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【海外通販】ワインの輸入 関税・酒税はいくら?



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最近、ベトナムを原産とするビールを目にすることが多いです。また、ワインは「チリ産ワイン」など、一段と低価格化が進んでいます。ベトナム産のビールは、80円前後。チリ産ワインは、300円以下で購入ができます。このような状況を考えると、次のようなことを思う方もいらっしゃるはずです。

「自分で輸入すれば安いんじゃない?」 この気持ち、とてもよくわかります。たしかに、店頭に並ぶまでには、たくさんの業者がいるはずです。単純に考えて、これらの業者を少なくすれば、安くなる気がしますね。さて、本当に個人輸入をすれば、お酒を安く購入できるのでしょうか?

そこで、この記事では、個人が個人使用する目的で、ワインを輸入するときに必要になる知識をご紹介していきます。少ししつこいですが、個人使用目的で輸入するときのお話です。もし、商売目的でお酒の輸入を考えている方は「ワインの輸入ビジネスの始め方」をご覧ください。

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個人で楽しむためにワインを輸入する方法

この記事でご紹介する方法は、個人目的で輸入することが前提です。誰かに販売することはもちろんのこと、無償であげたり、代理でまとめて購入したりすることも、すべてNGです。特に、個人目的で輸入した物を販売すると、関税法、食品衛生法、酒税法のトリプルパンチの違反になるためご注意ください。

なぜ、ここまで個人目的が重要になるのでしょうか? 実は、個人使用目的と販売目的の輸入には、明確な「壁」が作られています。例えるなら個人目的は、誰でも運転できる軽自動車だとすると、販売目的での輸入は、大型のバスを運転することと同じです。

同じワインの輸入であっても、輸入の厳しさには、明確な差があるため、十分にご注意ください。特に、近年は、フリマアプリなどの発達により、誰でも簡単にネット上で商品を販売できます。しかし、この手軽さのノリでお酒を販売すると、見つかったときに大きな問題になるためご注意ください。

日本国内でお酒を販売するときは、その目的や手段に関わらず、酒税法に規定されている「ワインの販売ライセンス」が必要です。一方、個人輸入のときは、これらの難しい手続きがほぼ不要で輸入できる代わりに、無償で誰かにあげること、販売行為を含めて、その使用用途が厳しく制限されています。

ポイント:個人目的と販売目的の輸入には、明確な違いがある。この違いを甘く見ると、後から芋ずる式に罰せられる。インターネット上で販売した記録などは、然るべき権力を持っている機関が調べれば、いつ、どのように販売したのを調べられる。とてもリスクが高いことですから、絶対、やめましょう!

それでは、個人で輸入する目的と、販売目的の違いを十分にご理解いただけた所で、本題の説明に入っていきます。

個人でワインを輸入するときに考えること

アリエクスプレス セール

個人使用目的でお酒を輸入したいときは、どのよう事を意識すればいいのでしょうか? 大きく分けると、次の2つです。

  1. 日本までの配送料
  2. 関税と消費税、酒税のこと

1.日本までの配送料

最も考えなければならないのは、購入する国から日本までの配送料です。ワインを含めて、アルコール飲料は、液体物であるため、どうしても送料がかさみます。航空便で輸送をすれば、すぐに送料だけで1万円を超えることも多いです。

日本で商売しているワイン業者の方は、船便で温度管理ができるリーファーコンテナを使って、一度の輸送で大量に運ぶため、一本当たりの送料が安くなります。この点、個人で購入する量には限界があるため、どうしても割高の送料を支払わなければなりません。

海外のショップで表示されているお酒の価格に、送料を加えたら、どうなるのかを考えてみましょう!商品の販売価格だけで考えると大変です!

2.関税と消費税、酒税

無事に日本へ商品が到着しても安心できません。日本側で通関(税関をつうかするとき)するときに関税や消費税、さらに酒税がかかるためです。関税、酒税の一覧は、次の通りです。一番左から、品目、関税、酒税と並んでいます。何のお酒を輸入するか?によって、異なる率の関税や酒税を支払います。

関税や酒税の項目を見ると「70円/L」と書かれていますね? こちらは、1リットルあたり、70円の税金がかかります。

例えば、700mlのワインを輸入するときは、70*0.7=49円の関税がかかります。それだけでは、ありません。もう一つ右側の列を見ると酒税がありますね。背景が黄色の部分であれば、80円/lの酒税がかかります。つまり、ワインを輸入するときは、この関税と酒税、さらに消費税を合算したお金を支払わなければなりません。

関税酒税
ビール無税220/L
ワイン70円/L80/L
ウィスキー20円/L370/L
リキュール系30円/L120円/L

例えば、次のようなワインを輸入するときは、どれくらいの税金がかかるのかを考えてみましょう。

  • 一本700ml
  • 価格は500円
  • このワインを5本輸入する
  • 日本までの送料+保険で1万円

まずは、輸入するワインの全体量を計算します。一本700mlで5本輸入するため、3.5リットルですね。よって、関税と酒税は、次の通りです。

関税酒税
ワイン70円×3.5l80円×3.5
税金245円280円

次に消費税を求めます。消費税は輸入する価格(日本へ到着するまでのすべての費用の合計)+関税+酒税に対して発生します。

ワイン一本の価格が500円、それが5本あるので2500円ですね。日本までの送料+保険代金は、10,000円です。ワインの本体価格と、送料の合計は、12,500円です。これに、先ほど計算をした関税(245円)と、酒税(280円)を合算すると、13025円です。消費税は、この13000円に対して10%かかるため、およそ1300円です。(端数処理は無視)

ここまでをまとめると..

  1. ワイン本体価格 500×5=2500円
  2. 日本までの送料 10000円
  3. 関税と酒税の合計は、約500円
  4. 消費税は、1+2+3に対して10%です。

よって、日本へワインを輸入するための総額は、約14000円(5本)です。この場合、一本当たりの価格は、2800円(14000/5)になるため、当初、ネットで購入した500円の約6倍近い価格です。このシミュレーションからわかる通り、海外からワインを輸入するときの最も大きなポイントは、いかに送料を抑えられるか?です。

この部分を工夫しない限り、日本で販売されている輸入ワインを購入した方が安い場合が多いです。

ポイント:海外のネットショップで表示されているワインの販売価格ではなく、日本へ輸入したときの価格で考えましょう!送料、関税、酒税などを支払っても、なおメリットがあるのかを考えます。よほど貴重な物、こだわりがない限り、日本で輸入ワインを販売している業者から購入する方がお得な場合が多いです。

ワイン輸入するときのコスト計算方法

  1. 輸入するワインの数量(L)を計算
  2. 輸入するお酒ごとに決められている関税や酒税を輸入数量でかける。
  3. ワインの本体価格+日本までの送料を計算
  4. 2と3の合計価格に8%(消費税)を加算
  5. お酒を手に入れられる価格

あなたが輸入するワインは、5の最終価格において、日本で販売されている価格と比べて低いですか? ほぼ同じでしょうか? もし、ほぼ同じであれば、輸送時のリスクなどを考えて、やはり日本国内で販売している業者から購入する方が賢明な場合が多いです。

自分で輸入すれば安いはずのイメージでななく、必ず数字に落とし込んで考えるようにしましょう!

自由貿易協定ごとのワインの関税率

2204.21020の場合(2019年8月現在)
特別特恵国無税
メキシコ、チリ、スイス、ペルー、欧州連合多くの物が無税
TPP協定8.5%または125円/Lのいずれか低い税率(2025年に関税撤廃予定)
オーストラリア3.8%または125円/Lのいずれか低い税率(2021年に関税撤廃予定)
アメリカなど、その他の国WTO協定税率(15%又は125円Lの内、いずれか低い税率)
日モンゴル協定9.5%又は79.55円/Lのうちいずれか低い税率(2026年関税撤廃)

まとめ

  • 個人でお酒を輸入するときは、日本までの送料がポイントです。
  • 日本側でも関税、酒税、消費税が加算される事を覚えておきましょう。
  • 海外で販売されている価格で判断するのではなく、日本に輸入する価格で考えましょう!

海外通販のポイント

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