米国(アメリカ)内に貨物を輸入するときは「ボンド」と呼ばれる保険があります。ボンドとは、米国税関に対する保険制度であり、アメリカに輸入する人が支払うべき費用のです。
この記事では、アメリカ貿易のボンドの概要をご紹介していきます。
アメリカへの輸入×Customs Bond
Customs Bondとは?
米国に貨物を輸入する際には「Customs Bond(カスタムボンド)」と呼ばれる保険が必要になる場合があります。これは、米国税関(CBP)に対する保証制度であり、輸入者が関税や罰金などを支払えない場合に、保険会社が代わりに支払いを保証する仕組みです。

インボイス価格が2500ドル以上の貨物を輸入する際には、ボンドの取得が義務付けられています。
Customs Bondの目的
Customs Bondは、米国税関への関税納付を保証制度です。輸入者が万が一支払えなくなった場合に、政府が未回収の関税を確実に回収できるようにしています。
ボンドが必要となる条件
Customs Bondが必要になるケースは、以下の通りです。
- インボイス価格が2500ドル以上の貨物
- 特定の規制対象商品(FDA規制商品、相殺関税対象品など)
- ISF(10+2ルール)の対象となる貨物
- Customs Bondの種類
ボンド、2つの種類
Customs Bondには、以下の2種類があります。
- シングルボンド
- 年間ボンド
シングルボンド(輸入時ごと)
シングルボンドは、一回限りの輸入に適用するボンドです。輸入するたびに取得する必要があり、インボイス価格の約0.5%がボンド費用としてかかります。

最小で50ドル程度から利用可能です。
年間ボンド(継続ボンド)
年間ボンドは、一年間を通じて何度でも利用できるボンドです。輸入頻度が多い場合には、シングルボンドよりも年間ボンドを選ぶことでコスト削減につながります。最低保証額は50,000ドルで、年間の費用は500ドル前後です。
ボンドを取得するには?
Customs Bondは、米国内の通関業者を通じて取得するのが一般的です。通関業者が輸入者に代わりボンドを取得し、必要な手続きをサポートします。
ボンドを選ぶ基準
ボンドを選択する際には、以下のポイントを考慮すると良いです。
- 輸入頻度:頻繁に輸入する場合は年間ボンドが有利
- 貨物の種類:FDA規制商品や相殺関税など、追加の要件を確認
- 輸送形態:航空貨物、船舶貨物によって適用されるルールが異なる
ボンドと関連する米国税関の規制
Customs Bondは、米国の税関規制であるISF(Importer Security Filing)とも密接に関連しています。ISFは、船便による貨物の事前申告を義務付けるルールであり、ISFボンドが必要となるケースがあります。
ボンドの更新と管理
年間ボンドを利用する場合は、毎年の更新手続きを忘れないようにしましょう。また、輸入量の増減に応じてボンド額を調整することも重要です。
まとめ
- インボイス価格が2500ドル以上の貨物を輸入する際にはCustoms Bondが必要
- シングルボンドと年間ボンドの2種類があり、輸入頻度に応じて選択
- ボンドは米国内の通関業者を通じて取得可能
- FDA規制商品や特定の品目には追加の要件があるため、事前に確認が必要
- スムーズな輸入プロセスを確保するために、ボンドの更新と管理を適切に行うことが重要
Customs Bondは、米国輸入ビジネスにおいて不可欠な要素のひとつです。適切に活用することで、リスクを軽減し、円滑な輸入手続きを実現できます。


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