を含めて、コンテナ事業は、軒並み不振な所が多く、いつ、どこが破産するのかがわからない状況です。このようなときも、できるだけ正確な情報を入手できるフォワーダーだと良いです。

6.万が一の対応ができる(船会社の破綻など)

船会社の倒産、港湾ストライキ、紛争、海上封鎖など、物流においては、常に様々なトラブルに遭遇することが多いです。フォワーダーの真価は、この「イレギュラー時の対応力」にあります。平常時にしっかりと対応できるのは当たり前です。

もし、あなたが船会社と直接契約をしているときは、破産した船会社とのやり取りが必要です。これが「フォワーダー」を通して契約をしているときは、フォワーダーが輸入港までの輸送義務を負っているため、フォワーダーの責任と費用をもって、最後まで輸送してくれます。

 

 

7.取り扱い件数が多い=スペース供給力(価格交渉力)がある。

フォワーダーは、船会社とサービスコントラクトを結んでいるため、卸売り価格で輸送ができます。フォワーダーは、この卸売り価格に自らのマージンをのせて、各荷主に販売することで利益を得ます。フォワーダーに力があるのかは、取り扱う物量で確認ができます。

フォワーダーの取り扱い件数が多ければ、Co-loadはしません。また、荷主が必要なタイミングで輸送スペースの確保もできます。

8.荷主の「物流担当者」として、常に物流の最適化の提案ができる。

あなたは、どこかの国へ輸出をしているとします。このとき、輸送部分を「物流担当者」として、すべて任せられるのが良いフォワーダーです。「できるフォワーダー」は、常に荷主にとっての物流の最適化を提案します。輸送環境に合わせた最適なカスタマイズができるところを選びましょう。

9.船会社と深い関係があること

フォワーダーと船会社との間に深い関係があることもポイントです。

 
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例えば、船会社の立場から考えて、AとBというフォワーダーがいるとします。フォワーダーAは、常に情報を交換や意見交換をしている所です。

一方、フォワーダーBは、必要なときだけ依頼をしてくる所です。このような状況の中、もし、スペースが残り一つしかなければ、船会社は、どちらに渡すと思いますか? もちろん、Aですね。そのため、できるだけ多くの船会社と深い関係にあるフォワーダーを選ぶことも重要です。

10.海外営業所などを有していること。現地支店を日本人がコントロール

輸送先の国にフォワーダーの営業所または現地代理店があるのか?も重要です。また、その現地支店に、日本人が常駐しており、その日本人の指揮命令の下、すべての業務が行われている所が良いです。つまり、サービス品質など細かな部分を含めて日本と同等レベルの対応力があるところが望ましいです。

11. あなたと相性がいいこと!

最後は、フォワーダーの担当者と相性がいいことです。どんなに魅力的な特徴があっても、担当者との相性が悪ければ、その魅力は半減です!ぜひ、いくつかのフォワーダーと取引をしてみて、相性があう担当者を見つけてみましょう!

もし、「担当者は苦手だな〜」と感じたら、フォワーダー担当者の変更を依頼してもいいかもです!

以上がフォワーダーの種類と特徴です。ところで、フォワーダーには、大きく分けて日系フォワーダーと外資系フォワーダーの2種類があります。それぞれの違いと使い分け方法をご紹介します。

日系フォワーダーと外資系フォワーダーの違い。

日系フォワーダーの特徴は、次の通りです。

  • 本社機能が日本
  • 十分なスタッフと自社施設
  • 日系航空会社との連携
  • 精神的な信頼感
  • 世界規模で交渉力が小さい(デメリット)
十分なスタッフと自社施設

当然日本に本社があるため、大きなビジネス案件やトラベルあった場合日本国内で処理されるので、迅速に解決されると期待できる。またスタッフがたくさんいるので、国内主要都市や空港で十分対応が可能です。

日系フォワーダーは自社上屋を各国内空港近くに保有しています。オペレーションも自前なので、柔軟に対応できる。自社上屋でスタッフが待機していることで、緊急案件に対しても処理が早めに実施されます。航空貨物は時間との戦いであるから、この点は大きなメリットだといえます。

日系航空会社との連携

日系フォワーダーは、日系航空会社の路線に豊富な契約スペースがあります。一般的に同じ国籍の企業同士だと連携が強い傾向があるので、日経フォワーダーにはANAやJAL、NCAのような日系航空会社と強固な関係性を持っていることが多いです。それに応じて貨物スペースを一定量保有しているので、たとえ貨物スペースが逼迫している時期でも安定した輸送が可能です。

精神的な信頼

日本人特有の輸送を任せるなら自国の企業にという点も大きいです。日本に本社のあるフォワーダーに預けるのは、精神的に安心する人も多いでしょう。これは旅行する時にまずANAやJALを選ぶのと同じイメージであるといえます。ある外資系フォワーダーで働くスタッフが、なかなかお客さんの獲得につながらないという話を聞いたことがある。それもこの理由からかもしれないです。

世界規模では交渉力が小さい(デメリット)

日系フォワーダーは大手グローバルフォワーダーに比べると企業規模は決し大きくないです。日本最大手の日通航空でさえ、世界ランキングでは7位です。そうなると日本線以外での航空会社との価格交渉は、残念ながら世界の大手フォワーダーにはかなわないです。

日本発着では強い立場でいられるが、日本を介さない国際間のやり取りの場合、準大手の扱いとなり、競争力が劣るケースが起きます。

外資系フォワーダーの特徴

外資系フォワーダーの特徴は次の通りです。

  • 世界規模で価格交渉が有利
  • 貨物の優先順位が高い
  • 人員と施設が不足気味(日本国内のデメリット)
世界規模で価格交渉が有利

世界で見るとDHLやキューネのようなグローバルフォワーダーは、とても存在感があり、価格交渉は各航空会社の本社レベルで行っているため競争力のある運賃とスペース確保を有利に獲得しやすいです。日系フォワーダーが日本国内で交渉するのとは規模が違う。世界規模でみた場合、外資系大手フォワーダーのほうが競争が有利に働きます。

貨物の優先順位が高い

航空輸送では予約が取りづらい路線や、オフロードしやすい仕向け地がある。これは需給バランスの影響であったり、貨物重量搭載制限が発生するためで、その場合航空会社はどの貨物から搭載するか優先順位を事前に決めています。

通常世界の大手航空会社は、グローバルフォワーダーとパートナー契約を交わしており、その契約にはフォワーダーは契約航空会社に優先的に貨物を渡すこと、航空会社は安定したスペースの供給や仮に予定便からオフロードされた場合には優先的に搭載するといった内容が盛り込まれていることが多いです。つまりグローバルフォワーダーの貨物はどんな状況でも優先的に搭載されます。

人員と施設問題がある(デメリット)

日系フォワーダーと比べると日本での外資系フォワーダーは、人員が決して多いわけではないので、きめ細やかなサービスは期待できないです。また自社上屋を保有しているケースが少ないため、柔軟な対応にも限界があります。

外資系と日系のおすすめ度

主要都市は日経フォワーダーがお勧め!

私の意見では、主要な都市への輸送であれば、日系フォワーダーに任せるのが安全で安心です。日本企業特有のきめ細やかな対応は、日系フォワーダーが優れています。主要都市への輸送であれば、ANAやJALでカバーできるので、日系企業同士で最終目的地まで輸送が可能です。

ニッチな仕向け地は外資系フォワーダーがお勧め

外資系フォワーダーは、ニッチな仕向け地へ輸送したい時に適しています。

例えば南米や東欧諸国、アフリカなどは、日系フォワーダー並びに航空会社が支店を持っていないため、こういった仕向け地は外資フォワーダーが強みを活かせる場です。大手外資系フォワーダーはグローバル契約があるので、安定した輸送が可能です。

アジアではそれなりに日系フォワーダーも知名度は高くなっているが、それでも世界レベルで見ると、まだまだ外資系フォワーダーの存在感は絶大だ。仕向け地に合わせて、ぜひ使い分けてみることもお勧めします。

フォワーダーとの上手な付き合い方、見積もりをするには?

最後にフォワーダーとの上手な付き合い方をご紹介していきます。フォワーダーには、得手、不得手なルート、品目がああるので、まずはお付き合いするフォワーダーの得意分野を把握しましょう!

メインの一社と、あともう一、二社のサブでお付き合いをすると良いです。複数のフォワーダーと取引を重ねるのが良いです。なお、全く新しい輸送ルートが必要になった場合は、上記の枠組みからは外れて、新たなフォワーダーを探します。

もちろん、その際も「複数のフォワーダー」から見積もりを取るのが原則です。もし、想定の予算等が決まっている場合は、フォワーダーに対して逆に提案もできます。しかし、フォワーダーも商売ですから、明らかに無理なお話は、全く聞く耳すら持たないです。

例えば、見積もり依頼の結果、フォワーダーから、ありえない価格を提示されたときは、間接的に断っていることを意味しています。詳しくは「見積もり依頼をするときにフォワーダーに伝える9つのこと」とフォワーダーが嫌う「荷主」の特徴5選 取引停止を防ぐコツ!をご覧ください。

メインフォワーダーが一社。サブが二社程度で輸送を依頼します。もし、新しい輸送ルートが必要なら、必ずしも既存のフォワーダーにこだわらなくても良いです。

よくある疑問

ノミネーションとは?

船賃が「コレクト」の場合は、船会社またはフォワーダーがコンサイニー(輸入者・荷物の受け手)に運賃の支払いを確認します。要はしっかりと運賃を支払ってくれるのか?を確認するためです。この確認作業のことを「ノミネーション」と言います。

FOBで契約する? 買い手がフォワーダーを手配 ノミネーション!

フォワーダーを英語にすると?

「Forwarder」と言います。

NVOCCとフォワーダーの違いは?

同じと考えれば良いです!

フォワーダーとフリータイムの関係

フォワーダーは、独自のサービスとして、このフリータイムの延長サービスをしています。もちろん、この期間は、フォワーダーや荷主とフォワーダーとの関係性によっても変わります。

フリータイムを最大限に利用すると、倉庫費用の圧縮ができます。フリータイムのギリギリまで倉庫内(ヤード含む)に貨物を保管して、需要に合わせて配送先に届けられるからです。自社倉庫代わりとして利用もできます。

フォワーダー、3PL、国際複合一貫輸送との違い

国際複合一貫輸送とは、航空機、船舶、鉄道など、あらゆる輸送手段を自由に調達して物流を構築することを言います。先ほどもお伝えした通り、フォワーダーには、航空と海上を得意する所があります。航空や海上の分野を超えて最適な物流を構築する所が「国際複合一貫輸送に対応するフォワーダー」です。

3PLとは、一つの会社にある物流のすべてまたは、一部を外部の業者に委託して物流の最適化をすることです。自由貿易の拡大もあり、激しいコスト競争に勝つためには、物流の最適化はかかせません。これを実現するにあたり「餅は餅屋に任せる」と言われるように、会社の物流部分をすべて物流会社に委託する流れが多いです。

フォワーダーは、食品届に対応している?

フォワーダーの中にも通関業の許可を持っている所があります。そこに頼めば、税関への申告はもちろんのこと、各他法令(食品検疫、動物検疫、植物検疫)などにも対応しています。

フォワーダー名は、貿易書類のどこに記載されている?

フォワーダー名は、B/L(船荷証券)A/N(アライバルノーティス)に記載されています。

フォワーダーとクーリエの違い

フォワーダーは、一般荷物の輸送を手配する業者です。一方、クーリエは、国際宅配便が担当する「書類の輸送サービス」を指します。国際宅配便は、書類以外の輸送であれば、スモールパッケージ(SP)とよばれるサービスもあります。国際宅配便は、小型の書類や貨物の輸送を中心にして、なによりも「迅速性」を第一にしています。

まとめ

フォワーダーは、船会社と荷主の間に立ち、独自の輸送サービスを提供する業者です。フォワーダーには、海上輸送に強い会社、航空輸送に強い会社、特定の地域への輸送に強い会社、冷蔵品の混載輸送に強い会社など、様々なところがあります。

貿易をするときは、このフォワーダーの特徴を把握して、適切な会社へ配送依頼をすることが重要です。とりあえず大手に頼んでおこうなどと決めると、あまりコスト的なメリットがない輸送になる可能性が高いです。

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