海上運賃の相場 内訳とサーチャージを徹底解説!

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この記事は、海上運賃の相場と内訳について詳しく解説していきます!

外国との間で商品を輸送するときは、輸出者や輸入者のいずれかが輸送代金を支払います。どちらが支払うのかは、貿易取引(インコタームズ)によります。

例えば、貿易条件の一つである「CIF」では、海上輸送費と保険料を輸出者が負担します。本来、輸出国側で輸送費などを支払うため、輸入者側では一切の費用が発生しないと思うかもしれません。しかし、実際は、CIFでも、輸入する側で「貨物を引き取るための諸費用」を支払います。コンテナ諸費用やサーチャージ(追加費用)と呼ばれるものです。

そこで、この記事では、海上輸送費の相場と内訳を詳しくご紹介していきます。

 

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海上輸送費の相場と内訳

海上運賃の相場は、どのように調べればいいのでしょうか? また、その内訳は、どのような構成になっているのでしょうか?

かつて、海上輸送は、独占禁止法の対象外とされていました。いわゆる「海運同盟」と呼ばれる合法的な同盟を結び、航路間(〇〇港~●●港まで)の料金表(タリフ)を定めて輸送していました。荷主は、このタリフに基づいた価格で輸送をする必要があるため、非常に割高な運賃を支払っていた時代がありました。

例えば、日本と北米路線のあるフォワーダーさんが言うには….

「昔は、100万円を切るB/Lは見たことがなかった」と言われるほどです。輸送価格ががっちりと固定されており、これが合法とされていたのです。しかし、2021年現在は、この種の海運同盟は、ほとんど解消されており、海上輸送は、相場がない自由競争になっています。

特に昨今は、船会社各社がコンテナ船の大型化を進めて、一回の輸送で20000TEUのコンテナを輸送できる船が誕生しつつあります。船会社の乱立と、輸送スペースの過剰供給により、昔では考えられないほど、海上輸送代金は下がっています。

*2021年現在は、2020年初頭から始まる流行病の影響により、一時的に、海上輸送スペースが高騰しています

海上輸送費の相場を調べるには?

2021年現在、海上輸送費は、完全に自由競争とされています。そのため、A地点からB地点の輸送であっても、荷主毎に大きな価格差があることも多いです。

基本的には….

  • いつも使う=恒常的
  • たくさんのスペースを使う

上記2つの条件を満たす荷主には、有利な価格を提示し、それ以外を軽視する船会社が多いです。また、船会社と直接、契約してメリットがある会社は、東証一部上場企業等の一部の大企業に限られており、一般的な荷主は、フォワーダー経由で輸送する方が魅力が大きいです。

肝心の国際輸送の相場ですが、オンライン上であれば「FREIGHTOS」や「WFR」を使うことである程度の相場を調べられます。但し、上記2つのサイトは、2021年現在、機能停止や制限を加えており、その場ですぐに相場を調べられないようになっています。

オンライン以外の方法であれば、上記のフォワーダーに見積もり依頼を出すことが正確で、実務的な方法です。

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海上輸送費の一覧/内訳(船社チャージ=船社立替金)

海上輸送(国際輸送費)は、以下3つの費用の合計です。

  1. 海上運賃
  2. 各種調整金(サーチャージ)
  3. 輸入国側のコンテナ取扱料金など(CFSチャージ含む)

通関実務では、これらの費用を「船社チャージ」や「船社立替金」と言います。輸入申告では、課税価格の中に、この船社チャージを加算した上で申告します。なお、この費用は、貨物が到着したときに発行される「アライバルノーティス」に記載されています。

関連:アライバルノーティスの費用計算ツール ボッタクリも暴露

アライバルノーティスに記載されている項目は、使用する船会社、航路などにより様々です。よくある物としては、BAF、YAS、THCなどがあります。いずれの費用も5つのいずれかに分類されます。

  1. 海上運賃(基本運賃)=ベースレート=オーシャンフレート
  2. 燃料系の割り増し料
  3. 為替的な割り増し料
  4. 危険回避の割り増し料
  5. 輸入港における作業料

1.海上運賃(オーシャンフレート)

船会社は、NVOCCまたは一般の荷主と「S/C」を結び、運賃の値引きをしています。S/Cとは、一定期間、一定の物量を輸送する約束した上で、輸送料金の値引きを得る仕組みです。いわゆるNVOCCや大口の荷主が結んでいることが多いです。つまり、物量が少なく、スポット的な輸送契約をする荷主ほど、高い海上運賃を支払います。通関業者から請求書が発行されると「船社立替金」等の名称で表示されています。

海上運賃を負担する人:FOB→輸入者 CIFなど→輸出者

関連記事:世界中の海上運賃を検索する方法

その他、ベースで割り増しになる要素

  • 重量割り増し 一定の重さを超えると割り増し
  • 長尺物割り増し 一定の長さを超えると割り増し
関連的な疑問・海上運賃には消費税はかかるの?

消費税は、かかりません。輸入許可前の貨物は外国貨物であるからです。

2.燃料系の割り増し料金(BAFなど)

上記のオーシャンフレートに追加される費用が「サーチャージ」です。その他、運行する航路によって、別のサーチャージを支払う場合があります。以下のサーチャージは、全て貨物を受け取る輸入者側が負担します。

BAFなどは、燃料費の上昇や下降による調整を行う目的があります。基本的には、原油価格の上下に対するリスク分散費用だとお考え下さい。BAF以外にも様々な呼び方がありますが、単純に考えると「燃料調整系の費用」です。

EBS、ECR、BC、BAF、FAF、GBF、LSFS(海洋汚染の防止)、EFAFEなど。

3.為替的な割り増し料(CAF・YASなど)

「○○港から○○港までは400USD」など、基本的に船の運賃はUSDで決められています。各国の船会社は、USドルから自国通貨へと切り替えて運賃を回収したいです。このとき、USドルと各国通貨との為替による収益の調整を行うのが「CAF」です。

他にYAS(円高による調整金)など

4.危険回避の割り増し料(ERSなど)

中近東を航行する際の危険回避に関わる費用負担です。

他にCSS(Carrier Security Surcharge)などがあります。

5.輸入港における作業料(THCなど)

輸入国側でかかる費用には、次の物があります。

  1. ターミナルハンドリングチャージ
  2. CFSチャージ
  3. 空コンテナ取扱料金
  4. DO発行費及び書類発行手数料
1.ターミナルハンドリングチャージ

コンテナターミナル内で発生する費用。CY内のガントリクレーンによる荷卸し費用、ターミナル内の輸送、その他、コンテナターミナルの維持・管理のための費用にあてられます。

2.CFSチャージ

コンテナフレイトステーション内で発生する費用。いわゆるLCL(混載輸送)で物を輸送してきたときに請求される。相場は、1M3=4000円前後

3.空コンテナ取扱料金(ECHC)

空コンテナを取り扱ったときに発生する費用

4.DO発行費及び書類発行手数料

D/Oは、貨物をコンテナターミナルや保税倉庫から引き取るための書類です。この書類の発行を受ける費用が「D/O費」です。その他、船が港に着いたことを知らせるアライバルノーティスの発行手数料が「DOC FEE」として請求されます。常識的に考えて、貨物の到着案内書類を有償で発行するなどありえないのですが….貿易業界ではまかり通っています。

書類発行時に請求される費用例

  • D/O FEE=デリバリーオーダー(D/O)の手数料
  • DOC FEE(B/L FEE)=B/Lを発行する手数料

その他の費用例

その他、中国路線特有や韓国路線特有など、個別の路線ごとに設定されているサーチャージもあります。代表的な物は、次の通りです。

  1. 中国路線特有
  2. 台湾と韓国路線特有
  3. 北米路線特有
  4. 運河系料金
  5. 大阪港特有の費用

1.中国航路特有の費用

  • SPS=上海港の使用料金
  • CRC=香港初アジア域内運賃にかかる割増金
  • CRS=日本初の中国向け輸送にかかる費用
  • DCF=書類作成費用
  • システムチャージ=中国からの輸入貨物に加算される。中国のフォワーダーが中国側の輸出者から取るべき費用を取らず、日本の輸入者から徴収する料金支払いを拒否すると、貨物の留置権を盾にして強引に支払わせようとする。関連記事:システムチャージとは?

2.台湾と韓国特有の費用

  • KAC 台湾/基隆港から出す貨物に課される割増金
  • CNTR TAX コンテナへの税金(韓国)
  • Wharfage 埠頭使用料金(韓国)

3.北米方面特有の費用

  • SPSC 北米向け海上運賃に適用される夏季割り増し運賃
  • AMS 北米、EU向けの船積み、24時間ルール対応のための手続き費用

4.運河系通行料金

  • STF スエズ運河を通過する費用
  • PCS パナマ運河の通行料
5.大阪特有の費用
  • 搬出手数料 大阪港の保税地域から輸入貨物を引き取るときに発生する。(大阪のみの特殊料金)

その他、海上運賃に関連する用語

用語意味
O/Fオーシャンフレイトの略=海上運賃。これにサーチャージが加わる
AFR24時間ルールに対応するために海外で徴収される費用
ARB長尺物・重量物に加算される
ACCアラメダコリドチャージ ロングビーチ港を経由するときの負担金
ALL IN燃料割り増し系など、すべての加算費用を含めた価格
AMS
CIC中国路線に加算される費用
CFS混載輸送の方式
CIF輸出者が国際送料と保険料を支払う
CFSチャージ船会社のCFSでデバンバンニング、入出庫する費用
CMCコンテナの修復に関する費用
CMD「ONE」の日本向け航路に加算される費用(Container Management Fee for Discharge)
COLLECT輸入者側が海上運賃を支払うこと
CSSセキュリティを高めるためのチャージ
CUSシャーシの使用料金
CSCSOLAS条約のISPSコードの対応費用
DCF書類の作成費
DDCコンテナ取扱料金=THC
DOC費用D/Oの発行費用
DRS日本側のドレージ不足に対応する費用 Drayage Recovery Surcharge
EMCコンテナ自体の品質管理にともなうコスト
ENS欧州版24時間ルールに関する費用
EPS使用済みのコンテナや空コンテナを移動する費用
EQMCコンテナの管理・点検をする費用
GRI海上運賃を一括で値上げすること(海運同盟)
IPI内陸国にある地点までを輸送することを指す。
ISOCCエバーグリーンが導入する硫黄酸化物排出規制に対応する費用
WRS戦争地を通過するときの費用
S/C一定期間一定量の積み荷を保証すること=特別割引運賃
LSS燃料の硫黄分濃度排出規制にともなう費用
Seal Feeコンテナに封をするための費用
THCターミナルハンドリングチャージ 輸入国側でコンテナを所定の位置に移動する費用。アメリカでは、頭にDを付けた「DTHC」を使用する。
WHATFAGE岸壁使用料金
VAT付加価値税

貿易用語(二文字)略語を含めて230を収録!

よくある疑問

1.海上運賃諸費用の課金単位は?

船が港に到着する間際に、船会社からアライバルノーティスが発行されます。

アライバルノーティスは、本船が輸入港に到着したことをお知らせする書類です。この中に、輸入者として支払うべき諸費用が書かれています。この費用を支払うと、船会社(代理店)からD/Oが発行されます。その後、無事に輸入許可を受けると、ターミナルに許可書とD/Oを差し入れて貨物を引き取ります。

アライバルノーティスには、請求額を示すに当たり「課金単位」を表示しています。課金単位には、次のものがあります。

名称意味
B/L一つのB/Lに対して課金
RT一トンあたりに課金
VAN一つのコンテナに課金
20’DRY20フィートのドライコンテナ一本に課金
W/M または WM=レベニュートン実重量と容積重量を比較して、大きい方を採用

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2.海上運賃には消費税はかかる?

海上運賃には消費税はかかりません。消費税とは、国内貨物に対してかかる物であり、外国貨物にはかからないです。輸入品は、輸入の許可をもって、外国貨物から内国貨物へと切り替わります。海上運賃は、外国貨物に課金されているため、必然的に消費税は免税扱いです。

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まとめ

  • 輸送費=海上運賃+各種調整金+コンテナ輸送代金
  • 各種調整金は、季節、航路、船会社により様々
  • 貿易条件で、輸送費を輸出者負担になっていても、別途、日本側の費用が発生する
  • 各種調整金の中には、意味不明な物が多い。

 

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