ゼロから覚えるお酒の輸入ビジネス 関税・酒税の計算方法

酒 輸入他法令 食品/薬機/植物
この記事は約21分で読めます。

「海外からお酒の輸入をしたい」でも、手続きが複雑で「何から始めたら良いのかわらからない」この記事では、このような方々を対象として、お酒を輸入するときに必要になる知識や手続きについてご紹介していきます。ゼロから覚えるお酒の輸入ビジネスです。

酒類の輸入ビジネスを始めよう!

外国には、たくさんのお酒があります。近年、大きく伸びているのがチリ産のワインです。日チリEPAの効果も相まって、低価格ワインとして台頭しています。日本には、意外に多くのお酒が輸入されていることがわかります。そんなお酒を輸入するときは、どのような知識が必要になるのでしょうか? 実際にゼロから色々と調べると、かなり複雑な手続きが必要であると感じることが多いです。

関連記事:ワインの輸入ビジネスの方法

例えば、酒税の仕組みがあります。一般的な輸入貨物であれば、関税や消費税がかかるだけです。しかし、お酒の場合は、これに酒税がかかります。もちろん、税金だけではありません。お酒の輸入ビジネスは、日本国内で販売するための「酒税販売免許」が必要です。また、あわせて輸入通関のときには、食品検疫を受けなければならないです。さらにこれに加えて、輸入に必要な情報が分散されているためことも一因です。

そこで、この記事では、お酒を輸入するための知識や手続きを一つにまとめてご紹介していきます。具体的には、酒税免許関係の解説、輸入状況のリサーチ、輸入通関に必要な知識、検疫、関係官庁、関税や酒税の計算方法などを一挙にまとめています。上から順番にお読みいただき、より必要な個所をリンク先で確認するようにお願いします。それでは、早速、説明していきます。

具体的にお酒の輸入を考える前にチェックすること

お酒の輸入手続きについて説明する前に、まずはお酒自体の情報収集をします。この情報とは「1.どんなお酒の需要があるのか?」と「2.現状の輸入価格を知る」ことです。

1.どんな需要があるのか?

輸入ビジネスをする上で大前提になるのは「求められている商品を知ること」です。もちろん、これはお酒を輸入するときも同じです。まずは「どのようなお酒が求められているのか?」を調べることから始めてください。国内の需要は、アマゾンや楽天のランキング機能を活用すると、とてもよくわかります。これらのサイトにを使って、どのような物に人気があるのかを考えましょう!人気があるお酒の関連品、お酒についているレビューなども確認します。

ランキング HUNADE

2.現状を知る。何がいくらで輸入されているのか?

次に現状の輸入状況を調べます。実は、財務省が発表する「貿易統計」を調べると「何が、どれくらいの価格で、どこの国から輸入されているのか」をある程度、調べることができます。この資料を使って「日本の港での価格」「仕入れ先の国のアテ」をつけるようにします。もし、日本での港価格と小売り価格(卸価格)の差がそこまでなければ、参入する上でハードルが高い商品だと判断できます。

また、どこの国から輸入されているのを調べることもポイントです。これは、仕入れ先を探すときの大きな目安にできます。

例えば、貿易統計からビールは、どこの国からきているのか?を調べます。すると、輸入原産国のリストがずらっとでてきます。あとは、ここに表示された国から仕入れ先を探すようにしていけば、まったくあてもなく探すよりも仕入れ先を探しやすくなりますね。以上の2つが事前準備編です。それでは、ここから本題に入っていきます。

お酒を輸入するビジネスは、販売と許可の2つの流れがあります。

お酒の輸入ビジネスを始めるときは「販売するための手続き」と「輸入許可を受けるための手続き」が必要になります。販売するための手続きとは、国内でお酒を販売するための「酒税免許の取得」のことです。一方、輸入許可を受けるための手続きとは、税関や食品検疫など、日本に商品を輸入するための手続きのことです。お酒を輸入するときは、これら手続きが必要です。

それでは、具体的にみていきましょう。まずは、販売するための手続きについてです。

販売するための手続き

日本国内でお酒を販売するには「酒の販売免許」が必要です。この酒の販売免許には、たくさんの種類があります。一般の人にだけ販売しても良い物。業者に対してのみ販売しても良い物など、「誰に、どのような方法で、どのようなお酒を扱うのか?」によって異なる免許が必要になります。それをまとめた物が以下の表です。

免許種別誰に対して売る?さらに細かい分類どのように売る?
一般酒類小売業免許一般の人向けお店や店頭(ネット販売不可)
通信販売酒類小売業免許一般の人向けネット上・カタログ上(店頭販売不可)
酒類卸売業免許お酒を販売している業者向け全酒類卸売業免許販売するお酒の制限
ビール卸売業免許
洋酒卸売り業免許
輸出入酒類卸売業免許お酒の売り方に関する制限
店頭販売酒類卸売業免許
協同組合間酒類卸売業免許
自己商標酒類卸売業免許
特殊酒類卸売業免許

お酒を輸入するときは「一般酒類小売業か、通信販売小売業、輸出入酒類販売免許」などが関係する可能税が高いです。このとき、実はもう一つポインになることがあります。それは「他者に販売する目的なのか?」それとも「自己で消費する目的なのか?」です。この違いによっても酒税免許が必要になるのかが変わってきます。

他者に販売する目的とは、店頭やインターネットショッピングなどに関係なく「お酒を売る事」を商売にすることです。一方、自己の消費に使う目的とは、自分が経営するレストランで「ワインを飲むために」提供するなどです。ポイントは「その場で飲む形にして提供するのか?」です。この場合であれば、酒税免許は不要です。ただし、店頭でも買える(購入して帰る)ようすると、一般酒類小売業免許が必要です。

ここまでの内容をまとめると、以下の表の通りになります。お酒の免許によって、できること、できないことが細かく決まっているため、最初にしっかりと販売戦略を含めて考えておく必要があります。もちろん、免許をとってから全く変更できないわけではありません。限定解除のような制度もあります。

種類目的別絶対守る条件
一般小売免許輸入したお酒を店頭などで販売したい人通信販売をしない。卸売りをしない
通信販売酒類小売業免許輸入したお酒を楽天市場やアマゾン、その他、ネットショップなどで販売したい人、またはカタログなどだけで販売したい人店頭販売をしない。販売できるお客さんは一般の人だけ
輸出入酒類卸売業免許輸入したお酒を同業のお酒屋さんに卸したい人(卸売販売)自社が輸入した商品をお酒の免許を持っている人に卸売りするのみ。(他社が輸入した商品(代行輸入を含む)を日本で買い取り販売することは不可です。)
免許不要輸入したお酒を自社が経営するレストラン・居酒屋などで提供したい人自社が経営するお店で飲ませるのはOK!店頭に並べて販売することは不可です。

お酒の販売免許は、どのように取得すればいいのか?

ここまでの説明で、お酒を販売するときは、販売免許が必要なこと。この販売免許は「誰に対して、どのように販売するのか?」によって、細かく分かれているとお伝えしました。では、このお酒の免許は、どのようにして取ればいいのでしょうか? このあたりについて、軽く説明していきます。

お酒の販売免許は、最寄りの税務署に「お酒の販売業免許」の申請をすることになっています。しかし、申請をしたと言っても、誰でもすぐに許可されるわけではありません。税務署は、申請した人について様々な項目を審査して、問題がないこを確認した後、許可を出します。

とても簡単に説明すると、申請した人について

・人として大丈夫?

・しっかりお金はある?

・販売場所は、しっかりと確保できている?

・他の人との兼ね合いで需要関係は大丈夫かな?

という4つの側面から書類を基に審査していきます。およその審査期間は「2カ月」くらいです。審査の結果、無事に免許を取得できれば、晴れて外国のお酒を輸入して、国内で販売ができるようになります。このあたりの詳しい説明は、国税庁の資料が便利です。どのような販売をしたいかによっても、確認するべき資料が異なるためご注意ください。実際に手続きをするところは、最寄りの税務署になります。

ケース別酒類販売免許の手引書

酒類販売の許可を受けるときの登録免許税(一部)

輸出入酒類卸売免許税90,000円
通信販売酒類小売業免許30,000円
一般酒類小売業免許

以上が酒類を販売するための一連の手続きの流れになります。それでは、ここからは、酒類を輸入するために必要な手続きをご紹介していきます。

酒類を輸入通関するために必要な手続きと知識

ここから先は、お酒を日本へ輸入するときに必要なる手続きについて説明していきます。日本へお酒を輸入するときは、次の法律が関係してきます。「1.酒税法」「2.食品衛生法」「3.食品表示法」です。お酒を輸入するときは、これらの法律について一つずつクリアしていきます。もし、ご自身で行うのが難しいのであれば「通関業者(つうかんぎょうしゃ」という通関処理を専門にする業者に依頼することをお勧めします。

それでは、関係する法律について一つずつ説明しています。

1.関税法

まずは、皆さんもご存知の通り、税関への手続きがあります。外国の商品を輸入する人は、すべて税関から許可を受けない限り、国内に持ち込むことはできません。そのため、輸入者は、この許可を受けるために、必要な手続きを終えているのかを証明することになります。ここで言う必要な手続きとは、次のようなことを言います。

1.どこの国から、どんなお酒を、どれくらい輸入するのか?を申告して納税すること

2.酒税に定められている要件を満たしていること

3.食品衛生法に合格していること

1.どこの国から、どんなお酒を、どれくらい輸入する?

輸入するお酒の輸入申告書、パッキングリスト、アライバルノーティス、貨物のエビデンス資料、特定原産地証明書、食品届出済証、酒税免許などの必要書類を取りそろえた後、輸入申告と納税をします。必要に応じて、税関検査が実施されます。→目的:輸入申告は正しいか? 脱税していないのか?を確認する。

2.酒税に定められている要件

酒税の要件を満たして酒税免許を取得していることを証明します。

3.食品衛生法に合格していること

食品の規格にそった貨物であることを証明する各種資料を提出します。必要に応じて食品検査などが実施されます。→目的:本当に資料通り、食品的に問題はないんか?

これら1~3のすべての条件をクリアしていると、はじめて税関から「輸入許可」が下ります。つまり、税関は、その貨物を許可するのかどうかを「他の法律と照らし合わせて」総合的に判断していることになります。今回は、お酒の輸入ですから酒税法と食品衛生法から判断することになります。このような仕組みのことを「他法令の確認」と言います。

税関が許可を出す条件は、関係するすべての法律要件に合格していることです。どれか一つでも欠けているときは、輸入は許可されません。

2.酒税法

日本国内でお酒を販売するときは、この酒税法に基づき手続きをしていきます。具体的には、酒税法で定められている酒税免許を取得して、国内販売をするための手続きとなります。この内容については、先ほど説明した「販売するための手続き」の中でご紹介した通りです。あとは、輸入通関時に「酒税の納付」として関係するくらいです。

3.食品衛生法

「飲み物・食べ物として安全性に問題がないのか?」を調べるのが食品衛生法です。もちろん、お酒も口に含むため、この食品衛生法の基準に沿っているのかが審査されます。各地の食品検疫所が「食品・添加物等の規格基準にあっているのか?」の観点から審査をしていきます。より審査内容を具体的に言うと、

「禁止になっている添加物が入っていないのか?」

「日本で許されている添加物量以下なのか?」

「農薬やカビなどが混入していないのか?」がチェックされます。

輸入者は、この基準に適しているのかを書類によって証明していきます。このとき、提出する書類には、輸出国で発行された成分分析表、農薬の有無を確認できる書類、加工工程を説明した書類などが必要になります。輸入者は、これらの書類をそろえるために輸出者に協力してもらいます。しかし、すべての書類を検疫所に提出したからといって「ハイ、そうですか。」と、すぐに許可になることはありません。

食品検疫所は、提出された書類が本当に正しいのかどうかについて「食品検疫(しょくひんけんえき)」という審査をします。食品検疫は、次のような基準で実際に行うのかを判断しています。もちろん、この食品検疫に関わる必要は、すべて輸入者の負担になることは言うまでもありません。(少なくても一件5万円ほどはします。)

輸入者が…「初めて、その商品を輸出したとき」

輸入品が…「該当する国から、はじめて日本に輸入されるとき」

輸入品が….「検査命令リストに入っているとき」

輸入品が….「モニタリングリストに入っているとき」

関連記事:初めての食品輸入まとめ

4.食品表示法

輸入する食品は、英語で書かれていることが多いです。このまま販売すると、英語が得意でない方は、内容成分を理解しないまま購入することになります。これを防止するために「食品表示法(しょくひんひょうじほう)」があります。

食品表示法は「この商品は、どこからきているのか?」「どんな栄養成分になっているのか?」を日本語に訳した後、それをラベルにして商品に貼り付けることを義務付ける法律です。店頭で販売されている輸入食品を見るとわかりますが、必ず「日本語ラベル」が貼り付けられています。まさしく、これが食品表示法によるものです。もちろん、お酒を輸入するときも義務付けられています。

具体的な表示方法は、輸入するお酒の種類によって細かく決められているため、以下のサイトを参考にされると良いです。輸入するお酒の種類によっては、業界団体が「表示基準」を作成していることもあるため、あわせて確認されることをお勧めします。

国税庁資料:酒類にする表示方法サマリー 酒類に関する表示方法

輸出者に協力してもらうこと

輸入通関をするときは、税関、食品検疫所、そして広義に税務署などが関係してきます。必要なところへ必要な書類を届けることが重要です。そして、輸入通関の中で最も書類を取りそろえなければならないのが「食品検疫所への書類」です。先ほども述べた通り、食品検疫所では、主に「食品添加物が問題ないのか?」「カビが発生していないのか?」「農薬は大丈夫なのか?」という点について審査します。まずは、この輸出検疫に関する資料の協力が必要です。

また、それとは別に「特定原産地証明書(とくていげんさんちしょうめいしょ)」という資料も用意してもらわなければならないときがあります。特定原産地証明書とは、外国商品を輸入するときにかかる関税などをゼロにするために必要な資料です。

2017年現在、日本は15の協定を結んでおり、原則、これらの国から輸入する商品には関税がかかりません。ただし、この恩恵を受けるには「輸出国側で特定原産地証明書」を発行してもらう必要があります。輸入者は、輸出国で発行された書類を日本税関に提出することで、お酒にかかる輸入税の内、関税部分がゼロになったり、低率になったりします。ぜひ、利用を考えられた方が良い仕組みです。

出者に協力してもらい取り寄せる資料例:

・食品検疫に必要な資料の用意
・特定原産地証明書の原本取得

関税ゼロ貿易の詳しい内容:EPA貿易入門

ここまでの説明でお酒の輸入に関する法律、必要な資料などをお伝えしてきました。ここか先は、実際にお酒を輸入するときは、どのような費用や関税がかかるのかをご紹介していきます。

輸入するときの費用

お酒の輸入を考えるときに気になることは「一体、どれくらいの輸入費用がかかるのか?」です。もちろん、この費用を求めるためには、日本の港までの費用をすべて求めることが重要です。個々のケースによっても異なりますが、大きく分けると、次の1~3の費用がかかります。

1.日本に運ぶまでの費用:商品代金+輸送料金+海上保険代金

2.日本に輸入するときの費用:関税、消費税、酒税、検疫代金、税関検査代

3.輸入したあとの費用:国内配送料・保管料など

1.日本に運ぶまでの費用

まずは、日本に運ぶまでの費用があります。具体的には、商品その物の代金、輸送代金、海上保険代金などがあります。この内、輸送代金には、リーファーコンテナでの輸送を前提とした費用がかかります。

リーファーコンテナとは、コンテナの温度を一定に保ちながら外国間を輸送できる専用のコンテナボックスのこと言います。冷凍から20度くらいまで任意の温度帯を指定できるため、お酒を含めた「温度に弱い商品」を輸送するときに便利です。

といいますのは、一般の温度管理がされていないコンテナの場合は、海洋上では、コンテナの内部温度が70度近くになると言われています。これでは、お酒に対する品質劣化が激しいですね。そのため、リーファーコンテナを使って輸送するようにしています。ただし、リーファーを使うときは、一般のコンテナよりも高い費用がかかることになります。

関連記事:海上保険 コンテナの種類 世界中の船賃を調べられるWFRとは?

2.日本に輸入するときの費用

日本へ輸入するときにかかる費用です。具体的には、通関業者に依頼する手数料、関税、消費税、酒税、検疫代金、税関検査代などが発生します。これらの費用を表にすると、次の通りとなります。支払う先の「広義に通関業者」とは、いわゆる通関業者による立て替え払いのことをいいます。通関業者に輸入通関をお願いするときは、通関手数料・関税・消費税・その他、検査費用などを後からまとめて支払うことが多いです。

支払う費用費用例支払う先
通関手数料・取扱手数料11800円/10000円通関業者
関税・消費税・酒税など課税価格と関税率表・酒税税表によって異なる広義に通関業者
税関検査代金10000円~20000円(X線検査)開封するときは、この価格に+5000円~10000円広義に通関業者(運送会社に支払われます)
検疫代金一件50000円~10万円ほど広義に通関業者(食品検疫所の指定の分析機関)

3.輸入した後の費用

無事に輸入許可に至ったら、お酒を国内配送する必要があります。このときにかかるのが国内配送料です。港からコンテナのまま輸送するときは、ドレーとよばれる専用のトラックで指定の橋まで移動します。また、指定の場所についたら、コンテナから取り出す作業が必要です。これをデバンと言います。このデバンの人件費も考えなければなりません。

例えば、ドレーの料金体系は、港→指定の納品場所→港というラウンド料金制になります。仮に港と倉庫の距離が片道30キロであるなら、往復のラウンド60の料金がかかります。また、デバンであれば、標準的な時間で2時間以内に終わらせる必要があります。これ以上の時間がかかると、追加の待機料金がかかります。以上の2つが、輸入した後にかかる費用です。しかし、実はまだ一つ考えなければならない費用があります。それが「倉庫の保管費用」です。

倉庫機能としておススメな所は「アマゾンのFBAマルチチャネル」です。アマゾンで商品を販売しなくても単なる倉庫としても活用ができます。アマゾンFBAの特徴は、何と言っても最新のテクノロジーで管理されている合理的な倉庫システムにあります。「何がどれだけあるのか?」などの情報をオンライン上で確認できるのはもちろんのこと、梱包や発送手配なども行うことができます。もちろん、アマゾン以外の販売でも活用できます。

また、フォワーダーと呼ばれる国際輸送をコーディネートしている会社であれば「3PL」というサービスを提供しています。3PLとは、サードパーティロジスティクスの略です。とても簡単に説明すると、物の所有者である荷主が物流手配をすべて丸投げで頼める仕組みのことです。

例えば、AさんからBさんに、物を送りたいとします。A→B間は、様々な物流の方法がありますね。このとき、AさんはBさんに商品を届けるために、色々な選択肢から「最適な物流を選択する手間」が発生します。要は、AさんはBさんに物が届けばいいだけですので、なるべく手間を省きたいです。そこで、A→B間の輸送をCさんに丸投げしてしまい、最も安く送りかつ、保管費用などを安くするための方法を考えてもらいます。

要は、「物流のことなら、専門の物流会社に任せてしまった方が、手間も費用も圧縮できる」との考えから生まれた物です。

ここまでがお酒を輸入するときの費用です。ここからは輸入するときの関税、消費税などについて説明していきます。

お酒を輸入するときに支払う関税・消費税・酒税とは?

外国のお酒を輸入するときは、輸入する国、お酒の種類ごとに関税や酒税がかかります。一部の生産国やお酒の種類によっては、無税となる場合がありますが、基本的には「関税・消費税・酒税」の三つがすべてかかると考えて下さい。それぞれについて詳しく説明していきます。

お酒の関税とは?

外国のお酒を輸入するときは「関税」という税金を支払います。関税は、輸入する国、お酒の種類、包装形態などの「要素」によって、細かく区分けされています。関税には、大きく分けると、簡易税率と一般税率の2つがあります。どちらの税率を適用するのかは、輸入するお酒の合計額が20万円以下か、超えるのかできまります。20万円以下のときは、簡易税率。これを超えるときは一般税率を適用します。関連:簡易税率と一般税率の違い

簡易税率を適用するときの税率

簡易税率を適用するときは、以下の関税率を適用します。表の右側をみると「70円/リットル」となっていますね? この場合、10リットルのワインを輸入するなら70円×10=700円を関税として納めることになります。また、この関税とは別に、後述する「酒税」を納めることになります。

ワイン70円/リットル
焼酎や蒸留酒20円/リットル
清酒など30円/リットル

関連記事:簡易税率

一般税率を適用するときの税率

輸入する貨物の合計価格が20万円を超えるときは、一般税率を適用します。多くの輸入ビジネスでは、こちらの一般税率を適用することが一般的です。以下の図をご覧ください。こちらが、その一般税率の一部になります。簡易税率より、とても細かく分かれています。関税が品目や生産国によって、無税になっていたり、高くなっていたりするものがありますね。

お酒の関税

上記の表のとおり、一般税率は、様々な要素によって細かく決められています。あまりにも細かく分かれているため、お酒の輸入を検討するときに、何を調べれば良いのかがわからなくなります。そこで、重要になるのが以下の要素です。あなたが何らかのお酒を輸入しようとするときは、次の項目に関する情報を調べると、お酒に適した関税率を見つけやすくなります。

・どこの国で生産されているお酒なのか?
・何を基にして作っているお酒か?(ブドウなど)
・密閉容器内のゲージ圧力が何パーセントか?→スパークリングワイン
・どのような容器に詰められているのか?(2リットル以下、2リットル越え、10リットル以下、150リットル以下)
・アルコールのパーセンテージ
・砂糖を加えているときは、しょ糖が全重量のどれだけ含まれているのか?
・使用用途(飲み物用?それとも工業用?)

ちなみに、お酒の一般税率を調べるときは「22類」をチェックしましょう!

関連記事:一般税率を調べる方法 関税率がわからないときは事前教示制度を活用!

お酒の酒税率一覧表

上記でお酒に関する関税率を求める方法がわかりました。次に、お酒にかかる「酒税率」の調べ方です。お酒の酒税率は、国税庁が発表する「酒税法23条に基づく酒税率一覧表」に掲載されています。下の表は、その一覧表を参考にして作成した物です。間違えやすいポイントは、課税単位です。「1キロリットル当たり」の酒税で表示されています。

種類品目条件1キロリットル当たり
発泡酒ビール¥220,000
発泡酒麦芽比率50%以上またはアルコール10度以上¥220,000
麦芽比率25%以上(アルコール10%未満)¥178,125
麦芽比率25%未満(アルコール10度未満)¥134,250
その他発泡酒ビールや発泡酒以外の酒かつ、アルコール分が10度未満¥80,000
醸造種類清酒¥120,000
果実酒¥80,000
その他¥140,000
蒸留酒連続式蒸留焼酎21度以上 200000円+1度ごとに10000円加算¥200,000
単式蒸留焼酎21度未満¥200,000
ブランデー、ブランデー、スピリッツ37度以上(37度を超える1度ごとに11000円を加算)¥370,000
37度未満¥370,000
合成酒¥100,000
果実酒、リキュール13度以上(12度を超える1度ごとに10000円加算)¥120,000
13度未満¥120,000
粉末酒¥390,000

関税・消費税・酒税の計算方法

ここまでの説明でお酒の関税率と酒税率がわかりました。それでは、ここで実際にお酒を輸入するときには、どのようして関税率・消費税・酒税を計算していくのかを説明していきます。なお、今回の計算では、説明を簡単にするために端数処理をすべて無視します。こんな風に計算していくんだな~と感覚でとらえていただけと助かります。

今回、ある国からお酒を輸入するとします。詳細は、以下の通りです。

生産国:スイス
商品:スパークリングワイン
商品容量:1本=1L
商品の課税価格は、50万円(5000円×100本)

まず今回の輸入における関税率を調べます。商品の課税価格が50万円ですから、一般税率を適用します。ウェブタリフを開き、対象の部分を確認すると「56円/L」と書かれています。よって、スイス産のスパークリングワインには、1リットル当たり56円の関税がかかります。56円×100L=5600円が関税額です。

次に酒税です。ワインは、醸造酒の果実酒になるため「1キロリットルあたり」80000円の酒税がかかります。よって、80000*0.1=8000円が酒税です。最後に消費税を求めるために「課税価格」+関税額+酒税を足します。これで500000+5600+8000=513600円です。この課税価格に対して消費税を計算します。消費税は、消費税と地方消費税の2つにわかれます。

消費税の額は….513000×0.06332000円

地方消費税は….32000×17/638600円

となります。よって、この商品を輸入するときの納めるべき関税、消費税、酒税は次の通りとなります。*今回の一連の計算では、端数処理を完全に無視しています。実際の関税額等は、異なる可能性があります。

関税消費税酒税
5600円40600円8000円

以上がお酒の輸入ビジネスをする上でのポイントです。

総額20万以下:お酒、ワイン類の関税と酒税の計算ツール

まとめ

今回の記事では、外国のお酒を輸入するときに必要になるポイントをご紹介してきました。まず何よりも先に「求められている商品は何か?」を探します。次に商品情報がわかった所で、その商品を輸入するには、どのような諸経費が掛かるのか?を計算します。すると、およその輸入原価を把握することができて、商売として成立するのかを判断できるようになります。

FavoriteLoadingこの記事をお気に入りに登録

【HUNADE公式パートナー】

転送サービス

[スポンサードリンク]


\ 通関代行・対比表、輸送見積もり好評受付中 /
お問い合わせはこちら!
\ 通関代行・対比表、輸送見積もり好評受付中 /
お問い合わせ先
タイトルとURLをコピーしました