タオルを輸入するときの関税

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タオルの輸入といえば、すぐに中国が思いつきます。しかし、2016年ではこの常識は、完全に過ぎ去っています。昨今、日本政府が積極的に行っているEPA(経済的な約束)により、中国から東南アジア方面に、繊維製品全体がシフトしています。これは、財務省統計局(輸出や輸入のデーターを取りまとめる機関)や、通関の現場で取り扱う通関件数からも感じることができます。

なぜ、ここまで東南アジアへシフトしていくのでしょうか。考えられる要因として、中国国内の人件費の上昇、政情不安、関税などがあります。

東南アジア各国とは、すでに7か国とEPAを結んでいます。これらの国で生産された商品は、原則「無税」で輸入ができます。この無税輸入ができる点を重視して、中国にある工場を次々と東南アジア各国に移転しているのが潮流です。

一般的に、EPAを締結していない国からタオルを輸入する場合、特恵関税を適用しても「数パーセント」の関税がかかります。しかし、EPA適用国からのタオルには、この数パーセントの関税すら維持されない「無税輸入」ができるようになっています。これは、非常に大きなことです。

たとえば、課税価格(おおまかに商品代の合計と考えてください。*厳密は違います)の合計が600万円だとします。もし、この価格に6%の関税が適用されると、36万円の関税が掛かります。一方、EPAを適用できるものであるなら、この36万円を支払う必要はありません。つまり、同じ商品であるにも関わらず、原産国の違いによって、このような取扱いの違いを受けることになります。

タオルの輸入関税

タオルに関する輸入関税は、以下の通りとなります。なお、この表は、2016年現在の関税率票を参考にして作成をしています。

タオルの関税率一覧
基本税率 暫定税率 WTO協定 特恵関税 特別特恵 経済連携(EPA)
 4.5%~16.8% 4.5%~10.9% 無税~6.32%  無税 日豪EPA以外無税

関税表に関する注意事項

タオルはHSコード「6302」に該当します。基本税率、WTO協定税率、特恵関税とも関税率が細かく設定されています。これによりHSコードが一つ異なるだけで、数パーセントの関税が変わる可能性があります。そのため、商品に関する情報を見ながら「関税表のどこに該当するものなのか」をしっかりと調べる必要があります。

また、経済連携協定(EPA)については、東南アジア諸国のEPAであればすべて「無税」で輸入ができます。しかし、日豪(オーストラリア)EPAについては無税にならないので注意が必要です。

タオルのHSコードを決定するための要素

それでは、タオルのHSコードを決めるための「要素」を説明します。以下の5つをしっかりと調べることによって、HSコードを特定することができます。

  • 原産国
  • どこで使用するのか(ベッドリネン、テーブルリネン、トイレットリネン、キッチンリネンなど)
  • 生地の中に刺繍やレースが使われているか。
  • 材質は、なにか?
  • 不織布であるのかどうか

1.原産国

「EPAを結んでいる国で生産された商品であるか」がポイントになります。具体的には、商品の中に「Made in EPA締約国名」が記載されている必要があります。

2.どこで使用するのか(使用用途)

タオルの使用目的・タオルを使う場合、使用する場所として、どこを想定しているかが問われます。

例えば、主にベッド周りで使用するタオルであれば「ベッドリネン」に含まれることになります。

3.タオルの豪華さを確認

同じタオルであっても、ただの布切れの物から、さまざまな刺繍(ししゅう)などが入った豪華な物があります。これらの豪華さをはかる一つの目安として「ししゅうとレースの有無」があります。もし、タオルの中に「ししゅう」や「レース」が入っている場合は、他のタオルより高い関税が適用されます。

4.タオルの材質

タオルの材質としては、以下の三つの分類があります。

1.綿製の物

2.人造繊維製(ポリエステルなど、化学的につかられた素材)のもの

3.その他(1と2以外)の紡織用繊維(天然素材、人造素材などを含めた総称)のもの

ちなみに、二つ以上の材質を組み合わせて作られているものは、構成比が最大の物を「タオルの材質」とみなします。

5.生地が織られているのかどうか

生地が織られていない物を「不織布」といいます。この不織布を生地にしているタオルかどうかを確認します。一般的に不織布の場合は、関税率が低く設定されています。

タオルを輸入する際は、上記の5点を調べた上で通関業者に書類を提出するようにします。これだけで、スムーズな通関処理を行うことができます。

まとめ

タオルを輸入するときに支払う関税は、基本税率で10%を超えて、WTO税率でも一けた台の後半になる比較的関税の高い商品です。しかし、2016年では、このタオルを輸入するときに便利なEPA制度が存在します。この制度を活用すれば、関税を無税にしてタオルを輸入することができます。

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