イスを輸入するときの「関税率」と決定する「要素」について解説していきます。椅子は、以下の点で関税率が決まります。
- 原産国
- フレーム部分の材質
- アップホルスターの有無
基本的に、イスの完成品に対する関税は無税。椅子の部分品の内、革を使っている場合は、一定の関税がかかります。
イスの輸入関税(2023年3月現在)
- 椅子の完成品:WTO、経済連携共に無税
- 椅子の部分品:革使用(3.8%)、それ以外は無税
- HSコードは9401周辺
イスの関税が決まるHSコードの要素
イスの関税決定要素は、次の通りです。
- どこで、何の用途で使用するイス?
- そのイスは回転するのか?
- 座るところが革張りになっている?
- 寝台として兼用できる?
- フレーム部分の材質は?
- アップホルスター付きのもの?
1.どこで使用するイス?
イスといっても、さまざな場面で使われています。
例えば、電車や航空機などの業務用で使うイス。歯医者さん用の「治療用イス」などです。当然、家庭用の椅子もあります。椅子の使用場所又は使用目的による分類があります。
関税率表では、イスを「腰掛」と表しています。ウェブタリフなどで「イス」と検索をしても該当しないのでご注意ください。
品目例:自動車、航空機、歯医者のイス。理髪用のイス。通常のイスなどです。
2.回転するイス?(高さを変えられる物のみ)
椅子の内、座る部分が回転するタイプがあります。オフィス用チェアやお年寄りがテレビなどを見るときに使うイスなどです。ここでのポイントは「イスの高さを変えられるか?」です。
例えば、一般的なイスは、座る部分の裏側に「イスの高さを変えられるレバー」があります。このレバーを上方向に引っ張ると高くなり、逆に下方向であれば、低くなります。このようにイスの高さを自由に変えられる機能を持っているかがポイントです。
ポイント:イスの座面部分が回転するのか。高さを変えられるレバーがある?
3.座面は革張りか
イスの座る部分が革であるのかがポイントです。基本的に革製品には、高い関税が設定されています。これは、何かの製品の部分的な個所を構成する場合でも適用されます。イスの場合は、フレームと座面です。
4.寝台として兼用できる?
イスの中には、寝台としても使えるタイプが存在します。リクライニングが180度ほどあるイスなどが対象です。寝たいときに背もたれ部分を倒して使える物とイメージしてください。
ただし、庭園用やキャンプなどで使う物は非該当です。
5.フレーム部分の材質は何で作られているのか
イスのフレーム部分の材質もポイントです。材質には、以下の三種類があります。
- とう、竹
- 木製
- 金属製
一番上の「とう」とは、藤の茎と表皮で作ったイスです。このイスは、軽くてしなやかなであるため「自由な曲線」を描けます。また、藤の茎で作られているため、蒸し暑い夏に適しているイスでもあります。
6.アップホルスターがついている?
アップホルスターとは、座る部分などに「何らかの詰め物」をしたり、「スプリング」が入っていたりするものです。
まとめ
イスの関税は、無税です。したがって、仮にHSコードを間違えて分類したとしても、影響は少ないです。
イスの関税は、使用用途とフレーム部分の材質、座面部分がポイントです。特に、革を含んで作られているイスについては、特恵やEPAを使用しないと関税がかかりますので注意しましょう!
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