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タイVAT還付アプリ「VAT Refund」の使い方と注意点|出張・仕入担当者向け実務ガイド

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タイVAT還付アプリの使い方と注意点(2025年版)|仕入担当者が知っておくべき落とし穴

タイで商品を仕入れたり展示会で買付を行う際、VAT(付加価値税)還付制度を活用すれば、支払った税金の一部を返金してもらえます。

しかし、手続きの流れや条件を正しく理解していないと、1バーツも還付されない結果になりかねません。実際に、私自身もこの制度を誤解したことで、数千バーツを失った経験があります。

同じ失敗を繰り返さないために、ここでは実務者目線での注意点を整理します。

VAT還付の基本を理解する

VAT(Value Added Tax)は日本でいう消費税にあたります。

外国人がタイ国内で2,000バーツ以上の買い物を行った場合、「VAT Refund for Tourists」マークのある店舗での購入分については、帰国時に還付申請が可能です。

ただし、申請できるのは「観光者(短期滞在)」に限られ、法人名義の請求書や輸入業目的の仕入れ対象外です。

貿易・仕入関係者にとって重要なのは、「タイの展示会・工場で仕入れを行った際にも、還付を受けられる場合があるが、要件が非常に厳しい」という点です。

VAT還付はアプリで簡単に?

2025年現在、タイ税務局が提供する「VAT Refund Application(公式)」を使えば、手続きの多くをスマホ上で進められます。

ただし、現場で使えるのは『出国手続き前に税関スタンプを取得した後』という前提があります。この章では、アプリ操作を含めた還付の実務手順を解説していきます。


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VAT Refundアプリの使い方(2025年版)

  1. アプリを入手
    iOS/Androidで「VAT Refund」を検索し、Thailand Revenue Department(タイ税務局)公式アプリをインストール。
  2. 購入店舗での準備
    VAT Refund対象店で購入時、店員にP.P.10の発行+電子登録を依頼。登録済み店舗ならレシート情報が自動連携されます。
  3. アプリに旅程・購入情報を入力
    パスポート番号/航空便/購入日・金額を登録してQRコードを生成。このQRが税関窓口での照合キーになります。
  4. 出国前に税関スタンプ取得(必須)
    空港の出国審査の手前にある税関窓口で、QRコード+現物を提示し、スタンプを受領。
  5. 出国後に申請・受取方法を選択
    制限エリア内の還付カウンターで最終確認。アプリからの還付申請送信と、現金/口座/カードなど受取方法を選択。

注意:アプリ申請でも現物提示は必須。日本へ先送りした商品は対象外。通信不安定時に備え、紙のP.P.10控えも携行しておくと安全です。

実務で起こりやすい4つの罠

VAT還付の条件は複雑で、一つのミスが全額失効につながります。以下の4点は特に注意が必要です。

1.パスポートを持たずに購入

店舗でVAT還付書類(P.P.10)を作成してもらう際、パスポートの提示が必須です。コピーで受け付けてくれる店舗もありますが、拒否されるケースも多く、実務的には現物を携帯して買付に回るのが安全です。

2.購入品を日本へ事前発送してしまう

還付の際には、空港で現物を税関・係員に提示する必要があります。EMSや混載便で日本に先送りすると、「現物確認ができない=還付不可」です。展示会やバイヤー出張では、発送タイミングを必ず確認しましょう。

3.チェックインを先に済ませてしまう

多くの人が空港に着くとすぐにチェックインしますが、税関スタンプの窓口は出国審査の手前にあります。チェックイン後に気づいても、その時点で取り返しがつきません
必ず「税関窓口→スタンプ→チェックイン→出国審査」の順番を守りましょう。

4.商品を預け入れ荷物に入れてしまう

スタンプをもらっても安心できません。還付金の受け取り窓口(制限エリア内)で再度、購入品の提示が求められるため、機内持込の手荷物として持参する必要があります。

預け入れ荷物に入れてしまうと、その時点で失格です。

なぜ、税関窓口を分けているのか?

多くの出張者が混乱する理由の一つに、「税関スタンプ窓口(出国前)」と「返金窓口(出国後)」が物理的に離れている点があります。

利用者にとって不便な構造ですが、制度上は「輸出(持ち出し)を確認してから還付」する仕組みのため、この順序は変えられません。つまり、「どちらか一方でも抜ければ全額無効」になるよう制度設計されているのです。

仕入担当者向けチェックリスト

VAT還付を確実に受けるために、出国前に以下を確認しましょう。

  • 購入店舗が「VAT Refund」対象店である
  • 購入時にパスポート提示&書類作成済み
  • 購入品を日本へ発送していない
  • 出国手続き前に税関スタンプ取得
  • 購入品を手荷物として持参
  • 出国手続き後、返金カウンターで現物提示

ひとつでも抜けると、還付は受けられません。

まとめ|“楽しい買付”を最後まで実りあるものに

タイ仕入や展示会出張は、商談も多く時間に追われがちです。だからこそ、VAT還付の流れを事前に理解して行動計画に組み込むことが大切です。

「空港で数千バーツを取り逃す」ことほど、もったいないことはありません。

タイ仕入の出張前に一度、社内でこのチェックリストを共有しておくと安心です。
還付金は、正しい手順を踏んだ人だけに戻ってきます。

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