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航空輸出の流れを徹底解説!爆発物の検査費用



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現在ではインターネットの普及で世界のどこからでも商品を購入できます。そのため個人企業でも大きなビジネスチャンスを手に入れやすいです。

もし、自社製品が海外のお客様に販売した場合は、輸出をすることになります。ただ、輸出といっても、ノウハウがないと何から始めていいか悩みます。実際事前の取り決めがうまくいかなかったために荷受人とトラブルになったケースも耳にします。

まして航空貨物の場合、スピーディに進めないと商機を逃す可能性がありますので、航空輸送で商品を輸出する前に貨物の流れを知ることはとても重要なことです。

そこで今回は、航空輸送の輸出における流れや費用等、×初物検査を説明していきます。なお、別記事の「航空輸送の流れ輸入編」もあわせてご覧下さい。

貨物を輸出するまでの流れを把握する!

今回は荷主として貨物を輸出する際、事前に把握すべき内容を以下の3つにまとめています。

1. 貨物を輸出することが決まってからの流れを把握する。

2. 輸出貨物に必要な書類と費用を知る。

3. 航空輸送に必要な情報を知る。

始めに準備するべきこと

貨物を航空便で輸送がきまったら、荷受人との間で、誰が輸送費や保険代金を支払うか?を決めましょう!

荷受人(輸入者側)がすべて支払えば、作業は簡単です。荷受人が現地側で航空貨物代理店(以下フォワーダー)の手配をするので、こちらはフォワーダーからの連絡を待っていれば問題ありません。しかし、荷主(輸出者側)が輸送費を受け持つ場合は、フォワダーの選択など、すべての輸送を手配しなければならないので、いろいろと大変です。

いずれにしても航空運賃、保険料は誰が支払うかは後々問題にならないように事前にしっかり取り決めて、決定事項を書面で残してください。

【準備編】書類と貨物の準備しよう!

実際に準備する手順について解説していきます。この準備には、次の2つがあります。

  1. 書類の準備
  2. 貨物の準備

輸送の準備をする上での考え方は…..

荷主は書類並びに貨物を航空輸送が可能な状態することです。

荷主が書類の用意、貨物の用意の2つを行うことで、初めて航空輸送ができます。

関連記事:貿易の会社を設立したい!検討するべき5つのポイント

1.書類の準備

荷主が準備する書類は、以下の通りです。

  1. インボイスパッキングリスト
  2. 原産地証明書(必要に応じて)

インボイスは、輸出貨物の品名や数量、価格や代金の支払い方法が明記された書類です。輸出する上で必ず用意する書類です。記載項目は決まっていますので、もし作成したことがなければウェブサイトで作成方法を確認してみたほうがよいでしょう。

パッキングリストは、梱包されたパッケージごとの商品名や数量、外装マークや保険金額が記載しますが、インボイスにすべて記載することで省略も可能です。

原産地証明書は、原産地を証明する書類で商工会議所で発行されます。必要なわけではありませんが、1. 日本出発の際に税関の輸出許可を取得する時や、2. 到着国での免税または減税のためにいるときがあります。

上記の書類を準備することは、初めてですと難しく感じるかもしれませんが、事前にフォワーダーを決めておいて、その都度アドバイスをもらうことも可能です。

書類作成時の費用は?

基本的にインボイス等の書類作成は荷主が行うので、フォワダーに支払う費用はありません。作成時のアドバイスに対しても費用は掛かることはありません。

例外的に原産地証明書を商工会議所に取りに行くなど、付帯的な依頼をする場合は、別途費用が掛かりますが、費用は3,000円から5,000円程度を見ておけばよいでしょう。

2.貨物の準備

航空輸送の場合、輸送中は1.5Gから3Gの重力がかかるため、しっかりした梱包が必要です。梱包は通常荷主が行わなければいけません。

もし、取引のある梱包業者があれば、フォワーダーの上屋に搬入する前に梱包まで完了してください。またフォワーダーによっては、梱包費用を払えば対応してくれますので、梱包前に搬入してフォワーダーに依頼も可能です。

ここでは一般的な2つの梱包パターンをご紹介します。

  1. 梱包が不要なケース
  2. 梱包が必要なケース
1.梱包業者が不要なケース

商品が軽く、自社のカートンボックスを持っていれば、緩衝材等で隙間を埋めて箱詰めしてください。荷主が使用するカートンボックスには、ケースマークがプリントされているので、フォワーダーや航空会社が取り扱う時にも認識ができ、とても便利です。また個数口であればナンバリングも行ってください。商品番号や内容品の個数を側面にシール等で表記すると荷受人にも親切です。

カートンボックスのままで準備を終えることも可能ですが、この場合はフォワーダーへ引き渡しをスムーズにするよう、ストレッチフィルムで巻いて準備完了です。

2.梱包業者が必要な2つのケース

1. パレット貨物に梱包

慣れてくると個数口による貨物紛失を避けるため、カートンボックスでもパレット貨物にする方法があります。個数口のカートンボックスをパレットの上に載せて縦横にしっかり固定し、さらにストレッチフィルムを巻くことによってパレット数である1個口とできます。

このケースですとパレットの用意やパレットとカートンの固定するバンド、荷主によってはケースマークを見せたくないなどの観点で、側面を段ボール等で覆うことがあります。資材がなかったり、経験したことがなければ、こういった梱包は専門的な作業となりますので、梱包業者に依頼することをお勧めします。

2. 木枠梱包

 
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貨物が金属製の機械など重たい貨物であれば、木枠梱包が必要です。外装と内装それぞれしっかり固定します。こちらもノウハウがあれば自社で梱包しても構いませんが、梱包業者に頼むのが間違いありません。

書類と貨物の用意が整ったら、いよいよフォワーダーに引き取り等をお願いします。ところで、貨物の輸出には、どのような費用が発生するのでしょうか?

貨物搬入までの費用

航空輸送で輸出するときの費用(フォワダーの上屋)は、次の通りです。

  1. ターミナル代金、ハンドリング代金
  2. 爆発物検査費用
  3. 国内転送費用(必要に応じて)
  4. 梱包代金(必要に応じて)

1.ターミナル代金

とは、荷主がフォワダーの上屋を使用する際に必要な上屋使用料です。輸出する行程で必ず通過しなければいけませんので、この費用は削減できません。

代金は一般的に重量制を採用しています。搬入空港やフォワーダーによる代金差額はあまりありませんが、相場としては1kgあたり25円から30円程度で考えておけばよいかと思います。

つまり1kg30円で設定しているフォワーダーの上屋に100kgの貨物を搬入する場合、3,000円のターミナル代金が必要となります。

また貨物の取り扱い費用として別でハンドリング代金を請求するフォワーダーも多くありますが、ターミナル代金との総額で考えると大きく金額は変わらないようです。

またフォワダーの上屋は日数で加算するケースはあまり多くありません。搬入してから3日や5日程度であれば、追加費用は発生しないことが多いです。しかしながら10日やそれ以上とあまりにも長く蔵置を依頼する場合、フォワーダーによっては増額を請求しますので、貨物、書類それぞれ事前に輸出準備が完了してから手配することをお勧めします。

2.爆発物検査費用

航空輸送は過去の経験から保安検査が非常に厳しくなっています。そのためすべての貨物に対して爆発物検査(X線検査)を実施しています。

代金の相場は1個200円、最低代金2,000円程度です。たとえ小さな貨物1個でも最低代金の2,000円は爆発物検査費用に掛かることになります。

3.国内転送費用

貨物をフォワダーの上屋へ輸送する作業は、荷主自身が契約運送業者に手配することも可能ですが、フォワダーに依頼しても構いません。初めて航空貨物を輸出する場合は、別々に業者を使い分けるのは手間がかかりますので、手間と費用を比較して、フォワダーに依頼することも選択肢として考えてもよいでしょう。

4.梱包代金

先にも説明しました通り、航空貨物は梱包までが荷主の責任となります。一般的に多くの荷主は梱包後にフォワダーの上屋に搬入しますが、契約している梱包業者がない場合は、その選定から始めなければいけません。

そんな面倒な作業もフォワダーが対応します。相場は通常のカートンボックスであれば4,000円から6,000円程度、貨物の重量や性質上、木製パレットを使用が必要な場合は資材費用も含めて2万円から5万円程度です。

梱包業者に依頼した場合、梱包後の貨物をフォワダーの上屋へ転送する作業が発生します。梱包業者によってはフォワーダーの近くに作業場があることもありますので、その時は横持ちとしてサービスで転送してくれることもあります。しかし、フォワーダーの上屋へ搬入するまでが荷主の責任ですので、一般的には荷主の負担でトラック転送の手配をしなければいけません。。

ただし、梱包もフォワーダーに依頼するのであれば、梱包作業はフォワーダーの上屋内かその近辺ですので、転送費用は通常発生しません。

いずれにしても搬入先であるフォワダーの上屋は、事前にフォワーダー担当者が指定します。荷主は貨物がある場所からフォワダーの上屋までのトラックを手配し、実際に貨物を搬入する日は搬入時間と貨物の形状や個数を事前にフォワーダーの担当者へ連絡してください。

手間とコストを考えて、どこまでをフォワーダーに任せるか考えてみることが大事です。

【上屋到着編】航空運送状の発行ステップ

書類と貨物がフォワーダーのもとに到着したら、いよいよ航空運送状の発行です。ところでそもそも航空運送状の役割とは何でしょうか。航空貨物を輸送する場合、必要ですのでここで簡単に解説したいと思います。

航空運送状の役割とは?

  1. 航空貨物の荷送人と荷受人の運送契約を締結した証明書
  2. 運送品目の受領の証明書
  3. 運賃や保険の証明書
  4. 貨物の輸送中ならびに保管中の指示書
  5. 税関への申告書類

いろいろと列挙しましたが、輸送にかかわるすべての内容が記載された書類であり、この運送状によって契約が締結されたと考えれば簡単です。

また航空運送状には2種類あり、航空会社が発行するMaster Air Waybill(マスター・エアウェイビル)とフォワーダーが発行するHouse Air Waybillで、荷主としてはHouse Air Waybillが発行されたことによって、フォワーダーと運送契約を結んだことになります。

このHouse Air Waybill番号でフォワーダーのウェブサイトから、貨物を追跡することが可能ですので、しっかり保管してください。

なおフォワーダーによっては、Houese Air Waybill発行手数料を請求することもありますが、その場合3,000円程度でしょう。

関連記事:マスターB/LとハウスB/Lの違いは?

輸出通関と許可

いよいよフォワーダーが輸出許可を取得する作業です。現在ではほぼすべての輸出貨物は税関システムであるNaccs(ナックス)で申請を行います。問題がなければシステム内で輸出許可が下ります。

中には税関に説明をしなければならないケースも発生しますので、この場合事前に準備したインボイスや原産地証明書が必要になります。こちらも基本的にはフォワダーがすべて対応してくれます。

通関費用については、フォワーダーへの手数料として以前は一律の5,900円で統一されていましたが、現在では自由化が進みフォワーダーによって金額はそれぞれ設定されています。多少金額に違いはあるかもしれませんが、5,900円を目安にしておけば問題ありません。

土日搬入の通関は可能?

貨物の内容によっては緊急の場合もあるかもしれません。土曜日や日曜日に通関するケースが発生した時に、対応が可能なのか、また可能であれば費用はいくらになるか気になるのではないでしょうか。

結論から言いますと、土日祝日の通関は可能です。税関は毎日休みなく開庁していますので、通常通り対応してくれます。しかしフォワーダーへは別途スタッフの特別出勤に対して費用が掛かります。フォワーダーにもよりますが、相場は10,000円から15,000円程度となります。

税関許可後、貨物を輸送!

税関から輸出許可が下りれば、貨物と書類はフォワーダーの手配で空港内にある航空会社上屋へと転送されます。その後航空会社スタッフによって、書類の確認や貨物の梱包状態を確認して、予定の航空機に搭載されます。

なお輸出貨物では、荷主が直接航空会社に支払う費用はありません。貨物が予定通り搭載されているかをフォワダーのウェブサイトでHouse Air Waybill番号で追跡して、荷受人の元にデリバリーのステータスになっていれば荷主としての仕事は終了します。

以上が航空輸送の輸出編のお話です。

よくある疑問

ここからは特別なケースについての疑問についてご紹介します。

温度指定貨物の対応は可能?

貨物の性質上温度によって品質が変わってしまうこともあるかもしれません。実際真夏の空港は異常なくらい暑いです。そんな中で何時間も蔵置されると心配ですよね。

ではそのような温度指定の貨物のケースは、指示通り対応してくれるのか気になるかと思います。その疑問の答えは、地上で貨物を保管する場合、フォワーダーの上屋にも、航空会社の上屋にも冷蔵庫や冷凍庫がありますので、温度指定での蔵置は可能です。

一般的に冷蔵庫が+5℃、冷凍庫が-16℃で設定されています。ただし費用は航空運賃ならびに保管料も一般貨物に比べて高くなります。例えば航空運賃で言うと2割から3割増し、フォワーダーの上屋での保管料は一日50円程度となります。一般貨物ですと数日間保管していても一定金額でしたが、温度指定の場合ですと1日ごとに保管料が加算されますのでご注意ください。

また飛行中の航空機内の温度は+10℃前後で推移します。それ以上の温度指定は残念ながら基本的にはできません。例えば冷凍貨物ですと、一般的にはフォワダーが手配したドライアイスを入れて輸送することになります。

このように温度指定ですと取り扱い方法や費用が大きく変わりますので、フォワーダーに正確な情報を伝えてください。

航空輸送中の気圧は?

飛行中の機内では気圧は地上とは異なります。私たちでも飛行機で旅行した時に気圧の違いを感じる人もおいのではないでしょうか。ではどのくらい変わるのかといいますと、地上にいるときの0.8程度と言われています。

梱包は専門業者に依頼していることでしょうからまず問題ないと思いますが、知識として覚えておいたほうがいいかもしれません。

クーリエとフォワーダーの違いは?

クーリエとは、国内輸送から国際輸送、通関などすべて自社で完結するDHLやFedexのような世界規模での輸送会社です。フォワーダーが航空輸送を航空会社とお互いの強みによって分業しているのとは明らかに形態が異なります。

クーリエは基本的に書類などの輸送に適していますが、大きめの貨物輸送も行っています。一般的には書類が最優先ですので、少しでも貨物の形状が大きくなると遅延が発生するかもしれません。

クーリエ会社にせよフォワーダーにせよ航空輸送のプロですので、貨物の出荷が決まったのであればいずれからも見積もりを取ってもいいのではないでしょうか。

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