タオバオは、中国最大級のECプラットフォームであり、個人でも手軽に安価な商品を仕入れられます。取り扱い商品数は10億点以上と非常に多く、価格も競争が激しいため、日本市場では手に入らないような商品を低価格で購入できます。
しかし、タオバオは中国国内向けの販売が基本となるため、日本への直送には対応していない事が多いため、物流部分で困ることが多いです。
本記事では、個人でも利用しやすい物流ルートとコスト削減のテクニックを詳しく解説していきます。
タオバオ輸入の魅力とは?
タオバオの特徴と利用方法
タオバオを利用するためには、まずアカウント登録が必要です。登録には携帯電話番号が必要で、認証コードを入力することでアカウントを作成します。商品を検索する際には、中国語で検索をします。
例えば、「スマホケース」を検索する場合、「手机壳」と入力します。これで、より多くの検索結果が表示されます。=Google翻訳などを使用
支払い方法は、Alipayが主に利用されます。Alipayはタオバオの公式決済システムで、安全に支払いができます。Alipayアカウントを作成し、クレジットカードや銀行口座を紐付けて使います。
タオバオ輸入の主な物流ルート
タオバオの商品を日本に輸入するには、3つの方法があります。
1.転送業者を利用する
転送業者を利用すると、中国国内の倉庫を経由して日本に発送ができます。タオバオ公式の「集運(ジーユン)」もこの仕組みを利用しています。送料は重量やサイズにより異なりますが、通常1kgあたり20~50元程度です。
メリット
- 比較的安価な国際送料
- タオバオ公式の「集運」を利用すれば手続きが簡単
- 大手転送業者なら日本語対応
デメリット
- 検品サービスがない場合が多い
- 大量注文には向かない
輸入代行業者を利用する
輸入代行業者を利用すると、仕入れから検品・発送までワンストップで対応してもらえます。手数料は商品代金の5~10%程度。業者によっては、検品やリパッキングサービスなどにより商品品質を保てます。
メリット
- 日本語対応の業者が多く、初心者でも利用しやすい
- 検品やリパッキングなどのオプションサービスが充実
- まとめ買いに適している
デメリット
- 代行手数料が発生する
- 信頼できる業者を見極める必要がある
個別の国際配送サービスを利用する
タオバオの商品を中国国内で一度受け取り、自分でDHLやEMSなどの国際配送サービスを手配する方法もあります。ただし、EMSはAmazon FBAへの納品に適していないため、DHLや佐川急便などのキャリアをおススメします。配送日数は航空便で3~10日、海上便で2~4週間程度です。
メリット
- 自由度が高く、最安の配送方法
- 転送業者や代行業者を経由しないため、中間コストを削減できる
デメリット
- 中国国内の住所が必要
- 集荷・発送手配を自分でする。
中国仕入れのリスクと対策
中国からの仕入れには、偽物や粗悪品のリスクが伴います。ブランド品を扱う場合は、Tmall(天猫)やJD.com(京東)などの公式ショップを利用することで、偽物を避けられます。また、レビューや販売履歴を確認することも重要です。
トラブルが発生した場合、タオバオの購入者保護制度を利用することで、返金や返品の手続きを進められます。しかし、海外からの返品には高額な送料がかかるため、購入前の確認が重要です。
知的財産権の問題にも注意が必要です。
例えば、日本で商標登録されているキャラクターやブランド商品を無許可で仕入れると、税関で差し止められる可能性があります。商標確認ツールを活用し、事前に問題がないか確認しておくことが推奨されます。
関税対策と送料削減のポイント
タオバオ輸入にかかる送料を抑えるために、以下のポイントを意識しましょう。
1. まとめ買いで単価を下げる
国際送料は重量やサイズに応じて計算されるため、小分けで発送するよりも、まとめて発送するほうが1kgあたりの単価が安くなることが多いです。転送業者の倉庫を活用し、複数の商品をまとめて送るとコストダウンができます。
2. 航空便と海上便を使い分ける
重量の軽い商品(衣類やアクセサリーなど)は航空便が適しています。一方、大型商品(家具や家電など)は海上便を利用すると大幅に送料を削減できます。特に20kg以上の商品は海上便が圧倒的に安い傾向にあります。
3. 中国国内の倉庫を活用する
輸入代行業者の中には、中国国内の倉庫で一定期間無料保管できるサービスを提供している業者もあります。これを活用することで、複数の仕入れ商品をまとめて一度に発送できます。
4. リパッキングで送料を最適化する
タオバオで仕入れた商品は、無駄に大きな梱包がされていることがよくあります。代行業者にリパッキング(梱包サイズの見直し)を依頼することで、サイズ課金の送料を節約できます。
5. 関税対策も忘れずに
日本に輸入する際、関税がかかるかどうかを事前に確認しましょう。特にアパレルや革製品は関税率が高めなので、関税の計算を含めたコスト管理が重要です。また、香港経由の物流ルートを活用すると関税を抑えられる場合があります。
輸入時の関税は、商品カテゴリーによって異なります。
例えば、衣類には10~20%、靴には30%の関税がかかることがあります。免税額は16,666円(2024年現在)であり、それを超えると課税対象となります。関税を最適化するために、複数回に分けて発送する方法や、適切なHSコードを適用することで税率を調整することが可能です。
また、リパッキングを活用することで送料を削減できます。例えば、過剰包装された商品の梱包を見直すことで、梱包サイズを30%削減し、送料を1,000円以上節約できるケースもあります。
中国輸入の関税計算ツール!中国製品の関税率(RCEP)の調べ方等
タオバオ以外の中国ECサイトとの比較
タオバオ以外にも、中国には多くのECサイトがあります。
Tmall(天猫)は、タオバオの上位互換のプラットフォームで、ブランド公式ショップが多数出店しています。品質管理が厳しく、信頼性の高い商品を購入できます
JD.com(京東)は、電子機器や家電製品の購入に適しており、物流が迅速なのが特徴です。中国国内向けに当日配送サービスを提供しており、信頼性の高いサプライヤーと取引ができます。
それぞれのプラットフォームには特徴があるため、取り扱う商品のジャンルに応じて適切なサイトを選ぶことが重要です。
まとめ
タオバオ輸入を個人で行う場合、物流ルートの選択によってコストや手間が大きく変わります。転送業者を利用するのか、輸入代行業者を活用するのか、自分の輸入スタイルに合った方法を選びましょう。また、送料を抑えるためには、まとめ買いやリパッキング、適切な輸送方法の選択が重要になります。コストを最適化しながら、スムーズな輸入ビジネスを目指しましょう。
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