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「脱税行為」アンダーバリュー レンジアウトの恐怖

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外国の貨物を日本に輸入するときは、日本の税関に「関税(税金)」を支払います。すでに海外から商品を輸入したことがある方は、ご存じの方も多いはずです。実は、この関税の支払いに関連して不正な脱税行為があります。「アンダーバリュー」です。そこで、この記事では、輸入取引をするときに関係するアンダーバリューについて詳しくご紹介していきます。

■この記事の結論

  • アンダーバリューとは、不当に価格を低くすること
  • 低い価格で関税等が計算されるため、税金が安くなる。
  • アンダーバリューは、様々な仕組みでバレる。
  • アンダーバリューに気が付いたら修正申告をすること

アンダーバリュー

アンダーバリューを直訳すると「価値(バリュー)」が下(アンダー)という意味です。ここで言う価値とは「その商品が本来持つ価格」です。=プライス(価格)でないです。そして、本来の価値が不当に低く見積もられていることがアンダーバリューです。なぜ、本来の価値が重要なのでしょうか? それを知るためには、そもそも関税の課税方法を理解する必要があります。

関税の課税方法

商品を輸入するときの関税は、次の式で求めます。

「商品の輸入価格×関税率=納めるき関税額」

関税率は、実行関税率表簡易税率と呼ばれる関税率表で決まられており、日本に輸入する商品、原産国、目的などを考えて最適な税率を選びます。他方、その関税率をかける対象が「商品の輸入価格」です。では、ここで考えてみましょう。仮に税率が同じ10%だとして、以下、2つの商品があるとすると、どちらが納めるべき関税額が多くなると思いますか?

  1. 一つ1000円の商品
  2. 一つ2000円の商品

どちらの商品も関税率は、10%のため、1番の商品は、100円の関税。2番の商品は、200円の関税がかります。輸入する商品の価格が違うと、同じ税率であっても、納めるべき税金がかわりますね? アンダーバリューとは、商品価格を「本来の価値よりも低くみせること」です。

例えば、本来は、10000円の商品を5000円として偽って申告するなどです。この場合は、差額の5000円(10000円-5000円)部分にかかるべきを税金を逃れたことになります。

アンダーバリューとは、本来の価格よりも不当に安く申告し、納めるべき税金を誤魔かすこと
関連的な疑問:無償の貨物の価格はどうするの?

商業用見本など、無償の貨物の価格は「その貨物が本来持つ価値」とされています。実際のお金のやりとり等は関係ないため「0円」等の申告は認められていません。仮に、本来の貨物が10000円の貨物の商業用サンプルなら「10000円の貨物」して課税価格が決まります。

課税の計算方法とアンダーバリューの関係

なぜ、税関は、アンダーバリューの存在がわかりつつも、それを防ぐ対策をしないのでしょうか? それは、関税が決まる仕組みにあります。読者の方の中にも「関税は税関が決める物でしょ?」と考えている方がいます。しかし、それは半分だけが正解です。正しくは、次の通りです。

  1. 郵便で送らてくる商品は、税関職員により課税される。
  2. フェデックスやDHLの小包又は一般輸入は、輸入者又は代理人の申告により納税額が決定する。

実は、税関職員による関税額の決定は「賦課課税方式(ふかかぜいほうしき」と呼ばれ「郵便物」に対してのみ行われます。それ以外の輸送方法や輸入方法は、申告納税方式により、輸入者(代理人)自らの申告により納税額が決まる仕組みです。これが申告納税方式です。

あなたが輸入する方法などによって、上記のどちらかの仕組みにより、課税されて日本国内で貨物を受け取ります。そして、この課税プロセスの中で最も重要な点が「商品価格」です。既述の通り、商品の価格によって、納めるべき税金が上下するためです。この商品価格を示すのが通称「インボイス」です。

税関又は、あなたの代理人は、このインボイスの価格を基準にして、課税価格を決定し、納めるべき税金を計算します。よろしいでしょうか? インボイスに表示される価格を基準します。そのため「じゃ、インボイスの価格を低くして作れば、納めるべき税金が安くなるよね?」という発想からアンダーバリューをする方が出てきます。

アンダーバリューが発生する2つの理由

課税価格を決める基になるインボイス価格を不当に低くし、納税額を低くするのがアンダーバリューの目的です。では、なぜ、アンダーバリューが発生するのでしょうか? 輸出者に依頼をして「意図的に価格を操作している」ことを除外した場合、次の原因があります。

  1. 輸出者が好意でしている可能性
  2. 評価の申告漏れ
  3. 対象の取引以外の取引に影響を受けている。

1.輸出者が好意でしているとき

輸出者によっては、輸入国側の消費税が少しでも小さくなるよう「好意」として行っているときがあります。取引の中で「アンダーバリューの通関用インボイスを作成しましょうか?」等の誘いがあった場合は、必ず「NO THANKS」と断るようにしましょう。

2.評価の申告漏れ

輸入における申告価格は、関税法上、課税価格の決定原則に沿って「本邦に到着するすべての費用を足した価格=CIF」とされています。CIF価格をざっくりと説明すると、次の通りです。

  1. 商売目的で輸入=商品価格+送料+保険料金+評価
  2. 個人使用目的の輸入=商品価格×0.6

商売又は、個人使用などに応じて価格の算出方法が決まります。そして、ここで注目するべき点は「1番の評価」です。評価とは、輸入価格に加えなけならない費用の総称であり、例えば、次のような物があります。

例えば、あるベトナムでドレスの完成品を生産するために、日本から生地を送っているなどです。つまり、この場合の輸入申告価格は、商品価格+送料+保険料金+日本からの資材の合計です。この場合は「過少申告加算税」の対象になりますが、広義の意味は「アンダーバリュー」だとも考えられます。

 
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  • 日本から送っている原材料(材料)
  • 金型
  • 役務やライセンス使用権

3.対象の取引以外の取引に影響を受けている。

例えば、今回の取引価格は、本来は100万円。しかし、前回の輸入分に不良が多かったから、その分をマイナスして80万円のインボイスにしているなどが当てはまります。このような場合も税関への申告価格は、本来の100万円が正しく80万円での申告は間違いです。

なぜ、アンダーバリューはバレるのか?

ここまでの説明でアンダーバリューの正体と発生する理由がをお分かりいただけたかと思います。ここまでの説明を読むと、ふとこのような疑問を感じる方もいると思います。

「なぜ、税関はアンダーバリューがわかるの?」

これには、大きく分けて次の2つがあります。

  1. 輸入時の確認=ナックスによるレンジアウト
  2. 輸入後の事後=出金記録とインボイス価格の整合性

1.輸入時の確認=ナックスによるレンジアウト

税関への輸出入申告は、ナックスと呼ばれるシステムによって記録されています。

例えば「誰が、どこの国から、何を、いくらで輸入したのか?」などです。これが日本全国の統一したシステムの中で運用・管理されています。「統一したシステム」の表現からもわかる通り、毎日の申告データが蓄積さるため、その結果、原産国ごと、品目ごとの「平均的な価格」などがわかります。

例えば、りんごが販売されているとします。お店の中には「●●県産」など、全国各地にある様々なリンゴが並べられています。県の違いや生産者の違いによって、多少の価格差はあるもの、そこには必ず平均的な「相場」があります。お店の中で販売されているりんごは、1袋600円のりんごが多い中、1袋10,000円のりんごがあれば違和感があります。この逆で、1袋50円で販売されいても何かがおかしいです。

税関のシステムは、過去に申告された膨大な情報から「商品の適正な価格(相場)」を算出。これにより、輸入者の申告価格が適正かを判断します。もし、一定の平均帯から著しく飛び出ている場合は「申告価格が異常」となり、税関職員による慎重な審査が行われます。これを「レンジアウト」と言います。

レンジアウトが検知されると、税関職員から「インボイス価格に対する説明」が求められます。その結果、問題がなければ、審査を終了。何らかの疑義を感じる場合は「区分落ち」をし、税関検査などにより実物と申告の内容を見比べています。

  • 税関のシステムによる価格の異常検知
  • 税関職員による書類のチェック

2.事後調査 出金記録とインボイス価格の整合性の確認

実は、税関は、輸入の事後に「輸入申告は正しかったのか?」を調査する権限があります。いわゆる「税関の事後調査」です。税関は、この調査のときに、輸入許可書、インボイス、そして海外との入出金記録を照合し不正行為がないのかをチェックします。

アンダーバリューをする方は、必ず正規のインボイスの他、通関用のインボイスが存在します。さらに、輸入申告価格は、10000円としているのに、実際の出金記録が50000円であれば、その時点で怪しいですね。ちなみに、事後調査の税関職員は、このような調査を専門的に毎日しているため、ド素人の小細工などは、すぐに見破れます。税関職員は、事後調査を受ける輸入者の何倍、何十倍、何百倍もの経験があることを覚えておきしょう!

参考:バレるとどうなるの?

輸入申告や事後調査などにより、アンダーバリューがバレた場合、本来の納税額の他、場合によっては「過少申告加算税」又は「重加算税」などを課せられる可能性があります。

関連的な疑問・輸出時にアンダーバリューをすることの危険性

自分が輸出するときにアンダーバリューすると、輸出取引の消費税還付を受けるときや、海上保険の求償請求をするときにトラブルになります。

例えば、インコタームズが「CIP」の場合は、輸出者のあなたが海上保険契約をする義務を負います。そして、このときの海上保険は、インボイス代金を基準にするため、本来の取引価格より低いインボイスを提出していると、万が一、輸入国側で保険の求償請求をするときに、大きなトラブルになりmす。この考え方は、EMSなどの小包で輸出するときも同じです。

修正申告の方法

もし、何らかの理由でアンダーバリューが判明した場合は、自ら「修正申告」をすることをお勧めします。(税関から指摘された後の修正とは別の扱い)修正申告の方法は、あなたの輸入方法により変わります。それぞれ適切な所にお願いをしましょう。

  1. 郵便やフェデックスなど
  2. 一般輸入

1.郵便・フェデックスなど

郵便やフェデックスなどは、税関外郵便出張所又は、各配送会社のカスタマーサービスに連絡をして修正申告をしたい旨を伝えれば良いです。

例:フェデックスの修正申告問い合わせ窓口

2.一般輸入

一般輸入の場合は、多くは通関業者に依頼しているはずです。そのため、通関業者に連絡をして修正申告をお願いしましょう。ご自身で通関をされているときは、輸入申告をした税関官署に相談をします。

まとめ

  • アンダーバリューはバれる。
  • 不正申告はやめるべき。
  • 税金の脱税は、罪が重い。
  • 輸入申告をした瞬間、申告内容に「責任」を負う。
  • 安い輸入ビジネスコンサルタントの間違った助言は無視するべき

輸入ビジネスの始め方を伝えています!

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