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タイでの革財布の仕入れ、失敗しないためのコツは?

 



 

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安いモノには落とし穴があります。そのひとつが革製品。特にタイの革製品(革財布等)はいいモノはあるけど、残念なモノが結構あります。今回は、革製品の買い付けのコツをお伝えします。

タイの革製品(革財布)の買い付け

革を知ることは、いろんな革製品を見て比べること。

“専門店やデパートの商品と見比べてください”

革製品を買い付けに来るお客様には必ずお伝えしています。確かに市場の革製品は安いですが、果たして日本で売れるのか?です。日本では、特にワニ革の財布やバックの人気が高いと聞きます。これは、あるお客様の談話です。

「市場で2,000円程のワニ革の製品を買って、ネットで売って見たが全く反応がない。あ
まりにも売れないので、1,000円にしたら何とか売れた。他の安い牛革の財布やベルトも
売ったが、ほとんど利益が出なかった。」

安さだけに飛び付いて買うと、こんな痛い目にあいます。質を疎かにしていたら、日本人にはまず売れないでしょう。せいぜいお土産がいい所です。タイでは革製品は安いですが、日本で売るならぜひ質のいいモノを。そのためにも、いろんな革製品を見比べて研究することが大切です。

安い裏には何かがある。それを知ること。

市場で初めてワニ革の商品を見たら“おっ!カッコいい”と反応するでしょう。しかも安いから、商品の欠点が見えづらくなります。市場のモノは、外側はワニ革ですが内側は合成皮革がほとんど。もしくは、ペラペラした布を貼り付けています。

ワニのグレードも相当低く、デザインは表面がゴツゴツしていて、なめらかさや輝きは少ないです。一方、百貨店の商品は、使っているワニは良質です。ウロコも均一のデザインで内側は牛革、補整もしっかりしています。高級ブランド品だけに価格もそれなりにします。この違いを知ることが、どういう革製品なら売れるかになるのです。

ブランド物は高すぎますが、それにも劣らない質の革製品の専門店はバンコクには数多くあります。安さだけを追わずに、なぜ安いのかの答えを探して見ましょう。見比べると、安いモノは売れないことが理解できるでしょう。

自分で使い心地を確かめてみましょう。

専門店へ行ったら、そのお店の革製品の特長や傾向を研究しましょう。どんな革製品が得意か?デザインはどうか?補整は大丈夫か?価格は?などです。気に入った製品があれば、試しに買ってみてください。お札やカード入れの財布、小銭入れでもなんでもいいでしょう。使い心地を確かめるのは、革製品を知る上ではとても重要です。

その昔、パイソンの長財布を買ったはいいけど、ジッパーが固くてなかなか開かない。お札を入れる箇所はあっという間に汚れ、一ヶ月程で捨てました。使い心地が良ければ、新しいモノを買ってネットで売ってみようと思ったけどこれでは…。この経験から学んだのは、まずは自分で使ってみることだと。自分で使ってダメなモノを、他人が欲しがることはないでしょう。

いいお店と、良くないお店の差はなんだろう?

お店の外観が古くて、商品の陳列もオシャレではない。ワニ革の財布はどれもゴツゴツしたものばかり。牛革のベルトも触るとフニャフニャで、買う気がしない。でも、エイ革の財布はいい!美しい。種類はいろいろあり、補整もしっかりしている。そんな掘り出し物のお店があったりします。

他の革製品を探しているときに….

“うちのワニは安いんだよ。内側は、革ではなく布を使っているからね”

店の主人がつい本音を漏らしました。

“おすすめはエイ革の財布だよ”と言われ、大量に買い付けたエイ革の財布はかなり良く、日本でもいい値段で売れました。そんな良い経験からこのお店との付き合いが始まり、エイ革の財布のオリジナルオーダーもしました。初めてオーダーした革製品を手にしたときは、胸が熱くなりました。

一方、高級店のような派手な外観で、店員やオーナーが着飾っているお店は要注意です。カイマンなのに、クロコダイルの革だと言い張る。内側は合成皮革なのに牛革だと言う。価格も恐ろしいほどに高い。これ見よがしにブランド品のバッグも飾られていますが、見栄だけで偽物です。

店員の愛想はいいですが、押し付けがしつこく疲れます。見た目が豪華なお店には、結構ハズレが多いです。逆に落ち着いた感じの外観で、革の説明をしてくれるお店はおすすめです。自社工場を持っているので、工場直売価格で買うことも可能です。こういうお店を探して取引したいものです。

*余談ですが、エイ革の財布を買い付けたお店から徒歩10分程の場所に、エイ革の財布がすらりと並んでいました。どれどれ、と見るとなんと全て100B!本物か?と聞くと店員さんは笑っていました。バンコクには、こういう癒し?のお店がちょくちょくあります。

日本では、タイの革財布は人気がある。

革製品の中で、人気があるのは財布ではないでしょうか。特にメンズの長財布、バイカーズウォレット に関してはいろいろと相談されました。革製品を扱うどのお店でもあるわけではなく、数少ない専門店で取り扱っています。合成皮革や安い革を使ったモノは市場で売られていますが、まず日本では売れないでしょう。本当にいいモノは作りが素晴らしく、タイでオーダーする場合もそれなりの価格をします。

しかし、だからこそ日本で売れるのです。高くてもいいモノは売れる、これが革製品の醍醐味ではないでしょうか。

その昔、初めてタイに来て“高い!”とバイカーズウォレットの価格に驚いたお客様がいました。モノは試しで、市場の安いモノと専門店の高いモノを買い付け。結果、高いモノは意外にも早く売れ、安いモノは半年近くも売れず、ついには投げ売りに。それ以来、質を求めて専門店と本格的に取引を始めました。日本では作れない価格で質の良い革製品を作れてしまうのはタイの強みです。

新しく出来たお店は、日本人受けしそうな革製品が多い。

経験上、革製品が好きな人は最終的にはオリジナルオーダーをします。しばらくはお店の革製品を買い付けるも、やはりデザインがモノ足りなくなるのでしょう。

“もう少し日本人受けするようなデザインは出来ないか?”結構尋ねられました。

要望としては、超高級ではないが革の質はほどほどで、補正はしっかりしている。一風変わっているがそれが味で、価格も手頃。こういうデザインの革製品は、バイヤーが買い付けへ行く地区には多分ありません。百貨店内の革専門店や、スクンビット地区にパラパラとあります。その中で“なかなかいいね”と思ったお店は、アソークの高級百貨店「ターミナル21」の3Fにオープンした「Westo Factory」です。

シラチャーに本店があり、日本へも販売展開しています。超高級ではないけれど個性的なモノもあり、見ていて楽しい。価格も手頃です。タイの市場や、さびれた専門店にはない質感と雰囲気の良さがあるお店です。革製品を検討している方は、市場、専門店、高級店、そしてぜひここへ足を運んで触れてください。

Westo Factory

*ターミナル21のお店は、2021年4月1日にオープンしました。

その他の革製品の写真

 

革製品の仕入れイメージ

私が今回向かったのは、地元民が集うローカルモールです。地域の人々に愛されてウン十年といった趣の店舗です。観光客にも人気がある様な有名どころのモールはあえて対象から外しました。なぜなら、地元民が販売対象であるため、値段が最初から安く設定されているからです。

ステップ1.事前準備でスムーズな仕入れを。こんな小技もある

地元民が使うモールの店員は、いきおいタイ語しか話せない可能性が高いです。スマホでGoogle翻訳を活用する場面ではありますが、想定問答は事前に作成しておく方がなおよいです。備えあれば憂いなしです。

たとえば、あなたが宿泊するホテルのスタッフは英語が話せるはず。彼らとならば、翻訳を通して十分に意思疎通が図れるでしょう。そこで、ホテルのスタッフにこれから仕入れに行く趣旨を相談してみます。

「仕入先の店員がタイ語しか分からないことがあるので、彼らが理解できる様に事前準備しておきたい。協力してくれないか」と。

そしてノートに「あなたの店の商材を仕入れたい。いくつから卸売価格で購入できるか」などの想定パターンをタイ語で書いてもらうのです。電波やバッテリーの有無に無関係だし、スマホの小さい画面ではないため年配のタイ人店員にも容易に理解してもらうことができる、という利点があります。

ステップ2 「いざ店内を物色開始」

モールに到着しました。駅からも近く、中規模のモールです。確かに古びてはいますが、今でも集客力は十分にある様です。客層はタイ人が9割近くを占めていました。

「おっ!この商品見たことあるぞ」Amazonで販売中の商材を発見!

物色を開始して僅か20分後、私のアンテナが反応しました。どこかで見覚えのある商材を発見したのです。

それは革財布でした。以前、商品リサーチしていた際、見かけたことのある商品だったのです。イタリアンレザーでこしらえた高級感ある二つ折り財布、長財布、名刺入れなどがラインナップされていました。

なるほどこの商品はタイから輸入していたのか、と膝を打ちました。早速、店員のおばちゃんと仕入れ交渉に入ります。

仕入交渉開始。英語が伝わらず、難儀するも……

「おばちゃん、これいくら?」

まずは定石どおり、小売価格からヒアリングを開始します。しかし店員のおばちゃんたちは英語が話せない様です。翻訳機能を使って会話が成立することはしたのですが、どうにもやりとりに非常に時間がかかってしまいます。

すると我慢の限界に達したのか、おばちゃんが動きます。

「あたいのボス、日本語を話せるからちょっと待ってて」

言うが早いか、おばちゃんはボスに電話をかけ始めました。日本語で交渉できるなんて非常にラッキーです。こういったサプライズも偶にありますから、まさにアメージングタイランドです。

ステップ3 「テスト仕入してみる」

日本語でやりとりできることは素晴らしいです。行き違いが生ずることも大きく減りますし、今後の取引を継続する上でも大きな安心感を得られます。ボスからお話を伺った概略は、次のとおりとなります。

卸売価格で仕入れるための条件とは?

これがまた驚くほど有利な条件でした。少ない資金から十分に始められることが分かりました。これが中国輸入だとするなら、最低ロット数が多いので今回のようにはいきません。これがタイ輸入の良い点です。

さて、その条件ですが、なんと6個からの仕入れでガクンとディスカウントしてくれるというのです。これは嬉しい。テスト販売のための仕入れにもってこいでしょう。

Amazon(または楽天)の販売価格と仕入値の気になる差額は?

「えーい。で、いくらなのよ! 早く教えてよ!」

エヘン。大変長らくお待たせ申し上げました。皆さんが一番気になるAmazonでの販売価格と仕入れ価格を大公開いたします。

二つ折り本革財布
  • アマゾン販売価格 約5,000円(割引販売中につき、実売価格は3,500円ほど)
  • タイでの仕入価格 約1,700円
  • 差額 3,300円(実売価格ベースなら1,800円)
本革名刺入れ
  • アマゾン販売価格 約3,000円
  • タイでの仕入価格 約740円
  • 差額 2,260円
本革長財布
  • 楽天市場販売価格 約4,000円
  • タイでの仕入価格 約3,000円
  • 差額 1,000円

アマゾンでも楽天市場でも、この商品を扱うセラーがたくさん見つかりました。シニア世代なら誰もが知っているブランドということもあり、日本での知名度が高いためでしょう。

そして、イタリアンレザーを用いた高級感ある本革財布が安価に仕入れることができるとあって、日本のセラーに目をつけられたのではないかと推測します。

小売価格と仕入価格をくらべてみましょう。名刺入れの利益率が非常に高い反面、長財布は比較的に旨味がない様です。

どのような商材をどれくらい仕入れ、どのように販売するか……。その人に応じた資金力や販売への考え方がありますから、まさに、セラーの腕の見せどころとなります。

驚くほど簡単に仕入可能

さて、ここまで仕入れの誌上体験会を行ってまいりました。案ずるよりも産むが易し、タイでは商材を非常に簡単に仕入れることが可能である、ということが実感いただけたのではないかと思います。むしろ、呆気なさすぎるかもしれません。

そして、何より低資金からテスト仕入れができる大きな利点がタイ輸入にはあります。今回ご紹介した革財布などの小物は、軽く、嵩張らないので日本への送料も安く抑えることができます。

軍資金に余裕があるなら、工場まで足を伸ばしてみよう

さて、ボスからお話を伺った際、次のようにお勧めしていただきました。

「まとめて数十個購入してくれるのなら、もっとディスカウントできますよ。また、そのモールで販売しているアイテムは、当社のごく一部に過ぎません。ぜひ、当社の工場へおいでください。豊富なアイテムの中から、お好きな物をお選びになられてください」

モールで販売されていた本件革財布は、作りがしっかりしていて、「これはイイかも」と感じたのですが、実は大きな工場で製造しており、他にも様々な商品が取り揃っているとのこと。モールに赴き、たまたま目に留まった店舗を掘り下げてみると、実は、あなたの今後のパートナーとなるかもしれない工場直販店だっりするわけです。これがタイ輸入の魅力です。日本語が通じることもあり、非常に有力な店舗であると感じた次第でした。

テスト販売から工場直仕入れへと買付をステップアップすれば、安定した仕入・販売ルートが構築できるのではないでしょうか。

おまけ「粗悪品! こんな店から仕入れないで」

以下の画像は、あるナイトマーケットで見つけた革小物です。100バーツ(約400円)で売られていますが、それすら高いくらいの粗悪品ばかりです。造りはかなり雑、使われている革も低品質、そして何より汚い。

まとめ買いすればさらに安く購入できるかもしれませんが、あなたがこれを販売したとしても、このクオリティを購入してくれる日本の消費者はいないでしょう。安物買いの銭失いだけはしないようにお気をつけください。

タイ 仕入れ

100バーツでも高すぎる品質。タダでも欲しくない。

タイ 仕入れ

投げやりで作ったことが分かる仕事ぶり。粗雑だし、新品なのにすでに汚れている。

タイ 仕入れ

こちらはまだマシな商品群。クロコダイルの偽物もあるので注意。

タイ(バンコク)の革製品市場 ワニ革工場の場所も紹介!

 

まとめ

  • タイの革製品は安い。市場には安いモノが豊富にあるが、質は良くない。
  • 専門店や高級店の革製品を見て、革の質や作りの違いを知ることが大切。
  • 果たして、安いだけで売れるのか?質が良くないと、日本ではまず売れない。
  • 革製品のオリジナルオーダーには、特別な思いがある。ぜひ、経験して欲しい。
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    nippon47   fuudee  

 

 

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