海上コンテナ輸送を利用している「今、貨物はどこにあるのだろう?」と思うことがあります。長い輸送期間中、天候や港湾の混雑などでスケジュールが遅れることもあり、荷物の状況が見えないと心配ですね!
この記事では、海上コンテナの追跡方法を解説します。基本的な追跡手順から、船会社やフォワーダー独自のリアルタイムトラッキングシステムなどもご紹介していきます。
海上コンテナ輸送の追跡方法
海上コンテナ追跡の重要性
「今、貨物は、どこで、どのような状況なの?」
国際輸送をしていると、常に貨物の状況が気になります。遠隔地からの輸送、それなりに日数もかかる為、遅延が発生すると、その後の部分で多大な影響を受けます。
例えば、アマゾンのプライムセールに間に合わせるために貨物を輸入しようとしていたのに船の到着が遅れる。あるいは、国内の卸問屋に商品を納める予定であるのに貨物の到着が遅れるなどです。どのケースでも非常に困ります。
これを防ぐ為にはどうすれば良いのでしょうか?
もちろん、船会社の都合や天候の都合もある為、根本的な対策は難しいです。とはいえ、貨物の輸送が遅れている事実を一刻も早く把握することは、できるはずです。これは、納品先からの信頼を維持する上でも非常に重要です。
では、どのように追跡をすればいいのでしょうか?
追跡に必要な基本情報
海上コンテナを把握する方法はいくつかあります。共通するのは、コンテナ番号等の指定の番号を使い追跡する点です。追跡に関する情報には、次の物があります。
- コンテナ番号
- B/L番号
- 予約番号
これらの情報は、B/L(船荷証券)に記載されています。但し、番号が間違っていると正確な追跡ができないため注意しましょう!
海上コンテナ追跡の具体的な方法
次に海上コンテナを追跡するための具体的な方法をご紹介していきます。主な方法は、次のいずれかです。
- 船会社の追跡システムを利用して確認する。
- AISデータを使って船の現在地を確認する
1.船会社の追跡システムを利用する
Maersk、MSC、Hapag-Lloydなどの船会社の公式サイトにコンテナ番号等を入力すると調べられます。
メリット
- 公式情報の正確性と信頼性が高い
- 詳細な貨物ステータスを確認できる
- 輸送スケジュールの変更や遅延情報がすぐに反映される
- コンテナごとに詳細なデータを提供
- 船の航路図やETA情報も入手可能(一部対応)
デメリット
- 複数船会社を利用している場合は管理が煩雑
- 追跡情報の更新頻度に差がある
- 操作画面がわかりにくい場合がある
- 船会社のシステム障害やメンテナンスが影響することがある
2.AISデータを使って船の現在地を確認する
MarineTrafficやVesselFinderなどのAISデータを使用した追跡方法もあります。この場合は、コンテナ単位ではなく船舶単位での追跡になるため、精度が劣ります。
MarineTrafficによる追跡方法
- MarineTrafficにアクセスする
- 検索バーに船名またはIMO番号を入力
- 目的の船を選ぶ
- 通知機能をオンにする(オプション)
マリントラフィックでは、船名で船の現在地を確認できます。対象の船が表示されたら、その船をクリックするとETA(入港予定日)を含めた情報が表示されます。その他、通知機能をオンすることで、入港時にメール等で通知する機能もあります。
フォワーダーの独自サービスを利用する場合の追跡方法
その他、フォワーダー独自で追跡システムを構築している場合があります。昔ながらの古いフォワーダーは、これらの独自サービスを構築していない場合が多いです。
例えば、DHL Global Forwarding, Kuehne+Nagelなどです。DHLの場合は、3つの情報のいずれかで貨物の現在地を追跡できます。
- AWB(Air Waybill)番号
- Shipment IDまたはOrder Number
- コンテナ番号(海上輸送の場合)
海上輸送のパッケージサービスを提供するフォワーダーのシステムも便利!
先進的なフォワーダーは、海上輸送を丸ごとデジタル化できるシステムを整えている所もあります。このシステムを使えば、貨物の居場所を把握できることはもちろんのこと、国際輸送のあらゆる手続きや情報等を一つの管理画面で管理・手配ができます。
例えば、中国からの日本全国へのパッケージ輸送(中国現地引き取りから、日本全国への玄関先海上輸送サービス)のDIGISHIPなら、指定の番号をいれるだけで、貨物の現状をいつでも、瞬時に確認ができます。
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まとめ
- 貨物のトラッキングは、コンテナ番号又はB/L番号が基本
- 基本的には船会社の公式サイトで確認ができる。
- より細かく把握したい場合は、その他のシステムを使うと良い。
- 追跡することで貨物の現状を把握することが何よりも大切。
- 結果、それが取引先との信頼維持につながる。