日EU EPA(日欧)で何がどうなる?関税削減品目

日欧EPA 関税削減品目 TPP/日欧/日米協定
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2019年2月1日、日本とヨーロッパ(EU)との間で、経済的な結びつきを強くする「EPA(経済連携協定)」が発効しました。この記事では、日EUEPAの基本的な理解から、関税削減の対象になる産品をご紹介していきます。関連記事:EUって何か国あるの?どんな国が加盟している?

■この記事の結論

  • 欧州産のブランド品・・2029年頃に関税撤廃(革関連品)
  • ワインなど・・即時撤廃
  • チョコ関係・・11年目に関税撤廃
  • 衣服関係・・即時撤廃(革以外)
  • 革靴・・11年目撤廃
  • 果実(ブドウ)・・即時撤廃
  • チーズの関税・・16年目に関税撤廃(チーズの種類は?)
  • 海外通販で日欧EPAを活用するときのポイント
  • 関税の削減は、2019年2月1日付の即時撤廃品目から始まり、最大16年かけて、ほぼすべての関税が撤廃される。

日本とEUが経済協定を結ぶとどうなる?

日欧EPA 保護主義 自由経済

日本は、人口の減少が続いています。人口は、何かを消費する人の数のことですから、それが減るとなると大変です。この問題を解決するには、子供を増やすか、海外に活路を見出すかのどちらかになります。ただ、先の「子供を増やす」のは、個人の自由であるため、なかなか思うような効果を上げることは難しいです。そこで「海外への活路を見出すこと」を考えます。

日本政府は、自由貿易を他国と交わしています。2019年現在、日本はすでに16の経済協定を結んでいます。2019年2月1日からは、この17番目である「日欧EPA」を結んでいます。この記事では、日欧EPAによって、どのような品目に対して関税の削減がなされるのか?を確認していきましょう!

日本市場のEUへの開放品目(日本側)

EUから日本へ輸出するときの関税削減のポイントは、次の通りです。

  • ワインの関税は、カテゴリAの即時撤廃
  • ソフト系チーズは「関税割当」を導入。約15年後に枠内税率を完全撤廃する。ハード系は完全撤廃する。
  • EU企業に対して中核市以上の公共入札への参加を認める。
  • パスタ、チョコレート、ビスケットなどの一般食品も広く関税が撤廃される。
  • 豚肉、牛肉などをTPP並みに引き下げる。(10~16年)
  • 革製品(革靴など)の関税を11年~16年ほどで完全撤廃
除外
少量の関税割当(EU枠)を導入
差額関税を維持
牛肉 発効後、16年目に9%(現行38%)、セーフガード設定
バター 国家貿易を維持しつつ、民間貿易のEU枠を設定
ホエイ 関税削減
ハード系チーズ(チェダー、ゴーダ)、クリームなどチーズなど 16年目に無税
プロセスチーズ 関税割当維持
パスタ、チョコ、キャンディなど 11年目に完全撤廃
ビスケット 6~11年目に撤廃
のり、こんぶ 除外
あじ、さば 16年目に撤廃
ワイン 即時撤廃
葉巻たばこ 11年目に完全撤廃
11年目に完全撤廃
皮革・革の履物
11年目または16年目で完全撤廃

EU市場の日本への開放品目(EU側)

日本からEUへ輸出するときの関税削減のポイントは、次の通りです。

  • 日本産ワインの関税を無くす&現地にて自由な流通や販売が可能となる。
  • 自動車の関税を7年で完全撤廃
  • 日本産電化製品の関税も撤廃
  • 日本酒・緑茶・花類・調味料の関税を撤廃
醤油、牛肉、ほたて貝、花き、ぶり、青果物

豚肉、鶏肉、乳製品、日本酒、ワイン、たばこ・塩

即時撤廃品目(2019年2月1日付け)
緑茶 8年目の2月1日で関税削減
コメ 関税削減除外リスト

注目のアイテムは、ワイン、革製品、チーズ、アパレル品

日欧EPAかつ身近な生活でメリットがある品目は、ワイン、豚肉、革製品、チーズ、バターです。高い関税率が設定されていることで有名です。(特に革製品)日欧EPAでは、この革製品についても11年目~16年目で関税が撤廃される見込みです。また、アルコール関係も注目です。協定発効と同時に撤廃されるワインを中心として、遅くても3~5年ほどで、関税が撤廃されます。

関税の削減は、どのように調べられる?

現時点で設定されている関税率は、ウェブタリフ(日本側)、ワールドタリフ登録方法(EU側)で調べられます。現時点ではなく、数年後の削減予定を調べるときは、日本側、EU側、それぞの「譲許表(じょうきょひょう)(日本側)」を確認します。日本側の譲許表は、なぜか横向きのPDFファイルです。これを縦向きにしたいときは、ダウンロード後、「PDFファイルの向きを変える方法」を参考にして編集してください。

おまけ・日欧EPAで自由化されるのは、関税だけではない。

EPAを交わすと、主に3つの分野で規制の緩和がなされます。

人の移動 人の移動とは、両国の人間がなるべく自由に移動できるように規制を取り払うことです。具体的には、労働ビザの規制を緩和することなどです。
サービス・投資分野の移動 サービス・投資分野とは、国内に存在する「外資企業」を除外する規制を緩和して、日本企業と同じように等しく投資などをできる環境を整えることです。
物の移動 物の移動は、両国で作られた商品が「お互い」の市場で自由に販売できるように「関税」を取り払うことです。EPAによって一般の人が受けるメリットと言えば、この関税部分です。関税は、国境をまたぐときの税金です。また、関税は、商品ごとに細かく「率」が設定されているため、同じ価格の商品を購入したとしても、物によって支払うべく関税額が変わります。私たちの生活で最もかかわる可能性があるのは、この関税の撤廃です。

EPAは、お互いの市場を開放するため、日本の商品をヨーロッパ市場に売り込みやすいです。逆にヨーロッパの高品質な商品を安く手に入れるチャンスでもあります。この意味において、自由化=悪と考えるのは早計です。ちなみに、日本とEUがEPAを結ぶと「韓国が最もダメージを受ける可能性」があります。この理由については「日欧EPAで韓国がヤバくなる理由」をご覧ください。

ポイント:EUとEPAを結ぶと、これまで高額な関税がかかっていたものが無税または大きく減税されます。これに合わせるように、スーパーなどで販売される輸入商品の価格も全体的に下落していきます。もちろん、これを迎え撃つ日本勢の商品も何らかの影響を受けます。

まとめ

2017年6月現在、日本とEUは、EPAという経済連携を結ぼうとしています。これは、日本とEUという二大経済圏の協定であるため、世界に与える影響も大きい物です。実際に日EU EPAが結ばれると、日常生活で身近な物の関税が大きく削減されます。

例えば、革製品、チーズ、乳製品、アルコール、お菓子、アパレル品などです。これらに設定されていた高額な関税が撤廃や低減されることによって、これまでよりも多くの輸入品が日本市場に並ぶことが予想できます。一般消費者としては、物が安くなり嬉しいです。一方、国内企業にとっては脅威となることは間違いありません。しかし、これを好機ととらえてEU市場へ売り込みをかけていけば、逆に売り上げを増やせます。

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