【輸入時】立替金に頼るリスク 荷主が知るべき注意点

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貿易業界には、荷主(輸入者)がフォワーダーや、通関業者に対して、輸入税(消費税や関税等)の立替を要求する「悪習慣」があります。

関税法によると、輸入税は「保税地域から貨物を引き取る者が負担する」と決められています。法律上も本来は、フォワーダー等が輸入税を立替えるべきではないです。

そこで、今回は、輸入時における悪しき習慣「立替払い」の本質的な問題とフォワーダー、荷主等がかかえるリスクを説明していきます。

フォワーダーが嫌う「荷主」の特徴5選 取引停止を防ぐコツ!

輸入時の税金を立て替えさせる荷主とそれに甘んじるフォワーダー

私のお金は私の物。あなたの金も私の物!?

貿易業界では、輸入時に荷主が負担するべき輸入税をフォワーダーや通関業者が立て替える悪習慣があります。立替の仕組みは、次の通りです。

  1. 輸入者が商品を輸入する
  2. フォワーダー等が輸送+税関申告等をする。
  3. フォワーダーが輸入者の関税等を立て替える
  4. 後日、輸入者からフォワーダーに輸入税を支払う。

一見すると、何も問題がないように見えます。しかし、上記の立替金には、大きなリスクや問題点が隠れています。

一体、何が問題なのでしょうか? 多くの方は、立替金の表面的な部分しか理解してないため、これが根深い理由でもあります。

輸入税の立替習慣の問題点とは?

フォワーダー等が輸入税を立て替えることは、次の2つの問題点があります。

  1. 荷主側:立替金に頼る脆弱なビジネス
  2. フォワーダー側:立替のリスク

1.荷主側の立替金に頼るリスク

荷主(輸入者)が輸入時に第三者に対して、立替金の支払いを頼るのは、いや「頼らざる負えない」のは、そもそも経営的な部分に大きな問題があります。

あえてもう一度、申し上げますが、本来、輸入税とは、輸入者が支払うべきであり、第三者が支払う物ではないです。もし、あなたが輸入者なら、保税から引き取るときに、自身が全額、かつ即刻支払うべきです。

であるにも関わらず、この支払い義務を他人(フォワーダーや通関業者)に押し付けて、他人のふんどしで相撲を取ろうとする輸入者が実に多いです。(立替金に頼る)

他人のふんどしで相撲系の輸入者には、次の2パターンがいます。

  1. 輸入税を払えるけど、あえて立て替えさせている。
  2. 輸入税を払えないから、立て替えてもらっている。

上記の内、1番であれば、戦略的にしているため(後述するキャッシュフロー上の戦略)特段、何かいうことはないです。問題は、2つめの荷主です。

2番目に該当する荷主は、輸入時に手持ちのキャッシュがないから、人のお金を利用して輸入します。輸入後、日本国内での販売が完了し、代金を受け取ってから、輸入税の立替金を支払います。

  1. 日本での販売代金の回収
  2. 日本に輸入するときの税を支払う。

この1~2を繰り返しています。当然、このような自転車操業を続けていれば、財務状況が悪化し、気づいたときには、どうにもならなくなっていることが多いです。実際、私が通関業者にいたときも、このような「自転車操業荷主」の破産を目にすることもありました。

立替金を前提にする輸入ビジネスはリスクが高い。

2.フォワーダーの立替リスク

一方、この立替制度をフォワーダー目線で見ると、そこには「立替リスク」があります。立替リスクとは、輸入者の代わりに、輸入税を支払ったのに、お金が返ってこないことですね。もちろん、このリスクは、信用調査会社等の情報で、ある程度の予想はできるでしょう。過去、立替金の不払いがない荷主であれば、ある一定の範囲で信じても問題はないです。

しかし、ご存知の通り、流行り病が発生した、ここ一、二年間の経営状況と、それよりも前の経営状況は全く異なると考えた方が良いです。

例えば、流行り病の状況で取引をしたことがあり、その当時、特に信用的な部分に問題はなかった。しかし、ここ一年、二年のはやり病の影響を受けて、急速に財務状況が悪化している。このような可能性も十分にあります。

しかも、立替リスクが低い企業の立替でも、フォワーダーには、立替をするメリットが全くない点も見逃すことはできないです。(例:立替をしているから利用してもらっている。=もはや顧客扱いをするべき荷主ではないです。)

立替金は、荷主、フォワーダーの双方にリスクがある。特にフォワーダー等の「立て替える側」は、後述の本質的な問題点等を考えた場合、できる限り、避けるべきです。

立替金制度の本質的な問題点

では、ここからは、立替金の「本質的な問題点」を確認していきたいと思います。私は、個人的な見解として、輸入税の立替には、次の3つの点で問題だと思います。

  1. 資産譲渡の問題(所有権の留保)
  2. キャッシュフローの問題
  3. 不当利得を得ている!?

1.資産譲渡の問題(所有権の留保)

一つ目は「資産譲渡」の問題。つまり、貨物の所有権があやふやになる点です。

例えば、ある輸入者が商品を輸入したとしましょう。この時の国際輸送と立替払いをフォワーダーがしました。つまり….

  • 輸入者は、商品にかかる全ての費用を支払っていない。
  • フォワーダーは、商品にかかる輸入諸税などの一部を負担している。
  • まだ、立替払いの回収が終わっていない。
  • 輸入者は、立替金が未払い状態の所有物を勝手に売却した。

このような場合、本当に所有権移転上の問題がないのかが不明です。ちなみに、クレジットカードの場合は、カードを使い決済した金額が無事に引き落とされるまでは、クレジットカード会社が「商品の所有権を留保すると決めらています。

となると、この考え方を立替金に当てはめると、輸入者が立替金を支払うまで、フォワーダーが貨物の所有権の一部を留保すると考えられるのではないでしょうか?

例えば、万が一、輸入者が持つ輸入品(フォワーダーが輸入税を負担してるもの)が販売されて資金回収が終わったとしましょう。その直後に輸入者が倒産したとすると、債権回収の優先順位がどのようになるのでしょうか…汗

企業が倒産した場合は、そこで働く従業員等の補償が優先されます。最後の最後の「残りかす」に、債権回収の優先順位がつけられます。おそらく、フォワーダーが立て替えた金額は優先度が低くなり、最後の最後の「気持ち程度」に返済されるのではないかと予想しています。

2.キャッシュフローの悪化

次は、フォワーダーのキャッシュフローの悪化です。すでに説明をしている通り、フォワーダーは、輸入者の輸入税を立て替えても何もメリットはないです。おそらく、貸金業法の関係から、手数料を取ることも難しいです。

となると、フォワーダーは、何もメリットがないのに「輸入者の財布」となり、自己資金だけを垂れ流すことになります。当然、これは、フォワーダーのキャッシュフローを悪化させます。

例えば、フォワーダーが取引銀行から、1000万円の資金を調達したとします。もし、立替金などがなければ、この資金を100%自社のために使えます。しかし、ここに立替金の負担を想定して300万円を用意しておく必要があると、自社のために700万円しかつかえませんね!

フォワーダーは、銀行に対して1000万円分の利子を支払っているのに、なぜかそのうちの300万円分を荷主のためにプールしておかなければならないのです。実に無駄であり非常に問題です。これが2つめです。

3.不当利得を得ている!?

最後は、フォワーダー等が輸入者に立替をすると、事実上、輸入者は、金利手数料の部分を不当に得ていることになるのではないか?と考えています。

例えば、あなたが住宅ローンを組むために銀行にお金を借りる場合を考えてみましょう。「私は、住宅ローンを組みたいです。でも、金利を負担するのは嫌です。しっかりと返すので金利手数料ゼロで貸してください」といった場合、それを銀行が受け入れてくれるのか?を考えます!

当然、無理ですね!でも、それができるのが「貿易業界の立替制度」なのです。お金は、期日通りに返せば良いわけではないです。しかし、本来の経済的な仕組みでは…

ある人から、ある人に「お金が渡った瞬間」から金利手数料は発生するのです。人様からお金を借りることは……

他人の財産を金利手数料を支払い一時的に借りる。

と理解するべきなのです。ご存知でない方も多いかもしれませんが、これは、政府などの自治体にも同じ仕組みがあります。(自治体が本来、徴収する以上の税金を取った場合の返還の仕組み)

例えば、税金を納めすぎた場合に返還を受けられる「還付加算金」ですね!こちらは、国が人の財産を「法的根拠もなく一時的に留め置いた」ため、それに対する金利を支払う仕組です。

金額の大小に関わらず、人の財産を使っている(留め置いている場合)は、必ずそれに対する金利が発生します。これが当たり前です。当たり前です!当たり前です!当たり前です!

現在、輸入者は、この本来支払うべき立替金に対する利息部分をフォワーダーに負担させて、自らのキャッシュフローを改善している所が多いです。これは、見方を変えると、金利手数料の部分を不当に得ているとも言えます。

国でさえも取りすぎた税金に対して「還付加算金」をつけて返還しています。

輸入者は、立替金の意味を理解していないとやばい!

立替金には、荷主、フォワーダー等の双方に非常に大きな問題があり、今すぐやめるべき悪習慣です。ここは、全フォワーダーや通関業者が一斉に立替をやめるべきだと思います。それによって、立替金としてプールされている部分が解放されて、業界の改善やサービス向上にもつながるはずです。

なお、この立替金のことを全く理解していない輸入者は、立替金の支払いすら遅れたり、フォワーダーに立替金を振込むときに、自社の振込手数料を引いたりしてしまうため十分に注意しましょう。これ、笑い話のようで本当にあったお話です。

おそらく、フォワーダーは、上記のような頓珍漢なことをされると….

は? あなた何を考えてんの? それ、本来、一円足りともうちが負担するお金じゃないんだけど….むしろ、立て替えた分の金利手数料を支払ってほしいくらいだわ! それにも関わらず、なぜ、銀行振り込み手数料を引いてんの!?

と、思うかもしれませんね!

立替制度をなくすには?

これまで説明の通り、今後、DXの追求、一貫サービスによるシームレスな物流を実現するためには、立替制度はなくすべきだと思います。やはり….

自分のことは自分でやりくりする

この原則が重要だと思います。もし、仮に他人に立替えてもらわなければ、輸入販売ができないのなら、そもそも「居てはいけない存在」つまり、倒産するべき存在です。潔く事業をたたみましょう。それが貿易業界の発展につながります。

その上で、このような立替金の悪習慣をなくすために、次の3つの機関が協力するべきだと思います。

荷主(輸入者)

まずは、荷主さんです。現在、輸入税の支払い方法には、立替払いの他、次の方法があります。基本的に、フォワーダーは、立替払いを嫌っていると考えて、代替えの方法を検討しましょう!

例:立替の依頼をすると、新規取引開設依頼を断られる可能性大!

  1. リアルタイム口座(おすすめ)
  2. 民間!関税の立替専門サービス
  3. 【輸入】関税・消費税を延納するには?

フォワーダー(通関業者)

フォワーダーや通関業者は、新規取引を始めるときに「リアルタイム口座」の開設を求めましょう!その際「他の通関業者は立て替えてくれるよ!」と言われたら、「そうですか~じゃ、他へどうぞ!」と跳ね返す決断をしましょう。

このようなことを様々なフォワーダーや通関業者がやり始めれば、荷主も「立替主義」の考え方を少しずつ変えると思います。

税関

あと何気に立替問題は、税関と言いますか財務省も関係しています。彼らは、輸入税のとりっぱぐれを防げればいいので、結局、それを誰が負担しようが関係ないのですね!

むしろ、通関業者やフォワーダー等、業務上、関係している所に、立替で納めさせた方が各荷主から徴収するよりも楽だと考えている節があると思います。

例えば、今はよくわかりませんが、私が通関業者であった頃は、延納制度を使っている輸入者で、かつ期限が過ぎそうな所には、なぜか税関から通関業者に通知が来ていました。

「いや、税関が直接、荷主に取り立てろ!」と心の中で思ったのですが、業務上、どうしても税関には逆らえないため、結局、延納制度で滞納している荷主と税関との調整をする羽目になるのですね!

いや~まさに、これですね!サラリーマンの税金の徴収方法(特別徴収)も、これと似た考え方です。結局、立替金制度は、税関にとっても都合が良い。だから、積極的に法改正をして「立替制度の禁止」をやらないのだと思います。

結局、立替金制度は….

  • 荷主や税関にとっては、都合が良い
  • フォワーダーや通関業者にとっては、都合が悪い

こんなことになっているのですね! ちなみに、税関から延納制度の取り立て行為を促すことは、貸金業法の観点や独占禁止法の「優越的地位の乱用」には当たらないのかと疑問に思う次第です。(公的機関は除外?)

いや、どうみても、税関とフォワーダーや通関業者等では……優劣の関係にありますよね。。汗 そんなことを思う、今日この頃でした。

まとめ

  • 立替金制度は、非常に問題点が多い。
  • 立替金をやめても利益がとれるビジネスをするべき
  • 立替金の本質的な問題点を理解するべき。
  • その上で、立替をするのか?しないのかを判断するべき
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