韓国・釜山向けフェリー便とは?
韓国への輸送は「早い・安い・近い」がそろっており、日本の中小企業にとって使いやすい市場です。中でも「フェリー便」は、飛行機やコンテナ船よりも便利な場面が多く、効率よく送る方法として注目されています。この記事では、釜山向けフェリー輸送に強いフォワーダーを紹介します。
なぜフェリー便が選ばれるの?
フェリー便は、トラックやトレーラーごと船に積み込める「RORO(ロールオン・ロールオフ)」方式を使います。この方法だと、荷物の積み替えが少なくなるため、破損や時間のロスが減ります。梱包の手間も少なくて済みます。
また、大阪・敦賀・下関などから出る定期フェリーは、料金も比較的安く、スケジュールも安定しています。LCLやFCLよりも気軽に使える場合があるので、小口輸送や急ぎの荷物にピッタリです。

ドレー費用の抑制にもつながります。
韓国・釜山向けフェリー輸送に強い業者5選
PANSTAR FERRY(サンスターライン)
日韓間のフェリー輸送に特化したサービスを提供。
- 日本-韓国-中国間の自社フェリー船を運航
- 全世界20カ国以上の主要港湾とネットワークを形成
- FCL、LCL、ブレイクバルクなど多様な貨物形態に対応
- 半導体、精密機械、危険物、農産物、Eコマース製品、液晶ディスプレイパネル、家電製品など、ハイテク製品の輸送など幅広い品目の輸送実績
- 特急運送サービス「PANSTAR ULTRA EXPRESS」を展開
Camellia Line(カメリアライン)
博多〜釜山間を毎日運航するRORO方式のフェリーです。高頻度かつ高品質な輸送を実現しており、20年以上の運航実績があります。リードタイムはおおむね2〜3日。家電や機械部品などの重量物にも強く、安定性のあるサービスが特徴です。
- 博多-釜山間を毎日運航し、安定した輸送サービスを提供
- RORO(Roll-on/Roll-off)方式の採用
- 1990年から30年以上にわたる日韓間輸送の経験
- 週7便の高頻度運航
- 2004年に新造フェリー「ニューかめりあ」を導入
- 日本郵船グループの一員
信永海運株式会社
韓国・釜山港に自社CFSを持ち、混載便対応も可能。九州・関西からの短距離輸送に加え、釜山を起点に中国や東南アジアへ接続するネットワークが強み。低価格・短納期・高頻度便を求める荷主に最適です。
ゴールドウェイロジスティクス
釜山港に3つの自社倉庫を保有。コンソリ業者として位置し、危険品倉庫の保有も強みです。釜山から世界各国へのハブ輸送が可能なため、韓国以遠の国際輸送を視野に入れた活用にも適しています。
Dongjin Shipping(東進海運)
韓国・釜山を中心に、日本各地(博多・門司・徳山など)を結ぶ定期コンテナ航路を長年運航している海運会社です。週2便体制で安定したスケジュールを維持し、小口貨物からコンテナ単位まで幅広く対応しています。韓国発着の混載便や、釜山から第三国へのトランシップサービスにも強みを持っています。
OCEAN NETWORK EXPRESS(ONE)
日本発のグローバルコンテナ船社で、博多・釜山・門司・神戸・大阪などを結ぶ定期サービスを提供しています。日本国内の主要港から釜山への短期間輸送が可能で、国際複合輸送や第三国中継にも対応しています。
Evergreen Marine(長栄海運)
台湾を本拠とする世界的なコンテナ船社で、博多・釜山・光陽・蔚山などを結ぶ定期航路を運航しています。国際一貫輸送やアジア域内のネットワークに強みがあり、釜山経由でアジア各国への輸送も得意としています。
博多港運株式会社(Hakata Port Transport)
福岡・博多港を拠点に、韓国・釜山向けの海上輸送や倉庫、通関業務を展開している会社です。各船社の代理店として現地ネットワークを活かし、きめ細かな現地対応を行っています。
相互運輸株式会社(Sogo Unyu)
博多を中心に、DongjinやEvergreenなどの代理店業務を担い、韓国航路の混載・コンテナ貨物に強みを持っています。現地通関や配送手配もワンストップで対応しています。
関釜フェリー(下関~釜山)
- 毎日運航しており、遅れが少ない
- 航空便並みのスピードで届くこともある
- 12ft・20ft・40ftなど、いろいろなサイズのコンテナに対応
- 年中無休で通関に対応している
関光汽船
- 週7便の安定した運航
- 船が出る日に荷物を持ち込める
- 九州・中国地方からの出荷に便利
日本通運(NX-FORWARDING)
- 全国の貨物駅と韓国をつなぐ鉄道や内航船ネットワークあり
- トラック輸送から鉄道や船に変えることで環境にもやさしい輸送が可能
HANIRO LINE(ハニロライン)
博多~釜山間で月~金運航の特送便を提供しており、釜山から韓国内配送まで対応しています。
Asian Express Service(HDS)
釜山~下関・門司・大阪間の定時制フェリーサービスを利用したHOT DELIVERY SERVICEを展開。
英語圏で注目される韓国系フォワーダー
HMM (Hyundai Merchant Marine)
韓国最大手のコンテナ船社で、釜山をハブに日本~アジア~欧米各地を結ぶグローバルネットワークを展開しています。大型貨物・特殊貨物にも対応し、短納期・大量輸送に強みを持っています。
Korea Marine Transport Co., Ltd. (KMTC)
アジア域内の短距離定期航路に強く、日本~釜山のLCL・FCL輸送を数多く取り扱っています。釜山港での積み替えや多国間輸送にも柔軟に対応しています。
CJ Logistics
韓国最大手の総合物流企業で、釜山港での通関・倉庫・国内配送まで一貫したサービスを提供しています。eコマースや小口貨物の取り扱いにも強みがあります。
フェリー輸送を使うときの注意点
フェリー輸送は安価で便利な一方、毎日運航ではないルートもあり、スケジュールの確認は必須です。また、海上天候の影響を受けやすいため、納期にはある程度の余裕を持つ必要があります。荷姿によってはフェリーに積み込めないこともあるため、事前にフォワーダーへ積載可否を確認しておくと安心です。
韓国輸送に強い業者を選ぶポイント
韓国向けに輸送する際は、次のような点を基準にフォワーダーを選ぶのがおすすめです。
- 韓国港での通関・配送体制があるか
- ドレー費用を削減できるルート設計か
- 定期便のスケジュールが明確か
- 自社混載便があるか(LCL対応)
- トラブル時の対応体制が明示されているか
これらの点を満たす業者であれば、安定した韓国輸送が実現しやすくなります。
まとめ
- フェリー輸送は、短距離・低コスト・損傷リスク軽減に優れた手段です。
- 釜山行きフェリーに強いフォワーダーは、PANSTAR、Camellia Line、信永海運などが代表格です。
- 輸送前には積載条件、納期、通関体制を必ず確認しておきましょう。