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輸入するときの関税はいつ、誰に支払う?支払い方法は?

海外から商品を輸入するときは、関税などを支払わなければならない「可能性」があります。”可能性がある”との表記の通り、支払わないときもあります。あなたの輸入目的や輸入合計額が免税の範囲にあるときです。もちろん、免税以上のときは、個人使用目的での輸入、商売目的での輸入に関わらず、関税や消費税を支払う義務があります。つまり、あなたは、関税や消費税をなどを納税した後、海外の貨物を受け取れます。

そこで、この記事では、海外輸入時における関税や消費税の支払い方法、タイミングなどを詳しくご紹介していきます。

  • 輸入目的は何? 商売?個人使用??
  • どこの国から、何を輸入?
  • それをいくらで輸入?

などによって

  • 「関税+消費税」を払うとき
  • 「消費税のみ」を支払うとき
  • 「関税+消費税」がどちらも免除になるときの3つのケースがあります。

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関税は、どのタイミングで支払う?

商品を輸入するときには、商品ごとに決められた関税を支払います。どの商品に、どれくらいの関税がかかるのかは、あなたが「個人的な目的で輸入するのか」または「商売的な目的で輸入するのか」によって違います。

個人使用目的の場合は「16666円以下免税ルール」や「簡易税率」などのルールにもとづいて計算されるため、商業目的で輸入するより税負担は軽いです。対する商業目的で輸入する場合は「一般税率」が適用されます。商業目的の場合は、個人使用目的よりも税負担が重くなる代わりに、輸入した物を自由に販売できる権利があります。

軽減措置国内販売
個人使用目的の輸入あり無料の譲渡、貸出、販売等すべて禁止
商売目的の輸入なし販売可能

では、この関税とは、誰が負担をするのでしょうか? 海外のネットショップで購入した場合(少額輸入・個人使用目的の輸入)と一般的な商業輸入の場合の2つのケースを考えてみます。

誰が誰に対して関税を支払うのか?

関税を支払うべき人は「日本に商品を輸入しようとする人」です。さらに、関税を支払う相手は「日本の税関」です。海外のネットショップや海外税関に支払うわけではありません。(一部・日本側の関税相当分を事前徴収するショップもあります。)また、関税の納付方法やタイミングは、あなたが一般貨物として輸入しているのか? それとも海外ショップで購入しているのか?によっても変わります。

輸入方法関税を支払うタイミング
海外通販/個人輸入/少額で輸入するとき実際に配達員から商品を受け取るとき
一般輸入輸入申告をして通関業者などに代理で関税を納付してもらう。

関税は、日本税関に対して支払うことは同じであるもの、そのタイミングは、海外通販と一般輸入で違います。海外通販は、実際に貨物を受け取るタイミングで、郵便局員やその他の配達員に対して支払うことで、関税や消費税を日本税関に納付します。一方、一般商業輸入の場合は、輸入申告を代理で行う「通関業者」により、一旦、関税や消費税などが立て替えられた後、通関業者とのルールに基づき支払います。

各輸入者は、日本税関に直接納付することは少なく、配送会社や通関業者を通して支払うことが多い。

 

東南アジア 販路開拓

 

輸入方法別・関税の支払い方法

1.海外通販/個人輸入(インターネット通販)で物を購入した人

海外から商品を購入する方は、海外のオンラインサイトを利用する方が多いです。この場合、ご自宅を宛先として「ドアツードア」で商品が国際配送されてきます。そのため、購入先のネットショップのサイトで購入手続きを済ませてしまえば、あとは商品を待つだけという気軽な輸入ができます。

実は、このとき、利用されている国際配送も二種類あるのをご存知でしょうか。一つは「郵便系配送ネットワーク」もう一つは「民間系配送ネットワーク」です。この違いによって「本来、関税がかかる商品であっても、課税されずに通過」してくることがあります。以下、それぞれの通関の流れです。

1-1.郵便系の配送

郵便系ネットワークは、手紙などを送る事業をしている、あの郵便のことです。私たちは、郵便というサービスを聞くと日本だけのサービスだと考えてしまいがちです。しかし、そもそも郵便事業というのは「万国郵便連合」と呼ばれる国際機関で決めたことを基にして運営しています。これを日本では「日本郵便」が担当しています。

アメリカには、アメリカの郵便があり、フランスにはフランスの郵便が存在していて、世界中の郵便物が滞りなく届くようになっています。この世界各国の郵便ネットワークを利用した国際配送が「郵便系配送ネットワーク」です。

▽郵便系配送の関税徴収までの流れ

1.「税関外郵出張所」にて、税関職員が輸入書類をチェック。
2.税関職員が商品ごとに「関税」を決定
3.日本ゆうびんが関税を立て替えます。
4.日本郵便の職員が自宅へ商品を届けます。このとき、立て替えてもらった関税を支払う。

郵便局が建て替え払いをします。郵便局の配送員は、商品の配送時に立て替え金を回収します。

関連記事:国際郵便を受け取るときに関税が高いと感じたら受け取り拒否

1-2.民間系配送ネットワーク

民間系配送ネットワークは、フェデックスやDHLなどの民間会社が作っている配送ネットワークのことです。上記の国際郵便系ネットワークよりも「利用者目線」のサービスが提供されているのが特徴です。しかし、一点、大きな注意もあります。いざ、何かのことが起きると配送が中断される可能性が高いです。その理由が以下の通りです。

郵便系配送ネットワークの大元になっている万国郵便連合は「利益の追求よりも世界中の人が等しく郵便の恩恵を受けられる世の中」を目指しています。そのため、多少、利益がない配送だとしても、そのミッションの達成に重きを置きます。

一方、民間系配送ネットワークは、あくまで商売が立ち位置です。そのため、利益を度外視してまで事業を継続することは有りません。その傾向が顕著に出たのが、先の東日本大震災の時です。いわゆる郵便配送事業は、どんなに被災を受けている地域であっても、今まで変わらず配送を続けていました。

しかし、民間配送ネットワークの某社などは、すぐに配送の停止を行ったのです。もちろん、利益追求型の企業であるため、これについて他人がとやかく言うことはではありませんが….

▽民間配送ネットワークの関税徴収までの流れ

1.民間配送会社の倉庫(保税地域)にて、民間配送会社の職員が税関に代理で申告。
2.民間配送会社は、申告と同時に関税などを立て替え払い。(税関に対して)
3.民間配送会社は、ご自宅へ商品を届けます。このとき、立て替えてもらった関税を支払う。

2.一般商業輸入を行う方

コンテナなどを使った一般輸入の関税の納付方法です。この場合、一般的には通関業者(税関へ申告をする会社)が、あなたの貨物について代理で申告します。その後、輸入許可に至れば、あなたの元へ商品が届けられます。もし、あなたが自ら輸入申告をするときは、商品の引き取りと同時に関税や消費税を納付します。

▽通関業者に依頼したときの関税納付の流れ

  1. 輸入者は、日本に貨物が到着したら専門の業者へ通関処理を依頼
  2. 通関業者は、輸入書類をもとにして関税や消費税などを計算
  3. 通関業者は、関税や消費税などを立て替える。
  4. 輸入許可に至る。
  5. その後、通関業者との約定日通りに、輸入者は、輸入通関料などと合わせて、関税立て替え分を一緒に支払う。場合によっては、立て替え金の分だけ先に支払う場合も有り
通関業者に通関をお願いしているときは、通関業者に、輸入許可時の関税を立て替えてもらい、毎月月末までの分を来月にまとめて支払うことなどが行われています。

関税の支払いを延納するには?

キャッシュフローなどを改善するために、関税を延納したいときは「関税の延納制度」を活用します。この制度を使えば、輸入許可日から数えて3か月ほど、関税や消費税を延納できます。

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まとめ

輸入するときの関税を支払うタイミングは、インターネット通販のような簡易的な輸入や、コンテナなどを使った一般的な輸入などによって異なります。インターネット通販の場合は、ご自宅に商品が配送されてきたときに、その配送人に対して関税などを支払います。一方、一般商業輸入の場合は、関税や消費税の支払いは、通関業者が立て替え払いをする場合が多く、このときの立て替え金は、後日、輸入通関料と合わせて支払うことになります。

いずれの方法であっても間に入る業者が立て替え払いをした後、商品の引き渡しを行うときに回収する仕組みになります。

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